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平成22年度新府総における数値目標の進捗状況について

1 概要

 京都府では、20世紀が「ものの豊かさ」を追い求めるあまり忘れかけていた人の「心」の大切さを見つめ直し、自然を尊び、家族や隣人、地域、故郷を愛する気持ちや心を育むことこそが、すべての変革の原点になければならないとの考えのもとで、人と人、人と自然、地域と地域などがしっかりと、心と心でむすびあい、支えあいながら、お互いの存在をより高めていくという新しい豊かな関係を築き、さらには、総合交通、情報通信のネットワークの上に、産業、医療、福祉などの展開を図り、府民の府政への参加・協働のもとに、新しい世紀にふさわしい魅力ある京都府づくりを進めていくという思いを込め、平成13年1月に「新京都府総合計画(むすびあい、ともにひらく新世紀・京都)」を策定した。
 この計画では、「一人ひとりがいきいきと暮らせる社会」など京都府のめざす将来像や、様々な施策を進めていくにあたっての基本的な姿勢を提示するほか、各種の施策を具体的に盛り込んでいる。また、市町村、民間団体、府民の方々とともに実施する事業も数多く盛り込む中で、めざすべき170指標の「数値目標」を設定し、府民すべての力を結集し、その達成に向けて、ともに進んでいくことを示している。

2 実施状況

  • 新京都府総合計画については、新府総に掲げた170の数値目標(指標)の進捗状況を把握し、全体的な進行管理を実施している。
  • 21年度末の平均進捗状況は、約109%  

区分

今年度集計数値  

平成21年度時点

108.8%(速報値)

平成20年度時点

94.1%

平成19年度時点      

 83.8%

平成18年度時点

 77.1%

平成17年度時点

 69.7%

平成16年度時点

 65.1%

平成15年度時点

 55.1%

平成14年度時点

 40.3%

平成13年度時点

 28.2%

 平成12年度時点  

14.4%

注1)新府総の数値目標170指標のうち、2008年度以前のデータしかない指標などを除き、平成21年度時点で集計可能な120指標で算定。
注2)進捗率は、個別指標毎の目標値に対する進捗度合で、目標を超えて進捗している場合には、100%を超えることもある。なお、平均進捗率は、個別指標進捗率の単純平均値。

  • 基準年である平成11年度から毎年10%平均で進捗していくものと仮定したとき、基準年から10年を経過した平成21年度末の年度目標は100%であるが、それを上回り、概ね109%に到達している。
  • 平成21年度の進捗率を把握している120指標のうち、64指標(53%)で既に新府総の数値目標を達成した。
  • 個別指標において進捗率がマイナスとなっているのは、新府総策定時よりも数値が後退していることを示しており、120指標のうち8指標(7%)がそれに該当する。
  • なお、進捗率がマイナスとなっている8指標と、その主な理由は以下のとおり
    ・1-(2)-10「府立学校体育施設開放利用者数」(1-(3)-9と重複)
    【理由】教育活動等の使用増による施設開放日数の減、他のスポーツ施設が整備されてきたことによる開放実績の減、団体の少人数グループ化による開放実績の減のため。
    ・3-(1)-13「公共用水域の水質汚濁に係る環境基準の達成率 COD(海域)」
    【理由】近年、水質に影響を及ぼす大規模工場・事業場の進出、著しい人口の増加はないが、多くを閉鎖性水域が占めているという府内海域の特徴も低進捗の一因と考えられるため。
    ・4-(1)-1「工場・企業本社・研究所立地件数(年間)」
    【理由】リーマンショック以降の世界的な景気の冷え込みにより、設備投資を控える企業が続出したため。
    ・4-(1)-4「特許出願件数(年間)」
    【理由】特許出願は民間企業等の自主的な取組であり、その経済活動の側面に影響を受けやすいため。
    ・4-(2)-2「認定農業者数(地域農業の担い手として、市町村により認定された農業者数)」
    【理由】京都府内独自制度に基づく市町村認定から基盤強化法に基づく法認定への移行や高齢化による認定更新の辞退等により減少しているため。
    ・4-(2)-11「荒茶製造額(京都府で生産されたお茶の生産額)」
    【理由】荒茶価格が低下傾向にあることや平成16年度から造成を開始した茶園の茶樹がまだ若く、本格的な収穫が開始されていないため。
    ・4-(2)-12「ふるさと加工食品販売額(地元産の農林水産物を使用して加工した特産品の販売額)」
    【理由】従事者の高齢化等による取組団体数の減少や小規模化を背景として、生産・販売力が低下しているため。 
  •  また、新府総の数値目標には、以下のような問題がある。 
    ・数値目標設定時のアンケート調査などに依拠したため、その後のデータ把握ができないものがある。
     【例】1-(1)-1「青少年の地域活動への参加率」など
    ・数値目標設定時に実施していた固有の施策に関する指標で、施策が既に廃止されたものがある。
     【例】1-(3)-5「高度情報化に対応した中央公民館の割合(Lネット受信施設設置館)」(文部科学省においてLネットを廃止)など
    ・数値目標の定義が曖昧で、データを把握できないものがある。  
     【例】5-(2)-3「府内の情報通信拠点施設数」など
    ・数値目標設定の目盛が細かすぎ、結果的に平均値に過度な影響を及ぼしているものがある。
     【例】2-(1)-5「肺がん死亡率(対人口10万人)」など
      (新府総策定時数値:45.7人、目標値:45.0人、08年度実績値:61.0人)
     

