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平成29年10月26日知事記者会見

 今回の発表項目は、台風21号災害の補正予算等です。

 昨日、現地視察をして改めて被害の状況を確認しました。良い点と悪い点がありまして、良い点はこの5年間で由良川の堤防の締切りが進み、以前は福知山の由良川の溢水により、戸田地区ですとか石原地区で大きな被害が出ているのですが、非常に軽減された点では、この間の災害対策は功を奏していると思います。

 悪い点は、舞鶴の高野川は、前から高潮と相まって川が逆流して氾濫する常襲地帯でしたが、今回も大きな被害を受けています。ただ、舞鶴市と京都府で対策の計画が概ねまとまりましたので、これからは着実に進んでいくと思いますが、何せハードの部分なので時間がかかります。その分、どういった形で減災をしていくのかという問題があります。

 また、由良川の堤防が出来つつありますが、そうなると由良川は農地よりも高い場所に水が流れている「天井川」状態になります。そうすると、そこに流れ込んでいる中小河川の排水が全くできなくなります。しかも下水道が完備してくると最終的に中小河川に下水道が枝分かれして流れ込んできて、一カ所に集まってきてしまいます。そこに内水氾濫が起きるということが顕著になってまいりました。由良川の築堤が進んだことがある面でパラレルになっているのですが、それだけに災害に弱い都市作りになっているのではないか。それをどう解消するのかということが、これからの防災で非常に大きな問題になってきたなと感じたところです。

平成29年度9月補正(追加)予算案の概要について

 今回の台風21号災害関連補正予算案の内容は、被災者の生活再建支援、中小企業・農業者の復興支援、そして道路・河川等の災害復旧が主となり、規模は38億2200万円です。台風18号の災害復旧は44億円で公共工事の関係が多かったのですが、今回は被災者の生活再建支援が多くなります。

 今のところ、被災者再建支援法の適用はありません(※)が、京都府では独自制度で拡大し、床上浸水で50万円の補助を出します。これは多分、全国トップクラスに手厚いと思っていますが、床上浸水の家の状況を見るとこうした手厚さは必要だと思っております。

 床上浸水が286棟出ております。台風18号では128棟でしたので、倍以上の床上浸水が出ており、一番多かったのが舞鶴市です。高野川地区を中心に床上浸水が出たので、住宅再建にかかるお金は多くなり、1.3億円規模になりました。それから、中小企業の復興支援については大規模な設備の更新、小規模な機器の修繕に対する助成、災害対策の緊急融資を行います。

 台風18号では局地的な点で深く被害を受けたのですが、舞鶴は商店街も含めて、面的に被害を受けておりますので、そうした点から集客イベントや販売促進、街全体の活気・景気づけのために予算を組むことにしました。これが18号との違いとなっております。それから、農業者の復興支援については、農業用機械の更新や農機具の修繕、パイプハウス等の復旧支援、資金借入に対する利子補給補助、これが一連のメニューであります。土木施設の災害復旧ですが、28.1億円になりました。台風18号で36.1億円ですから、こちらの方は規模が小さいことになります。

 崩壊した路肩の復旧ですが、美山や奥上林でかなり厳しい崩壊がありまして、なかなか見通しが立ちにくいところがあります。古屋地区の住民の方が避難されましたが、あの辺りの復旧の先行きの見通しが立っていないこととか、砂防ダムが壊れているとか、額は前よりも小さいのですが、深刻度の高い傷跡が残っているというのが、今回の特徴だと思います。それから、流れ橋の復旧です。流れ橋がまた流れてしまいましたが、前回と違い、下部工をしっかりと作りましたので、今回の修繕費は、これまでよりかなり低めになると考えております。ただ、木津川の水位を見ますと平成以降ほぼ最高に近い水位でしたので、この状況が続くのか見極めないといけないと思いますので復旧費用を組みました。

 他には、北近畿タンゴ鉄道の法面の復旧工事です。宮舞線の老朽化が進んでいるようであり、土砂がかなり流れているところがあります。それから茶園被覆棚や林道の復旧、また、舞鶴漁港にかなり流木などが漂着しておりまして、製氷用の施設が取水口の横にあることから、早期に対策を講じなくてはなりません。

 文化財等の復旧としては、北野天満宮、知恩院、仁和寺等についての補修工事の実施。府民利用施設等については、府立植物園や府民の森ひよし、中丹支援学校についても災害復旧がありますし、災害防止対策として、堆積土砂の撤去ですとか治山ダムの設置などが今回の補正予算の概要であります。

(※)記者会見後、10月30日に舞鶴市が災害救助法、被災者生活再建支援法の適用となりました。

平成29年度9月補正(追加)予算案の概要について(PDF:327KB)

平成29年台風21号により被災された中小企業者に対する「災害対策緊急資金」の適用について 

 災害対策の緊急資金については、罹災証明を受けた中小企業者等に対し、運転資金・設備資金を融資します。

平成29年台風21号により被災された中小企業者に対する「災害対策緊急資金」の適用について(PDF:248KB)

地域力再生プロジェクト支援事業交付金「台風21号被災地支援事業」の募集について

  これも毎回やっておりますが、府内の被災地及び被災者への支援に取り組まれる地域団体に対する地域力再生プロジェクト支援事業交付金の適用も行います。前回の台風よりも床上浸水の戸数が多く、大変厳しい状況になっておりますので、多くの方にご協力いただければと思います。

