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京都府レッドデータブック2015

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コバノイシカグマ科

ヒメムカゴシダ

Monachosorum arakii Tagawa
京都府カテゴリー

絶滅寸前種

2002年版 絶滅寸前種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー 絶滅危惧ⅠB類(EN)
近畿レッドデータブックカテゴリー 絶滅危惧種C

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選定理由

もともと稀少であったうえに、府内では現在2か所に数十個体が残るのみ。タイプ産地は府内の長老ヶ岳である。

形態

常緑の多年草。葉身は長さ50~60cm、幅30~40cmで、中~上部の羽片の基部分岐点に大きなムカゴ(無性芽)ができる。よく生育した葉では3回羽状複生、最下の小羽片は後先(下先)に付く。根茎は放射状に構成され、匍匐から斜上し、葉とともに微細な棍棒状の毛のみがある。

◎参照 日本の野生植物 シダ(平凡社)106、原色日本羊歯植物図鑑(保育社)52、233

分布

本州(近畿地方、中国地方)、四国(高知県)、九州(熊本県、鹿児島県)。

◎府内の分布記録区域 南丹地域(タイプ産地のものは道路改修工事により絶滅が伝えられたが、近年の調査により、わずかに現存していることがわかった)。

生存に対する脅威

道路改修、森林伐採、空中湿度の低下。

必要な保全対策

デリケートな性質をもった種類であり、人工繁殖は難しい。京都府がタイプ産地であるだけに、人工繁殖の研究が望まれる。現場を改変しないよう、周知徹底が必要である。

特記事項

オオフジシダは本種より通常小型、葉の中軸が伸びて無性芽を付けるが、中軸上に付けることはない。また、最下の小羽片は上先に付く。もっともよく似た種類は台湾からヒマラヤにあるムカゴシダだが、日本では発見されていない。

シダ植物の文献一覧

執筆者 光田重幸

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