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平成28年2月9日知事記者会見

平成28年度当初予算案等の概要について

  平成28年度当初予算と平成27年度2月補正予算を合わせた14か月予算案の概要についてご説明を申し上げます。

 今回の予算は、「地域創生戦略」ができて、いよいよスタートの年になるということで、将来を見通した京都づくりを掲げ、少子高齢化対策や京都産業のイノベーションに取り組む、いわば「京都創生」予算として策定しました。

 〈4つの京都づくり〉=「人づくり」「働きづくり」「地域・文化づくり」「安心づくり」を大きな目標に置いて、20年、30年先を見通した京都を創るという意気込みです。

 

◎人づくり

 「人づくり」では、少子化対策総合戦略事業、子どもの貧困対策事業、京都まるごとキャンパス事業、府民輝き事業、地域力強化事業を行います。

 【少子化対策総合戦略事業】

 「少子化対策総合戦略事業」では、まず、市町村と連携して府内の子育て拠点「子育てピア」をしっかりと支えていきます。地域子育て支援拠点(子育てひろば)6か所、子育て世代包括支援センター(子育てピア)4か所を増やすため、運営費等も支援します。また、全国で初めて「きょうと子育てピアサポートセンター(仮称)」を設置します。

 保育環境整備事業では、約37億円で保育人材の確保育成策の強化と保育所等の基盤整備を行います。更に、金融機関と協働し、上限200万円、返済20年以内の低利な融資制度「京の子育て応援総合融資」を創設しました。できる限り限定せずに、子育て世帯のあらゆる資金ニーズに対応できる総合融資制度です。また、第3子以降の保育料無償化のため、引き続き7億円規模を維持します。

 

 【子どもの貧困対策事業】

 「子どもの貧困対策事業」では、京都式「学力向上教育サポーター」事業という形で、大学教授等による「教育力向上型」サポーター、教育関係者による「地域ネットワーク型」サポーター、まなび生活アドバイザー等による「学校プラットフォーム型」サポーターの3つのサポートチームを編成して、それぞれがしっかりと学力向上に当たっていきます。また、こどもの居場所づくり事業では、ひとり親家庭の子どもの居場所をつくり、学習支援、生活支援を実施します。ひとり親家庭の自立支援事業としては、母子父子寡婦世帯の教育費に対する貸付限度額を1.5倍に拡大。更に資格取得を目指すひとり親家庭の親に対する貸付制度を創設します。私立高等学校あんしん修学支援事業も引き続き行い、特に低所得者層には全国トップクラスの13億円の修学支援を行う予定です。

 

 【京都まるごとキャンパス事業】

 1(ひと)まち1(ひと)キャンパス事業では、「大学のまち・京都」を府全域に広げるため、府内各地で大学の授業や研究活動を展開します。そのために大学の活動費や市町村の受入環境整備に対する補助制度を創設し、「学生に来てほしい市町村」と「地域で学びたい大学」を府がマッチングしていきます。様々な大学が地域に出てフィールドワークを行いたい、ゼミや色々な事業で幅広く地域に出ていきたいという希望はあるのですが、受け入れ環境がなかなかありません。それを京都府が補助し、出ていく費用も支援することで、京都の学生さんが京都全域でまさにキャンパスとして活動できるようにしていきたいと思っております。

 次世代下宿「京都ソリデール」事業の背景には、今回の国勢調査でも顕著になったように、人口は減っているのに世帯数は増えているという現状、つまり1人世帯や2人世帯が増えている現状があります。京都でも、今まで家族で暮らしていたところが、1人世帯、2人世帯になって、広い家にぽつんと暮らしている高齢者宅が結構あります。そういう家の一室を若者に提供する「次世代下宿」を導入したいと考えています。例えばトイレや玄関を別に作るなど、改修することで、今までの下宿よりはもう少しプライバシーを維持できる次世代型の下宿を作れないだろうか。これはもともとフランスで行われている制度なのですが、「京都ソリデール」事業として、高齢者宅等の改修に対する補助制度を創設し、両者をマッチングしていきたいと思っています。

 留学生総合支援事業は、府内の大学と連携し、新たな留学生施設の整備を支援するものです。

 

 【府民輝き事業】

 「女性輝き」事業では、まず「輝く女性」応援事業として女性が思い切った地域活動ができるように、起業活動や団体の運営支援を行います。個人や団体が力を発揮できるように、地域4分の3、職場2分の1の補助率で幅広く支援していきます。

 農林女子の活躍支援事業としては、女性雇用の拡大に向けてトイレや更衣室の改修など就労環境の改善を行います。また京都企業とコラボして、「軽量剪定ばさみ」など、女性に優しい商品を開発します。

 京都ウイメンズベース(仮称)事業は、国・府・市・経済団体が一体となって女性の活躍を支える拠点を京都市内に設置しようという試みです。京都ワーク・ライフ・バランスセンターを組織統合して創設します。

 「若者輝き」事業は、NPO等が若者の就職をサポートするために行う活動を支援します。また「新卒応援ハローワーク」の京都ジョブパークへの移転を機に、「学生就職センター」を新たに創設します。

 「高齢者輝き」事業は、元気な高齢者を地域活動に結びつける「地域担い手会議」の設置と、地域で活躍する高齢者や団体の運営を補助しようというものです。

 「障害者輝き」事業は、障害者雇用率2.2%達成に向けた取組の強化、障害者の文化芸術活動の支援を行うなど、府民みんながそれぞれの思いを実現できるような京都を目指して、きめ細やかな支援をしていこうというものです。

