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これからの課題
(1) 調査できなかった目合の網目選択率(もっと大きな目合にしたい場合には?)
図9 相対体長(体長/目合2脚長)に対する網目選択性
 
 網に入った魚が目合から抜けるかどうかは、目合と魚の相対的な大きさで表すことができます。海洋センターが行った調査は、9〜7節の3種類の目合です。この3種類の目合の2脚長とヤナギムシガレイの体長の相対値(体長/目合2脚長:以下「相対体長」と呼ぶ)に対して網目選択率をプロットすることにより、調査していない目合の選択率を求めることができます(図9)。網目選択率の意味については、上述の9〜7節目合(図6)のときと全く同じです。
網目選択率が0%、すなわち全ての魚が目合から抜けることができる体長は、相対体長が2.0以下のときですから、体長が目合2脚長の2倍以下のときとなります。逆に、全ての魚が目合から抜けなくなり、漁獲される体長は、相対体長が3.0以上のときですから、体長が目合2脚長の3倍以上のときとなります。網に入った半分が目合から抜け、半分が抜けずに漁獲される体長は、相対体長が2.5のとき、すなわち体長が目合2脚長の2.5倍となる大きさです。
 例えば、体長13cmのヤナギムシガレイを全て目合から逃がすには、2=13cm/2脚長(cm)ですから、2脚長を約6.5cmにする必要があります。このように、図9を使って、調査できなかった他の目合の網目選択率を調べることもできます。
(2) 価格向上のための検討
 コッドエンドの目合を大きくしたことにより、水揚げされる魚体の大きさは、従来よりも全体的に大きくなっています。平成12年の秋漁期には、これまで以上に「25枚入」銘柄の占める割合が高くなっています。
 しかし、一方で各銘柄の平均単価は下がる傾向にあります。とくに、「20枚入」よりも大型の銘柄でこの傾向が顕著となっています。単価の低迷はヤナギムシガレイだけではなく、多くの水産物が抱える課題です。この課題を漁業者の取組だけで全て解決するのは困難です。しかし、生産者である漁業者が取組める内容はいくつかあるはずです。
目合拡大による漁獲金額の推移の試算では(図8)、各銘柄の単価は漁獲量の多少にかかわらず一定としました。実際には、ある銘柄の水揚げ日ごとの単価は、その日の出荷量により変動する傾向が見受けられます。とくに、出荷量が多いとその日の単価は低くなっているようです。一般的な需要と供給の関係が成立つとすれば、市場に出荷する量を調整することにより、単価は高い水準で安定する可能性があります。また、ヤナギムシガレイが多く漁獲される時期が、比較的気温の高い秋季であることから、より一層の鮮度保持に努めることも有効な方法のひとつかもしれません。
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