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令和元年10月11日知事記者会見

本日の発表項目は二点です。

令和元年度「京都府あけぼの賞」受賞者の決定について

一点目は、令和元年度「京都府あけぼの賞」受賞者の決定についてです。

男女共同参画社会の実現によって豊かな地域社会の創造、及び女性の一層の能力発揮に向けて、各分野において先駆的に活躍する女性やグループに「京都府あけぼの賞」を授与しています。平成元年に開始し、これまでに140名の個人、1御夫妻、18グループに授与しています。今年度の受賞者は5名です。

 

一人目は、京丹後市間人(たいざ)で「うまし宿とト屋」を開業し「京丹後龍宮プロジェクト」を立ち上げ、丹後の暮らしを体験できるプログラムを提供するなど、地域の活性化に貢献された、株式会社とト屋代表取締役、一般社団法人京丹後龍宮プロジェクト代表理事の京丹後市在住池田香代子(いけだかよこ)様です。

 

二人目は、犯罪や非行に及んだ人の立ち直り支援や、子どもたちが過ちを犯さないよう、幼い頃から地域で子育てをする支援活動に取り組むなど、リーダーシップを発揮して女性が活躍できる社会づくりに貢献されました、京都府更生保護女性連盟会長の齋藤常子(さいとうときこ)様です。

 

三人目は、京都市伏見区で「あゆみ助産院」を開業され、地域の妊産婦を支えてきただけでなく、JICAの国際プロジェクトでブラジルのお産状況の改善に貢献されるなど、海外での功績も高い開業助産師の㔫古かず子(さこかずこ)様です。

 

四人目は、糸で紡ぐ大規模なインスタレーションを中心に、立体、写真、映像など多様な手法を用いた作品を制作され、現代美術の魅力発信に尽力された現代美術家の塩田千春(しおたちはる)様です。

 

五人目は、京都府登録選手として全日本選手権5連覇を含め6回の優勝をされるなど、優秀な成績を収められました元女子自転車競技(トラックレース)選手の前田佳代乃(まえだかよの)様です。

 

表彰式は、11月2日(土曜日)にホテルルビノ京都堀川で開催する「第31回KYOのあけぼのフェスティバル2019」で行いますので、当日の取材についてお願いします。

 

令和元年度「京都府あけぼの賞」受賞者の決定について(PDF:2,367KB)

 

「府民交流フェスタin京都府立植物園」の開催について~一人ひとりの夢や希望が全ての地域で実現できる京都府をめざして~

二点目は、「府民交流フェスタin京都府立植物園」の開催についてです。

京都府では、府内の各種約470の団体で構成しております「きょうと地域創生府民会議」で、人と人がつながった温かい地域社会を目指して「京都の新しい魅力」や「価値のある文化」を創造する活動と府民参加を推進しています。

 

平成22年度から「府民の元気づくり事業」として取り組んできた「あすのKyoto・地域創生フェスタ」を新しい総合計画の策定にあわせ、「府民交流フェスタ」に名称を新たにし、一人ひとりの夢や希望が全ての地域で実現できる京都府をめざし、府内の各種団体やNPO人が日頃の活動内容等を発表・交流する場として開催します。

 

今年は、11月3日(日曜日・祝日)10時~16時まで、府立植物園大芝生地、北山門前及びくすのき並木周辺など園内全体を会場にして行います。テーマは「わくわく体験!府民みんなの『府民交流フェスタ』」で、体験ブースでは、京都市動物園の魅力発信事業として動物の毛皮や骨格標本に触れることができるブースのほか、女流棋士による1日囲碁教室など約50団体が出展します。ステージプログラムでは、東映京都撮影所からアイドルステージ&チャンバラ・忍者ショー、京都学生祭典実行委員会からはフェスタ特別バージョンの「京炎そでふれ」の演目など、小さなお子さんからご高齢の方まで親子・家族で楽しめる催しを企画しております。

 

また、昨年に引き続き、府内の障害者福祉施設で作られたパン販売と焼き菓子コンテストを行う「地域創生パン祭り」、府内各地から地元産のお米や野菜、手づくり加工品等の販売を行う「京のむらづくり交流フェア」、地域住民が地域活動に対して理解を深めるきっかけをつくるために地域活動に積極的に取り組む団体のPRを行う「きょうと地域力UP大作戦」も同時開催します。当日は、多くの方に参加いただけるよう、府立植物園を無料開園としますので、事前の周知及び当日の取材についてよろしくお願いします。

 

「府民交流フェスタin京都府立植物園」の開催について~一人ひとりの夢や希望が全ての地域で実現できる京都府をめざして~(PDF:1,340KB)

 

主な質疑応答

記者

「府民交流フェスタ」は新総合計画の下で開催されるのは初か。

 

知事

フェスタ自体は今までの「あすのKyoto・地域創生フェスタ」の実施団体の母体から変わりはありませんが、新しいという意味では、「一人ひとりの夢や希望が全ての地域で実現できる京都府」ということで、内容については充実していくつもりですが、全く新しいものになったというわけではなくて、基本的には例年やっている事業の発展形と考えていただければと思います。

 

記者

「府民交流フェスタ」の内容は昨年と同じで名前を変えるのは何か理由があるのか。

 

知事

内容は全く同じではありません。

全体としては10回目ですが、「地域創生パン祭り」は3回目、「京のむらづくり交流フェア」は2回目、「きょうと地域力UP大作戦」も2回目となります。このような取組を強化して年々進化しておりますのでまったく同じではありません。名前は、「あすのKyoto」が前の総合計画の通称名称であり、私が就任して新しい総合計画を作りましたので、それに沿ってということになります。この計画が議決されたのが10月2日ですので、時間の関係からまだ不十分だと思っていますが、来年以降はこの計画に沿った内容に進化させていくつもりです。

