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平成30年12月28日知事記者会見

平成30年 府政10大ニュース

本日(12月28日)は御用納めですので、今年最後の会見となります。記者の皆様には、私は4月からですが、色々とお世話になりました。ありがとうございました。

年末の恒例の話題らしいのですが、府政の10大ニュースについてお話します。今年府内で起こった大きな出来事や、重要施策の進捗状況についてまとめたものです。皆様ご承知のことばかりかと思いますが、趣旨をご説明いたします。

 

(1)度重なる災害で甚大な被害が発生

1つ目は、「度重なる災害で甚大な被害が発生」にしています。6月18日の大阪府北部地震、7月5日からの平成30年7月豪雨、9月4日の台風第21号が一番大きかったと思いますが台風など、夏から秋にかけて今年に連続して襲来した災害が、府内に大きな被害をもたらしました。ただちに補正予算を議会にお願いして、復旧・復興に全力で対応してまいりましたが、道半ばのところもあります。引き続き努力をします。今年の災害で見えてきた課題について検証しておりますが、地域防災計画の見直しやタイムラインの作成について、検証の成果を反映させていきたいと思います。

 

(2)西脇府政がスタート

私事にもつながりますが、西脇府政がスタートしました。4期16年知事を務めた山田啓二知事が退任され、府政を継承・発展させるとして選挙を戦いました。皆様からの信託を賜りまして、4月16日に第51代の知事として就任させていただきました。

 

(3)文化庁移転に向けて更なる進展

3つ目は「文化庁移転に向けて更なる進展」です。遅くとも2021年度中の京都への本格的な移転を目指しておりますが、8月7日に文化庁移転協議会におきまして、本格移転先庁舎の整備の規模や整備に係る役割分担について、関係者で合意しました。これはかなり大きな前進だと思っております。

 

(4)明治150年、京都府開庁150年

4つ目が、「明治150年、京都府開庁150年」ということで、1868年(慶応4年)6月19日に開庁した京都府庁も150年を迎えまして、この開庁記念日の式典を行いました。また、10月6日にも、明治150年京都創生フェスティバルで、主に明治維新で苦労した先人たちの功績を振り返りながら、未来に向けての決意を新たにしました。

 

(5)「京都スタジアム(仮称)」起工式

5つ目として、京都スタジアム(仮称)の起工式を今年の1月20日に執り行いました。現在順調に工事が進んでおり、府民を対象とした工事見学会は、一度には入りきれないということで、急遽、追加で開催するということもあり、関心も高まりつつあるのかなと思っております。また、スタジアムのオープンが東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の年ということで、スポーツへの関心も高まると思います。あとは、京都サンガの成績向上ですね。私がプレーするわけではないので、切に願いたいと思っております。

 

(6)「北部産業創造センター」開所

6つ目は「北部産業創造センター」です。5月22日に開所記念式を行いました。京都府、綾部市、京都工芸繊維大学、グンゼの4者が連携した北部の産学公連携の新たな拠点です。来年3月にグランドオープンする京都経済センターとも、テレビ会議システムでつながっております。システムだけでなく、産業政策的にも連携していく必要があると考えております。

 

(7)「子育て環境日本一推進本部」・「観光戦略総合推進本部」を設置

7つ目は「子育て環境日本一推進本部」と「観光戦略総合推進本部」についてです。それぞれ6月に設置し、両方とも私が本部長に就任しました。選挙の際の公約もありますが、両方の施策共に、部局横断的な課題です。子育てについては何回も申し上げておりますが、子どもに対する施策、子どもを育てやすい環境というのは、すべての世代が暮らしやすい社会づくりにつながるということで取り組んでまいりますし、観光については、京都市域に集中する傾向にある観光客をなるべく府域南北に周遊させたいということです。いずれにしても、重要施策を取りまとめて実現に向けて努力したいと思います。

 

(8)「京都認知症総合センター」開設

8つ目は「京都認知症総合センター」開設です。4月1日に宇治市内で開設しました。

高齢になると、誰もが認知症になる可能性が高くなってまいりますが、認知症になっても安心して暮らせる社会の実現を目指し、「医療支援」「初期支援」「在宅支援」「施設入所サービス」の4つの機能をワンストップで提供する全国初の施設として開設させていただきました。

