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令和元年7月5日知事記者会見

本日の発表は2項目ございます。

「京都府総合計画(仮称)」中間案への意見募集について

1点目は「京都府総合計画(仮称)」中間案の意見募集についてです。

新たな府政運営の指針となります総合計画について、先日の6月定例会で中間案を報告しましたが、最終案の策定に向けまして、さらに府民の皆様からご意見を募集するために7月5日(金曜日)から8月5日(月曜日)までパブリックコメントを実施します。

この計画につきましては、人口減少社会が到来する中で、例えば経済や地域社会にどういう影響を与えるか、不透明感が漂う未来においても、一人ひとりが夢や希望を持つことができて、なおかつその実現に向かって進む事ができる社会を築き上げたいということで、2040年の京都府のめざす将来像を掲げております。

府民の皆様をはじめ、地域、企業、団体など様々な方と一丸となって取り組みを進めていくことが重要との思いから「府民協働で取り組むきょうとチャレンジ」といったプロジェクトも盛り込んでおります。

府民の皆様のご意見を反映した上で、秋の策定に向けてさらに検討を進めてまいりたいと考えておりますので、積極的に広報をお願いしたいと思っております。

 

「京都府総合計画(仮称)」中間案への意見募集について(PDF:273KB)

 

西脇知事と行き活きトークin南丹の開催について

2点目は、「行き活きトークin南丹」についてです。

これまでに宮津市と宇治市で行い、天橋立や宇治橋周辺で海外からの観光客また地元の商店の皆様とお話をしてきました。直接お話することで現場の空気感を感じますし、非常に現状を実感することができました。今回は、海・お茶に続きまして「森の京都」を訪れることとしております。

これまでの街ぶらトークでは、観光総合戦略は一定の効果を上げているということを実感できた半面、まだまだPRが足りないなということと、ただPRするだけではなくて、例えば宇治では宇治茶の製造工程に興味のある外国の方もおられて、もう少し掘り下げたPRも必要だなということを感じております。

今回は、京都府の文化観光大使にも就任いただいておりますレギュラーのお二人と一緒に美山エリアを歩きながら海・お茶とはまた違った、自然が豊かな「森の京都」の魅力について直接お話を聞きたいと思います。なるべく多くの方とお話ができればと思っております。現地での取材のご協力をよろしくお願いしたいと思います。

 

西脇知事と行き活きトークin南丹の開催について(PDF:278KB)

 

主な質疑応答

記者

総合計画について、どこに力を入れたか。また、こういう観点で意見をもらいたいということはあるか。

知事

今回の計画の特徴や過去との違いとして、2040年に実現したい将来像を示しておりまして、その将来像に向かって施策をどうしていけばいいかというアプローチをしております。

特に2040年の将来像は大きく示しておりますし、20の分野別の基本施策ごとにも20年後にはこういうことを実現したいと掲げておりますので、そういったところに、もっとこうなった方がいいとか、こういう社会を実現した方がいいというご意見をいただくことを期待したいと思います。ただ、計画は府政運営全般についてになりますので、どの分野についてもご意見をいただいてもいいのですが、将来像についてぜひ今回の計画の特徴に沿ったご意見を賜りたいと思います。

 

記者

中間案について府民のアイデアを期待するか。

 

知事

今回、各論でもかなり新しい施策が入っています。先ほど申しました将来像もありますが、もう一つは「府民協働で取り組むきょうとチャレンジ」を5つの分野でも提案しています。もともと京都府が作る計画ですが、京都府が実施する施策は僅かで、実現するプレーヤーは地域や企業、団体、場合によっては周りの府県などです。みんなでやっていくことが、これからの時代、特に重要になってくると思います。そういう府民協働で取り組むプロジェクトについては、こうしてほしいという意見もそうですが、主体的に参加していただくという意味では、こういう形で貢献したい、プロジェクトに参加したいといったご意見があればありがたいと思っています。そういう視点が、新しい取組ですから府民協働についてもアイデアをいただけるとありがたいです。

 

記者

たくさんの意見がくるといいなあといったメッセージをいただければ。

 

