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鞘翅(コウチュウ)目 キノコムシダマシ科

ヒメカツオガタナガクチキ

Eustrophus niponicus Lewis, 1895
京都府カテゴリー

絶滅寸前種

2002年版 絶滅寸前種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー なし
ヒメカツオガタナガクチキ

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選定理由

原記載以後100余年全国で数例の記録のみ。特に本州では府内の記録(以下の2例)以外に、青森県、新潟県の記録のみであったが、京都大学芦生研究林に連なる滋賀県高島市朽木三国峠より採集された。従って府内の個体群も絶滅せずに生存が維持されているとみられる。

形態

原色日本甲虫図鑑(Ⅲ)(保育社 1985)第61図版、図19を参照。両眼間は触角間より少し狭い。触角の第5~10節は三角形。分類系統の遠いセスジタワラシバンムシについて、本種であるか否かを同定依頼されたことがあるので注意を要する。

分布

北海道、本州。

◎府内の分布区域 南丹市美山町芦生研究林にて採集された2個体の採集状況とともにデータを付ける。芦生演習林トチノキ平(トチ生木樹幹の地衣類より)、27. v. 1973. 水野弘造採集。芦生演習林須後事務所(シイタケほた木の上を飛翔)、12. ⅶ. 1992. 鎌田邦彦採集。

生態的特性

本科甲虫は菌類依存性のため、自然度が良好な森林に生息する。稀種のため詳細な生態報告はない。

生存に対する脅威

芦生研究林においては人工林化が長期的に最も脅威であるが、ダム建設なども森林面積の縮小をきたし、環境を悪化させる危険性が高い。

必要な保全対策

菌類の繁殖に好適な老木の保存などを含め、現在の森林を自然林に回復させる方策が望まれる。

文献 水野(1976a)、芦田(1993)

執筆者 水野弘造

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