種子植物種子植物 カヤツリグサ科
アオガヤツリ（オオタマガヤツリ）
Cyperus nipponicus Franch. et Sav.
| 京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
|---|---|
| 2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
| 環境省カテゴリー | なし |
| 近畿レッドデータブックカテゴリー | なし |
| 選定理由 | かつてはやや普通（過去に採集された標本が多い）にあったものが、近年著しく減少し、見かけることもかなりまれとなった。 |
|---|---|
| 形態 | 溜池畔、河畔などにはえる小型の一年草。叢生して株となり、茎は高さ10～30cm、細く、基部に少数の葉がある。株は大きく叢生すると四方に放射状に広がる。葉は茎より短いか少し長く、幅1～2mm、淡緑色でやわらかい。基部の鞘は白味を帯びた赤褐色。苞葉は3～4枚で葉状、花序より著しく長い。花序は白緑色で頭状、普通1～5本の花序枝をもち、花序枝の先に付いた頭状花序の基部にも苞葉が付くことが多い。小穂は披針形、長さ3～7mm、幅1.5～2mm、扁平、10～30個の花を2列に付ける。鱗片は卵形、長さ約1.7mm、薄膜質、鋭頭で、中肋は芒状に少し出る。痩果は倒卵形、長さ約0.8～1mm。花柱は痩果とほぼ同長。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ（平凡社）184、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ（保育社）242、日本カヤツリグサ科植物図譜（平凡社）736-737 |
| 分布 | 本州、四国、九州、朝鮮半島、中国大陸、ウスリー、アムール。 ◎府内の分布記録区域 中丹地域、南丹地域、京都市域、乙訓地区、山城地域（北・中部）。 |
| 生存に対する脅威 | 溜池の埋め立てや改修、河川の改修や河川敷の開発（公園化など）。 |
| 必要な保全対策 | 外見が目立たず、稀少種と気づかれぬまま諸開発の犠牲となりやすい。工事に先立つ詳細な生物調査が必要である。 |
執筆者 津軽俊介、光田重幸
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