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令和元年8月23日知事記者会見

令和元年度京都府総合防災訓練の実施について

本日は2点ございます。まず1点目は、「令和元年度京都府総合防災訓練の実施」についてです。

今年度は、乙訓地域における直下型地震及び豪雨による被害発生を想定し、9月1日(日曜日)に災害対策本部会議訓練を京都府庁において実施するほか、各防災関係機関との連携による救出・救助訓練を主体とする実働訓練等の主会場を長岡京市に設定して、約80機関、1,000名の参加により実施いたします。私も本部会議訓練出席後に主会場に移動し、引き続き災害対応訓練に参加します。主催は、京都府、長岡京市、向日市、及び大山崎町の各防災会議です。

訓練の特徴は4点あります。

(1)直下型地震災害と水害の複合災害想定下の訓練であること

(2)実働訓練を長岡京市の村田機械総合グラウンドと長岡第九小学校の2会場で実施するということで、分散型会場での訓練を企画したこと

(3)昨年の災害を踏まえた災害対応の総合的検証の結果を反映させていること

(4)昨年度策定した京都府災害対策航空運用調整マニュアルの活用を図っていること

また、乙訓の各市町においても、避難所開設運営訓練、避難行動の訓練、救援物資の輸送訓練を併せて実施いたします。

 

令和元年度京都府総合防災訓練の実施について(PDF:451KB)

 

京都の「KOUGEI」の魅力を体感できる「KYOTO KOUGEI WEEK」を実施します!~ICOM(国際博物館会議)京都大会関連事業~

2点目は、「KYOTO KOUGEI WEEK」についてです。

京都には元々、長い間受け継がれてきた技術に裏打ちされた質の高い工芸品があります。一方で、最先端の技術やポップカルチャーが融合した新しい感性を映し出す工芸品が併存している地域でもあります。ただ、このような京都ならではの魅力が、世界のアート&クラフト市場に十分伝わっていない現状があります。

こうした中で、9月1日(日曜日)~7日(土曜日)に、世界各地の博物館に関わる専門家が一堂に会するICOM(国際博物館会議)の世界大会が、日本で初めて京都で開催されます。この機会を活かして、世界に誇る京都の文化を支えてきた伝統産業の魅力を、工芸分野にも精通されているICOMの参加者、国内外の物づくり関係者にぜひとも知っていただきたいということで、8月30日(金曜日)から9月8日(日曜日)に「KYOTO KOUGEI WEEK」を実施します。

京都に在住されている方、また京都にお越しになられる関係者の方々に、工芸の魅力を体験していただき、新たな事業展開につなげていただくために、企画展示や商談会、ワークショップ、セミナー等をこの期間に集中的に開催します。

伝統工芸である漆塗りとサーフボードシェイパーのコラボ作品の展示やワークショップ、「We―工芸から覗く未来」と題した国際シンポジウムをはじめ、府内の各所で工芸や伝統産業を身近に感じていただけるイベントを多彩に企画しております。

 

京都の「KOUGEI」の魅力を体感できる「KYOTO KOUGEI WEEK」を実施します!~ICOM(国際博物館会議)京都大会関連事業~(PDF:3,157KB)

 

主な質疑応答

記者 

防災訓練を分散型にするメリットは。

知事

今までのような単一の訓練場は、全体が見渡せ、すべて肉声で伝達できるなど、現実の災害で起こる状況とは異なっています。今回は、約300メートル離れた2つの災害現場を設定し、無線で情報を伝える、実働機関の車両で救援部隊を転用するなど、少しでも実際の現場で起こる状況に近い中で訓練して、実践力を向上させるために分散型で実施することにしました。

 

記者

台風10号への対応にあたり災害対応策の総合的検証を終えて反映した点は。

 

知事

見直した項目は非常に多岐にわたっています。例えば、警戒レベルを用いた避難情報は今回が初めてです。まず亀岡の東別院町全域、西別院町全域で警戒レベル4土砂災害警戒情報が発令され、市はレベル4の避難勧告を発令しました。夜明け前に発令し、2時間後に解除したので、実際に避難所に行かれた方はそんなに多くはなかったのですが、新しいガイドラインに基づいて避難勧告を行う手順については混乱なくできたと思います。レベル3の避難準備や高齢者等の避難開始については、台風が接近する15日の夜までに、約11万4,000世帯、25万4,000人に対して避難情報を出しました。聞き取りによると、高齢者や体の不自由な方など、ひとり暮らしの方を中心に約390名が避難所に避難されたということです。この数字が全体の規模に対してどうかという評価はまだですが、ある程度的確に対応していただけたと思います。台風10号による被害はそれほど多岐にわたって出たわけではありませんが、避難情報についてはおおむね新しい見直しに伴う運用が機能したのではないかと思います。ただ、これについては常に検証して、どうやっていくのかは、市町村や関係機関と共にきちんとフォローしていきたいと思っています。

