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平成22年12月17日知事記者会見

第1回「京都生活・就労一体型支援政策研究会」の開催について

 今回の発表項目は、まず、第1回「京都生活・就労一体型支援政策研究会」の開催であります。

 この前、私どもは京都ジョブパークにおきまして雇用支援と生活支援を合わせた形で実施していくという全国でも初めての「ライフ&ジョブカフェ」を創設いたしました。そこにおきまして、ワンストップで働きたい、また生活の方もこれから再建していきたいという方に対する、ニーズに応える仕組みをつくったわけであります。

 しかし、そうした仕組みをつくればつくるほど、生活保護と雇用との溝を埋めるシステムというものを考えていかなければなりません。そのシステムがないと、相談になって、ワンストップでできるけれども、それを連携した形で生活再建に結びつくところまではなかなか難しい点が残っているのが現状であります。

 これは、単にそういう相談の施設をつくればいいということではなくて、今あるシステム自体を見直していかなければならない。生活保護を受けられている方が、働きたいという思いを持っていてもなかなかうまく働く場所を見つけることができない。働くと、生活保護が取り消されたり、支給される額が減っていくという中では、働くことのインセンティブが働かないという現状があります。そのために生活保護の固定化が行われている。

 高齢者や病気がある人、障害がある人、母子家庭といったような、弱者の皆さんにとって、生活保護というのは私も必要だと思うのですけれども、問題はそうしたものではなく、「その他世帯」というものが非常に増えてきていることです。しかも、20代、30代、40代の働き盛りの人たちの生活保護が増えてきているという現状を考えた場合に、そこから雇用へとつなぐ、私は1本の橋を渡していく制度が必要ではないかなと思っておりまして、こうした趣旨に賛同していただいている方々を研究会員としてお願いをいたしましたところです。

 メンバーを見ますと、この分野におきましてはやはり皆さんたいへん関心が高いので、学識経験者の方も非常に全国的な方が名を連ねた形になっております。首都大学の岡部教授や、国の社会保障改革に関する有識者検討会の座長の宮本太郎さんなども入って、ともに全国でも初めてのシステムづくりの研究会に加わっていただいておりますし、もちろん労働関係団体から企業関係、さらには市長会、町村会、京都市といったような行政関係まで網羅して、このシステムを実効あるものにしていくための研究会がここにでき上がったのではないかなと思っております。何とかここから、今の閉塞感のある社会に向けての一筋の光が差すような研究をして、実体の制度設計へと持っていきたいと思っております。

第1回「京都生活・就労一体型支援政策研究会」の開催について

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「中小企業年末経営相談窓口」の開設について

 次に「中小企業年末経営相談窓口」であります。今年も中小企業の皆さんの年末乗り切りのために、27日から29日の3日間行うこととしております。実は、昨年は30日まで行ったのですが、昨年の実績でいきますと30日は電話相談が1件だけという状態でございました。27日から29日の3日間、7時までと、夕方の2時間を延長して行うということで確保していきたいと思っているところであります。

「中小企業年末経営相談窓口」の開設について

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国民文化祭開催300日前及び「京都文化年」スタート記念イベントについて

 それから、国民文化祭であります。いよいよ「京都文化年」のスタート記念として、1月2日に京都駅前広場で300日前の記念イベントを行います。「まゆまろ」やゆるキャラによる国文祭のPR活動や、カウントダウンをここでスタートさせていきたいと思っています。

 また、12月23日、クリスマスイブイブですけれども、けいはんな記念公園で1万個のキャンドルイルミネーションの300日前記念イベントも行います。

 同時に、近鉄京都線や市営地下鉄でもさまざまイベントを用意しておりますし、その他、烏丸のイルミネーションやツィンクル城陽、舞鶴市役所前や丹波自然運動公園など、いよいよ年末が迫ってきて、新しい年、文化年が迫ってまいりましたので、それに伴ってPR活動を続けていくことにしております。

 私からは以上でございます。

国民文化祭開催300日前及び「京都文化年」スタート記念イベントについて

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主な質疑

記者 :
 本年度の府税収入の見通しについてはどうか。また、その背景についてどう考えているか。

知事 :