 

記者

台風19号が近づいてきているが、台風への備えについて改めて伝えたいことは。

 

知事

気象庁の発表によりますと、台風19号は最大風速45メートルと非常に強い勢力を保ったまま、明日には西日本に接近する見込みとなっております。京都府には明日の昼過ぎから夕方にかけて最も接近し、大雨になるおそれがあるほか、今日の夜のはじめ頃からは非常に強い風が吹くおそれがあり、明日の夕方からは海上も大しけになる見込みということです。

府民の皆さまには台風の接近に備えて早めの対策を講じていただくとともに、台風情報や鉄道等や交通関係の最新の情報にも十分注意して行動していただきたいと思います。お住まいの自治体が避難情報を発表した場合には、できる限り速やかに避難行動をとっていただくようお願いします。気象庁や京都府のホームページにも交通やライフラインの情報を提供しておりますのでご覧いただき、活用していただければと思います。自らの命を守るために速やかな行動を取っていただきたいと思います。

 

記者

吉野彰氏がノーベル賞を受賞され、京都府にゆかりのある方としては2年連続の受賞となるが、知事の所感は。

 

知事

吉野彰様のノーベル化学賞の御受賞については、京都府民の皆さんとともに心からお祝いを申し上げたいと思います。昨年の本庶佑京都大学特別教授に続き2年連続京都ゆかりの方が受賞されて大変うれしく思っております。

吉野先生が開発されたリチウムイオン電池は既に私たちの生活を一変させており、スマートフォンやノートパソコンはもちろん、我々がこれから未来に向かって実現していかなければいけない脱炭素社会、化石燃料からの脱却にはなくてはならない役割を果たすものです。受賞理由の中にもそのことが入っています。京都は京都議定書誕生の地でもありますので、地球環境の未来を支える技術を開発された吉野先生と京都府との縁を感じ、京都府民の一人として誇らしく思っております。受賞が学生や若い研究者の大きな励みとなり、京都から革新的で、先進的な技術が生まれることを期待しております。

受賞が決まって吉野先生がお話されたことですが、日本が大騒ぎになるような明るい話題があれば、それが子ども達にとっても自分の将来を考える一つのきっかけになると思うと言われていたのが印象に残っております。こういうことは子ども達だけではないと思いますが、未来に向けての何かのきっかけになればと思っています。

 

記者

京都府特別栄誉賞の贈呈について、吉野彰氏は京都にお住まいではないが可能性はあるのか。

 

知事

総合的に考えることですが、京都大学における6年間は吉野先生の研究に対する姿勢を決められた大きな要素でもありますし、受賞後のコメントで京都の企業についても、日本の強みである基幹部品の製造部門を京都の会社が担っているとお話されています。また、奥様との出会いも京都大学の考古学研究サークルだったというお話をされていて、京都に対する思いを感じられますので、今後検討していきたいと思います。

 

記者

あけぼの賞について、「あけぼの」という名称はまだ始まっていないという印象を受けるが。

 

知事

これは平成元年度からの賞で、当時の状況は女性の活躍について黎明期でこれから進めなければいけないが、実績が出ていなかったと思います。そういう方を表彰することで新しい男女共同参画にふさわしい世の中をつくるという意味でつけられたと思います。確かに創設時の状況よりは男女共同参画は進んでいますが、一方で男性の育児の話や女性が活躍できる素地がすべて整っているかというとまだまだ不十分なこともあります。名称が定着していることもありますし、過去に受賞された方も素晴らしい方ばかりであり、まだまだ進めなければいけないという意味ではこの名称がふさわしいと今の時点では思います。

 

記者

京都アニメーションに対する義援金の募金が始まっておよそ1か月経つが、現在の状況と配分委員会の進捗状況や分配の目途については。

 

知事

義援金の受け入れ状況ですが、10月10月(木曜日)時点において、29億996万2066円です。京都アニメーションの預かり口座から移管された額を除くと3億2406万243円です。配分委員会は早期開催に向けて調整中です。今の時点で時期や期限は確定していませんが、決まり次第お知らせします。なるべく迅速にご遺族や被害者にお届けしたいと思う一方で、公平・公正かつ適正な配分を行う観点から、慎重に検討しなければいけない要素もありますので、きちっと検討してまいりたいと思います。今のところ義援金の募集期間も決めておりますので、募集が終わりましたらできるだけ速やかに対応する方針に変わりありません。決まり次第発表しますが、今の段階では決まっておりません。

 

記者

「あいちトリエンナーレ」で文化庁が補助金を出さないということだが、行政の手続的にどのように見ているのか。

 

知事

報道等でしか承知しておりませんし、それぞれの実行委員会等が判断し、補助金を交付する文化庁が判断したことなので、その是非についてコメントする立場にはありません。公金支出には支出目的や手続きには一定の決まりがありますので、それに沿って審査するのが当然のことだと思います。それぞれ言い分があるので、意見のすり合わせができればいいと思いますが、私にはコメントするだけの知識と判断基準を持っていないのでコメントする立場にないと思います。

 

記者

表現の自由という観点から、知事は一連の流れをどのように考えるか。

 

知事

表現の自由は憲法で保障された権利なので、最大限尊重されるのは当然のことです。最初に暴力やテロを予告するような脅迫行為で展覧会が中止に追い込まれたことは非常に残念だと思いますし、表現の自由が尊重されることは当然だと思っております。

公金の支出に関しては、支出する目的との合致性や公序良俗に反しないなどの一定のチェックも行われます。それは表現の自由もありますが、公金支出の目的との整合性の観点で判断されるものと思います。

 

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