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カスミサンショウウオ Hynobius nebulosus (Temminck et Schlegel, 1838)

+ 基礎データ +

項目の解説.....
分類群 両生類
目名 サンショウウオ目
科名 サンショウウオ科
京都方言 はたけどじょう やぶどじょう
カスミサンショウウオ画像



+ カテゴリー +

(各カテゴリーをクリックすると解説を表示します)
京都府カテゴリー 絶滅寸前種
環境省カテゴリー 絶滅危惧II類(VU)


+ 詳細 +

項目の解説.....
選定理由 環境庁レッドリスト2000年版に絶滅のおそれのある地域個体群として掲載されている。かつては分布域内で普通に見られたが、限定された環境を生息場所としているため、環境変化に弱く減少傾向にある。環境指標性が高い。
形態 全長はオスで87〜105mm、メスで91〜101mm程度。肋条数は13本のことが多い。鋤骨歯列はV字型。前後肢を体軸に沿って折り返すと、前後の指間には隙間ができる個体が多い。後肢は5指性。背面は緑褐色〜褐色で、顕著な斑紋はない。尾の上縁に黄色条線をもつ個体が多い。幼生の背面は黄褐色で斑点が散布し、卵嚢はコイル状で外被に条線がない。
◎近似種との区別
アベサンショウウオやトウキョウサンショウウオは、肋条数が12本で鋤骨歯列がU字型の個体が多く、尾の縁の黄色の条線を欠く。アベサンショウウオの卵嚢外被には、明瞭な縦方向の条線がある。
分布 岐阜県以西の本州、四国、九州に分布。
◎府内の分布区域
中・南部地域(園部町、亀岡市、京都市、長岡京市、大山崎町、京田辺市、精華町、南山城村)。
◎近似種との区別
アベサンショウウオは北部地域にのみ分布し、両者は混生しない。
生態的特性 平地から低山地(府内では標高約200m以下)の林床や草地に生息する。ふだんは浅い土壌中や落葉・倒木・石などの下に潜んでおり、節足・環形・軟体動物などを捕食する。移動は夜間に行われることが多い。繁殖は2月から5月に、林縁の湿地や池沼、水田の溝、用水路などで行われる。産卵場所には湧水のある場合が多く、卵嚢は水中の落葉や落枝、水草などに1対ずつ産みつけられる。産卵数は温度や標高などの条件によって異なり、京都市伏見区(標高約80m)では平均99卵であるが、南山城村(標高約150m)では平均49卵と少ない。幼生は水中で生活し、水生の節足・環形動物などを捕食する。幼生の多くは初夏に変態・上陸する。性成熟は2歳以降と推察される。野外での寿命は不明であるが、飼育下では京都市産の個体が15年生存した例がある。
生息地の現状 府内の生息地の多くは、現状が把握されていないが、京都市の生息地のいくつかは、既に湧水の枯渇などによって絶滅したとされている。この10年間に生息情報があるのは、京都市の3地点(西京区、東山区、伏見区)、園部町、長岡京市、大山崎町、京田辺市、南山城村の各1地点に過ぎず、各地点における個体数も少ないと考えられる。低地の生息地では、現在も様々な開発や水田の放棄・乾燥化などによって、生息環境が悪化している。京都市の深泥池では外来種(オオクチバスやアメリカザリガニなど)の影響が懸念される。
生存に対する脅威 宅地化、森林の伐採、湿地の草地化、水田の放棄、地下水の枯渇、汚水の流入、道路建設、外来種の侵入などが生存を脅かしている。
必要な保全対策 繁殖に必要な水環境(水田、池沼、溝など)と成体や幼体の生息場所となる周辺の陸環境(森林)を、一括して保全していく必要がある。また、生息場所付近の道路などに側溝を設置する場合には、落下した個体がはい上がれるような構造にするなどの配慮が必要である。
その他 日本固有種

文献:秋山(1935) 金子(1942) 京都府(1987) 松井(2000) 佐藤(1943) 田辺・松井(1997) 上野(1972) 
執筆者:田辺 真吾 
最終更新 2008.3(環境省カテゴリー変更)
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