ホーム > きょうと府民だより > きょうと府民だより2019年12月号 > 特集 働き方の見直し ~仕事と生活の調和~ ワーク・ライフ・バランス

ここから本文です。

特集 働き方の見直し ~仕事と生活の調和~ ワーク・ライフ・バランス

12月4日~10日は人権週間です

長時間労働は美徳ではありません。
心と身体の健康が損なわれ、過労死にまで至ってしまうこともあります。
今年4月には、「働き方改革」が一部開始されました。
京都府でも、過重労働の是正やワーク・ライフ・バランスの実現に向けて取り組んでいます。
仕事も生活も充実することが、一人ひとりの人権を守ることにもつながります。

TOPICS

「働き方改革」とは?

 働く人が、子育てや介護などの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現するために、国が打ち出した改革です。
 少子高齢化に伴う労働力人口の確保などの課題に対応するには、就業機会の拡大や、意欲・能力を存分に発揮できる環境づくりが必要となります。そのために、長時間労働の是正をはじめとする具体的な方策が、今年4月から動き始めました。

働き方改革

働き方改革の3つのポイント

  • 長時間労働の是正
  • 正規・非正規の不合理な処遇差の解消
  • 多様な働き方の実現
働き方改革の3つのポイント

 過重な労働による健康被害や、雇用形態による待遇差などは、人権に係わる問題です。一人ひとりが能力を発揮して働ける環境づくりが、働く人の人権を守り、ひいては企業の活性化にもつながります。

[参考]厚生労働省「働き方改革〜一億総活躍社会の実現に向けて〜」

国のデータなどで見る働き方の現状

平成30年7月、国では「過労死等の防止のための対策に関する大綱」を改訂し、健康で充実して働き続けることのできる社会の実現を目指しています。この動きに伴って労働時間などに改善が見られる一方、いまだ過重労働の弊害や偏りが見られ、これらの是正が求められます。

働き方の現状

Data1 自殺者の約10人に1人が「勤務問題」を動機※の一つに

平成30年の自殺者の動機のうち「勤務問題」が9.7%(京都府では9.9%)

[出典]警察庁自殺統計原票データより厚生労働省作成
※自殺の原因・動機が複数の場合、3つまで重複して計上されている

一度は3万人を超えていた自殺者総数は、平成22年以降減少が続き、平成30年には20,840人に。しかし、そのうち「勤務問題」を動機の一つとする人の割合は増えています。その詳細を見ると「仕事疲れ」が約3割、次いで「職場の人間関係」「仕事の失敗」などが挙げられます。

Data2 精神障害による労災請求件数が増加中

精神障害による労災請求件数

[出典]厚生労働省「過労死等の労災補償状況」

業務上の過剰な負荷で脳・心臓疾患を発症したとする労災請求件数は増減しつつ推移。一方、精神障害に係る労災請求件数は、平成11年に精神疾患が労災に認定されて以降、増加傾向。業務の心理的負担の増大と共に、うつなどの認知度が高まったことが背景として考えられます。

Data3 男性就業者の約9人に1人が週60時間以上働いている

就業時間が60時間以上の就業者

[出典]総務省「労働力調査」

平成30年の調査で、月末1週間の就業時間が60時間以上の就業者は、全世代平均で6.9%。同年に閣議決定した国の大綱では、この割合を5%以下にすることを目標としています。また、世代・男女別では40代男性が14.4%で最も多く、こうした偏りも問題になっています。

Data4 1人当たりの実労働時間は25年前より214時間減少

1人当たりの実労働時間

[出典]厚生労働省「毎月勤労統計調査」

労働者(パートタイム含む)1人当たりの年間総実働時間は平成5年以降25年間で大幅に減少しました。一般労働者だけで見ると緩やかに減少。この減少の背景にはパートタイム労働者の割合増加が考えられ、働き方の多様化が表れています。

Data5 年次有給休暇の取得率は次第に上昇中

年次有給休暇の取得率

[出典]厚生労働省「就業条件総合調査」

年次有給休暇は、付与日数が長期的に微増傾向。取得率は長らく5割を切っていましたが、平成29年には18年ぶりに5割を上回りました。大綱では令和2年までに取得率70%を目標にしています。年5日以上の有給休暇取得が企業に義務化されたことで上昇幅の加速が見込まれます。

