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特集 インターネットと人権

考えよう、送信する前に

今年は世界人権宣言70周年 そして、8月は人権強調月間です

「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である」
この第1条から始まる世界人権宣言が国連で採択されて今年で70周年を迎えます。
時代の変化と共に、人権問題は複雑化、多様化し、中でもインターネットの急速な普及によって青少年が深刻な人権被害にさらされるケースが増えてきました。
指先一つで膨大な情報とつながることができる利便性の陰にどんな危険が潜んでいるのかを正しく理解し、社会、学校、家庭で、その認識を共有することが必要です。

考えよう、送信する前に。今年は世界人権宣言70周年

スマートフォンの普及で増加する中高生のネットトラブル

 今やスマートフォンの普及によって、誰もが手軽にインターネットを利用できる時代。便利さの一方、インターネット上で起こる人権侵犯事件がここ5年間で倍増しているという問題があります(図1 参照)。
 そうした傾向は青少年にも広がりつつあり、内閣府の調査※1によると、高校生の約96%、中学生の約58%、小学生の約30%がスマートフォンを所有し、高校生の約54%、中学生の約33%、小学生の約13%がインターネット上で何らかのトラブルを経験していることが分かってきました。
 中でもトラブルの温床になりやすいのが、最近、利用率が急増しているSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)です。総務省の調査※2では、10代のSNS利用率は、You Tubeで84.3%、LINEで79.3%、Twitterで61.4%にも上り、いわゆる「ネットいじめ」もSNS上で起こる事例が増えています(図2 参照)。

※1 平成29年度 青少年のインターネット利用環境実態調査
※2 平成28年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査

[図 1] インターネットに関する人権侵犯事件の新規受理件数(プライバシー関係)

インターネットに関する人権侵犯事件の新規受理件数(プライバシー関係)
出典 : 法務省「人権侵犯事件統計」

[図 2] SNSを使ったいじめの事例

■ グループトーク外し
グループトーク外し

■ いじめの様子を動画で撮影・拡散
いじめの様子を動画で撮影・拡散

いじめと共に問題になっているSNSによる情報拡散

 SNSは、仲間内だけでなく不特定多数とつながることができるという特徴があります。自分の写真や個人情報を安易に投稿すれば、知らないうちに拡散され悪用される可能性も…。一度インターネット上で拡散した情報は、もはや消すことができず、進学や就職、結婚などに悪影響を及ぼし続ける恐れがあります。軽い気持ちで取った行動が、深刻な人権上の問題に発展することがあり、そのとき自分は被害者にも加害者にもなる可能性があるのです。こうした危険を避けるために、一人ひとりがインターネットを正しく使いこなすための知識や能力(ネットリテラシー)を身につけることが急務となっています。

条例改正により、児童ポルノ自画撮り要求行為そのものを規制

 このように青少年のさまざまなインターネットトラブルが報告されているなか、とりわけ深刻化している問題が、児童ポルノ自画撮り被害です。京都府を含め全国的に多発している自画撮り被害は、SNSをはじめとするコミュニティーサイトに起因するものが全体の約8割で、被害児童の約半数を中学生が占めています(図3 参照)。
 青少年に自画撮りした画像の提供を求めることは、青少年の判断能力の未熟さにつけこんだ卑劣な行為です。しかし、現行法では規制されていないのが実情です。
 こうした状況を踏まえ、府では「青少年の健全な育成に関する条例」を改正し、自画撮り要求行為そのものを規制。違反者を罰する規定も設けました。

[図3] 自画撮り被害に遭った児童※の学職別の割合

※児童とは、18歳未満の者

図3自画撮り被害に遭った児童※の学職別の割合
出典 : 警察庁「平成29年における子供の性被害の状況」

[参考] 自画撮り被害の例

なりすまし 同性になりすました相手から画像を求められるケース
なりすまし 同性になりすました相手から画像を求められるケース

困らせる 困らせたり、しつこく画像を求められるケース
困らせる 困らせたり、しつこく画像を求められるケース

出典 : 京都府自画撮り被害防止リーフレット

被害を防ぐには、何よりもまず「撮らない、送らない、断る!」

 条例による規制と同時に、こうした被害に遭わないためには、自画撮り画像を決して「撮らない、送らない」、また、要求されても「断る」ことが何よりも大切です。そして、もし困ったことが起きた場合には、本人や家族だけで抱え込まず、すぐに相談窓口(インターネットと人権に関する相談・通報窓口)にご連絡ください。

「青少年の健全な育成に関する条例」改正のポイント

 自分の裸体などをスマートフォンで撮影し、画像をメールなどで送信させられる「自画撮り被害」を未然に防ぐため、同条例に次の内容を追加し、自画撮り画像の提供を求める行為を規制します。

(1) 何人も、青少年に対し、当該青少年に係る児童ポルノ等※の提供を求めてはならない。

※ 児童ポルノ規制法に規定する児童ポルノ等をいう

(2) (1)に違反して、青少年に対し、当該青少年に係る児童ポルノ等の提供を行うように求めた者であって、次のいずれかに該当するものは、30万円以下の罰金に処する。

(ア) 当該青少年に拒まれたにもかかわらず、当該提供を行うように求めた者

(イ) 当該青少年を威迫し、欺き、若しくは困惑させ、又は当該青少年に対し、対償を供与し、若しくはその供与の約束をする方法により、当該提供を行うように求めた者

Voice 「デジタルタトゥー」って知っていますか?