 府税収入は、平成22年度当初予算が2,400億円です。21年度決算が2,733億円なので、21年度決算の約87.8パーセントが22年度当初予算となっています。それに対して現状は、11月末時点の調定額が対前年度比、つまり21年度に対して約87パーセントですので、見込みとしては2,400億円を切ってしまうかなというところです。ただ、非常に大きな減にはなっていません。これは、上半期は割と好調に推移していましたので、その影響があると思います。

 下半期になりますと、やはり円高の影響が出てまいりまして、非常に下ぶれが出てきておりますので、結局のところ少しマイナスくらいのところになるのではないかと思います。京都の場合は輸出関係の大手が多く、円が高くなれば利益がドーンと落ちます。正直申し上げて円のレート依存になっておりますので、円安になれば少し持ち直してくるだろうし、円高になれば下がってくるだろうというところで、毎日の円ドル相場が非常に気になるところなのです。90円くらいまで戻していただければ少しはよいのですけれども、80円台の下方で振れているときついかもしれませんね。

記者 :
 昨年ほど落ち込まないということか。

知事 :

 昨年がひどかったですからね。3,300億円あったのが、この2年くらいで2,400億円まで、900億円以上落ちたわけですから、普通でいけば、とてもじゃないけどやっていけないところを、必死になってやりくりしているので、これ以上落ちたらもう息の根をとめられてしまうような状況です。それでも来年を見込むともう少し厳しくなるかもしれませんね。非常に厳しい状況が続いています。

記者 :
 来年度の税制改正大綱が閣議決定され、法人税は、国と地方を合わせて実効税率5パーセント減ということだが、府にとっての影響をどのように考えるか。それについて国に対してどういった思いをお持ちか。

知事 :

 法人税が4.5パーセントのマイナスになることで、地方税が0.8パーセント程度のマイナスになって、実効税率として5パーセントくらい下げるというような数字になっているのですけれども、課税ベースの拡大により法人事業税が増えますので、それからすると影響はほとんどない程度にまで、計算上は抑えられているようです。

 法人税の税収減がそのまま府の方の税収減には直接結びつかない程度のものにはなっているというふうに、今の時点であまり言うのは早計なのかもしれませんけれども、そのあたりの計算をもう少し確認していくことになると思っています。

 私どもが、一番心配になってくるのはやはり法人税の減収による交付税への影響ですね。ここの部分をもう少し精査していかなければいけない。交付税の全体額の調整が地方財政計画でどうなっていくのかというのが、私どもにとっては大きな関心になってまいります。その部分のはね返りも含めての地方分の維持というのが、まさに地財折衝等で出てきますから、既に昨日でしたか、国と地方の協議の場でもそのあたりは麻生会長始め6団体から申し入れているところでありますので、これから我々も働きかけを強めていかなければいけないなと思っています。

記者 :
 昨日府議会で、職員の育児休業に関する改正案が可決されたが、改めて、ねらいと職員にどのように活用してほしいかという、知事の考えを教えてほしい。

知事 : これは、やはり産休は別にして、育児休業というのは男性とか女性とか関係ない話ですので、そこが中立的にならなければいけないという思いがありました。ただ、現実問題としては、京都府におきましてもほとんど女性の職員が育児休業を取って、男性の職員が取っている例は非常に少ない。

 課長で育児休業を取れる立場にある人は非常に少ないのですけれども、たまたま男女共同参画課長が、お子さんが生まれてそういった立場になった。やはり一番そういう責任のある人が実際問題として取ることによって、いろいろ制度の問題点がわかるのではないかということで、私も勧めまして、彼は取ってみたのですけれども、取る時からもめてしまいました。