知事

もともとプロジェクト自体が協働して取り組むものですが、総合計画の検討に着手する時から、なるべく多くの府民の皆様のご意見をお伺いして策定したいと一貫して申しております。これまでからもいろんな場面でご意見をいただいていますが、最終段階に入っておりますので、ぜひ積極的にご意見を賜りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

記者

総合計画の「府民協働で取り組むきょうとチャレンジ」の数値目標で数字が入っていないが、中間段階で見てもらって、数字を入れてさらに最終段階でもパブコメをするのか。

 

知事

この段階では策定作業が追いついていないことをご理解いただきたいです。最終的にはもちろん数字が入る前提です。

 

記者

数字が入った後にも意見は言えるのか。

 

知事

パブコメについては今回のみかと思っています。

 

記者

観光の課題に関して、全体の観光客の入り込み数に若干減少が見られる一方で消費額や外国人の宿泊数が増えているが、知事の評価は。

 

知事

昨年の大阪府の北部地震や7月豪雨がありましたし、台風21号による関空の状況もあり、京都丹後鉄道も止まっている時期がありましたので、全体の観光客数が減っている要因は災害の影響かと思っております。その中で、外国人の宿泊者数は6年連続で過去最高を更新しています。外国人の観光客の方は、一人当たりの観光消費額が高いことは過去の統計でもわかっているので、そこがある程度寄与して観光消費額も6年連続で更新したのかなと思っております。

そういう意味では、インバウンド(外国人観光客)の誘客は非常に重要な課題だと思います。昨年7月の豪雨の後も国内の方の観光振興として、政府全体で「13府県ふっこう周遊割」といった取り組みも出ましたので、災害時の風評被害を抑えたり、「もう安全です」というメッセージを出すなど、災害後の復旧復興と歩調を合わせた観光振興も重要だと認識しております。今回は、統計上おそらく、国内の観光客の減少を外国人客の増加でカバーしたのだと思いますが、両方とも重要だと思いますので、国内・国外について両面から対応したいと思います。

 

 

記者

「13府県ふっこう周遊割」には上限がついていたかと思うが、京都府はどうだったか。

 

知事

手元に数字がありませんが、上限が設けられたことに加え、西日本豪雨に見舞われたこと、そして最初は2府県以上を一緒に回らないといけなかったので、予算が足りなくなるほど活用されたとは聞いていません。

 

記者

そこは京都の魅力でカバーしたのか。

 

知事

そういうこともありますし、各論で一人一人がどのような行動をするのかということもありますが、全体としてはベースの観光振興、京都への観光客の流れは続いていると思います。

 

記者

外国人宿泊客数がかなり増えているが、エリア的な特徴や今後どこを強化したいといった観点はあるか。

 

記者

まだ細かく分析した結果を聞いていませんが、京都市域の入込客数の伸びよりも、京都市を除く京都府域の入込客数の伸びが増えている傾向が続いています。だからこそ「もうひとつの京都」や、京都府域への周遊をさらに進める取り組みをしておりますので、取り組みの方向としてさらに進化させないといけないと思っております。

 

記者

観光について、消費額が増えたというが、京都府域は前年より0.4%とほとんど伸びていない。京都市を除く府域の方が、伸びが小さい。観光総合戦略の目標からするとかなり初年度から厳しい状況になっているが、この現状に対する認識と今後どうしていくのか。

 

知事

外国人の観光消費額が多いのは、宿泊が効いていると思います。門川市長もいつも言われていますが、ホテルのグレードも、より高いグレードにシフトしています。

同じように京都府域で観光消費額を伸ばそうとすれば、ホテルや宿泊施設の整備、体験型観光や飲食で伸ばしていくということです。ここは地道にやっていくしかないと思います。京都府域の観光消費額増は一番重要な課題です。目標に対して達成が厳しいということですが、もともとかなり意欲的な目標なので、ご理解いただけたらと思います。

宿泊についても足りないから来ていないというわけではなくて、この間、天橋立で聞いた話でも、京都市内へのリピーターの方ですが、たまたま全員が天橋立は初めて訪れたと言う方でした。感想を聞いたら「すばらしい」とおっしゃっていますし、欧米豪の方で、京都府北部に対する評価が高いというところもあるので、そうした地域からの方が一人あたりの観光消費額も高いという傾向もありますので、観光消費額の多い方に京都市から一足伸ばしてもらうことが必要です。

