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平成30年3月9日知事記者会見

  京都スタジアム(仮称)整備に係る個人寄附金の募集について

 一番目は京都スタジアム(仮称)に対するふるさと納税を使った個人寄附の募集についてです。

 特典として3,000円以上ですと、シリアルナンバー付きの記念カード。1万円以上ですと完成記念イベントの招待とシリアルナンバー付き記念カード。5万円以上ですと寄附者の銘板をスタジアム内に掲出してと特典1・2のもの。7万円以上ですとサイン入り色紙と銘板とイベント招待とシリアルナンバー付き記念カード。10万円以上ですとそれがサッカーボールとなります。20万円はさらにサンガFCホームゲーム観戦招待VIP席のペアと所属選手のサイン入りJリーグ公式試合球が付きます。

 ふるさと納税ですから個人の負担はある一定のところで止まりますので、是非ともできる限り多くの方にふるさと納税をしていただきたいと思います。

京都スタジアム(仮称)整備に係る個人寄附金の募集について(PDF:2,294KB)

 京都丹波高原国定公園ビジターセンター完成記念式典の開催について

 二番目は京都丹波高原国定公園の「森の京都」エリアで作っておりましたビジターセンターの完成についてです。南丹市美山町の道の駅にありまして、1階は展示コーナーやインフォメーションコーナー、マップガイドコーナーやミュージアムショップ、2階には大会議室、小会議室もありますので、学んでいただいてそこから森の京都エリアを周遊していただけます。
 同時に、こうしたお客様に乗っていただく小型のモビリティ「MIYAMOBI」と電動アシスト自転車のレンタルも始めます。特に軽自動車扱いの「MIYAMOBI」は、80キロほど出るそうなのですが、制限速度を守りながら風を切って「森の京都」の美山町を楽しんでいただけばと思います。

 

京都丹波高原国定公園ビジターセンター完成記念式典の開催について(PDF:2,050KB)

「STIHLの森 京都」のリニューアル及び記念式典の開催について

 三番目は日吉町にあります「STIHLの森京都」のリニューアルについてです。
 リニューアル式典を3月17日(土)に行います。キャンプ場が倍になり、そのうち電源付きのキャンプ場が10区画できますし、ペットキャンプ場も10区画できます。全区画、車横付け可能なオートキャンプ場になりますので、非常にお出掛けしやすく楽しんでいただけると思います。「森の京都」の関係がここでドドッと出ますが、ようやく完成を迎えておりますので、是非とも楽しんでいただければと思います。
 

「STIHLの森 京都」のリニューアル及び記念式典の開催について(PDF:3,971KB)

主な質疑応答

記者

スタジアムの個人寄附金の募集期間を来年末までにしているが、続けるのものではないか。

知事

ふるさと納税ですから、サッカーファンのみなさんに納税していただいて、特典は変えていくことになるかもしれませんね。スペースがあれば、銘板は来年もできるかもしれません。ここで特に区切って止めるものではありません。ふるさと納税は毎年できますので、サッカーファンの皆様に魅力ある記念品をお出しできるようにして、大勢の皆様に愛されるスタジアムにしたいと思います。

記者

特定の事業にふるさと納税を使う前例はあったか。

知事

今までは文化財の保護でやったり、母校の応援でやったりしましたが、特定の施設についてはないです。返礼品競争に加わりたくないので、その施設に愛着を持った方が、我々も助けようという思いで納税してもらえるとありがたいと思います。

記者

寄附が年間いくら集まるという目安があるわけではないのか。

 知事

あくまで寄附ですので、そのような形でしておりません。

記者

改めて個人の寄附を募る理由は。

知事

財源の問題もありますが、アメリカのアメリカンフットボールでもそんなことをやっています。地元チームに対する愛着とか、自分たちの府民・市民チーム的なものを盛り上げるためにもいいわけですね。応援をしよう・頑張ろうという思いを持っていただける。日本では、広島カープが市民球団としてやっています。サンガもこの地にスタジアムができるから、一緒にこのチームを作り上げるんだ、という気持ちを持っていただければありがたいなと。ふるさと納税もそういう趣旨ですので、そういう観点からお願いをしました。