法律の専門家に聞く働く人の人権

平成31年4月に「働き方改革関連法」の一部が施行され、時間外労働の上限規制などが適用されています(ただし、中小企業への上限規制の適用は令和2年4月から)。ここでは労働法の専門家に、今回の法施行を通して、働く現場では何が起きているかについて語っていただきました。

この先生に聞きました
大阪大学 高等司法研究科 水島郁子教授

働き方改革が企業や個人の意識改革をもたらした

 今回の働き方改革関連法は、今年の4月に施行されたばかり。直接の効果を測るには時期尚早ですが、法の施行を機に、労働時間に対する考え方や、働き方・働かせ方に対する意識は急速に変化しています。つい2〜3年前までは「残業するのが当たり前」という意識が使用者側にも労働者側にもあったかと思いますが、これが「当然のように残業してはいけないし、させてもいけない」という意識に変わりました。コンビニや宅配業者の中には営業時間を短縮した企業もあるし、消費者側もそれを良しとして受け入れています。こうした変化は、法施行がもたらした大きな効果と言えるでしょう。

企業や個人の意識改革

企業の業務効率化は消費者側にもメリットが

 長時間労働をしない・させないために、企業が効率化を図るようになったのも、法施行の効果の一つ。身近な例として、消費者が自ら精算を行う「セミセルフレジ」があります。企業側としては労働量を効率化でき、消費者側も待ち時間を減らすことができます。こうした労働生産性向上のためのIoTツール導入が大企業を中心に始まっており、今後、中小企業への拡大が期待できます。

消費者側のメリット

ワーク・ライフ・バランスがより広く就業機会を開く

 こうして働き方改革が推進されるに至った背景には、平成28年に労災認定された20代女性の長時間労働による過労死問題があります。こうした悲劇を二度と繰り返さないために、時間外労働の上限規制が使用者への罰則規定付きで設けられました。長時間労働は労働者の健康の確保を困難にするとともに、仕事と家庭生活の両立を困難にし、少子化の原因、女性のキャリア形成や男性の育児参加を阻む一因となっています。長時間労働を是正することによって、ワーク・ライフ・バランスが改善し、女性も高齢者も仕事に就きやすい環境が整っていくのではないかと思います。

働く人の人権を社会全体で守っていく

 今回の法施行では、医師(勤務医)や自動車運転業務、建設などについて、その業務の公共性や高度の専門性などの理由から時間外労働の上限規制適用が5年後まで猶予されています。例えば医師の場合、どうしても時間外や休日対応が必要になる場合がありますが、医師もまた労働者であることを忘れてはなりません。顧客優先、会社優先という考え方は、労働者の人権を後回しにすることになります。あらゆる場面で「働く人の人権を守る意識」を社会全体で共有することが、働き方改革を前へ進める上で必要なのではないでしょうか。

ワーク・ライフ・バランス

労働時間法制の見直しポイント

(1)残業時間の上限規制
  原則月45時間、年360時間以内
(2)勤務間インターバル制度の導入促進
  1日の勤務終了後、翌日の出社までに一定時間以上の休息時間を確保
(3)年5日間の年次有給休暇取得の義務づけ
(4)月60時間超の残業の割増賃金率引き上げ
(5)労働時間の状況の客観的な把握
(6)フレックスタイム制の拡充
(7)高度プロフェッショナル制度の創設
(8)産業医・産業保健機能の強化

働く人と使用者の双方が労働法を正しく知ることも人権を守る上で大切です

働く人を考える企業での取り組み

働き手がワーク・ライフ・バランスを図りながら生き生きと働けるよう、就業環境の整備や休暇の取得促進、時間外労働の軽減、出産・子育てと仕事との両立支援などを積極的に進めている府内の企業の中から、2社の取り組みを紹介します。

ワーク・ライフ・バランス推進を宣言
ハマナカ株式会社[手芸用品の製造・販売業]

女性の視点から、結婚や出産、介護などでキャリアが中断されず、男女共に長く働き続けることができる職場環境づくりを実現。
府のワーク・ライフ・バランス推進企業にも認証されています。

わが社の主な取り組み

  • 社内託児室・休憩室の整備
  • 介護・出産関連制度への順応
  • 配偶者の出産に伴う男性社員の特別有給休暇を設定
  • 在宅勤務・フレックスタイム制の導入
  • リフレッシュ休暇を設定 など
社内託児室・休憩室の整備

