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鞘翅(コウチュウ)目 コメツキムシ科

クロフトヒラタコメツキ

Acteniceromorphus ozeanus (Nakane et Kishii, 1954)
京都府カテゴリー

絶滅種 

2002年版 要注目種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー なし

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選定理由

種の南限産地である京都市大悲山で1例採集されたのみで追加報告がない。

形態

体長11.0~14.5mm。細長く繊細軟弱、圧平されほぼ平行状。黒色で腿節・脛節の末端は多少赤褐色。光沢は強い。同族種は日本から13種知られ、一般外形、雌雄の生殖器構造もよく似ておりその同定は困難である。本種と最も紛らわしいミヤマフトヒラタコメツキA. kurofunei(Miwa)は京都府でも本種と同じ地域でよく見られる種なので注意を要するが、これは体表光沢が真鍮色金属光沢で、肢部は明瞭に赤褐色、上翅間室は上方に隆起し、条線も明瞭で消失することはない。

分布

タイプ産地は群馬・福島県境の尾瀬沼。東北から中部各地方の山地に生息し、福井・長野・岐阜の諸県が分布西限と見られている。

◎府内の記録 京都市左京区大悲山[1♂, 24. v. 1948, 上住泰採集]が最初でかつ最後の標本となった。

生態的特性

本種は6~8月頃各種の花上、葉上で見られる。

生息地の現状

大悲山は京都市の北端で冬季の自然環境が厳しく、人為的な環境破壊が少なかった過去に本種のような中部山岳系の昆虫が残存したのであろうが、その後の植林化や温暖化などが原因で絶滅したものと推定。

改訂の理由

府下における追加標本が見られないため、絶滅したものと判断した。

その他

日本固有種

文献 岸井(1955a)、Kishii(1966a、1987、1999)、Nakane and Kishii(1954a)

執筆者 岸井尚(加筆修正:水野弘造)

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