 記者

スタジアムについてはTOTOから30億円が入りますが、他に決まっている財源があるのか、ふるさと納税以外にどうやって手当を考えているか。

知事

今決まっているのは、TOTOとふるさと納税。そして、ネーミングライツが出てくると思います。そうしたものを組み合わせて、できるだけ府民の負担を少なくしたいと思います。

 記者

それ以外は一般財源で。

知事

そうなりますね。

 記者

スタジアムの寄附について、少なくともこれだけは集めたいというものはあるのか。

知事

ネーミングライツやTOTOもあるので、あまりやってしまうと寄附がいらないのではと、なりかねないので言いにくい点があります。善し悪しですね。皆さんから幅広く集めたいと思います。

記者

TOTOとネーミングライツ、予定されている一般財源である程度はまかなえるのか。

知事

全部はまかなえないですよ。ただ、当初想定していた負担程度にまでには抑えられると思います。

記者

寄附に関しては過度な期待をしていないのか。

知事

それはしていますよ。正直に言って、サンガのためだけの球場では無いということですね。京都の高校生などは、決勝でも最高水準のピッチを経験できないのですよね。ラグビーやアメリカンフットボールでもそうです。地域のミニマムとして作っていかないとならない部分があって、府民のみなさんにお願いしなければいけない。できるだけ広くご厚意が集まれば、ということですね。

記者

芦生の森について、京都大学の借地権がもうすぐ切れることになるが、どのように関わるのか。これについて京大とやりとりはあるのか。

知事

京都大学で森の生態をしっかりと維持されてこられた実績があります。かけがえのない地ですので、私としては引き続き京都大学に入っていただければありがたいと思っておりますが、借地権の問題もあり、地元との話し合いになると思います。

京都大学の意思を確認しながら、どうすれば京都丹波高原国定公園の原生林を守れるかという観点で進めなければいけませんが、相手もあり事情もあることなので、具体的な話し合いはこれからになると思います。

記者

維持には予算も必要になるが、文部科学省との折衝も地元として一定の関わり方をするのか。

知事

京都大学を助けるためというわけではないと思います。芦生原生林を府民のみなさんに見ていただくためには維持が必要だ、その時に京都府がどのようなことができるのか、という観点はあると思います。具体的な内容が決まらないと踏み込めませんので、それはこれからになるのではないでしょうか。

記者

大阪の万博の誘致について、調査団を京都に迎えたが、どういう話になったのでしょうか。

知事

大阪万博といっても関西はコンパクトなので、万博に来られた代表団で国賓級の方であれば、京都迎賓館で泊まられたり、万博の時のおもてなしの場になります。大阪万博のもてなしを見て下さいとアピールをしました。それについては、非常に満足された言葉がたくさん出まして、アピールできたと思います。 

記者

どういうアピールをしたのか。

知事

お食事ですね。店の名前は差し控えますが、最高の和食を提供し、内容を説明しまして、まさに日本の誇るものだと申し上げ、向こうからは「best of best」という言葉をいただきました。

記者

先日、宮津市の特別養護老人ホームで虐待があったという問題について、法人としては不慮の事故で虐待ではないと主張している。京都府はどのように見ているのか。故意の虐待があったかと思うか。警察への告発に踏み切られた理由は。

知事

故意でやった場合だけが虐待ではありません。ネグレクトといったものもあります。

私どもが気にしているのは件数が多いということ。しかも普通に介護をしていてできるようなケガではないものが含まれているという医師からの話もあります。故意かどうかわかりませんが、何らかの不適切な取り扱いがあったと推定される十分な理由があったということです。「故意ではなかったのです」と言っても不注意ならなんでもやっていいんですか。そうではないですよね。当然一定の水準を保たなければいけません。どうであったのか施設も見ていただきたいと思います。そうしないと改まらないのではないか。

