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平成30年12月21日知事記者会見

「京の老舗表彰」制度開始から半世紀で1,900を超える老舗を表彰

皆さんよろしくお願いいたします。今日は私のほうから1点ご報告がございます。資料を配付しておりますけども、「京の老舗表彰」についてです。もともと京都の産業の特色として、ハイテク産業から伝統産業まで幅広い産業構造があることや長寿企業が多いことがあります。特に、明治維新以前に創業した「老舗」の企業数や、現在、存在する企業に占める老舗の割合「出現率」が共に日本一となっています。事業を長く継続すると企業間のネットワークも作られ、ブランドとしても確立されますので、京都企業の圧倒的な強みとなっております。

府内で100年以上の長きにわたり、家業を守ってこられ、技術と商法を継承し、他の企業の模範となってきた企業を「京の老舗」として表彰しています。この表彰は、昭和43年(1968年)に開庁100年を記念して開始されたもので、今回で半世紀の節目を迎えます。今回を合わせると1,944の企業が表彰されています。業種別で見ますと、繊維・染織、工芸、いわゆる伝統産業の分野が累計で737企業と最も多くなっているのが特徴です。ちなみに、資料にはありませんが、1000年を超える老舗が京都に2社ありまして、885年ごろ創業と言われる仏具店「田中伊雅仏具店」は創業から1232年経ちます。もう一つは、今宮神社の旧参道であぶり餅を作っている「一文字屋和輔」が、1018年で1000年を超えるということです。

今回は、資料1枚目の下にありますように、21企業を表彰します。2枚目には企業の一覧表を付けており、年明けの1月30日(水曜日)に表彰式を行いたいと思っておりますので、そちらの取材もよろしくお願いいたします。

 

「京の老舗表彰」制度開始から半世紀で1,900を超える老舗を表彰(PDF:833KB)

主な質疑応

記者

先日、亀岡市長がプラスチックゴミについて、レジ袋の使用を禁止する条例案を作りたいという意向を示し、亀岡市だけでなく周辺市にも協力を呼び掛けている。知事の感想と府としての支援や協力を考えているか。

 

知事

亀岡市は、海洋プラスチック汚染問題について今までも熱心に取り組まれていまして、内陸部の自治体ですが「海ごみサミット」を開催し、保津川の環境美化にも取り組んでおられます。今回の発表はその流れの一環の発表だと思っております。

プラスチックゴミ削減は、世界的な課題になっており、レジ袋の禁止条例となると全国初めてと聞いております。削減に向けた意欲は評価したいと思います。ただ、他のところまで広げるかどうか、我々がどうするかは、もう少し事業者の方や住民の理解の促進についての亀岡市の取り組みを注視していきたいと思います。

京都府としては、市町村によってかなり事情も違いますので、一律的にどうするということはありません。まずは有料化からされると聞いておりますので、その辺りも含めて亀岡市の動向を見守りたいと思います。意欲は買いたいと思います。

 

記者

知事としては亀岡市の取り組みそのものを評価できると考えるか。

 

知事

亀岡市は、海のプラスチックゴミ問題を解決するためには、水でつながっているので、内陸であっても河川の美化や浄化をしなければならない、そのような背景にある思いから熱心に取り組まれています。

ただし、一番重要なことはプラスチックゴミをいかに削減するかということです。どの手法が一番適切なのか。いくら有効であっても守ってもらえなければどうしようもないです。住民や事業者の理解を得なければならないと思います。取り組みの意欲や姿勢は評価したいと思いますが、レジ袋を禁止する条例そのものについては、今の時点で評価する段階に至っていないというのが率直な感想です。

 

記者

意欲は評価するが、事業者や住民の理解が進んでいくか、見ていくということか。

 