 

 【地域力強化事業】

 「地域力強化事業」は、地域力再生プロジェクト事業「ちーびず」(京都地域力ビジネス)活動普及促進事業です。地域力再生プロジェクト事業は3億円規模で、収益性には乏しいけれども公益性の高い地域力再生活動を府内全域で実施します。

 「ちーびず」活動普及促進事業は、ちーびず推進員を増員し、地域でのちーびず活動を促進します。また、地域力再生交付金にちーびず推進枠を新設、更には府庁マルシェ等での特産品販売や活動アピール等の連続開催を予定しています。

 

◎働きづくり

 【中小企業のまち創生事業】

 「中小企業のまち創生事業」では、幾つか新しい取組を行います。

 「小さな企業」特別支援事業は、中小企業の内、特に小規模企業に注目したものです。小規模企業の場合は設備投資が難しいため、リースすることが多いのですが、これまでリース代は補助対象になっていませんでした。そこで、リース支援制度を創設して、民間リース会社に利子補給を行い、これまでにない安いリース料を実現することで年300社超を支援します。併せて中小企業応援隊の個別訪問による経営安定化支援を年500社超行い、ハードとソフトの両面から小規模企業を応援していこうと考えています。

 次世代職人育成事業では、西陣、新光悦村、丹後、清水、KRPに、5つの職人工房を開設します。このうちKRPには既に職人工房があります。5つの職人工房で職人の育成を行い、試作開発やアートフリーマーケットへの出展など若手職人のチャレンジ支援につなげ、コンテスト優秀作品にあっては、海外出展等の支援や、国内外販売機会の創出を支援します。

 職人という仕事はどうしても孤立しがちですから、職人工房という交流施設をつくることによって、世代や分野を超えた交流を促し、育成、強化、販売の3段階で、今までにない次世代職人育成事業を展開していこうと考えています。

 中小企業のグループ化支援としては、「企業の森」事業を展開します。これは農林分野でよく行っている手法で、中小企業においても試作センターが行ってきましたが、今回は単に試作だけではなく、最先端の分野で中小企業グループを形成し、総合的な支援を行うことで、大企業に負けない力を持った中小企業群の育成を図っていきます。28年度はまず伝統産業の森、和食文化の森、映画・映像の森、スマートシティ産業の森、次世代ものづくり産業の森という5つの森をつくり、①研究会開催、マーケット調査等への補助、②製品の試作・技術開発等への補助、③量産化に向けた設備投資から販売拡大への補助と、一貫した形で支援を行います。もちろん個別企業への支援として、京都エコノミック・ガーデニング支援強化事業を引き続き7億円規模で行います。

 商店街については2つの施策を講じます。27年度は商店街創生センターを設け、300の商店街全ての「商店街カルテ」を作成しました。その中で意欲の高い商店街をピックアップして重点投資をしていくのが商店街元気創生事業で、民間企業がコーディネート活動を実施します。これは古川町商店街で行われた手法です。そこでは民間企業にコンサルティングやまちづくりを委託し、そのおかげで元気を取り戻してきました。このような商店街元気創生事業を展開し、拠点整備、空き店舗対策のハード・ソフト支援、そして商店街活性化のための自主組織(TMO)の立ち上げ支援を行っていきます。

 また、現状では、既に商店街としての体をなしていない、ぽつんぽつんと商店が点在する地域が出てきています。そのような地域はもう駄目かと言うと、そうではありません。例えば向日町の商店街は、点在する商店が激辛商品を販売し、KARA-1を中心に「激辛商店街」をアピールすることで元気になってきています。このように、点在する商店を一つのテーマで統合し、“商店群”として構想をつくって応援したいと思います。激辛があるのですから、子ども議会で提案された「甘-1グランプリ」などもあっていいかなと思います。このような構想に基づくハード・ソフト支援を行っていきます。

 

 【観光力強化事業】

 観光客が大変な勢いで増えている中で問題点も多く出てきました。そうした問題点をオール京都で解決していく組織「京都観光会議」を設置し、そこに観光人材確保・育成部会、民泊対策部会、宿泊施設確保部会、観光情報部会の4つの部会を置いて、オール京都でこの対策を進めていきたいと思っています。

 同時に、旅館等受入環境整備事業を進め、外国人観光客受け入れに係る施設改修への補助を行います。また、京都版オーベルジュの誘致等も行う。観光人材の確保・育成等事業では、京都ジョブパークの訓練メニュー等に観光分野を追加して、100名規模の人材確保を図ります。更に、「もうひとつの京都」広域DMO設立事業も行います。

 これらの施策により「府内観光客入込客数1億人」達成に備える対応をしていきたいと思います。特に民泊やWi-fi等についてはしっかり力を入れて、観光に来られる皆様に対応できる京都をつくっていきたいと思っています。

 

 【京の農林水産業イノベーション】

 農林水産業については徹底的にマーケットイン形式で、川下から考えていく農林水産業をつくろうということで事業を提唱させていただきます。一つは、京都農業経営強化事業としてマーケット(外食産業等)のニーズに基づいた生産・流通体制を確立するために「KYO農(の)食材御用聞き」を配置し、マーケットを徹底的に回って消費者の「こういうものが欲しい」というニーズを聞いて、生産者につなげていきます。さらに、ICTを活用したマッチングシステムを構築し、川下から川上へ向けてのシステムを導入していきたいと思っています。