 

(9)新総合計画の策定に着手

9つ目は京都府の「将来構想、基本計画」ということで、新総合計画の策定に着手しております。現在、有識者による懇話会や府民の意見を聞かせていただく、新総合計画「府民意見交換会」(併催西脇知事と行き活きトーク)も開催しておりますが、幅広く多くの方の意見をお伺いしておりまして、来年の秋を目指して策定作業を進めております。

 

(10)2020年大河ドラマ「麒麟がくる」が決定

最後に、京都ゆかりの明智光秀を主人公としたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」が決定したことを挙げております。京都府と8市町などで構成する「NHK大河ドラマ推進協議会」が活動してきたわけですが、この活動が実を結んだということです。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の年でもありますし、府域南北にゆかりの史跡が非常にたくさんありますので、これと合わせて観光振興にも努めてまいりたいと思います。

 

番外として、「本庶佑(ほんじょたすく)京都大学特別教授がノーベル生理学・医学賞を受賞」(10月1日)を挙げました。番外という意味は、大きな出来事ではありますが、府政との関係でということで番外といたしました。免疫を抑えるタンパク質を発見され、オプジーボの開発に非常に大きな貢献されたということでもありますし、京都の研究開発機能を世界にも示していただけたと思います。京都府特別栄誉賞の授与をさせていただくこととしております。

 

もう一つが、「龍谷大学付属平安高等学校が甲子園100勝達成」です。史上2校目ということですが、一つのチームが100勝しているわけではないということは、逆に言えば歴史と伝統というか、長い間かけて達成したということで、そういう意味でも素晴らしい記録だと思っております。

 

以上が、平成30年の府政10大ニュースです。

 

平成30年 府政10大ニュース(PDF:569KB)

 

主な質疑応

記者

昨日(12月27日)行われた「災害対応の総合的な検証会議」で、かなりボリュームのある項目が出たが、基本的には来年6月の防災計画で見直すべきなのか、優先順位をつけてできるものからとなるのか。

 

知事

防災減災の観点に立てば、府民の命にかかわることなので、できることはすべてやります。ただし、地域防災計画など市町村でやることや関係機関との調整、例えば避難のタイムラインは全部作ってほしいのですが、地元の状況もあるので、場合によってはできる・できないの区分をします。できることはすべてやるとお考えいただければいいと思っております。ハード面で時間がかかることを前提に検証いただいている内容は、若干時間がかかりますが、それ以外のことは、ある程度いつまでにやるか、スケジュールを示すということだと思います。ハードについては、検証会議が始まってからの事情変更として、国の「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」が決まり、一定の財政的な支援の枠組みができていますので、検証を始めたころと若干状況が変わってきております。雪のことも心配なので、新しい要素も出てくるかもしれません。基本的には検証会議で専門家の意見を聞きながら、最大限できることをすべてやるというつもりで取り組んでいきたいと思います。

 

記者

夏の災害を踏まえ、冬の雪に対して情報伝達の体制や備えの見直しなど、やっておくべきというところは。

 

知事

昨シーズンの雪害では、一部停電がありました。昨年の台風21号による停電の方が、はるかに大規模かつ広範囲でしたので、関西電力も含めて、電源車の配置等のノウハウがあるので生かされると思います。雪が降るのは北部ですが、今年の豪雨では、例えば、道路が寸断されることで災害拠点が孤立化したり、現場に出て行った人間の機動性が阻害されたりする事例や、舞鶴市でポンプ車が現場に行けなかったこともありました。雪害の場合、全国的にも起こっていることが、交通の遮断です。交通の遮断については、現場では雨の時に起こったことも経験として蓄積しています。ただ、雨と雪で止まるところは若干違うかもしれませんので、過去の雪害で起こっていることを踏まえること、今年でいえばその2つです。

 

記者

10大ニュースはどのように選ばれているのか。

 

知事

私も最初に聞いたのは事務局からなのですよ。最終的な責任は私にあるので、私が選んだと言ってもいいのですが、私が個人的に選んでいるわけではないです。施策・政策のことがありますので、部局に事の軽重、影響の大きさや新規性などを聞き、総合判断で選んだので、京都府庁として選んだという風に考えていただいたらいいと思います。

