ページの先頭です。

共通メニューをスキップする

京都府トップページへ

キーワード検索

府政情報 | 暮らし・環境 | 教育・文化 | 健康・福祉・人権 | 産業・しごと | 地域振興 | 京都の魅力・観光

ここまでが共通メニューです


サイト内の現在位置です: 京都府トップ農林水産業海洋センター

  水深1m帯で条件が良好と考えられる場所でも、アサリが大量にへい死することが分かりました。それでは、この原因は何でしょうか。上記のへい死現象の特徴として、アサリが高密度に分布するところに限ってみられるということです。このことから、アサリの高密度分布がアサリの生き残りに何らかの影響を及ぼしていることが伺えます。
  表4は、殻長10oサイズと20oサイズのアサリを用いて、生息密度と成長、生残との関係について調べた結果です。この調査は、平均殻長13oのアサリを密度が2,810個/m2,8,430個/m2及び11,240個/m2になるように、また、平均殻長18.9oのアサリはその密度が1,204個/m2,3,612個/m2及び4,816個/m2になるようにそれぞれコンテナに収容し、ヒトデ類等の食害を防ぐための網を被せた上で水深1m帯に設置して、その後のアサリの生残と成長について追跡したものです。
  アサリはどの実験区とも時間の経過とともに減少しており、この実験で設定した生息密度では、どれもアサリに対して悪影響を及ぼしていることが分かります。また、成長に関しては、アサリの生息密度が高くなるほど悪くなることから、アサリの高密度分布は、アサリ自体の生残と成長の両方に悪影響を及ぼすと考えられますので、造成漁場などでアサリが大量発生した場合には間引きをしてやることも必要になってくるでしょう。
  ただ、上記の実験では、どの程度まで間引いてやればよいのかについては明確にすることはできませんでした。しかし、この実験で20oサイズのアサリの場合、生息密度が1,204/m2でもアサリの生残に影響が出ていました。また、ほぼ同様の条件でアサリの生息密度を180個/m2という比較的低い密度にした場合(季報56号の減耗の項を参照)では、5ヶ月後においても100%近い生残率が得られていることや、表2の結果から、大量へい死地点の周辺域におけるアサリの生息密度が200〜780個/m2では、死貝が存在しなかったことなどを考慮すると、生息密度が200個/m2から1,200/m2の間に適正密度があると推定されますので、今後は、漁場におけるアサリの適正密度についてもう少し詳しく調べる必要があると考えています。
次へ
前へ

ページの先頭に戻る

お問合せ先一覧 | サイトマップ | ご利用案内 | 個人情報の取扱い | 著作権・リンク等 | このサイトの考え方

Copyright (C) Kyoto Prefecture. All Rights Reserved.