 林業でも同様に、これから川下で一番ニーズが出てくるのはCLT(直交集成板)だと思います。京都府木材組合連合会からもCLT製造加工施設立地を進めるという宣言がありました。これを受けて、技術者の育成やアドバイザーの派遣、需要拡大に向けた府内産木材販売促進会議(仮称)の設置等を行い、CLT加工施設の立地を促進する林業「森世紀」創造戦略事業を進めます。

 また農地集積規模拡大支援事業として、担い手への農地集積を加速するため、「集積仕掛人」を全市町村に100人配置し、1,000ヘクタールの集積を目指します。これからTPPの問題が出てきますが、京都農業を「戦える農業」に変えていく事業を展開していきます。

 

 【人財確保緊急対策事業】

 有効求人倍率が今までにない数字になっています。これは高ければいいというものではなく、特に福祉の分野で人材不足が目立ってきました。それを受けて、「中小企業の人財確保」と「就業支援」を合体し、約20億円規模で人財確保緊急対策事業を行ってまいります。

 国の補助事業を活用した地域産業雇用創出事業では、来年度は特にIoT技術の活用や「京の食」を取り入れた新商品の開発など、目標1,000人分の雇用の受け皿づくりを行っていきます。25~27年度で京都は3,500人という全国トップの実績を達成し、また新しい補助事業を受けることができますので、それを活用します。

 京都ジョブパーク事業では、JPカレッジの拡充や新卒応援ハローワークとの一体的支援等による正規雇用創出など、目標8,500人達成を目指します。離職者等再就職訓練事業も高等技術専門校を中心に目標500人を掲げています。これらの事業により28年度は正規雇用1万人を達成したいと思います。

 未来を担う中小企業人財確保事業では、ジョブパークが大学や企業に出張していく出張ジョブパークを展開していきます。首都圏等向け対策では、首都圏での就職フェアや移住コンシェルジュの拡充を行います。これはまた後でご説明申し上げます。

 障害者雇用率2.2%達成事業では、障害者の就業力アップのため、障害者校等の科目と定員を大幅に拡充し、220人以上増やします。やはり、障害者校等に入っていると就職率が非常に高いので、科目と定員を思い切って増やし、JPカレッジの講座数も倍増させます。

 それから、特例子会社の設立に向けて新たにソフト支援を実施し、27年度の6社から12社へと増やします。また障害者向け施設整備等に対する支援も30%の補助率で実施します。京都府の障害者雇用率は今でも全国平均を上回っていますが、28年度は2.2%達成に向けて全力を挙げていきたいと思います。

 更に、京都農人材育成総合対策事業では、「京都農人材育成センター」を設置し、販売額2,000万円以上の農企業者600人を目標に、経営力を強化したいと思います。

 

 【環境・エネルギー総合戦略事業】

 「環境・エネルギー総合戦略事業」では、再生可能エネルギー倍増事業を行っていきます。今まで再生可能エネルギーは売電で非常に儲かる仕組みとなっていました。ですから、私どもはあまり思い切った補助は講じることなく、融資専門で行ってきました。しかしながら、売電が引き合う時代ではなくなり、再エネ導入が落ち込んできました。太陽光の設備投資も休止状況が出てくるなど、日本は再生可能エネルギーの確保に向けて今、暗雲が立ち込めています。私どもは、こうした時こそ再エネの支援措置を講じるべきだと考えました。単に売電のための再生可能エネルギーの支援措置ではなく、日常の電力を補っていくための再生可能エネルギーをこれから増やしていくべきだと。具体的に言うと、家庭用太陽光発電設備+蓄電池の導入促進により、夜間の電力を賄うことができる形にしたいと考えました。そこで、蓄電池一体型の太陽光発電を導入する家庭に対し、市町村と連携した最大で34万円の補助制度を創設します。

 更に、府内の家電店員等を「再エネ・コンシェルジュ(仮称)」に認証して、家庭用太陽光発電設備の導入を促進していきます。太陽光発電が補助金なしに増えていた時代には市場の動きに任せていましたが、陰りが見えてきましたので、「原子力エネルギーに依存しない京都」を目指す私どもとしてはいよいよ支援措置を講じることにしました。

 京都舞鶴港エネルギークラスター事業では、新たな産業立地補助制度を創設して、バイオマスによる再エネ発電施設等の立地を促進し、新たな地域雇用を創出します。

 地域エネルギー自立事業では、ドイツで地域内に、電力などエネルギー供給等を行うシュタットベルケという事業体がありますが、いわば京都版シュタットベルケをめざします。例えば北部にはごみ発電や竹発電などバイオマス発電を行っているところがあります。これらの地域密着型エネルギーをネットワーク化することによって、エネルギーの地産地消が推進できると思うのです。また南部では下水道の余熱利用による地域自立型の構造をつくる。この2つを、国の支援も受けて「京都版シュタットベルケ」として進めていこうという事業です。再生可能エネルギー等を強化し、原子力エネルギーに依存しない京都をつくるという形で、新しいエネルギー施策を打ち出していきたいと思っています。

 

 ◎地域・文化づくり

 「地域・文化づくり」は、「もうひとつの京都」事業、次世代コミュニティ実現事業、きょう住(ずまい)促進事業、「文化首都・京都」事業、「スポーツ王国・京都」事業から成っています。

 