我々が調査をしている最中にも起きているのです。水準を満たされていない、それは虐待なのですよね。そこのところの認識を施設には持ってもらいたいと思います。故意に殴ったり蹴ったりするだけが虐待ではない。充分に認識を強めていただきたいと思います。

明らかに普通ではできない傷や骨折があったことは、何らかの不適切な取り扱いがあったのではないか。それは、過失かもしれませんが、過失でも業務上ですから、告発をさせていただいた。ある程度の疑いがあれば告発をするのは義務ですから、後は警察の捜査になると思います。

記者

原子力対策について、避難路の整備や避難計画の策定について、知事はどの程度までたどり着けていると考えているか。

知事

避難計画をきちっと作らせていただき、それに基づいて訓練もし、問題点があれば直していくことで積み上げて参りましたので、過去の状態からすれば整ったと思っています。

ただ「完全」はありませんので、国に対しても要望し、新しい制度を作らせることができたと思っています。それだけに、さらに避難の実効性を上げていくためには、ハードソフトの両面で不断の努力としてやっていかなければいけない。ここまでやれたと言ってしまうとこれで満足してしまいますので、そうではない形を我々はとらないといけないし、国に対しても強く厳しく話をしないといけないと思っています。そうした努力の過程を評価して再稼働の条件に入れるべきだというのが私の主張ですので、そうした点は引き続き訴えられたらと思っております。

記者

再稼働の法制化が提唱されて、一定の広がりを見せている。

知事

それを言う知事が増えてきて、だいぶ広がってきました。最初は1人でしたけど、数人になりましたね。どこかで組織化ができると思います。そうなってくれば力になると。

記者

もし京都府が再稼働の手続きに対して関与できる権利が確認された場合には、福井県の原発の再稼働について、是とするのか止めることも考えているのか。

 

知事

法制度の中身がどうなるかですが、原子力発電所には色々な角度の検討がいるわけですね。安全の面はもちろん、エネルギーの安全保障の面、経済的な面、安全の面、バランスの面を総合的に判断できるのは国なのでしょう。ただ、我々が関与できるのは安全の面でしょう。避難できるか、避難路は整っているか、避難計画を作っているわけですからその面では我々も意見が言えるだろう。国全体のエネルギー問題の観点からは、そこまで付託されていないのでなかなか言いづらい。そうした点で我々は問題があれば、その事を指摘することになる。そうでなければ法制化をする必要がありませんから。

私がどうしてこんなことを言うかというと、大津の訴訟で関西電力が被告になって、判決が出た。判決を読むと避難計画の問題を取り上げられている。関西電力が我々の避難計画について善し悪しを言って欲しくない。それを言えるのは私どもですから。民間会社が我々の避難計画を充分かどうか、そもそも裁判で言うのはおかしいと思います。避難計画の部分については、我々が責任を持って訴訟参加すべきなのですね、本来であれば。国も含めてです。今は法制度が無いので歪んだ形ですし、不幸だと思います。

責任をもって避難計画を作り、実行しているところが裁判所に対してしっかりと説明をしている態勢を取るためにも法制度がいると思っております。単に反対・賛成ではなく三権分立として国民に対する説明責任も含まれていて、その中で充分ではないとなれば、当然充分ではないということを申し上げます。法的な枠組みの話になれば、当然、再稼働の問題にも影響するというのは当たり前だと思います。

記者

充分ではないということは、止めろということと同じなのか。

知事

同意権の問題になればそうなのでしょうね。国は避難をきちんとやるために財源の手当をしたり、場合によっては電気料金に反映されなければいけない。そういう仕組みがないので私はおかしいと言っています。