 いろいろなやりくりができないとか、実際問題として、うまく奥さんとの間で分担をして休めないとか、さまざまな問題が出てきてしまって頭を抱えまして、「こんなに硬直した制度だったのか。こんなに夫婦が力を合わせても育児休業というものは取れない制度だったのか」というのを感じたものですから。多分子どもにとってはお母さんというのは育児の面でも授乳の面でもいろいろありますから主体にならなければならない面が私はあるとは思うのですけれども、それにしても男性が全く手伝いようのない制度というのはおかしいということで、人事に対しましても「もう少し柔軟に男性が協力できる制度にしないと男性の育児休暇が進まないよ」ということを申しました。その中で、人事当局の方も考えていただいて、もう少し柔軟に取れる制度にしようではないかということで今回出したものですので、我々からすると現実論から出た形での育児休業ということで、そういう面では非常にいい制度改正ができたのではないかなと思います。それもやってみなければわからないという中で出てきたということを評価しているところです。

記者 :
 これは府の職員が対象になる制度だが、その先にある府民や民間の方に対して知事が望まれること、今回の制度改正の先にあるもの、何か考えがあれば教えてほしい。

知事 : もちろんそれを踏まえて、柔軟性が確保できたならばそれを民間に広げていかなければこれは意味がありません。特に中小というところではなかなか育児休暇、育休が取りにくいところもありますので、そうした点の支援策等を含めて、モデルケースをうまく民間に広めていくことによって、本当に働きたい、しかも子どもを育てたい方々がうまくそのバランスがとれるようにしていきたいというのが究極の目的です。そのための改正をしていくことによって、今回取ったのは男女共同参画課長ですから、まさにワーク・ライフ・バランスというものの実現に向けての一歩にしていきたいと思っています。

 この問題は特に、一つ間違いますと「公務員は恵まれてていいな」、「公務員だからできるんだ」ということになりがちになってしまって、せっかくの制度が広がらないということもあろうかと思っております。でも、これからの社会を考えた場合には、ワーク・ライフ・バランスの中でも、特に働きたい女性が働ける環境というものをしっかりと整えていく、そして同時に、男性も育児に取り組む中で家族のきずなを深めていくということは、私はやはり必要だと思っておりますので、これを単に京都府の育児休業制度の改正に終わらせることなく、これをいかにして一般的な制度としていけるようにしていくというのが次の段階として一番求められているのだと思います。そうでなければ意味がないと思います。

記者 :
 最後に、知事にとって、職員がたくさん取ることは、一方で有能な部下の方がたくさん休むということだが、知事としては、男性職員ももっと取ってほしいという気持ちなのか。

知事 : 制度としては、それはちゃんとありますので、制度としては生かしてもらいたい。ただ、今回の改正はそうではなくて、男性と女性がうまく役割分担をしてもらわないと、正直申し上げて私どもが育児休業の制度を見ていますと、やはり女性が圧倒的に取っていますので、女性が2人、3人と子どもを産まれますと、非常に長い間その女性が仕事場から離れてしまって、戦力としても非常にロスだと思っております。その点はやはり女性の力を生かしたいということの観点からも、今回制度改正をしていますので、ある面では育児休業を取りながら、職場の力を落とさない方策として今回は選んだと考えていただいたら結構だと思います。

記者 :
 関西広域連合の話で、先日京都市の門川市長が、観光分野を府が担当することについて、「基礎自治体の存在感がなくなるような運営なら、一番懸念された国・広域連合・府県・市の四重行政になる」と言って、「市の意見をもっと踏まえるような運営をしてほしい」といったが、知事はどう受けとめ、今後の市との連携、協力関係に関してどう考えるか。

知事 : 京都市も入れば一番いいのですけどね。そうすれば何の問題もないので。広域行政が必要だということはもう誰もが認識している話です。今まで京都市自身もKUに入って広域観光をやっていたわけですから、そのKUから広域連合へ移るだけの話なのでね。そしてそれも、もっと責任を持って議会からも代表を得て、責任ある形で広域行政をやろうという話ですので、そこについてはぜひとも京都市さんも参加していただきたいと思っています。

 それは、最初の段階では都道府県の事務としてやりましたから、多分、政令市が入りにくい現況はあったと思うのですけれども、これから計画をつくっていく上では当然、政令市さんもどんどん入っていっていただきたい。当面はオブザーバーになるでしょうけれども、そういうことをやっていけば多分、政令市さんも「これはいい制度だから入った方がいいな」と思っていただければ一番ありがたいと思っています。そうすれば四重行政にはならないと思います。

