ページの先頭です。

共通メニューをスキップする

京都府トップページへ

府政情報 | 暮らし・環境 | 教育・文化 | 健康・福祉・人権 | 産業・しごと | 地域振興 | 京都の魅力・観光

ここまでが共通メニューです


サイト内の現在位置です: 京都府トップ環境・自然・動植物京とあーすレッドデータブック

階層ナビゲーション
 ボタン野生生物種を見る   ボタン地形・地質・自然現象を見る   ボタン自然生態系を見る   ボタン 検索 

 トップページ > 野生生物種 > 両生類 > アベサンショウウオ

 レッドデータブック2015に移動する

アベサンショウウオ Hyonobius abei Sato, 1934

+ 基礎データ +

項目の解説.....
分類群 両生類
目名 サンショウウオ目
科名 サンショウウオ科
京都方言 あんこ(丹後地方)
アベサンショウウオ画像



+ カテゴリー +

(各カテゴリーをクリックすると解説を表示します)
京都府カテゴリー 絶滅寸前種
環境省カテゴリー 絶滅危惧IA類(CR)


+ 詳細 +

項目の解説.....
選定理由 種の保存法による保護種。環境庁レッドリスト2000年版に掲載。府指定の天然記念物。全国的、府内ともに発見例が少ない。本府に基準産地がある。限定された環境を生息場所としているため、環境変化に弱く減少傾向にある。環境指標性が高い。
形態 全長はオスで107mm、メスで96mm程度。肋条数は12本のことが多い。鋤骨歯列は比較的深いU字型。前後肢を体側に沿って折り返すと、前後の指間に1〜2肋皺分の隙間ができる。後肢は5指性。尾は著しく側偏する。背面は暗褐色、腹面は淡褐色で、若い個体では青白色の小点を密布する。卵嚢表面には明瞭な縦の条線をもつ。雌雄ともに尾が著しく側偏し、オスでは鰭状を呈するのが特徴。
◎近似種との区別
ホクリクサンショウウオより、頭部が大きく、胴部、尾部は短かい。カスミサンショウウオと異なり、尾の縁に淡色の条線を欠く。トウホクサンショウウオにくらべ卵嚢外被の縦方向の条線はより明瞭だが、横方向の条線はずっと弱い。
分布 京都府、兵庫県、福井県から知られる。
◎府内の分布区域
北部地域(大宮町、峰山町、網野町、弥栄町、野田川町)。
◎近似種との区別
カスミサンショウウオは府の南部地域に分布し、両者は混生しない。
生態的特性 繁殖は11〜12月の降雪期に、二次林の内部または、林縁の水溜りや溝中で、湧水があり、泥底で落葉、枯木などの堆積のある箇所でなされる。産卵数は26〜109卵である。幼生は2月中旬から水中で成長・発育し、水生の小さい節足・環形動物を食べ、共食いもする。7月初め〜8月下旬に変態、上陸する。成体はミミズ、クモ等を食べる。性成熟は2〜3歳で、繁殖に参加するオスは4歳、メスは6歳のものが多い。野外では9歳と推定される個体が得られている。繁殖に不可欠な渇水しない湧水と、それに沿った、変態後の生活場所となる林が生息に必要な条件である。
生息地の現状 大宮町、峰山町、網野町、野田川町では人里近くの低地二次林に、弥栄町では山地の混交樹林に生息する。両者とも、生息環境は悪化しているが、特に前者でその程度は高い。現存個体数は極めてわずかと考えられる。日本産の小型サンショウウオ類のなかで本種ほど限られた分布域をもつものは他にいない。遺伝的にも特異であり、この類の進化を探るうえで、非常に重要である。
生存に対する脅威 低地では道路建設、宅地や農地の開発、ゴミの不法投棄によって環境は悪化しており、道路建設による生息地破壊によって絶滅した例がある。山地ではスキー場の建設が環境を劣化させてきた疑いがある。
必要な保全対策 希少種として著名になって、ペットマニアによる不法な採集が脅威になり得るので、こうした問題に対処した保全策が必要である。
その他 日本固有種
関係法令 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(国内希少野生動植物種)、 京都府文化財保護条例(府登録天然記念物「アベサンショウウオ(丹後地方全域)」府指定天然記念物「アベサンショウウオ基準産地」)

文献:松井(1979) 松井(1995) 松井(2000) Sato(1934) 佐藤(1943) 
執筆者:松井 正文
    トップページ > 野生生物種 > 両生類 > アベサンショウウオ

ページの先頭に戻る

お問合せ先一覧 | サイトマップ | ご利用案内 | 個人情報の取扱い | 著作権・リンク等 | このサイトの考え方

Copyright (C) Kyoto Prefecture. All Rights Reserved.