京都府北部が思った以上に知名度が低いと感じたのは、多くの方が何回も京都市域には来ているのに、北部地域にはそれまで来たことがなく、訪れたきっかけを聞くと、たまたま知人に紹介されたと仰っていたので、まだまだPRが足りないなと思っています。そういうことも含めて観光消費額を伸ばす必要があると思います。

 

記者

観光消費額を上げるには宿泊もしないといけないということだが、交通が便利になったということで、泊まりが日帰りになってしまうなどバランスが難しいと思うが。

 

知事

今言われたことは、すべての交通網の整備について言われていることですが、だから不便にしようとしている人は一人もいません。

宿泊については、欧米豪の方はゆったりした時間を過ごしたいというニーズがあって、滞在日数が長いこともあるので、旅行者のニーズに合わせてこちらがどれだけ魅力的なプランを提供できるかにかかっていると思います。体験型と言っているのは、泊まって一晩過ごすなかで、満足を得るような魅力をうまく発信して旅行商品にしていこうということです。

なによりも便利になって人が増えている部分もたくさんあります。クルーズの利用客増加の状況を見ると、明らかに道路整備が好影響をもたらしていると思うので、日本人クルーズ客も含めてですが、舞鶴起点でも十分集客できているため、交通網の進展にしたがって観光総合戦略を進めていきます。

 

記者

昨日、参議院選挙が公示されたが所感は。最近投票率が低いが、改善に向けたアイデアはあるか。

 

知事

参議院選挙の所感については、投票は民主主義における最も重要な意思表示の手段であり、国民一人一人にとって、政治参加の重要な行動だと思うので、まずは参議院選挙に興味を持ってもらって投票してもらいたい。投票するときには、候補の方が主張されている様々な政策や主張を聞き、考えた上で投票してもらいたいというのが私の思いです。

その上で、投票率を上げるアイデアはなかなか難しいと思います。報道のみなさんにもPRに励んでもらいたいと思いますし、府政でいえば、政策や行政に興味を持ってもらうことが投票率につながると思います。

参議院選挙となれば、少子高齢化で人口減少社会という日本が抱えている課題がありますし、災害もまさに起こっています。また、国際情勢については一連の動きが激しいですし、グローバル化していることで国際情勢の変化がかなりストレートに日本の経済・社会だけではなくて、国民一人一人の生活に関わる状況になっていますので、そういう中でそれぞれの方がどういう主張をされているかということを聞くことです。難しいことを言っているのではないのですが、政策や政治に興味を持ってもらうことが、最終的に投票率につながると思います。パッとしたアイデアはなかなかないと思います。

 

記者

京都府の一時保護所で、土日の宿直が家庭支援総合センターや宇治児童相談所で正職員がいないという問題をどのように考えるか。

 

知事

これまでも一時保護所の職員の体制については問題の無いように万全を期してきたつもりです。例えば、入っている子どもの状況によっては正職員にシフトさせるなどしています。もともと非常勤といっても臨床心理士の資格を持っている方など専門的な知識を持っている人も含めた上で非常勤の職員の体制を取っています。もちろん、子供の適切な保護が一番の目的なので、緊急時の正職員への連絡体制など、万全の体制を取ってきたつもりです。

今年度、社会的養育推進計画の都道府県計画を改定することになっておりまして、その計画の中で、一時保護所についても、厚生労働省の策定要領の中で、一時保護についての改革に向けての記述をすることになっておりますので、今の体制を全く変えないというつもりはないので、どのように改革できるか議論していきたいと思います。

毎日どういう状況があって、これまで一時保護について正職員を呼んでいる緊急のケースがどうだったのかとか、一時保護所で起こっている問題、他府県の状況もにらみながら社会的養育推進計画の改定の中で一時保護所の職員体制のあり方については議論していきたいと思います。

 

記者

府として子育て環境日本一を掲げる中でどのように思っているか。

 

知事

正職員かどうかだけでなく、おられる方の専門知識や通常体制で保護しているときと不安定なとき、緊急時にどうしようとか、かなり限られた全体の人員の中でやっているのは間違いないのですが、子供の安心安全が何よりも優先されるので、その観点に立って検討したいと思っております。

 

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