 ◎「もうひとつの京都」事業 

 来年度は「森の京都YEAR」ですから、年間を通じて「森の京都」事業を展開します。4~7月のスプリングフェスでは、輝く女性たちが森の魅力をアピールするガールズファッションショーを行い、雑誌とコラボし100万人にアピールします。森のグルメ展・物産展も開催します。サマーフェスでは、森の中で開催するキッズダンスフェスを通じて、森の魅力を存分に体感していただきたいと思います。また、森の京都オープンキッチンも開催します。メインは10月の全国育樹祭ですが、桜祭やトライアスロン、鮎釣り、ジビエ料理販売、森の芸術・文化祭、新国定公園のおひろめツアーなど、年間を通じて盛り沢山な「森の京都」になると思います。

 「お茶の京都」事業は、再来年度がターゲットイヤーとなるので、28年度は「お茶の京都博(仮称)」プレ事業として「King of 茶ムリエ大会」や「UJI-CHA Fair」を開催します。また、「お茶の京都」戦略拠点等整備事業として、道の駅「南山城村」や自転車回遊ロード「茶いくるライン」の整備を行います。UJI-CHA」プレミアムブランド確立事業も「お茶の京都」ターゲットイヤーに向けての準備を進めているところです。

 もちろん「海の京都」事業にも取り組んでまいります。「海の京都」連携広域DMO設立事業により、経営型の観光事業を推進していきます。また、「海の京都博」後祭事業としてウォータープロジェクションショー等のイベントを開催します。去年は流れてしまいましたから、今年は実施できるように準備します。また山陰海岸ジオパークがユネスコの正式な事業となり、世界遺産と同格になりましたので、こちらの推進事業を進めたいと思います。

 この他、「世界で最も美しい湾クラブ」加盟への方向が固まりつつあります。宮津市長のお話では、日本海側で既に指定されているのは富山湾で、宮津湾、伊根湾が加わり、太平洋側では既に指定されている松島に、今回駿河湾が富士山とのコラボで加わるそうです。それで、日本から新たに加わる4つの湾で協定を結ぶという動きもこれから展開していきたいと思います。

 それから、乙訓地域、八幡地域では、京都・かぐや姫観光推進事業を展開します。かぐや姫伝説をキーワードにしたツアーや土産物の開発を行います。また背割提を中心に京都の新しい観光スポットになっている「三川合流地域」においても物産展や観光PR等のにぎわいづくりを行っていきます。

 

 【次世代コミュニティ実現事業】

 京都版小さな拠点を今回新たに「コミュニティ・コンビニ」、略して「コミュコン」と命名しました。コミュコンに行けば、金融、宅配、交通の提供、福祉や郵便行政も含め、コミュニティに必要なサービスが全て受けられる。そういう拠点を目指し、既に今年から展開を始めています。コミュコンの整備を行う市町村を補助率2分の1で支援し、運営をサポートする公共員を配置します。また、金融、買物、交通等を提供する民間事業者に対する支援も行います。例えば、京丹後市では交通支援も行っていますが、私どもは交通支援に宅配機能やご用聞き機能も付加してはどうかと考えています。これらの点も踏まえて、本当に新しいコミュニティのコンビニとして地域の暮らしを支える拠点をつくっていきたいと思っています。

 地域公共交通網再構築事業では、地域交通の結節点である駅と駅周辺の一体的な再生を支援するため、駅舎や駅前広場の整備を補助率2分の1で支援します。更に中山間地域等でICTを活用したデマンド交通等の実証運行を行います。これは連携事業にしたいと思っています。

 きょう住(ずまい)促進事業では、「移住促進条例」に基づき、京都への移住を強力にサポートします。移住希望者に対し、「相談」から「仕事探し」「移住・定着」までを伴走型で支援する「京都移住コンシェルジュ」を設置し、東京と大阪に配置ます。

 また、移住支援を行うためにホームページを開設、京都JPカレッジのUIJコーナーを拡充し、現地案内を地域団体が伴走支援して住民との交流をセッティングします。

 さらに、新たに「きょう住(ずまい)応援金」を創設し、市町村とタイアップして、京都府から上限50万円を補助します。市町村からも同額の補助が出ますので、最大100万円となるほか、空家・農地取得に係る不動産取得税の軽減、空家改修に対する補助なども併せて実施し、定着支援制度を行うなど、移住促進条例と併せて、京都の特に中山間部に人を誘導していきたいと思っています。

 

 【「文化首都・京都」事業】

 京都文化芸術会議(仮称)を創設します。約300名の「京都府文化賞」受賞者で構成する会議を、梅原猛先生、喜志哲雄先生、井村裕夫先生、瀬戸内寂聴さんなどに呼び掛け人になっていただき、設立しました。京都文化フェア(仮称)の開催や府の文化行政への助言・提言を行っていただきます。事務局は京都府京都文化博物館に設置し、併せて交流拠点も創設する予定です。

 さらに、新総合資料館内に国際京都学センターが28年末にオープンします。ここを拠点に京都学をしっかりと支援していきたいと思います。

 スポーツ・文化・ワールド・フォーラム開催事業は府市協調で行います。また、アーティスト・イン・レジデンス芸術祭も開催します。

 文化庁の移転は3月に政府の基本方針が決定されますので、まだ予算は出していません。

 

 【「スポーツ王国・京都」事業】

 「スポーツ王国・京都」事業としては、今年完成する京都トレーニングセンター(仮称)の開設事業、クロスカントリーコースの整備、市町村スポーツ施設の整備など、スポーツ拠点機能充実事業を3億円規模で行います。また、障害者スポーツ振興事業として、サン・アビリティーズ城陽の設備拡充を行います。この他、東京オリンピック・パラリンピックに向けた合宿等の誘致強化や関西ワールドマスターズゲームズに向けての府民総体のマスターズ部門の拡充、「ツアー・オブ・ジャパン」京都ステージの開催など、スポーツ国際大会等誘致推進事業が目白押しになっています。