 3 基本政策・政策別進捗状況

基本政策別・政策別進捗状況( PDFファイル ,110KB)

(1)いきいきと生きがいを持って暮らせる社会づくり

(基本政策の概要)
 21世紀の京都府社会は、一人ひとりの人権や個性が大切にされ、それぞれがライフスタイルを自分で選択し、決定できるような社会が求められてきています。
 また、時代の変化に応じ、価値観の多様化などが進み、本格的な成熟社会となる中で、「心の豊かさ」が重視されるとともに、生涯にわたって生きがいのある暮らしが求められる傾向も一段と強くなることが予想されます。
 このような府民のニーズに応えるため、個性や創造性の一層の尊重、「ひと」を大切にする地域社会の形成などにつながる施策を進めていきます。  

(進捗状況)

  • 平均進捗率は約83%。
  • NPO認証数(対前年度13ポイント増)などの「府民の自主的で主体的な活動の広がりによる活発な社会の実現」が引き続き順調に進捗している。
  • また、「男女平等と共同参画の社会づくり」についても、府審議会等における女性委員の登用率等の伸び(対前年度12ポイント増)などにより、進捗が図られた。

(2)明るく健やかな健康福祉社会の確立 

(基本政策の概要)
 21世紀の京都府社会は、少子・高齢化が進展するとともに、価値観の多様化が進み、質の高いライフスタイルへの関心も一層高まることが予想されます。
 そのため、個人が自立した生活を、自らの責任において営んでいくことができるよう、行政、関係機関、民間事業者、NPOなどの多様な主体がそれぞれ役割を分担し、密接に連携して、いつでも、だれもが必要に応じ利用することができる質の高い保健福祉サービスが総合的・効果的に提供されるための仕組みづくりを進めていきます。

 (進捗状況) 

  • 平均進捗率は約174%。
  • 中でも、社会福祉士登録者数(対前年度74ポイント増)、介護福祉士登録者数(対前年度57ポイント増)などの「府民・事業者等との協議による保健福祉の基盤づくり」が大幅にポイントを増加させている。
  • また、骨髄バンク登録者数(対前年度38ポイント増)などの「生涯にわたる健康づくりの推進」が引き続き順調に進捗するとともに、痴呆対応型共同生活介護(グループホーム)定員数(対前年度38ポイント増)などの「健やかにいきいきと暮らすことができる高齢社会づくり」も順調に進捗している。

(3)人と自然が共生し、文化がいきづく京都府づくり

 (基本政策の概要)
 変化に富んだ自然と各地域で育まれた多様な歴史・文化の蓄積が、京都府の優れた特徴の一つです。そのような蓄積のもとで国内外のさまざまな人や文化とも結び合い、多様な文化が創造され、京都の芸術文化や京都ならではの学術が生まれてきました。
 また、京都は、日々の生活の中で文化を楽しみ、生活の中に自然の営みを取り込む中で歴史・文化・自然を巧みに調和させてきました。
 このような京都の伝統をさらに発展させ、地域の多様な特色をいかし、地域と地域、人と人の連携を図りながら、地球温暖化防止のための歴史的な一歩となる「京都議定書」が採択された記念すべき地にふさわしい、人と自然が共生し、文化がいきづく京都府づくりをめざします。