 SNSは、全世界とつながっている拡散ツール。そんなSNSに個人情報が拡散すると、完全に削除することは不可能で、一生残ります。これをネット上で「デジタルタトゥー」と呼びます。軽い気持ちで投稿しがちな顔写真もまた、重要な個人情報。写真の背景や書き込んだ内容によって学校や住所を特定されたり、写真そのものが出会い系サイトのおとり写真に使われたりすることもあります。こうした危険性について、日ごろから家族でよく話し合うことが大切です。

佐藤 佳弘 さん

武蔵野大学名誉教授
京都府・市町村
インターネットによる人権侵害対策研究会 アドバイザー
佐藤 佳弘 さん

京都府では、府立大学と連携し人権侵害に係る書き込みのモニタリングを実施し、平成29年度は法務省に対して27件の削除要請を行っています。

京都府では、府立大学と連携し人権侵害に係る書き込みのモニタリングを実施し、平成29年度は法務省に対して27件の削除要請を行っています。

人権インフォメーション

映像資料の公開やリーフレットの配布などを通じて、インターネットと人権に関する啓発を行うほか、ネット上の被害に対応できる相談・通報窓口を開設しています。

人権インフォメーション

ウェブサイト・動画資料

府のポータルサイト「京都人権ナビ」では、人権に関する知識や研修に役立つ情報、相談窓口の情報などを掲載しています。

京都人権ナビ

京都人権ナビ(外部リンク)

インターネット上のトラブルを分かりやすく紹介する動画なども公開中

● 大学生向け動画「その書き込み、本当に大丈夫?」● 企業向け動画「あなたの会社は大丈夫?」
●大学生向け動画
「その書き込み、本当に大丈夫?」
●企業向け動画
「あなたの会社は大丈夫?」

● 主にスマホを使用する家庭(保護者)向け動画「インターネットと人権 ~加害者にも被害者にもならないために~」● インターネット上の人権侵害Q&A
●主にスマホを使用する家庭(保護者)向け動画
「インターネットと人権
~加害者にも被害者にもならないために~」
●インターネット上の人権侵害Q&A

自画撮り被害防止リーフレット

インターネット上での自画撮り被害に遭わないために気を付けるべきことを、分かりやすいイラストで紹介したリーフレットを発行しています。

〈配布場所〉
青少年課
府ホームページからもダウンロードできます。

自画撮り被害防止リーフレット

インターネットと人権に関する相談・通報窓口

青少年ネット被害相談

内容 ネット上での名誉毀損や誹謗中傷、個人情報の流出、自画撮り被害などトラブルに対し助言などを行う無料相談窓口(匿名可)
TEL:075-605-7830(平日9時~17時)
LINE電話(7月23日(月曜日)~8月31日(金曜日))

LINE電話

メール seisho.net@pref.kyoto.lg.jp

京都府警察本部サイバー犯罪対策課ネットセキュリティ・サポートセンター

内容 ワンクリック詐欺や架空請求メールなどのサイバー犯罪・ネットトラブルで困ったときの相談窓口
TEL:075-451-9111(平日9時~17時45分)
ホームページ

ヤングテレホン(京都府警察)

内容 非行問題や少年の犯罪被害などに関する相談窓口
TEL:075-551-7500(24時間)
ホームページ

ヤングテレホン(京都府警察)

ネットいじめ通報サイト

内容 学校裏サイトへの書き込みなど、ネット上での誹謗中傷などいじめに関する情報提供窓口
ホームページ(外部リンク)

ふれあい・すこやかテレフォン(京都府総合教育センター/24時間対応)

内容 ネットに限らず、子どもに関するさまざまな悩みや課題に対する相談窓口
TEL:075-612-3268・3301/0773-43-0390
ホームページ(外部リンク)

世界人権宣言70周年記念
京都ヒューマンフェスタ 2018

ふるってご来場ください!

世界人権宣言~人権の為に立ち上がろ~

日時 11月18日(日曜日)
場所 京都テルサ(南区)
内容 京都府知事、京都市長、京都地方法務局長、公益財団法人 世界人権問題研究センター理事長による世界人権宣言70周年記念京都アピールや人権に関するNPO共同企画、人権イメージソング「広め隊」のステージなど

[お問い合わせ]
人権啓発推進室
TEL:075-414-4271 FAX:075-414-4268

青少年課
TEL:075-414-4306 FAX:075-414-4303

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お問い合わせ

知事直轄組織広報課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4075

koho@pref.kyoto.lg.jp

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