 

◎安心づくり

 【医療・介護・福祉の安心事業】

 「医療・介護・福祉の安心事業」では、京都式認知症トータルケア事業として、京都認知症総合センター(仮称)整備に向けての予算を今回計上しました。認知症カフェ、デイサービス、医療施設、特養施設など、認知症の初期から重度までを一貫してケアできる複合完結型施設を全国で初めて、市町村、民間と共同して整備し、モデル事業を展開していきたいと思います。同時に、既存施設に認知症サービスを加えてトータルケアを行う医療・福祉施設についても機能付加型トータルケアセンターとして補助を行います。こちらは2~3か所を想定しています。

 きょうと健康長寿・未病改善センター事業では、地域の健康課題を分析し、健康・未病産業の創出に繋げられるように、設備補助や様々な問題点についての解決策の提示を行っていきたいと思います。また、コンビニの駐車場等を活用してがん検診を受診できる環境整備を行っていきます。

 地域医療構想策定事業では、構想を策定すると同時に地域医療の構想実現事業として予算を計上しています。地域医療構想の策定と基盤整備を一体的に進め、「地域医療確立事業」として9億3千万円を計上しています。

 

 【安心まちづくり特別強化事業】

 「安心まちづくり特別強化事業」では、全国で初めて予測型犯罪防御システム(京都システム)を構築します。既にIT企業と連携して試作モデルを作っているところですが、それを稼働させることによって、どこで次の犯罪が起こるかを事前に予測して、パトロールを強化したり、防犯カメラを設置したりすることで、犯罪を未然に防ぎます。あるいは即座に犯罪を取り締まる。アメリカで一部開発が進んでいますが、京都府のモデルでもかなりの確率で予測できるという実証結果が出ていますので、いよいよこれを実施に移していきたいと思います。

 

 【防災まちづくり総合対策事業】

 総合的な治水対策強化緊急事業として、由良川・桂川の国直轄河川改修のために37億円規模を確保しています。いろは呑龍トンネル整備には対前年倍増の21億円規模を確保しました。更にマルチハザード情報活用指導員を配置し、マルチハザード情報をしっかりと府民の皆様に提供できる仕組みを構築します。

 地震・津波対策事業では、28年度中に府立学校が耐震化100パーセントを達成します。また日本海側の津波災害警戒区域の指定を行います。

 原子力防災対策事業は、高浜発電所の再稼働を踏まえ、問題となっている災害避難道路の整備促進として、府道小浜綾部線と府道田井中田線の改修を行います。屋内退避施設の放射線防護対策、要配慮者施設の避難用車両の整備も行います。

 

 【地域経済対策】

 投資的事業は、14か月ベースの総額は114億円マイナスになるのですが、農林・建設等の公共・単独事業は10億円伸ばしています。南署等の施設整備等が完成したため、マイナスになっていますが、今後、専用球技場や警察本部庁舎の建設等を予定しているので、トータルではプラスになる見込みです。

 専用球技場については、文化庁との最終的なすり合わせを終えてから予算を出します。「慎重にも慎重を重ねる」と何度も言ってきましたように、「開発を急ぐために環境を破壊することはしない。開発と環境の調和した球技場をつくるんだ」という信念で進めているため、今回は球技場の予算をまだ出していません。

 警察本部庁舎も、今、文化財の発掘中ですから、早ければ補正予算に出てくると思います。

 消費喚起事業としては、商店街商品券発行事業や介護保険返戻地域活性化事業などに約2億円を確保しています。

 この他、北部リサーチパーク推進事業や、京都クロスメディアパーク整備事業けいはんな「スマート京都」推進事業などの未来先取り型事業が芽を出してきますし、先程申し上げた京都版シュタットベルケ「もうひとつの京都」広域DMO設立事業京都キャンパス国際化など、未来のジャンプアップに向けた予算もかなり計上しています。

 

◎府市協調の取組

 「府市協調の取組」では、消防学校共同化事業計量事務共同化事業保環研施設共同化事業第3子以降保育料無償化事業北陸新幹線推進費などが上がっています。

 

◎行財政改革

 「行財政改革」では、人件費を11億円減らし、府民ニーズに即した事業の見直しで92億円減、税の徴収率アップ等で12億円増と、トータルで115億円の取組を行います。

 特に今回は府債マネジメントをかなり改善しました。府債残高はどうしても増えてくるのですが、府債発行は臨財債を除いて123億円抑制しました。府債残高の実質増加額も269億円減少させて、今年の府債残高は、基金管理との入り繰りがありますので大体150億円程度増加と、近年では一番少ない数字まで抑えることができました。来年度はマイナスに持っていきたいと考えているところで、府債マネジメントも一定の目処が立ってきたのではないかと思っています。

 

◎予算案の規模

 これによりまして、28年度の当初予算案の規模は9,639億円規模になりました。14か月予算ベースでは大体9,756億円ぐらいになるのかなと思っております。

 

◎2月定例会提案予定の主な条例の概要

 【京都府移住の促進のための空家及び耕作放棄地等活用条例(移住促進条例)】

 主な条例は2つあります。1つは先ほどお話しした移住促進条例。正式な名前は「京都府移住の促進のための空家及び耕作放棄地等活用条例」です。移住促進のためには家と仕事が必要です。そして、中山間地域は耕作放棄地が沢山あるのに使われていない。空家がそのまま放置されている。この現状を改善するために、空家、耕作放棄地の解消を目的とした条例を策定します。