 

記者

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会について、10月の関西プレスクラブの講演会で、日本博のようなものを誘致したいと仰っていた記憶があるが、具体的なテーマや企画を聞きたい。

 

知事

関西プレスクラブの講演会でお話をしたあと、政府予算要望にも回っております。あの段階では、8月に亡くなられた京都出身の津川雅彦さんが座長を務める会議で総理に日本博を開くことを提言され、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の時に日本博を開くことは決まっていましたが、どういったものか決まっておりませんでした。ただ、たしか全国で開催するとおっしゃっていて、文化ということであれば、文化庁も京都に全面的に移転するので、中心的なイベントは京都でお願いしたいと要望しておりました。ただ、我々がやるわけではなくて、国で行うイベントですから、どういったものかについては、我々はまだわからないのです。いずれにせよ、文化を世界に発信するということであれば、京都で中心的なイベントを開催していただけないかというお話をさせていただきました。そのあとの政府予算要望でもお願いしております。どういうことをどういう風にするか、我々に相談されるものなのかわかりませんが、いずれ開催するとなれば、そういうことになると思います。あまり時間がないのですが、今の状況はそういうことです。

 

記者

10大ニュースの1つ目が災害であったとおり、今年は全国で災害が相次ぎ、今年の漢字も「災」だった。知事にとって今年の漢字は何か。

 

知事

(「天」という字が書かれた色紙をとり出す。)「天」という字です。天にはいろんな意味があり、10大ニュースで「天災」もありますが、例えば酷暑などは、災害級だと言っていますが「天候」なので、天候や天災に悩まされた1年だったということがあります。一方で、私が選挙中にも掲げておりました「雲外蒼天(うんがいそうてん)」という言葉があります。苦労を重ねて困難を乗り越えればいずれ青い空が待っているという言葉で、来年はそういうことを実現したいという意味でこの字を選ばせていただきました。

 

記者

どなたが書いたのですか。知事が書いたのですか。

 

知事

(印刷物なので)私ではありません。災害の話は、今年については重要なポイントだと思います。一次産業、農林水産業にとって自然の恵みや雨は、豊かな恵みと災害との裏腹の関係があるので、人間は自然を軽視してはいけなくて、自然に敬意を表しながら、しかもなるべく災害を減らして、天の恵みを生かしていこうという、そういったいろんな意味を込めています。

 

記者

知事の仕事というのは天職ですか。

 

知事

行政職や行政のトップ、いわゆる民主主義のもとでやっている責任者に「天職」はないと思います。皆様の合意のもとにその地位があって、一定の組織の中で役割分担して働いています。ただ、チームワークをいかに引き出して、それを一つの方向に持っていくかという、努力は必要だと思います。

 

記者

知事になられて今年の府政運営を振り返られて、例えばご自身で点数をつけられたら何点でしょうか。

 

知事

点数は自分で付けるものでもないし、現職の時に付けるものでもないと思います。今年は4月16日に初登庁して、すぐに連休に入りました。人事は4月1日にやっていなかったので、6月1日にやって、肉付けの補正予算の中身を決めたらすぐに災害が起こったという感じもありました。その中で落ち着いて来年度以降の布石や準備を打っていかなければならない。やはり災害対応のウエイトが高かったです。内閣府の世論調査を見ても、最も関心が高かったのは自然災害からの安心安全でしたので、それこそ重要な仕事なのかもしれないですね。そこは自分でニーズを決めるわけではないので、与えられた課題にどう対応していくかという意味においては、災害対応できちっとやることが最も重要な課題だったと思っています。

 

記者

知事は、ずっと今年ネクタイの色は青だったが、どういうメッセージか。

 

知事

特にないです。普段は赤も黄色もしております。たまたま記者会見のときはそうなのかなと。持っているネクタイの数が少ないのと、顔の色が黒いという二つくらいしか理由はないのです。比較的好きな色が青ということには間違いないですが、他の色はしないということはありません。

 

今年一年、ありがとうございました。

 

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