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平成30年8月10日知事記者会見

始めに、翁長沖縄県知事のご逝去について申し上げます。

翁長沖縄県知事の訃報に接しまして、謹んで哀悼の意を表したいと思います。先日の全国知事会議にも欠席されておりましたので、心配していたところでございます。志半ばで逝かれたこと、さぞ無念であったろうと推察をいたします。心からご冥福をお祈りいたします。

 

今日の発表項目は2点あります。

鴨川公園(葵地区)の整備計画について

一点目は、鴨川公園(葵地区)整備計画についてです。
鴨川公園葵地区の整備方向を示す整備計画を策定しました。鴨川公園は、主に鴨川の河川敷に整備された公園で、葵地区は鴨川と高野川が合流する地点の北側に位置していて、付近には下鴨神社や糺の森が立地しており、京都の伝統や文化をはぐくむ歴史ある地域にあります。この地区を府民に開かれた賑わいあふれる活動拠点として整備したいと思います。
コンセプトは3つあり、一つ目が「歴史ある森の景観を守り魅力あふれる公園」、二つ目が「自然豊かな眺望を取り込みやわらかさとやさしさのある空間」、三つ目が「鴨川デルタと一体的ににぎわいあふれる活動拠点」です。
具体的な整備内容としては、クロマツなどの歴史的な樹林を景観資源として活かし、森のシルエットを維持しながら、生け垣や低木については剪定・伐採し、外からの見通しを良くし、園内を明るくします。二つ目は、園路や出入り口などのバリアフリー化を進め、トイレ、倉庫などを集約し、全体として利用しやすくすること。三つ目として、新たな交流・文化を創出する環境整備として、イベントスペースとしても活用できるような広場を整備することです。本日のこの発表をもって策定となります。本年度は詳細設計を行いまして、平成31(2019)年度に着工、平成34(2022)年度の整備完了を目指しております。
2ページ目については、鴨川公園葵地区の整備計画にかかる意見聴取会議の開催経過と委員の名簿を添付しておりますのでご参照ください。

 

鴨川公園(葵地区)の整備計画について(PDF:2,867KB)

 

40代,50代からはじめる生活習慣病予防シンポジウムの開催について

二つ目の発表項目は、「40代,50代からはじめる生活習慣病予防シンポジウム」の開催についてです。

京都府は、平均寿命は全国上位ですが、健康寿命は全国平均以下であり、30~60歳代の男性の3人~4人に1人が肥満というデータもあります。9月の健康増進普及月間や9~11月のがん検診啓発強化月間を前に、健康寿命を延ばす啓発活動の一環として表題のシンポジウムを9月5日(水曜日)に開催いたします。

基調講演では、府立医科大学附属病院の牛込恵美(うしごめえみ)医師に生活習慣病予防の留意点についてご説明いただき、トークセッションでは、よしもと所属のお笑いタレント木村祐一(キム兄)氏、牛込医師、私の3者が、健康の秘訣やスポーツの取り組みなどについて、皆さんにわかりやすい話しをしたいと思っております。なるべく多くの方にご参加いただきたいと思いますので周知をお願いしたいと思います。

全体のプログラムは、12時からブース展示、14時から第一セッションの基調講演、15時から第二セッションのトークセッション。これはKBS京都のラジオの公開録音を兼ねて、KBSホールで行います。

 

「40代,50代から」という意味は、高齢者になってから健康増進の取り組みをするよりも、なるべく早めから取り組みをしていただくと、その後の健康寿命の延伸に効果的という観点からです。もちろんいつから始めていただいてもいいのですが、この年代は、忙しくてしかも、生活のリズムが不規則になりがちな働き盛り世代の後半ですが、ぜひ健康増進に取り組まれていただきたいと思います。

木村祐一さんを選んだのは、文化観光大使ということもありますけれども、40代50代の方に人気があるということ、グルメでお酒も好きでいらっしゃるので、そういう普通に生活されている方で知名度があるということで選ばせていただきました。

 

40代,50代からはじめる生活習慣病予防シンポジウムの開催について(PDF:1,070KB)

 

主な質疑応答

記者

 

翁長知事とは国交省時代も含めて直接接点はあったのか。

 

知事

ひょっとしたらどこかですれ違ったことはあるかもしれませんが、残念ながら、お話ししたことがありません。全国知事会議の時に来られたらごあいさつしないといけないと意識していたのですが、副知事が代理で来られていました。

 