 空家の所有者には移住促進の施策への協力義務を課し、空家を適切に管理するための指導・助言を行います。居住環境を悪化させた場合には、審査会の意見聴取の上で勧告→命令→過料と、行政罰も含めて行っていきます。また、府の方でも不動産取得税の軽減、補助金の交付、金利負担の軽減を行います。移住促進のために、空家、耕作放棄地に関する条例に空家所有者の義務を明記するのは全国で初めてになります。

 

 【風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例等の一部を改正する条例】

 これは、ダンスを目的とした飲食店、いわゆるクラブの深夜営業についての規制を緩和すると同時に、その内容をきちんと規定しようというものです。ダンス等の規制緩和により、深夜営業をする場合のみ許可が必要、深夜営業しない場合は風営法の許可は要りません。営業時間については、午前5時~6時の間は営業禁止です。営業場所は祇園地区と木屋町地区に限定します。騒音については現状と同等の規制をします。また、深夜営業に関する客の引き受けも禁止です。

 平成28年度当初予算案等の概要について(PDF:1,784KB)

主な質疑応答

記者

 「京都創生」というくくりがあるが、いわゆる地方創生関連でどのぐらいの予算規模となるのか。

知事

 地方創生は、要するに地方がどんどん元気になるようなものの中で先進的な事例を応援していくという枠組みです。京都府の場合も少子化の問題、それから移住促進、文化、スポーツ、そして中小企業施策までみんな含んでいってしまうわけなのですね。その中で、特にやはり地域間の競争や地域の特徴を生かしたものを伸ばしていこうという形で、今回地域創生の骨子を踏まえた形で重点事業は組みました。もちろんこれは重点事業だから、全ての事業ではありませんし、継続事業が多くあります。今日出したものは、防災関係を除けばほとんど地域創生の交付金が取れるような事業ばかりを紹介しましたが、その総額はこちらではまとめておりません。

記者

 北陸新幹線については一部計上があるようだが、中身と金額について説明を。

知事

 北陸新幹線に関しては、府で200万円、京都市と合わせて400万円を計上しています。「北陸新幹線を京都へ」といった啓発など、こうした構想があるということを幅広くお知らせしていくことになろうと思います。

記者

 文化庁移転については、3月に可否決定等があった中で、補正対応で考えていくという理解で良いのか。

知事

 そうですね。文化庁は、3月に政府の基本方針が出ると、今度は具体的な場所とか人数が問題になってきます。調査が必要なら調査費用、建築が必要なら建築についての基本設計が出てくる。この辺りは府市協調してやっていかなければいけないとは思うのですけれども、経済界にも一定の御支援をお願いしたいと思います。そうした事業は中身が固まってこないといけないので、補正対応を含めて随時やっていき、また、予備費で出来るものは予備費でやるという格好でいきたいと思っています。ただ、移転の可否が決まったわけではない段階で予算を出すのはどうかということで、ここは慎重に対応していくことになると思います。

記者

 観光会議の件について。府内観光客が1億人達成とあるが、京都市が大半を占める中で、京都市との兼ね合いをどうするのか。また、観光連盟と観光協会がある中で、どのようにその違いを出していくのか。

知事

 観光連盟には京都市観光協会も入っているのです。京都市の観光事業を京都市観光協会がやり、京都市以外の観光事業を観光連盟がやるという形です。「観光会議」も別に京都市が除かれているわけではなくて、民泊問題とかWi-fiの問題なんかも話し合っていきたいと思っております。

 観光連盟は、海そして森、お茶のDMOが出てくると協議会的な団体へと歩みを変えていってはどうかなと思っています。実施団体から協議・調整する団体、京都全体の観光のバランスをとる団体へと。京都市観光協会がされている色々な事業はDMOに近いものだと私は思いますので、それと海、森、お茶のDMOが連携する、その結節点に観光連盟がなっていくのではないかなと思います。それによって観光連盟自身がもっとオール京都での取り組みに対してきちんと対応できるようにしていきたいというのが今回の狙いであります。

記者

 観光会議については、どの位の人数を想定しているのか。

知事

 観光のステークホルダーとなる、ランドオペレーターとかアコモデーションとか、そうした関係の人たちを入れていきたいと思っております。観光連盟には色々な人が入っているので、きちんと部会ごとに分けて、民泊問題でも単に民泊はどうだと言っているのではなくて、関係者が集まって議論をして、やっていきたいと思っています。Wi-fiについても京都市Wi-fiと京都市外Wi-fiの統一化という問題、それは関西全体の統一化の問題にまで進めようというように動いているところですけれども、そうした調整もやっていかなければなりません。ですから、観光連盟に加入している市町村の他に業界団体、それからステークホルダーと一緒になってやっていきたいと思っています。

記者

 大戸川ダムについて。7年前に知事を含めて4知事が、事実上の建設の凍結をしたわけだが、今、知事の方針に変わりはないか。

知事

 私は全く変わりありません。選挙とか予算があったので、会議には行けなかったのですけどね。事務方が行ったものだから発言が弱かったみたいで、「京都に対する効果を説明してもらいたい」という話だったのですけれども、私が指示したのは、「京都府の検討会の中で、天ヶ瀬ダムの再開発によって京都府域における治水効果というのは非常に薄い、効果はあまりないという結論が出たのを受けての凍結ですから、これを覆すような論証がない限り京都府として負担をする根拠はない」という意味です。

