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2 成熟
 ヒラメをはじめとする水産生物は、漁獲されても適正な数の親が残っていれば、その生殖活動をとおして再生産され、繰り返し漁獲されるという特性を持っています。そのため、資源管理や栽培漁業を進める上で生殖活動の実態を把握することは、基礎的なこととして重要です。そこで、京都府沿岸海域におけるヒラメの産卵期や、成熟する年齢及び大きさについて調査しましたので、以下に説明します。

 
(1) 成熟年齢 
 ヒラメは、何歳になった時点で産卵活動に参加するのかを検討しました。まず、ヒラメの成熟状況がどこまで進んでいるのかについて、個体毎に調査しました。ヒラメを一尾づつ解剖し、生殖腺である雌の卵巣と雄の精巣の状態や重さを調べました。そして、便宜的に卵巣の成熟度を、「未熟」、「半熟」、「完熟」、及び「放卵」の4段階に、精巣の成熟度を同様に、「未熟」、「完熟」及び「放精」の3段階に区分しました。これらの内、雌では「半熟」、「完熟」及び「放卵」の個体を、また、雄では「完熟」及び「放精」の個体を、その年に産卵活動に参加できる成熟個体として、年齢と成熟との関係について整理したのが図6です。この図から、雌の成熟個体は2歳から出現し、3歳以降になりますと75%以上の個体が成熟すること、雄の場合には、1歳では極く一部しか成熟せず、2歳で50%、そして3歳以上ではほとんど全ての個体が成熟することがわかりました。つまり、京都府沿岸海域では、ヒラメは、雌雄とも3歳を超えるとほとんどの個体が産卵活動に加わることがわかりました。
 ここで、成長と同様に、ヒラメの成熟年齢も、生息している海域によって違いがあるのかどうかを検討してみます。成熟しはじめる年齢は、京都府沿岸海域の場合、雌では2歳、雄では1歳であることは先に述べたとおりです。これを、対馬暖流域の他海域と比較してみます。雌では、北海道よりも1歳若く、山形県、新潟県北部、九州北西部と同様で、九州南西海域より1歳高齢という結果になりました。また、雄では、北海道より2歳、山形県や新潟県北部より1歳若くなっています(表2)。さらに、雌の75%以上が成熟する年齢は、北海道、山形県、新潟県では4歳、京都府沿岸海域と九州北西海域では3歳、九州南西海域では2歳となり、概ね南の海域ほどヒラメは早く成熟する傾向がみられます(表3)。













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