以前は「寿退社」が通例でしたが、女性経営者として改革を推進。働き方の選択肢が増えたことで各自の私的な時間が増え、業務の活力につながっています。

代表取締役会長 濱中 知子

代表取締役会長 濱中 知子

[DATA]ハマナカ株式会社(右京区)
昭和15年創業/従業員92人(男性39人、女性53人)/完全週休二日制(有給休暇に加え特別休暇制度あり)

府補助制度を有効活用して業務を効率化
河北印刷株式会社[印刷・製本業]

仕事と家庭を両立できるよう、柔軟な休暇制度を充実。また、府の補助金を活用し、効率化につながる最新の校正ソフトを導入。手厚い資格取得支援は個々の能力と意欲の向上につながっています。

わが社の主な取り組み

  • 半休制度や誕生日休暇など有給休暇制度の拡充
  • 社員の資格取得に対する支援(受験料の会社負担、合格報奨金、受験手続きサポートなど)
  • 希望者に産業医の個別面談を実施 など
誕生日休暇

経営方針の一つが「従業員を大切にすること」。従業員が意欲的かつ健康に働くことができ、家族と共に安心して子育てできる職場環境を目指しています。

代表取締役社長 河北 喜十良

代表取締役社長 河北 喜十良

[DATA]河北印刷株式会社(南区)
明治39年創業/従業員67人(男性47人、女性20人)/完全週休二日制(有給休暇に加え特別休暇制度あり)

京都府が行う多様な働き方支援

様々な角度から働く場と働く人をバックアップします!

京都府女性活躍応援事業補助金

補助対象事業例

企業における女性の活躍の推進を図るための事業

  • 女性の管理職を増やす等人材育成のための研修や男性の意識改革研修
  • 仕事と育児・介護等との両立のための在宅勤務に必要な通信機器等の整備など
補助対象者

府内に本社を有し、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」に規定する「一般事業主行動計画」を届け出た、常時雇用する労働者が300人以下の事業主
※令和元年度募集期間は12月13日まで(当日17時必着)

[お問い合わせ]
府民環境部男女共同参画課 京都ウィメンズベース
TEL:075-744-6701

QRコード

多様な働き方推進事業費補助金

補助対象事業例

自社の多様な働き方を推進する事業

  • コンサルタントの導入
  • 情報通信機器や保育施設などの設置
  • 社内研修の実施、 各種セミナーヘの参加など
補助対象者

「職場づくり行動宣言」を行うもののうち、以下のいずれかに該当するもの
(1)府内に事業所を有する中小企業者
(2)きょうと福祉人材育成認証制度による認証を受けているもの
(3)「京都モデル」ワーク・ライフ・バランス推進企業認証制度による認証を受けているもの

※令和元年度募集期間は令和2年1月31日まで

[お問い合わせ]
京都府中小企業団体中央会
TEL:075-708-3701

QRコード

労働生産性向上推進事業補助金

補助対象事業例

労働生産性向上により、長時間労働削減や有給休暇の取得促進などに取り組む中小企業などを支援

  • IoTツールの導入による生産設備の稼働率向上
  • ロボットの導入による付随的業務の効率化など
  • ドローンの活用による測量や施工管理の効率化
補助対象者

(1)府内に事業所を有する中小企業者
(2)きょうと福祉人材育成認証制度による認証を受けているもの
(3)「京都モデル」ワーク・ライフ・バランス推進企業認証制度による認証を受けているもの

※中小企業応援隊または公的財団法人京都産業21のコーディネーターの推薦が必要

※令和元年度の募集期間は終了しました

[お問い合わせ]
京都府中小企業団体中央会
TEL:075-708-3701

QRコード

  • ここに挙げた他にもさまざまな働き方支援補助金を用意しています
  • 補助金の中には今年度の申請期間がすでに終了したものもあります
  • 職場のトラブルに関する労働相談窓口

    府や京都労働局などでは、職場環境や仕事に関するトラブル、疑問、困り事などについて電話・面談での相談を無料で受け付けています。アルバイトやパートの方、使用者の方からの相談もOKです。相談内容や個人情報が他に漏れることはありません。お気軽にご相談ください。

    総合労働相談コーナー(京都労働局および各労働基準監督署内)