 昔から大戸川ダムは実は大戸川の沿川・滋賀県には治水効果があるというのは出ている。あとは、下がっていく全体の効果の中で大阪府には効果があるという話があって、京都の中流域にはあまり効果がないというのが我々の検討結果であります。

 それからすると、大戸川沿川の効果のために色々検討される、これはあるかもしれませんけれども、少なくとも京都府域のほうは効果が薄いという観点から、我々は今、負担をする考えはないということについては変わりありません。

記者

 逆に大阪の松井知事は「一歩前進だ」と、ダム建設容認寄りの発言をされているが、それについてどう思うか。

知事

 我々の検討会は、中川先生という、国土交通省の研究機関におられた方のもとでやっています。それを覆すような話が出てこないと、私どもとしては、着工されるかどうかはまた別の問題として、京都府としての負担を考えることはありません。

記者

 今回、国がダム建設を進めようという方針を出したのは、当時、脱ダム強硬派と言われていた嘉田前知事や橋下前知事がいなくなったのをきっかけにしているようにも思えるが。

知事

 あの時から3人の立場は少し違っておりました。嘉田さんは環境保全の立場から脱ダム。私どもはやはり京都の中流域の防災が疎かにされているから宇治川の改修や天ヶ瀬ダムの再開発を行っております。天ヶ瀬ダムの再開発や川上ダムの建設についても、実は嘉田さんにもオーケーしていただいております。橋下さんは特に財政問題を含めての公共事業の圧縮をされていました。三日月知事、松井知事がまたどういうように考えられるのかというのは、それぞれの立場がありますので、お話をしなければと思っていますけれども、私の立ち位置は変わっておりません。

記者

 「京の子育て応援総合融資」は13億円規模だが、第3子以降保育料無償化、7億円規模に比べても、その倍額をつけるぐらいの目玉事業になるのか。

知事

 これは預託で、金融機関に貸し付けるので、現金として出てはいかないです。だから、額的にいくとそれほどのものでもありません。ただ、何が大切かというと、これを我々が創設することによって、融資が非常に受けやすくなるわけです。しかも、低利で受けることが出来る。これがやはり大きいと思います。

記者

 低利でも借金をすることには変わりはなくて、そこがハードルになるかと思うが、知事はこの融資がものすごく効果が高いものだと考えるのか。

知事

 子どもが小さい時は3子目以降の保育料無償化などそれなりに色々な支援策がありますので楽ですが、少年少女期に入ってきた時ぐらいが大変だろうなと自分の経験から思います。子育てにお金がかかるのは中・高・大ぐらいかなと思っていて、そうした期間を乗り切ればいけるのではないかなという部分があります。お父さんにすると、30代半ばから多分40代半ばが一番厳しいのではないかなと思うのですよね。それを20年、あまりメニューを設けずにぽんと貸してもらえるというのは、私はありがたいと思います。

記者

 大学が府内各地でフィールドワークをする以外に各地で大学の授業や研究活動をするということは想像しにくいが、詳しく説明してほしい。

知事

 実は、今まで地域連携の授業をやってきて、かなりの大学が既に行っています。宮津や和束・南山城など、色々な所に出ていっています。京都以外では大阪国際大学が南山城に入っています。しかしこれまで支援措置がなかったのです。学生の交通費とかそういうのを面倒見ようではないかというだけで、一定の需要はあります。

 それにプラスして、廃校などでゼミなどを夏涼しい北部や美山でやってもらう。福祉問題とか過疎・高齢化問題とか、そうした問題は学生さんにとって絶好のフィールドワークです。行ったところで、資金は出ないし受け入れ態勢もないというのでは、せっかくの教材が生かされません。学生の皆さんに地域へどんどん出てもらいたいという思いで この事業を作っております。おっしゃるようにすぐに全部がという話にはならないのだけれども、京都の場合は40以上の大学がありますから、その半分の大学が地域に出ただけで15か所になるわけです。それだけで予算が足りなくなっちゃうと思うのですけどね。その点では私は非常に活用されるのではないかなと思っています。

記者

 学生が行って、色々な問題を解決したり、滞在するだけでも活性化につながるという意味合いでいいのか。

知事

 そうですね。若い人が入ると地域が活性化します。本当はそこで移住・定住してくれたら一番いいのだろうけれども、そこまでは望みません。京都全体を学生を支える場所にしていく。その中で、例えば工芸繊維大学も北部につくってくれるとか、そういう動きも出てきていて、大学自身が地域との連携を非常に重要視してきていますので、そういうものをしっかりと後押しできるようにしていきたい。この「京都まるごとキャンパス」は、大学との地域創生意見交換会の時に、大学の学長さんたちと話した時に出てきたものなのです。

記者

 高浜の避難道路の整備については、知事が国に求めている中で、先にやれるところは府でやるということか。

知事

 この道路整備は特別枠で実施します。

記者

 特別枠で国の予算と併せて整備するということか。

知事

 これは約束です。

記者

 それは要するにオーケーが出たということか。

知事

 概ね了解していただいています。

記者

 知事なりに今回の予算のここを重点的にやったというポイントがあれば。

知事

 そう言われると難しいです。ここに挙げた事業は全部、私の手が入った事業ばかりです。だから、他にも多くの事業があります。総務部長が説明したと思うし、すると思いますけれども、その中で特にこの事業は手を入れてやってきたと。