記者 :
 国文祭自体、入り込み集客目標や、府の観光分野、観光業界とどうやって連携をとっていくかなど教えてほしい。

知事 : あっという間に年末になってしまったのですけれども、国文祭自身については今いろいろなところで各方面と連携をとるような形での試みを行っております。特に都道府県と市町村との関係は一定うまくいっていて、プレイベントを見ましても各市町村が実施をして、非常に盛り上がってきている。

 問題はやはり幅広いいろいろな方々が層をなしている、この京都市部を中心としたところでの経済界や、さまざまな団体との調整だと思いますので、ここはこれから、実行委員会形式でやっておりますから、そこを使ってさらに幅広く多くの人たちが入れる形でやっていきたいと思っております。

 実行委員会には経済界からみんな入っていらっしゃいますので、そこの体制はできておりますから、それを今度はうまく地に足のついた形で、300日前というのはまだ300日あるという考え方もできるし、もう300日しかないということも言えるかもしれませんので、特に我々が気にしていますのは、学校自身の行事がもう4月から決まってまいりますから、それに向けて今いろいろなところへお願いをしていく中で、経済界、ほかの団体とも調整を図って、実行委員会をもう少しさらに強化をして、うまく連携が図れるようにしていきたいなと思います。

記者 :
 入り込み客数などの目標などについてはどうか。

知事 : そこはいろいろと、どこから範囲を取るかで違ってきますのでね。これまで400万人という話をしましたけれども、400万人というと国文祭全体を通じての話になっていきますから、そうした面ではかなり京都はにぎやかにいけるのだとは思っておりますけれども、あまり数を集めること自身が目的ではなくて、京都の文化をしっかりと発信していく、そして次の世代へ受け継いでいくという形が一番テーマでありますので、経済効果をねらった「知恵と力の博覧会」などとは少し趣が違うと私は思います。でも、できるだけ大勢の方が来られた方がいいことは間違いないので、今申し上げたような、目標を幅広く設定して取り組んでいきたいと思います。

記者 :
 国の出先機関改革で、結局ハローワークについては、限定というか一部先送りということで、ほかにも全体的に少し先送り感が出ているが、知事の所見を伺いたい。

知事 : そうですね。民主党のマニフェストが4年間で実行するものだということを前提にするならば、国家公務員の2割削減はもう不可能になったのではないでしょうか。それを民主党、また政府の皆さんはどう捉えるかですね。

 私どもはいろいろな面で協力していって、民主党が「出先機関改革を絶対やるんだ。国家公務員を2割削減して、そしてそれを地方に移管して地域主権をやるんだ」という非常に高い目標を掲げられたので、「我々も本気でお手伝いしますよ」とやってきましたが、ハローワークが動かないようでは目標に届かないと思いますよ。

 現実問題として一番地域にとって関係もあるし、もともと都道府県にその一部があったハローワークですから、我々が引き受けたら、たいへん効果的な行政もできるし、どちらもいい関係になるでしょうということで提案をしていたので、そこが先送りになると、少なくとも先に掲げたマニフェスト期間中に2割削減というのはもうあきらめられたのかな、その面からすると後退じゃないかなという感じはしております。

 ただ、現実は現実としてあるわけです。私たちは「関西広域連合と国の協議の場をつくる」と、片山大臣も橋下知事におっしゃったそうですから、もう望みの綱は関西広域連合くらいになってきましたからね。あとは、特区制度を使うという話がありますけれども、なかなか特区でやっていく分についてはすぐにうまくいくのかなという気がしています。我々の「京都ジョブパーク方式」というのが実は厚生労働省の今回のモデルになっているので、たいへん皮肉な話になっているのですけれども、ジョブパークの主導権を今後は我々がもっと持って、国に対しても言えるような制度になるのだったら、それをやりながら、関西広域連合や特区制度を使って一つひとつ京都としての地域主権を実現していくということしかないでしょうね。