    日時:(月曜日~金曜日) 8時30分~17時15分 駅前コーナーは9時30分~17時
    TEL:0120-829-100(フリーダイヤル/京都府内限定、駅前コーナー)
    TEL:075-241-3221(京都労働局 雇用環境・均等室)

    QRコード

    相談例

    • 解雇、雇い止め、賃金引き下げ等の労働条件のほか、募集・採用、いじめ・嫌がらせなどに関する相談
    • 職場における性別を理由とする差別、妊娠・出産等を理由とする不利益取り扱いや嫌がらせ、セクシュアルハラスメント、育児・介護休業法およびパートタイム労働法に関する相談

    ※事業主と労働者などのトラブルに対して「労働局長による助言・指導」の実施、「紛争調整委員会によるあっせん」のご案内もしています

    京都労働局総合労働相談コーナー

    場所:中京区両替町通御池上ル金吹町451
    TEL:075-241-3221

    京都駅前総合労働相談コーナー

    場所:下京区西洞院通塩小路上ル東塩小路町608-9 日本生命京都三哲ビル 8階
    TEL:075-342-3553
    TEL:0120-829-100(フリーダイヤル/京都府内限定)

    監督署内総合労働相談コーナー

    京都上労働基準監督署

    場所:中京区西ノ京大炊御門町19-19
    TEL:075-462-5112

    京都下労働基準監督署

    場所:下京区四条通東洞院東入立売西町60 日本生命四条ビル5階
    TEL:075-254-3196

    京都南労働基準監督署

    場所:伏見区奉行前町6
    TEL:075-601-8322

    福知山労働基準監督署

    場所:福知山市内記1丁目10-29福知山地方合同庁舎4階
    TEL:0773-22-2181

    舞鶴労働基準監督署

    場所:舞鶴市字下福井901 舞鶴港湾合同庁舎6階
    TEL:0773-75-0680

    丹後労働基準監督署

    場所:京丹後市峰山町杉谷 147-14
    TEL:0772-62-1214

    園部労働基準監督署

    場所:南丹市園部町新町118-13
    TEL:0771-62-0567

    京都府労働相談所

    場所:南区新町通九条下ル 京都テルサ内
    TEL:0120-786-604(フリーダイヤル/京都府内限定)
    TEL:075-661-3253(フリーダイヤルにつながらない場合はこちらにお電話ください)

    QRコード

    相談例

    • 賃金・残業代を支払ってくれない
    • 有給休暇を取れない   
    • 「 解雇だ」と言われた
    • 配置転換を求められたが、家族の都合で応じられない
    • パワーハラスメントにどのように対応すればよいか
    • アルバイトをやめさせてもらえない

    一般労働相談

    労働相談員による相談(予約不要)

    相談日・時間:(月曜日~金曜日) 9時~13時、14時~17時(祝日、年末年始は除く)

    電話相談

    社会保険労務士による労働相談

    相談日・時間:(月曜日~金曜日) 17時~21時、(土曜日) 9時~13時、14時~17時(祝日、年末年始は除く)
    ※夜間(17時以降)の来所相談は予約制。相談時間内に電話で予約してください

    ブラックバイト相談窓口(学生アルバイトのための相談)

    「勤務時間を延長され勉強と両立できない」「一方的にシフトを変更された」などの相談に応じます

    相談日・時間:上記の一般労働相談、社会保険労務士による労働相談と同じ

    特別労働相談(要予約・来所相談のみ)

    弁護士による労働相談

    相談日・時間:毎月第3木曜日 13時~16時

    産業カウンセラーによる労働相談(要予約・来所相談のみ)

    相談日・時間:毎月第2水曜日 13時30分~16時30分

    人権インフォメーション

    もっと知ろう、人権のこと 京都人権ナビ

    府の人権ポータルサイト「京都人権ナビ」では、人権に関する知識や研修に役立つ情報、相談窓口の情報などを掲載しています。

    京都人権ナビ
    京都人権ナビHP
    アクセスはこちらから
    ホームページ

    じんくん

    京都府人権啓発キャラクター「じんくん」

    [お問い合わせ]
    人権啓発推進室
    TEL:075-414-4271
    FAX:075-414-4268

    次のページへ

    お問い合わせ

    知事直轄組織広報課

    京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

    ファックス:075-414-4075

    koho@pref.kyoto.lg.jp

    より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

    このページの情報は役に立ちましたか?

    このページの情報は見つけやすかったですか?