記者

葵公園の改修は今回が初めてだと思う。あの場所は大雨が降ると水がつくが、防災的機能といった観点の議論はなかったのか。

 

知事

大がかりに再整備をするのは初めてです。景観や機能は鴨川と一体ですが、川の合流点よりも上流側なので、水害からは比較的安全なところだと思っております。どちらかというとデルタは防災の観点が必要ですが、こちらは公園の機能としての整備となります。

 

記者

デルタの改修は。

 

知事

現状はありません。通常の改修や補修の中で行われるかと思います。

 

記者

この場所がどんな風に変わったらという希望は。

 

知事

公園なので利用していただくことが大前提となります。今は、正直に言いますとあまり利用されている感じではありません。「親しまれる」という意味は利用していただくということですし、コンセプトにもありますように活動拠点ですので、そんなに大きな面積ではありませんが、広場に集まったり、簡単な小さなイベントをやっていたり、私としては、人が集うような利用が進めばいいなと思っています。

 

記者

先日、文化庁の移転について、国との協議が整ったが、職員の住宅についてこれをいつくらいまでにという目処があるのか。負担については地元として協力するのか。経済界にはどのような協力をお願いするか。

 

知事

職員の住宅については、要望時から受入について協力するとは言っています。一人一人の居住の問題でもあるので、どういうニーズがあってというのは各論になりますが、文化庁側の要望をよくお聞きした上で、オール京都で協力して対応していきたいと思います。いずれ固まってくると思います。

 

記者

それは年度中に。

 

知事

10月から文部科学省設置法が変わり、新しい組織になります。それから具体的に組織の移転と、人事・配置もあります。どういったスケジュールになるかは、詳細までは聞いていません。3年後の全面的移転なのでどれくらい前からやるか。人事との関係でいけば、今年は少し早いかもしれません。文化庁の意向に合わせて我々も検討することになると思います。

 

記者

建物の改修や新築も含めて、建築は京都側からということになるが、京都府と京都市の対等という関係で、折半などどういった負担になるのか。

 

知事

どういう形がいいのかは京都市と相談していくことになると思います。お金の出し方も含めて、対等ということは変わらないと思います。

 

記者

検討組織を設けるのか。

 

知事

一対一の行政の話になりますので、組織を作るというよりも、通常業務の中でやることになると思います。

 

記者

昨日、綾部で西日本豪雨の会議が行われた。住民の命を守るための情報に関してどのような改善点を感じているか。

 

知事

私は、災害直後に現地を視察しましたが、これまでの豪雨からしても、雨の降り方が非常に激しかったと思います。京都府だけでなく、広島や岡山、愛媛も含めて、災害時の対応について検証して変えていかなければならない。例えば命を守る行動で言えば、避難指示、避難勧告について、実際の避難行動に結びつけるということは、一つの大きな論点だと思います。全国知事会でもそういう意見が出ていました。本当に実行ある行為にしようと思ったら、現場の市町村や地元の消防団や水防団とか、色んな人の意見を聞かないといけないので、すぐに答えは出せませんが、そこは一つの論点だと思います。

京都の場合は、元々最大で1000人と言っていたのが、昨日の会議によると、のべ約4000人が避難された。避難指示・勧告が60万人以上に出ていての4000人なので、全国的に低いのかもしれません。このあたりにも論点がたくさんあると思います。

私が気になっているのは、まだ台風シーズンで、出水期が続きます。短期的に当面すぐできることもあれば、気象庁の予報との連動性が話題になっていますが、より的確に予報できればもっと早くから指示が出せるとか、そういったシステムの変更も含めて長期的にやることの二つに分けられると思います。

 

記者

昨日、土木学会で日吉ダムの放流に関しての報告があった。今回の操作では結果的に被害が無かったが、事前の放流等の課題が無いわけではない。被害が出た愛媛の例を見ても、日吉ダムを含めたダムの放流の手順や事前の対策について、検証や検討なり京都市と協議しないといけないことはあるか。

 

知事

ダム操作のあり方については、検証は一つの大きなテーマだと考えています。たまたま被害が無かったということとは関係なく検証の中に入れたいと思います。

これも降雨予測との兼ね合いがあります。100%予測できれば大量に降るものを全部流していいですが、予測が100%当たるわけではないですし、利水者の方もいます。生活と関わっているものですから、ダム操作規則は地元と話し合ってあらかじめルールを決めることになっています。その基礎になっている雨の降り方のデータが、今までとは違うのでは無いかということがあります。

 

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