| 選定理由 |
北半球の温帯から亜寒帯に広く分布し、日本では四国以北のブナ帯以上に分布するが、近畿地方では産地が少なく、京都府では１ヶ所からの報告があるのみで、その後同地での生育も確認されておらず、絶滅が危惧される。 |
| 形態 |
植物体は黄緑色で、腐木上に群生する。茎ははい、長さ７mm。葉はほぼ円形で、２/５まで２裂し、狭湾状に切れ込み、先端は尖り内曲し、ほとんど相接するようになる（葉は茎にほとにど縦につき、背縁部は流れる）。花被の口縁には多くの長い刺毛がある。
◎近似種との区別
マルバハネゴケと非常によく似ているが、本種は雌雄同株であること、花被の口部の刺毛が著しいことによって区別される。 |
| 分布 |
北米とユーラシア大陸の温帯から亜寒帯に広く分布し、日本では北海道、本州、四国のブナ帯以上に分布するが、分布の状態についてはあまりよくわかっていない。
◎府内の分布区域
美山町京都大学芦生演習林。 |
| 生態的特性 |
森林中の腐木上に密なマットを形成する。 |
| 現状・脅威・対策 |
生育地の現状は不明。森林の伐採が生存に対する主要な脅威と考えられる。生育地周辺の森林の伐採には際しては、細心の注意を払う。 |