記者 :
 京都ジョブパークで今まで、全国に先駆けてやっている部分があるが。

知事 : たいへん苦労しましたけどね。

記者 :
 ハローワークについて、それは京都ジョブパークみたいなことを全国でやりましょうという意味合いなのか。

知事 : そういう意味合いみたいですよ。力を合わせて、みんなで協議しながらやろうということです。出先機関の仕分けの時にも「京都ジョブパーク、うまくいってるじゃないですか。ああいうことを我々これからやっていかなきゃいけません」と、厚生労働省に言われると、あそこに持っていくまでの3年間、ハローワークの端末一つ移動するのにかかった3年間を思うといろいろな思いはありますけどね。

 その話はもう随分新聞報道もされましたけれども、正直申し上げて、今のハローワークでは済まない状況が生まれているので、先程申しましたような「ライフ&ジョブカフェ」をつくり、さらには今回研究会までつくって、もう地方公共団体は一歩先に行ってますよ。どうも一歩遅れという感じで、ようやく国は3年前に京都が考えた地点まで来た。しかし、京都は3年たったら次のステップへ行かなければいけないと思ってやっていますので、それをどういうふうに評価するかですね。

記者 :
 ジョブパークがだしに使われてしまったという感じがあるということか。

知事 : 3年かかってあそこまで持っていったのは事実ですから。それでどこにもない、国、地方、そして民間共同の組織をつくって、それが成果を生んでいるのは事実ですから、それを私は否定する気はないけれども、でも、そこに持っていく、それは別に持っていきたくて持っていったのでなくて、そうでなければ現実が動かないから必死になってやってきた。さらに先を目指さなければいけないという時に、「もうこれがあるから満足じゃないか」と言われたら、「それは違うよ」としか言いようがないです。

記者 :
 ハローワークの移管先送りで国家公務員の2割削減は無理になったと、国家公務員全体何人中、ハローワーク何人くらいと認識しているのか。

知事 : (地方分権推進委員会第2次勧告の出先機関の見直し案の中で、)とにかく一番多いのは、実はハローワークなのです。1万人ほどいたのかな。出先機関見直し案の中で一番多いところがハローワークで、メインのそこが動かなくなってしまいましたのでね。もちろん自衛隊や海上保安庁などの話ではないから、それからすると一番メインの部分がなくなったのは事実ですね。多分それだと2割行かないでしょう。

 また人数を確かめていただければ結構ですが、これで多分無理でしょう。もう数値が描けないと思いますよ。

記者 :
 さきの府議会定例会で出た職員の自殺の関係で、委員会では今年度5人、理事者側からも異常な事態との認識も示されいたが、知事の現状認識と背景、今の対策など説明いただきたい。

知事 : そうですね。本当にショックを受けております。またそれは、それぞれの個人の置かれている状況も違いますし、非常にいろいろな問題が複雑に絡んでいるのだと思っておりますけれども、やはりメンタルサポートをしっかりしていかないと、非常に厳しい時代になっておりますので、別に京都府がというわけではなくて、全国の自殺の数も3万人をオーバーしたまま一向に切る気配がない現状がありますから、私はやはりその面について一つひとつ丁寧な対策を講じていくしかないと思っております。

記者 :
 今年の理由といいますか背景など、府の仕事の中で何か気付いたことがあるか。

知事 : もう少し目配りをしっかりしなければいけないのかな。たしか5人亡くなられた方は、全部出先や外郭の方だったと思うのですね。その点ではもう少し出先や外郭までうまく届いていない部分があったのではないかということを反省して、さらにそのあたりを強化していかなければいけないのではないかなと思っています。

記者 :
 具体的に精神科医の方を配置されているか。

知事 : はい、やっております。

記者 :
 特に出先機関向けに今後考えられる対策は何かあるか。

知事 : もう少しそのあたりを巡回するとか、そうした点を強化していって、私どもはともすればここにいると目がつく部分がありますけれど、出先に行ったり外郭に行った時に1人になってしまうとか、規模の小さいところに行きますと孤独になってしまうところもありますので、そうした点がないかどうかを含めて点検をしていかなければいけない。もちろんそれだけではないと思いますし、個人のいろいろな問題や仕事の悩みなど、そうしたものがありますので、決めつけるべきではないと思いますけども、ありとあらゆる可能性を考えて手を打っていかなければいけないなと思っています。

