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京都府レッドデータブック2015

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種子植物 カヤツリグサ科

ノグサ

Schoenus apogon Roem. et Schult.
京都府カテゴリー

絶滅寸前種

2002年版 絶滅寸前種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー なし
近畿レッドデータブックカテゴリー なし

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選定理由

2000年6月、京都府内ではじめて(村田、津軽 2001)見出されたもので、それまで京都府には産しないものと思われていた。産地は精華町(2002年版レッドデータブックの京田辺市を訂正)の山間の小湿地で、細々とした小群落を形成していた。

形態

日当たりのよい湿地にはえる一年草。叢生。茎は細く高さ20~40cm、平滑。茎中部に2個と基部には叢生する葉がある。葉は髭状で短く幅0.5mm。葉鞘は赤紫色。花序は少数の散房花序。小穂は披針形、扁平、長さ4~6mm、血赤褐色、5個くらいの鱗片を付け2個内外の花がある。果実は倒卵形、長さ1mm、柱頭は3個、刺針状花被片は6個で果実の約2倍長。本属は、九州以北では本種ただ1種を産し、ほかに似たものはない。

◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ(平凡社)171、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社)254、日本カヤツリグサ科植物図譜(平凡社)558-559

分布

本州(千葉県以西)、四国、九州、沖縄県、マレーシア、オーストラリア。

◎府内の分布記録区域 山城地域。

生存に対する脅威

湿地の開発、林道の拡幅や新設、遷移の進行(周辺樹木の成長による暗化)。

必要な保全対策

本種の外見はまさに雑草であるため、稀少種と気づかれぬまま諸開発の犠牲になる事態が懸念される。諸開発に先立つ詳細な生物調査が必要である。

種子植物の文献一覧

執筆者 津軽俊介

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