めぐる季節の点描(145)
真一文字に橋立が伸びる多くの文化人が愛した景勝地
大内峠(与謝野町)


与謝野町と京丹後市の境に位置し、丹後天橋立大江山国定公園の一部でもある大内峠。古くから真一文字に伸びる天橋立を眺望できる景勝地として多くの文人、墨客(ぼっかく)に親しまれています。
大内峠から望む天橋立は一字観と呼ばれ、飛龍観、股のぞき観、雪舟観とともに天橋立四大観に数えられています。この景色をとりわけ愛した与謝野寛(鉄幹)は「楽しみは大内峠に極まりぬ まろき入江と一筋の松」と歌い、ここから見える眺望の美しさをたたえました。
大内峠を通る府道651号線(大宮岩滝線)は、江戸時代、峰山藩の参勤交代の本道。当地には宮津藩の検札所もあったそうです。現在は、京都市の高雄から移植されたと伝わる松や桜、楓と、「長命いっぷく名水」という湧き水が歴史情緒を感じさせてくれます。
与謝野寛が詠んだ歌の直筆は、山頂にある一字観公園の歌碑で見ることができます。日本が世界に誇る天橋立の美を、この地を愛した人たちの思いと重ねて眺めてみてはいかがでしょうか。

- [問い合わせ先]
- 大内峠一字観公園管理事務所 TEL 0772-46-0052
北近畿タンゴ鉄道宮津線「岩滝口駅」から丹後海陸交通バス「弓木」下車、徒歩30分