知事

そうです。海洋プラスチックの汚染問題は国際的に取り組まなければならないので、我々もレジ袋をいかに減らしていくのかを含めたプラスチックゴミ問題についてきっちり対応したいと思います。なるべくレジ袋を削減したいという思いは全く同じなので、今までも取り組みを行っておりますし、流通や小売業界に対しては、今後も引き続きレジ袋の削減について働きかけは行っていきたいと思います。

 

記者

今月24日に関西3空港懇談会が行われる。京都府は多くの観光客を受け入れているが、課題や京都としての要望についてどこまで話し合いたいか。

 

知事

関空が台風の被害を受けて機能停止したという大きな出来事もありましたし、しばらく懇談会を行っていなかったので、空港問題を話し合いたいという希望が、関西財界からありました。また、以前に懇談会でまとめた3空港の役割と異なる社会経済情勢がありますので、それがどういうものか共通認識を持つということが重要だと思っております。

役割分担といっても、今は国内線になっていますが、伊丹空港と神戸空港において、関空が被災した時には臨時的に国際線化しようという話があったわけですが、大阪府や兵庫県がどういう立場なのか、関西財界がどういう要望を持っているのか、京都としてはきっちりお伺いして聞くということです。

関空が機能停止した場合、京都は、例えば、錦市場や宇治橋にインバウンド外国人の方が少なくなったように、影響が大きいことがわかっております。京都に訪れたいと思っておられる国内外からの観光客にとって、どういうあり方が最も便利なのかについて、具体的な考えには至っていないので、まずは皆さんの思いと、以前からの状況変化をお伺いすることが重要かと思っています。その上で、議論が具体策に入れば、必要なことはきっちり申し上げたいと思います。

 

記者

知事のスタンスとしては、大阪・兵庫の考え方がまずあって、京都府から積極的にもの申したいということではないのか。

 

知事

京都府内には空港がありませんし、空港は長い歴史があり、住民との間で騒音問題や、アクセスの問題もあります。考え方というよりも、今どのような立場でどんなことをしたいのか直接聞いたことがないので、ぜひ聞きたいと思っています。京都の観光だけでなく、ビジネス、貨物も出していますので、今の空港が果たしている役割について、京都にとってさらに効果を高める運用方法や連携の方策があれば当然主張したいですが、今どういうことがありますというメニューまでは持っていません。空港の必要性といったことは語りたいと思いますが、具体策までは至っていないということですね。

 

記者

大阪万博に関連して、昨日、大阪市の吉村市長が水運の活性化案として、京都から夢洲まで結ぶことを構想として考えたいという意欲を示された。今の時点で京都府の考えはあるのか。

 

知事

大阪万博と直結した話なのか、万博の時だけの話なのか、万博を含めた全般的な話なのかいろいろ考えられると思います。

淀川舟運については、既に我々は、沿川の自治体と関係者でつくる組織で、活用を検討しておりますし、社会実験も行っています。枚方から大阪方面に向かっては定期運行もされていますし、伏見では小さな十石舟ですが、観光協会が定期的な観光運行も行っています。河川を舟運として利用することでは前向きな運用をしています。

お茶の京都として、南部では宇治茶・茶畑・景観を含めて一大拠点を形成して世界に発信しようとしていますし、伏見港は昔は内陸の港湾都市としては日本最大の規模、荷扱いがあったと思います。伏見港を歴史的な観点だけではなくて、今の観光等に合わせた形で再び活性化したいという思いがあります。京都市との連携も必要ですが、大阪市長が言われたような構想については、積極的に支援や協力をしたいと思っております。今は淀川大堰までしか行けず、海までは行っていないのですかね。大阪側にも課題があります。吉村大阪市長は漠然と京都と仰っていますが、私は伏見港のことだと思います。

淀川は国土交通省近畿地方整備局の直轄管理河川になりますが、伏見港に入れば京都府の管理河川もあります。河川管理や観光振興など、基本的には今までも取り組みがありますので、前向きに対応したいと思います。

 

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知事直轄組織広報課

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