 

記者

府営水道料金の統一化について、知事の考えは。

 

知事

府営水道料金の統一は、本当に長年にわたる大きな課題で、府営水道事業経営審議会でもかなり長い間議論されてきたものです。昨日は中間答申案が審議され、料金の引き上げによる負担増となる市町への影響や、それに対する支援を望む声など、いろいろな意見が出たと聞いております。この中間答申案に基づいて、さらに料金専門部会で審議を重ね、11月頃には最終的な答申を取りまとめていただくことになっています。専門家も含めた中できちんと議論していただき、関係する市町の意見も踏まえ、最終的な答申も見ながら、改定案を決定していきたいと思います。いずれにしても、さまざまな方の意見を聞いた上で判断していきたいなと思っています。

 

記者

激変緩和措置などの支援については。

 

知事

過去にも激変緩和措置があり、そういう支援も当然想定していますが、具体的にどうしようかというところまでは、まだ議論は進んでいないと認識しています。

 

記者

京都アニメーションの事件から1か月以上経っても、警察から被害者の方の氏名が発表されていないことについて、知事の考えは。

 

知事

事件から1か月が経過しても被害者やご家族の皆様の悲しみや苦しみ、痛みは到底癒されるはずもないわけで、改めてお亡くなりになられた方のご冥福をお祈りし、ご遺族の皆様にお悔やみを申し上げます。また、負傷された皆様の一日も早い回復を心からお祈り申し上げます。京都アニメーションの社長、社員の皆様も非常に大変な思いをされておりますので、精一杯支援していきたいと思っております。

その上で、被害者の方々の実名公表については、基本的には警察当局において、多分いろいろな方の意見を踏まえながら対応されており、知事としての立場でお答えすることはなかなか難しいので、コメントを差し控えたいと思っています。

 

記者

寄附金の控除ついて、国において検討に入ったとのことであるが、特定の企業に対する公平性の確保の問題などの課題もあると言われているがどうか。

 

知事

大規模災害時の寄附金や義援金に関しましては、寄附を行った方への寄附金控除や被災者の方が受け取る見舞金についても税制上の措置が講じられておりますが、今回のような事案については仕組みがないことから、7月30日に国に緊急要望をしております。その後、窓口である経済産業省と情報交換させていただいておりますが、現段階では具体的なお話は伺っておりません。

京都アニメーションに寄せられている寄附金や義援金が被害を受けられた方にしっかりと行き届くように、寄附された方のお気持ちと受け取られる方のお気持ちがきちんとつながるような形で、しかも、ある程度制度に則ってどのように対応するのかについて、京都アニメーション本社所在地として京都府が国と一緒に検討に参加させていただいているという状況です。いろいろ制度上の課題もあり、一方でそんなにぐずぐずもしていられないので、国にもぜひ検討を急いでいただきたいと思いますし、我々のほうでもなるべく速やかに対応してまいりたいと思います。

 

記者

京アニの上映会の企画について、進捗はあるか。

 

知事

京都文化博物館での上映を実現する方向で調整を続けていますが、いくつかの課題があり、関係者間で引き続き調整しております。調整が済み次第明らかにしたいと思います。コンテンツが限られているのでスケジュールをどうするかという課題もありますし、被害に遭われた方やご家族の方のケアなど、いろいろな状況の中で時間がかかっておりますが、実現する方向で調整を行っているということでご理解いただければと思います。

 

記者

相談窓口の状況、今後の見通しについてはどうか。

 

知事

「こころの相談窓口」を設置させていただき、前回の定例会見時には3件、昨日の時点で8件の相談が寄せられているという状況です。

それから、常設の府民総合案内・相談センターには現在までで27件、8月2日以降では1件相談が寄せられています。

「こころの相談窓口」にはまだ新規の相談も来ていますから、当面は今と同じ状況で続けたいと思っております。また、相談に来られた方のフォローをきちんとやっていくことも併せて、心のケアに取り組んでいきたいと思っています。

 

お問い合わせ

知事直轄組織広報課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4075

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