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京都府レッドデータブック2015

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地質

たげんれきがん

多源礫岩

京都府カテゴリー

要注意

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福知山市大江町落合、蓼原

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分類

岩石

細分

堆積岩 礫岩

時代区分

古生代ペルム紀

地域

福知山市大江町落合、蓼原

選定理由

ペルム系舞鶴層群は礫岩、砂岩、泥岩などの浅海性砕屑岩と石灰岩からなるが、このうち礫岩は、後背地の推定にも重要な岩相である。本礫岩は極めて多様な礫種構成からなり、特異なものである。

分布

岩手県の北上山地南部のペルム系にも多源礫岩があり、薄衣礫岩と呼ばれている。これは酸性火成岩を多く含むことに特徴がある。 舞鶴層群分布域の舞鶴市、綾部市、福知山市夜久野町などにも礫岩は分布するが、本地域のものは厚く粗粒で礫種構成も明瞭に識別できる。

特徴(特異性)

福知山市大江町落合の礫岩層は層厚120mと厚いが急激に砂岩、泥岩に移化する。礫岩は淘汰が悪く、亜角礫が多い。礫種はチャート、砂岩、粘板岩、石灰岩が多く、安山岩、ひん岩、石英斑岩、花崗岩質岩も普遍的に含まれる。他にスピライト、閃緑岩なども含まれている(中沢、野上 1958)。

蓼原の露頭では石灰岩礫が多く含まれ、この石灰岩にはNeoschwagerina margaritae、 Pseudodoliolina sp.、Fusulinella sp.、Siphonodendron nakazawai、Waagenophyllum sp.など石炭紀、ペルム紀のフズリナや珊瑚を含んでいる。花崗岩質岩は半深成岩~浅成花崗岩が卓越しており、花崗岩質岩~斑岩~流紋岩複合岩体が供給地に存在する事が推定されている(加納ほか 1961)。礫岩は後背地の推定や、年代の決定に重要であり、本地域のように典型的な露頭は保護しておく必要がある。

現状

蓼原の露頭は国道沿いの畑脇の小農道に露頭があり、上からの崩れで露頭が一部埋まっている。落合の露頭は集落内の道路脇の崖であり、草などで覆われているが放置された状態である。

保存に対する脅威

蓼原の露頭のうち国道沿いの部分は、コンクリートで覆われてしまっている。畑脇の農道も覆われかねない。落合の露頭は集落内の生活道路なので、道路の整備とともに覆われてしまう可能性がある。

必要な保存対策

落合の場合は適切な崖の勾配を確保することなどによって、露頭すべてを覆うような工事は避けるべきである。

地質文献一覧

執筆者 武蔵野實

大江町蓼原の多源礫岩。横巾は40cm。穴は石灰岩礫の溶けたもの

大江町蓼原の多源礫岩。横巾は40cm。穴は石灰岩礫の溶けたもの

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