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平成31年1月11日知事記者会見

皆様、新年あけましておめでとうございます。本年最初の記者会見です。今年も府政記者クラブの皆様にはお世話になりますけれども、何卒よろしくお願いいたします。

「第37回京都府文化賞」受賞者の決定について

新年にふさわしい京都府文化賞の表彰の話題です。文化や芸術分野で顕著な功績をおさめられ、京都の文化の向上に大きく寄与された方で、京都府に関係の深い方を称えるため、昭和57年度にこの賞を創設しました。今回は37回目ということで「特別功労賞」を4名、「功労賞」を8名、「奨励賞」を5名の計17名に授与を決定いたしました。

特別功労賞は4名で、1人目は医学者の井端泰彦様です。脳の構造と機能に関する研究により、体内時計の研究等の発展に多大な貢献をされました。京都府立医科大学教授及び学長として、後進の育成にも尽力いただいております。また、京都地域包括ケア推進機構の理事長として、医療・介護連携体制の強化にも取り組んでいただいております。

2人目は声楽家の蔵田裕行様です。ドイツ歌曲の権威として数多くのオラトリオ、宗教曲のソリストを務められ、関西オペラ界の重鎮として、声楽の振興・発展に尽力されています。また、京都市立芸術大学、公益社団法人関西二期会で、後進の育成に務められています。

3人目は中国文学者の興膳宏様です。中国の文学理論、六朝文学研究の第一人者ということで、古代文書理論の理解を飛躍的に高められました。独立行政法人となった京都国立博物館の初代館長に就任され、2004年にはスターウォーズ展で新しい観客層の開拓にも尽力されました。

4人目が日本画家の三輪晃久様です。雄大な自然を繊細な筆致で描かれるということで、評価されている日本画家で、京都日本画家協会理事長を務められております。また、堂本印象が創設した画塾「東丘社」の代表で、京都府立堂本印象美術館の館長でもあります。

功労賞8名の1人目は、能楽師 観世流シテ方の井上裕久様です。舞や囃子抜きの素謡を楽しむ「謡講」を約100年ぶりに再興されたり、上演されなくなった能の復曲や、新作能に積極的に取り組んだりしていただいております。能を身近に感じてもらえるように常に創意を加えた活動を続けられています。

2人目は彫刻家の木代喜司様です。京都を代表する彫刻家の1人で、全国高等学校野球選手権大会のメダルも制作されています。また、「手で触れる日展」の企画など、障害者の芸術活動の振興にも尽力されています。

3人目は声楽家の黒田博様です。モーツァルトの四大オペラから現代の新作まで、幅広い作品で活躍。二期会のトップ・バリトンとして日本のオペラ界を牽引。国立音楽大学教授として、後進の育成にも尽力されています。

4人目が俳優の近藤正臣様です。演技派俳優として高く評価されていますが、近年は、NHKの大河ドラマ「真田丸」や連続テレビ小説「あさが来た」などの作品に出演されています。

5人目は芸術家の高谷史郎様です。京都を中心とするアーティストグループの「ダムタイプ」創設メンバーで、世界の各地で映像・音響・パフォーマンスによる公演・展示をされており、国内外で高い評価を得られています。個人としても、独自のメディア・アート表現を切り拓いておられます。

6人目は現代美術家・メイクアップアーティストの辻一弘様です。昨年『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』でアカデミー賞メイクアップ・ヘアスタイリング賞を受賞されました。

7人目は常磐津節三味線演奏家の常磐津都き蔵様(注※「き」は「喜」の字の草書体)です。優れた演奏家であるとともに、常磐津の研究・保存に尽力する一方、大学講師として、若い人に常磐津の魅力を伝える活動を続けておられます。

8人目は陶芸家の松井利夫様です。現代の「民藝」としての作品制作や、使われなくなった器をアート作品として再生するなど、従来の陶芸の枠にとらわれない多彩な活動を行われています。

奨励賞はヴァイオリニストの泉原隆志様、画家の樫木知子様、狂言師・喜劇作家の茂山童司(三世千之丞)様、日本画家の長谷川雅也様、メディアアーティストの八木良太様の5名です。

1月30日(水曜日)午前11時から京都府公館「レセプションホール」で授賞式を行いますので、当日の取材についてよろしくお願いします。

 

「第37回京都府文化賞」受賞者の決定について(PDF:646KB)

 

主な質疑応

記者

今年もよろしくお願いいたします。勤労統計の問題で、今日の午前中に国から影響のある数字や予算について発表があったが、知事としての所感は。

 

知事

景気の判断や、国や自治体の政策決定に影響を与える国の基幹統計で、適切に調査が実施されなかったことは、統計への信頼を揺るがしかねないもので、極めて遺憾だと思っております。今日の厚生労働大臣や官房長官の会見で、国民の皆様が不適切な調査で不利益が生じることのないように万全を期すということで、追加給付等にも言及されておりますが、是非ともそこはきちっとやっていただきたいと思っております。

場合によっては、幅が広い影響が出るかもしれませんが、京都府が行う施策の影響については、引き続き注視をしていきたいと思っております。人事委員会の勧告については、勤労統計は参考にしているものの、民間給与実態調査を基に勧告しているということで影響がないと聞いております。

しかし、幅が広い影響がありますので、私としては、そこはさらに注視をしていきたいと思っております。

 

記者

統計を元に府から出している補助金や交付金に影響がないと考えられるか。

 

知事

ざっとした調査の中では無いと聞いています。ただ、例えば、今も国の方で、影響は就業と労災が主だと言っておりますが、さらに精査されていくはずだと思いますので、我々もそこは国の方も含めて見ていきたいと思います。今の段階で、国も調べ切っているかというと、そういうことではないと思いますので、引き続き注視していきたいと思います。

 

記者

仮に、京都府の進めている予算編成に国の収入などが変わった場合のことは考えられるか。

 

知事

それは国の方からどんな影響があってという指示があると思いますが、府の場合は、まだ予算編成過程にありますので、万が一影響があっても、それに合わせた形にすることになると思います。直ちに今思い当たるところは無いということです。

 

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