地域力再生プロジェクト支援事業交付金「台風21号被災地支援事業」の募集について(PDF:603KB)

主な質疑応答

記者

 台風21号の被害の関連で、今日の午後、国と地方の協議が行われるが、改めてどのような意見の申し入れをするか。

知事

 全国知事会の要望としては、毎年、我が国がこれだけ多くの災害に見舞われていることから、災害対策などの予算措置の充実や交付金の柔軟な適用などをしないと国民の生活を守れないということを申し上げなければならないと思います。最近だと、国土交通省が「1000年に1度」という上手な言い方をしていますが、1000年に1度しかないかと言うと、そんなことはあり得ないと思います。かつて100年に1度、50年に1度の確率と言われていたものが、20~30年に1度の確率に上がってきているのではないかというのが実感です。実際、台風21号の強力さ、雨量のすごさを見ると危機が差し迫っているのだと思います。ソフト・ハードの両面から徹底した対策をする費用を講じていくべきと申し上げなければと思っております。

記者

 内水の氾濫の課題だが、今後、既にある河川整備計画そのものの見直しにもつながるのか。

知事

 河川整備計画というよりも、まちづくりのあり方に通じると思います。福知山の場合でも、下水道の完備をしてくると、枝分かれしていって最終的に一カ所に集める方式になります。しかし、これだけ一度に大量の雨が降ると、以前のように分散して貯留するのではなくて、下水を通じて一カ所に水が集まってしまう。ところが、大規模河川の堤防が出来上がってくると、由良川の水位は明らかに田んぼよりも高い「天井川」状態になっています。中小河川から入らないわけですから氾濫してしまう。

 考えないといけないのは、一カ所に集めるだけではなく、分散して流すとか貯留施設をかませて緩和する、大規模河川の水位が上がるのですからポンプ場を作って内水を排除する、といったことをしっかり計画的にやっていかないと、この問題は由良川の堤防の強化をしただけでは終わるものではないと、改めて教訓として残したのではないかと思います。由良川の堤防は、緊急防災なので10年で出来上がるので、残り5~6年となります。いま言ったような対策を講じていく必要があると思います。

記者

 台風22号が接近という見通しだというがどのように考えるか。

知事

 台風18号・21号の影響で非常に地盤ももろい状況になっているし、被害を受けたところにダメージが重なっているわけなので、そこに22号が来てしまうと大変厳しい状況が来るのではないか。そう簡単に応急措置が取れるわけではないので、住民の皆さまには、我々が情報を提供しますので、命を守っていただきたい。そうした点に充分注意してほしいと思います。2つの台風を通じて唯一よかったのが、京都ではほとんど人身に対する被害が少なかったということ。台風は「来ないでほしい」の一点ですね。

記者

 先日の衆院選の結果について有権者はどのように判断したと見るか。また、これから憲法改正の議論が進むことになるが、地方自治・地方分権についてどのようなことを期待するか。

知事

 今回の争点は一体何だったかと思うのですが、安倍総理の一強政治の打破だけだと投票はしにくいですよね。そんな調節ができるわけではありませんから。とすると、有権者の皆さんは今回、政治の安定性を選ばれたのではないかと思います。

 重要な要素として消費税の問題があったのではないか。消費税を人づくり、少子化対策に投資をしますと言ったところと、消費税を上げずに福祉を充実させますと言ったところがあって、消費税を上げずに本当に福祉が充実するのかといったときに、安定性を求める声が強かったと思います。重要な論点として景気の回復と共に、それをどうやって格差是正や福祉の充実にもっていくかということは与野党共に一致していたと思います。

 少子化対策や、京都府は全国トップクラスの私学の無償化をしておりますが、私ども、地方公共団体がメインで担当していたところですから、子どもの貧困問題も含めて重要な点を各党が主張していましたので、この実行をお願いしたいと思います。

 憲法の問題については、国民の皆さんの理解を元に進めていかなければいけない問題なので、論点を明確にして何が問題で、どこをどうしていくのかということをこれから国会の議論を通じて明らかにしていただきたいと思います。その中で、地方自治はなぜ行わなければいけないのか、地方自治は何に依っているのかは「地方自治の本旨に則り」としか書いていなくて、地方自治の本旨とは何かというのは書かれておらず、なぞなぞのような文章になっています。憲法ができたときに最後に地方自治が入ってきたからだと思うのですが、今、これだけ国地方の関係が言われている時に、これでは真の意味の地方自治や地方分権は何に従っているのかわかりにくいので、ここは全国知事会として案を作って、考え方をまとめて政府と議論をしていけたらと思っております。

記者

 原発予算の関係で、原発周辺30キロ圏内の自治体に再生エネルギーを導入する場合、国からの補助金を申請できるようになり、京都府は申請し交付されるが、この補助金を受け取るのは今回初めてなのか。また、補助金を受け取ることによって、再稼働を巡る同意手続きに関する姿勢に変化が出るのか。

知事

 原発関係の交付金では、これまで避難路整備などの支援はやっておりましたが、立地県以外には需要があるのにシステム的にできていなかったので、システムとしてやるべきではないかと申しておりました。何が問題かというと、立地県とその周辺府県を分ける理由があるのか、行政区域でなぜ分けられるのというのが一点です。

 同意手続きに関しては、京都府は同意手続きについて入れてもらっておりません。我々も避難計画を作って努力をしているのでどのように役割を明確化するのか、これをしないと、同意も何もそもそも入れない訳ですから。そこを訴えていきたいと思います。

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