(進捗状況)

  • 平均進捗率は約95%。
  • 関西文化学術研究都市関連の目標については、景気の影響を受けやすいインフラ整備の進捗と相関し合う目標が多いことに加え、景気低迷に伴う大学、研究機関等の研究開発費の圧縮等により特許出願件数等が伸び悩んでいることなどにより、全体として低めの進捗状況で推移している。
    他方、関西文化学術研究都市の京都府域における文化学術研究施設の立地数は順調な伸びを示しており、対前年度114ポイント増となっている。

(4)たくましい地域経済と安定して働ける社会の確立

 (基本政策の概要)
 国際化、高度情報化、高齢化の進展や、社会の成熟化など、社会が大きく変化する中で、京都経済を支える産業や労働を取り巻く環境も大きく変化しています。
 こうした中で、京都の産業特性をいかし、社会の変化に対応した産業構造の再構築を行うとともに、産業構造の変化に対応した人材の育成を推進し、京都経済の活性化、雇用の維持・拡大を図ります。さらに、農林水産業については、農山漁村の持つ自然環境や景観等も活用しながら、その振興を図ります。
 また、労働環境が大きく変化する中で、勤労者が安定して働ける社会の確立を推進します。

 (進捗状況)

  • 平均進捗率は約65%。
  • 米国のリーマンショック以降の世界的な経済不況のあおりを受け、工場・企業本社・研究所立地件数が大幅にポイントを下げた(対前年度86ポイント減)ことから、「京都の産業特性をいかした力強い経済の確立」全体としては、前年度に比べて進捗状況が後退した。
  • 「豊かな府民生活を実現する魅力ある農林水産業の展開」では、朝市販売額(対前年度105ポイント増)、新規就農者を受け入れている公社・法人数(対前年度92ポイント増)が順調に進捗しているものの、荒茶製造額(京都府で生産されたお茶の生産額額)、ふるさと加工食品販売額(地元産の農林水産物を使用して加工した特産品の販売額)などで低い進捗率となっている。

(5)生活と産業を支える基盤の整備

(基本政策の概要)
 府域の豊かな自然・歴史・文化など、それぞれの地域の特性を引き出し、すべての人が地域に愛着を持ち、住みやすく、魅力あるまちづくりを進めるために、社会資本の整備を推進します。また、人・もの・情報が府内の各地域を容易に行き来できるよう、府域を南北に結ぶ道路・鉄道・情報等の基盤整備を推進するとともに、「IT革命」に対応し、誰もが情報化の成果を享受できる社会環境づくりを進めます。
 また、自然災害に強い安全で美しい国土づくりを行うため、山や川、海、まちについて一体的な視野のもと、総合的な整備・保全を推進します。さらには、災害、火災、犯罪、交通事故などに対して、迅速かつ的確に対応できる社会システムを整えます。
 成熟化社会を迎え、投資余力の減少と社会資本の維持・更新費の増大が予測される中、都市政策や地域政策と交通基盤整備を有機的に組み合わせ、既存の社会資本を最大限に活用しながら、戦略的で計画的な社会資本整備を住民参加のもとに進めます。

(進捗状況)

  • 平均進捗率は118%。
  • 中でも、森林ボランティアの登録団体数と交通事故による死亡者数は、数値目標を大幅に上回る高い進捗状況。
    このうち、森林ボランティアの登録団体数の増については、京都モデルフォレスト運動が引き続き奏功しているものと考えられる。
  • また、「暮らしを守る社会システムの実現」では、自主防災組織率(対前年度7ポイント増)、生活安全条例を制定している市町村数(対前年度7ポイント増)、光ビーコン(双方通信機能を有する交通情報収集提供装置)の設置数(対前年度29ポイント増)で目標値を達成した。

 

4指標別進捗状況

指標別進捗状況( PDFファイル ,215KB)