 やはり地域創生として、これからの時代のあり方というものをもう1回見ていこうではないかという観点で行いました。農林水産業の保護政策では、特に、マーケットイン型に変えようという事業を重点に出したわけですね。本来は京野菜の振興補助金などがあるわけです。このうち幾つかは自分の構想だし、自分自身も力を入れたり、アメリカにまで派遣したやつもありますしね。そうした点ではこの事業はみんな思い入れがあります。

記者

 今回は特に「地域創生」ということをテーマに組んだということか。

知事

 そうですね。地域創生というのでは、パラダイムシフトをしなければいけない。でも、パラダイムシフトをどこで作るのか。そういう点について、例えば「京都まるごとキャンパス」だったら、大学だけでなく、全体をキャンパスにしようとか。それから、予測型犯罪だったら、起きてから捕らえるのではなくて、起きる前から予測していこうとか。認知症の総合センター、今まではデイだったらデイ、カフェだったらカフェというバラバラなものを総合化していこうとか、それぞれ発想を変えてやっていこうとしています。その点では人財確保緊急対策も、単にOJTではなくて、一緒に産業をつくっていこうではないかと。IoTとか産業をつくっていこうではないかと。全部発想を変えた形での事業ばかりを盛り込んでおります。

記者

 中小企業支援については、その集積をもっと目指すということか。

知事

 今まではエコノミック・ガーデニング方式で、各会社に入って、そこの弱い点を指導して、「設備投資するなら幾ら」という形でやってきました。しかし、中小企業だと特に最先端関係に行こうとすると、どうしても限界がある。こうした点については、例えば映像とか映画とか一つでは無理でも、これが何社か組めば、人員からスキルから、大手に対抗できるのではないか。そういうものをグループ化しようではないか。私はこういう発想が好きなので、大学についても、大きな大学をつくらずに府立医科大学と府立大学と京都工芸繊維大学の教養だけ一緒にする。それによって小さな大学と大きな大学の良さを両方持てるようにする。だから、中小企業も合併とかそういうことではなくて、それぞれが持っている特性を生かしながら、一つのグループ化することで新しい産業に対応できるようにしていこうではないかというので、今回、伝統産業と和食と映画・映像とスマートシティ関係、それから次世代ものづくりというインダストリー4.0関係ですね。それによって新しい企業群をつくっていく。その企業群によって大企業に負けない中小企業体制の支援策を講じていきたいというのが今回の新しいところです。

 以前に試作センターを作り、中小企業それぞれの技術を持ち寄って試作をしています。これを試作だけに留まらず、産業全体のところで応用していこうではないかという点では、今までの成功事例を踏まえた形での発想転換という形にしていっております。今までは 個別支援だったのですけど、企業群としてやっていきます。

記者

 府債について、今後、どう縮減して府税とのバランスを取るのか。

知事

 今年減らしたのが269億円で、今年増えたのが154億円だから、来年同じペースでやればそろそろ均衡するところへ持っていけるのではないか。できれば来年、均衡予算にしたいなと思っています。そろそろ転換期を迎える。この間やはり災害が続いたり、京都縦貫自動車道もありましたので、ある程度基盤整備をやらざるを得なかった部分があるし、公共事業というのは別に悪ではないので、計画的にやればいいと思うのだけど、府債残高がどんどん増えていく現状というのはつらいなと思っていました。それだけに、今回も国に対して臨財債を徹底的に減らせと、かなり予算の中でもねじ込んで、国のほうの地方財政措置でも都道府県の臨財債を思い切って減らさせました。加えて、府債残高の実質増加額を約250億円抑制するという形の中で、いよいよ均衡予算まで見えてくるところまで持ってきたというのは、近年では一番良くなってきている時期ではないかなと思います。

 私はリフレ派でもないし財政再建派でもなくて、どちらかというと緩やかな成長と財政再建が両立すればいいというマイルドな派ですから、そうした形がようやく取れつつあるなという感じです。

記者

 京都式認知症トータルケア事業について「市町村・民間と共同してモデル整備」ということだが、場所や規模というのはまだ決まっていないのか。

知事

 場所はまだ言えませんが、規模は今のところ3億円です。既存施設をうまく利用してやっていくような形になります。認知症の医療施設の周りにデイケアとかカフェとか、滞在型の療養型のものをつくっていく形を取ります。そこに入れば、医療もあれば介護もあればデイケアも、そして日常滞在の場所もある。認知症というのは、進行は遅らせることは出来ますけど基本的によくなりません。悪くなっていくと、たらい回しになっちゃう。たらい回しにならないようにしていくということです。

記者

 運営が京都府側になるということか。

知事

 多分、基本的には民間と市町村になると思います。要するに介護施設とかそういったものではなくて、市町村や民間が運営する中に、我々が積極的に入っていくということになると思います。

記者

 「発想を変えた事業ばかり」という話があったが、なぜ発想を変えることが必要なのか。狙いを今一度聞きたい。

知事

 一定の事業については、10年以上やってきました。それで効果の出ない部分がある。少子化問題とか子どもの格差問題とか、それから中小企業もなかなか伸び悩んでいるものがある。そうしたところは、この「地域創生」という追い風を利用して、発想を変えた形で思いきりやっていこうではないか。それに対して地域創生の交付金の事業という形で、国も後押しをしてくれます。それを糧に、発想を変えた事業を展開していくことによって、それぞれのところでブレイクスルーを作りたいというのが地域創生の原点だと思いますので、今回そうした事業を中心に構成させていただきました。

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