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3.腹口類吸虫とは?
 
 寄生虫の中でも、複数の宿主を必要とし非常に複雑な生活様式(生活環)を持つことで知られています。吸虫類の仲間であるブケファルス科吸虫は、その形態的な特徴(成虫の口が体の前端ではなく中央付近に開口する)から腹口類と呼ばれています。腹口類は通常3種の宿主を必要とします。成虫から生み出された卵は水中で孵化し、ミラキディウム幼生となり、第一中間宿主である特定の二枚貝に侵入し寄生します。その二枚貝の体内でスポロシストおよびセルカリアという発育段階を経て無性的に増殖します。腹口類のスポロシストは分枝した紐状あるいは数珠状です。腹口類のセルカリアは体の後端に2本の長い尾を持つ特徴があります。セルカリアはその尾で第一中間宿主から水中に泳ぎだし、第二中間宿主である魚類に経皮感染して体内に侵入し、被嚢したメタセルカリアになります。魚食性の終宿主が、メタセルカリアの寄生を受けた第二中間宿主を食べて感染します。終宿主での寄生部位は消化管です。なお、通常メタセルカリアは第二中間宿主から栄養分は吸収せず、宿主への影響はほとんどないとされます。しかし、一度に大量寄生を受けた場合には、宿主に致死的な影響を及ぼすことがあるようです。
 この種の吸虫は、これまで我が国の海産魚では報告がありますが、淡水域からは全く報告がありません。また、腹口類の人体への寄生例はありません。 
 吸虫に限らず寄生虫の生活環を調べることは、被害蔓延防止や生息域拡大防止対策等の防疫対策上非常に重要です。そこで、次に今回の腹口類吸虫の生活環を調べることとしました。


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