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ピリヒバ

学名 Corallina pilulifera Postels et Ruprecht
分類 紅藻綱サンゴモ目サンゴモ科サンゴモ属
分布  波あたりが比較的強い外海域に生育しています。水深0mから3mくらいの浅いところでよく見られます。京都府沿岸では、若狭湾に面した舞鶴市、伊根町から丹後半島の北岸にかけて分布しています。
生態・利用  紅藻類の中には体の表面に石灰を沈着させる種類があり、それらを石灰藻とかサンゴモと呼んでいます。そのサンゴモは大きく分けて節があるものとないものがあり、前者を有節サンゴモ、後者を無節サンゴモと呼んでいます。ピリヒバには節があるので、有節サンゴモの仲間となります。
 有節サンゴモは、ウニや巻貝などの植食動物の餌としてはあまり好まれていないようですが、ホンダワラ類やクロメなど植食動物が好む海藻が足りないところでは、ピリヒバも結構食べられています。
 ピリヒバが優占しているところには、砂が溜まりやすいようで、このような場所には他の種類の海藻が生えにくくなっています。そこで、ホンダワラやイシモズクなどの有用海藻を増やすために、人為的にピリヒバを取り除いて場所を空けてやることもあります。
 しかし、ピリヒバを含むサンゴモにも大変有用な役割があります。それは、ウニやアワビなどの浮遊幼生の着底を促進することです。そのため、天然のウニやアワビを増やすためにはサンゴモとの関連を研究する必要があります。
岩の上に生えるピリヒバ
岩の上に広がるピリヒバ
(2005年4月14日 伊根町蒲入)

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