記者

安全の観点からすると稼働しないことが最大の安全対策になり得るという観点から、再稼働の是非を国や関電に対してもの申すことは難しいのか。

知事

そのために産業が止まったり、停電したりするのはどうかという全体の判断は、総合的に国が判断せざるを得ないでしょうね。我々はその範囲でものを言う。そしてそれを踏まえて、最終的には国が判断していくのがエネルギー政策だと思いますし、その時に私どもがオーバーテイクするかどうかは、まさに法的判断になってくる。

その法的判断についてもそうなると争う場が出てくる。これだけの大きな問題において、きちっとした筋道を立てて裁判も含めた法的な枠組みが、いま全く無いというのはおかしくないですか。止めたいとか止めたくないとかという話ではなくてこれは、国民の判断となるわけです。国民の判断を誰がどこでどういった形でするのかを明確にすべきだということです。

地方が暴君のようになって、地方が駄目だといったら国策が一切動かないというのは無理な話です。我々も全体の枠組みの中の国家行政の一部を担っている訳ですから。

最終的にトータルな判断はあると思いますが、我々に委任・付託された範囲内の判断は責任をもってやる。それをオーバーテイクする判断があるのであれば、オーバーテイクする根拠とそのための制度があってしかるべきだと思います。それはやはり民主主義でしょう。私は246万の代表かもしれないけれども、総理は1億2000万の代表です。246万の代表がどこまでものが言えるのか。それを法的にやっていくのが地方自治の一番大切なところだと思います。

記者

「暴君」という言葉があったが、地方自治体が国策にどこまで流れに棹を差せるのかということだと思う。新潟県は泉田知事の時代から新潟に立地していない第一原発の調査をしたり、都道府県であっても国策に対してアグレッシブにやっている。知事は新潟県をどう見ているのか。

知事

新潟県知事を災害対策特別委員長にしたのは僕です。泉田知事には報告をしていただき、私も彼にアドバイスをしました。彼は防災会議でも発言を続けている、それが答えです。

記者

ああいう風に国の判断に対して「違うのではないか」と、メルトダウンについても自分で手を突っ込んで暴くことが都道府県もできることを示したと思うが。 

知事

原子力の特別委員会も作って、知事会のメンバーとしてもやっています。知事会長になったときに、そうした活動をやるのだと言ってやっているわけですね。

新潟は立地県という立場もありますので、彼はメルトダウンの中身を暴くことを目的としているわけではなくて、それが柏崎の原発の影響としてどうなるかやっているのですね。原発論者とかそういうことではないのですね。同意権を持っている立地県の責任のある知事として責任を果たさなければならない観点からやっている。自分に付託された安心・安全を守る立地県として、同意を求められている責任を果たすために、危ない事例があれば同意をするかどうかをやろうというのはおかしなことでもなんでもない。彼はエネルギー国策について何かものを申そうとしてやっているわけではないですよ。

記者

この間、京都府も原子力規制庁の説明に対してわかりやすくと言ったり、厳しく言ってきたりは。

知事

ずっと厳しく言ってきていますよ。

記者

京都府の専門家の会議がありますが、新潟県はかなり積極的にやっている。

知事

京都府の専門家会議は、委員が福井県と一部ダブっています。福井県の委員は歴史と経緯があります。

記者

規制庁の示したものに異議があるならば、有識者会議でアグレッシブに突っ込んでもっとできたのではないか。

知事

京都府の専門家会議のメンバー以上にすごい人がいれば教えていただきたいです。私どもの利点は京都大学がありますので京都大学を中心に最高のメンバーを選んでいます。それ以上にすごい人はきっと、国に入っているか福井県に入っているかでしょう。文句つけられるメンバーではないですよ。しかも、そういった人が現場に行って見ているので。この質問はちょっと理解しがたいです。「それ以上にこういう人がいる」というのはわかるのですが。私どものメンバーはみんな権威ですよ。

泉田知事は、ご自身で経産省にいて原子力もやっていて、自分自身も知識がある方だったのです。そういった話も伺っていました。

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