記者 :
 24日には来年度の予算が固まるということで、その関連で、府として改めてどういった要望をするのか、また、子ども手当の部分は、改めてどういった考えか。

知事 : 折に触れて予算活動はずっとやっておりますが、昔のような、大臣同士の復活折衝があって、それに向かって地方が応援をして、ダーッと繰り出すというような時代はもう終わったのだろうなと思っておりますので、そうした活動というのは今回も行いません。ただ、折々にいろいろな発言が出ていますので、それに対してきちんと手を打っていかなければいけないなと思っています。

 その一つが子ども手当の問題で、昨日国と地方の協議があり、その前に地域主権戦略会議もあったのですけれども、どういう形で臨むかという点については、知事数人が集まって、協議をして大体の作戦を考えながら進んでいるところなのですが、少しずつ微妙に我々も現実的な対応に変化しているのは事実です。ただ、この問題は非常に根源的な部分を含んでいて、地方としては譲れない部分があります。それは、原理原則を外してしまうとどうしようもなくなってしまうということですね。

 一番我々が危惧していますのは、これから年末にかけて予算編成が慌ただしく進んでいく中で、原理原則がおろそかにされて、数字合わせでポンと出てくることです。非常に損得的なプラスマイナスをやって、何とか合っているからいいじゃないかみたいな話になってくる。これが我々にとっては一番問題だと思っています。

 なぜならば、例えば子ども手当の中で出ているのは、今回は所得税が若干増えていく。それをどこに充てるかという問題です。でも平成24年は、実はこれは住民税の方の増収にそれがつながる話です。これは連動する話です。平成23年の地方影響分は2,000億円の所得税の交付税のはね返り分だけですが、来年は地方税4,200億円が増える話です。ですから原理原則ではなくて、「合っているからいいじゃないか」と言われてしまうと、もう来年どうしようもなくなってしまう。既成事実をつくられてしまって、なし崩しになってしまう。

 だから我々は、原理原則をはっきりさせてもらわなければ対応はできませんよということを、昨日麻生会長を始め6団体が申し上げた。この点については6団体、一部の新聞に何となく府と市の間で齟齬があるようなことを書いてあった新聞もありましたけれども、6団体全員一致でやっておりますから、齟齬はございません。

記者 :
 現実的な対応になりつつあるという、具体的に現実的な対応とは。

知事 : まあ現実的な対応でどこで税とのラインをしっかり引くかというところのラインは、子ども手当を今受けていらっしゃる方の影響度合いも見ていかなければならないし、我々として一番心配なのは、そんなことをやっていて実際の待機児童解消とかがおろそかになってしまったら何の意味もないだろうという話をしていますので、そこら辺のバランスを今見て、どういう形で向こうが原則を出してくるのか。一番心配なのは、「原理原則なき妥協」で、それは一番政治にとってはおかしいと思いますね。

 先程申し上げたように出先機関の改革でも、いつの間にかすりかわっていて、地方が要求しているから出先機関を改革するみたいな話になってきているのではないか。そうではなくて、民主党がうたっていた原理原則は、地域主権の社会をつくることなのですね。地域主権改革を1丁目1番地として、それをやるという政治の志の部分、これが何となくすりかわってきていないですか。

 「地方がやりたいと言うからやらせてあげようか」「やらせてあげるけど、どこまでそっちの気構えができているか次第」みたいに、話が少し変わってきている部分があって、子ども手当の問題も地域主権という問題から見た時に、地方の財源というものを国と地方の役割分担の中でどういう位置付けにするかという地域主権の原則の話があるのに、こうした部分が何となくすりかわってしまっているところに私どもは非常に不安を感じているし、それではこれからの10年先、20年先の日本を見通した時は真っ暗になってしまいますよということを申し上げているわけです。

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