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令和元年7月19日知事記者会見

発表項目に先立ちまして一言申し上げたいと思います。

昨日、伏見区の株式会社京都アニメーションの第1スタジオにおきまして、放火が疑われる火災により多くの方がお亡くなりになり、また負傷されました。

現在捜査中ですが、もし事実であれば稀に見る凶悪な犯罪行為であり、命を落とされた方々のご無念、そしてご遺族の悲しみを思いますと強い憤りを感じます。

亡くなられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、現在懸命に治療を受けておられる多くの負傷者の皆様の一日も早いご回復を心からお祈り申し上げます。

また、京都アニメーションにおかれましては、京都のコンテンツ産業を支えていただいている企業でして、京都府内や京都府庁を舞台にするなど地域を愛していただいておりました。また従業員をとても大切にされておられただけに、あまりに突然の惨劇に多くの優秀な社員を失われた傷はあまりに深く、心を痛めておられることと思います。衷心よりお見舞いを申し上げたいと思います。

報道によりますと、近隣の住民の方々も懸命に救助活動にあたられたということで、その勇気と人を助けたいという思いに頭が下がる思いでおります。このほか事件発生直後から警察消防の速やかな救助活動が行われますとともに、医療関係者も現場に駆け付け、府民の安心安全を確保するために的確に現場活動を行っていただいたところでございます。

出火の原因また状況につきましては現在捜査中でございますけれども、こうした惨劇が繰り返されることのないように、京都府といたしましても警察をはじめ関係機関と連携をしながら、できる限りのことに取り組みたいと考えております。改めてお亡くなりになられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。

京都で広がる!『子育てに優しい職場づくり』~「子育て環境日本一に向けた職場づくり行動宣言」企業が100社を突破~

今日は発表項目が一点あります。「京都で広がる!『子育てに優しい職場づくり』」についてです。

子育て環境日本一に向けた今年度の新たな取り組みとして、企業が子育てに優しい職場環境づくりに向けた具体的な行動宣言をしてそれを実践する「子育て環境日本一に向けた職場づくり行動宣言」を始めました。この度、この行動宣言を行った宣言企業が100社を突破しましたのでお知らせします。

京都は中小企業がかなり多いのですが、中小企業の現場を熟知している300名からなる専門のチーム「子育て企業サポートチーム」が、約2カ月間で1,400社を超える企業を訪問いたしまして、7月11日時点で127社から行動宣言をいただいています。このうち、中小企業が108社ということで約85%にのぼっております。

これからもサポートチームが中小企業を訪問いたしまして、多様な働き方推進事業費補助金をはじめとする支援制度や活用例の周知、行動宣言をしてほしいといった働きかけを行いながら、企業の意識や行動改革に取り組んでいきたいと思います。

私も数日前に宣言企業の取り組みを聞くために、2社お邪魔して意見交換してまいりました。この2社は、いずれも経営者の従業員に対する思いが伝わってまいりました。

二九精密機械工業の二九社長は、時間年休制度について福利厚生としてではなく、自らの経営理念が「人が第一」ということで「従業員の生活や家庭が第一」とおっしゃっておりました。ウエダ本社の岡村社長は従業員に対する子育て支援はもちろん、会社のスペースを地域に開放して、近隣の子育て世代が集う場づくりにも積極的に取り組んでおりまして、私が伺った時もたまたま赤ん坊を連れたお母さんがテレビ会議で勉強されていることもありましたし、子連れのお母さん同士が集まって内職をしながら悩み事や子育てについて話をされるという、まさに地域と一体となった新たなモデルも拝見させていただきました。

2つの企業の取り組みは非常に先進的でして、すべての中小企業が直ちに取り組めるわけではないですけれども、このような企業が増えていくことが子育て環境日本一につながると思っておりまして、こうした取り組みを支援することが我々の役割であると確信しました。これからも時間を見つけて企業をまわり、直接、現状や課題、事例などを聞き取りながら、取り組みを進めてまいりたいと思います。

この宣言企業100社が集結する、申込み不要で入場無料の就活イベントを7月20日(土曜日)に京都経済センターで開催いたします。子育てに優しい職場づくりを実践する企業を肌で感じて頂くため、なるべく多くの学生の皆さんにお越しいただければと思います。宣言企業の企業名と内容につきましては、京都府の特設サイトに掲載しておりますのでぜひご覧いただきたいと思います。今後とも企業と一緒になり、子育てにやさしい職場づくりを実践する企業を応援してまいりたいと思いますので、府内企業をはじめ、府民の皆さんへのご周知をお願いいたします。

 

京都で広がる!『子育てに優しい職場づくり』~「子育て環境日本一に向けた職場づくり行動宣言」企業が100社を突破~(PDF:737KB)

 

主な質疑応答

記者

行動宣言で、時間単位年休制度取得の行動につながっているのか。

知事

いろんなパターンがあります。内容や具体的な行動やスケジュールを宣言してそれに沿ってやっていくところもあれば、私が伺った二九精密機械工業など、既にかなりやっておられるところもあります。また、例えば男性の育休取得促進に取り組むというような企業もあります。
宣言例は1枚目に書いていますが、宣言を機会に具体的な内容とスケジューリングがありますので、時間年休制度についても入っていると思います。ただ、一つ一つを把握しているわけではありません。

記者

目標は何社か。

 

知事

元々目標はありません。対象として2万5,000社をまわることは目標としていました。どれだけ宣言していただいてもいいので目標値は設けていないです。

 

記者

職場づくりの補助金の活用の状況について

 

知事

今、10件程度相談として出てきています。

 

記者

補助金を支出した事例があるのか。

 

知事

まだ申請の段階だと思います。

 

記者

2カ月で127社が宣言したということだが、それについてはどう評価するか。

 

知事

リストを見て例えば二九精密機械工業はかなり先進的で、小学校就学年齢まで希望すれば休める制度もあります。そうした先進的な企業に宣言していただきましたが、今まで子育てに優しい職場づくりの意識がなかった企業にとっては、行動宣言することで公表されますし、計画も作らないといけないので、私としては、職員もよく回って、理解をいただいて来れたと評価しております。まだ7月ですので今年度の取り組みの当初としては十分な成果だと思っております。
問題は、それをもっと増やしていくためにどうするかということと、行動宣言の中身を具体的に実践してもらうことが重要です。まずは、行動宣言の取り組みがあることと宣言する企業があるということの知名度の周知をすれば「うちも」となるので、できるだけ報道していただけるとありがたいです。

 

記者

京都アニメーションの火災について、現時点で府としてできることは具体的にはあるか。

 

知事

本日も被害者支援の担当ということで、安心・安全まちづくり推進課から1人現場等に派遣しております。例えば、被害者やその家族の心のケアについては取り組むことがあると思っています。
状況や原因など現在不明なことも多々あり、現場の状況に合わせてと思っていますが、まず思いつくこととしては心のケアへの支援だと思います。

 

記者

安心・安全まちづくり推進課の職員は既に派遣しているのか。

 

知事

はい。

 

記者

既にサポートしているのか。

 

知事

どういう支援ができるのかを把握するために派遣しています。実際、心のケアをやろうとすると臨床心理士など専門家の手助けも必要なので、どういうことができるのか現場で把握をするように努めています。支援については落ち着いてからですが、京都アニメーションは京都のコンテンツ産業を支えているところので、どのような形でできるのかはこれからのことになりますが、お助けできることがあれば、いずれ検討の俎上に出てくると思います。まずは負傷者の回復や火災の状況の把握に全力で取り組んでまいりたいと思います。

 

お問い合わせ

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