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クモ目 カネコトタテグモ科

カネコトタテグモ

Antrodiaetus roretzi (L. Koch, 1878)
京都府カテゴリー

絶滅危惧種

2002年版 絶滅危惧種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー 準絶滅危惧(NT)

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選定理由

京都府では、2か所でしか生息が確認されていないため。

形態

体長メス12~18mm、オス9~13mm。頭胸部と歩脚は淡褐色ないし黒褐色で、腹部は褐色。

分布

本州の岩手県から兵庫県にかけて分布する。

◎府内の分布区域 府内では、亀岡市旭山と八幡市の石清水八幡宮で確認されている。

生態的特性

崖地に深さ10~20cmの横穴を掘り、入口に糸でつくった両開きの扉をつける。扉には土やコケがついていることが多く、非常に発見しにくい。穴の内側も糸で裏打ちされている。産卵期は7~8月、孵化は9月と推定される。仔グモは母親の巣の中にとどまって越冬し、翌年の春に分散して自分の巣をつくる。成熟に要する期間はわかっていないが、2~3年であると推定される。崖地のくぼみ、木の根、岩の下など、直接雨の当たらないやや乾燥した場所を好む。

生息地の現状

本種は本州の各地に分布しているが、採集記録はあまり多くない。愛知県では、海岸から標高1,200mの山地まで分布するが、600mより高いところには少ない。静岡、愛知両県では生息密度はかなり高い(10~300巣/㎡)が、三重県では非常に低い(1~2巣/㎡)。照葉樹林が残っている神社や寺院で採集されることが多い。本種は京都府では2か所でのみ発見されている。これは、本種の分布の中心が中部、東海地方であり、京都府は分布の周縁部であることを意味しているのかもしれない。

生存に対する脅威

種々の開発行為によって、土の崖が失われれば、ただちに生息不能となる。

必要な保全対策

社寺林として存在している照葉樹林の保存が肝要。

その他

日本固有種

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