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「分かりやすく、使いやすい公共交通ネットワーク実現会議(丹後地域)」第2回会議開催結果

1 開催日時

平成18年3月22日(水曜日)午後3時から午後4時30分

2 開催場所

みやづ歴史の館(宮津市鶴賀2164)

3 会議の概要

(1)丹後地域の公共交通に係る「改善の課題」と「改善の方向性」について説明・協議

<資料>
丹後地域の公共交通に係る「改善の課題」と「改善の方向性」について(PDFファイル、523KB)(PDF:523KB)

今後の議論の方向性(例)

(ダイヤ)

  • 朝・夕を除き、できるだけ、覚えやすい「パターンダイヤ(毎時同時刻発車)」にできないか
    ・現状では、発時刻はばらばら(一部はパターンに近い)
    ・時間帯によって、間隔が詰まっているところと開いている部分
  • できるだけ接続の取れたダイヤにならないか
  • 土曜・日曜・休日に「臨時特急」や「貸切団体臨時列車」を増やせないか
    ・KTRのダイヤは平日と土休日が全く同じダイヤ
    ・全国第3セクター鉄道39社のうち12社で土休日ダイヤを設定しているが、間引きが多い
    ・今回は、間引きという発想ではなく、需要に応えるという観点で、土曜・日曜・休日に、例えば臨時特急、貸切団体列車を増やせないか
    ・その際に、あらかじめダイヤに余裕を持たせて、景勝地、例えば丹後由良海岸など景色の良いところで一時停止(最徐行)し、車内案内できないか
  • 地域やJR,旅行業界等と一緒になって、丹後ならではの観光資源を気軽に無駄なく回れるコースを作れないか
    ・伊根の舟屋、加悦のちりめん街道等、重要伝統的建造物群指定されているもの、文殊堂、さらには日本の百選など、丹後は日本の原風景といえる資源が豊富に残っており、これらを組み合わせ、いろいろなコース設定
  • いずれにしても、現在の需要がどうなっているかが重要な要素であるので、乗降調査結果をしっかりと分析する必要。単に列車を増発してもお客さんは乗らない。乗客を確保できる何らかの新たな仕組みが必要

(運賃)

  • ワンコイン、ツーコイン…(100円刻み)の運賃・料金にできないか
    ・綾部市においては、従来(旧京都交通)は10円刻みの設定だったが、市が確保する「あやバス」になってから初乗りは100円で、100円刻みで500円上限。旧京都交通のときには1200円余りしていた区間も500円に抑制
    ・運賃は、経営の根幹にかかわる問題。行政と住民にとっても補助金の額に直接反映するので、今後さらに慎重に議論を進めていく必要
  • 鉄道・バスを通じた1日フリー切符等ができないか
    ・長く、多く乗れば割安になる仕組み

(駅・停留所)

  • 乗換情報、目的地到着時刻、運賃も含めた一目で分かる表示ができないか
  • 車両名、号車、指定席等が一目で分かる表示にできないか
  • できるだけ、改札に近いホームに到着できないか
    ・改札から遠いホームに列車が到着しているものがあるが、設備がある一部の駅では、改札側のホームに停車
  • 駅舎近くまでバスの乗り入れができないか
    ・雨に濡れず、長く歩かないで乗換えができるよう、バス停位置を駅舎近くに
  • 特に地域外からの利用者にはポイントをしぼった情報掲示
    ・駅舎の中にバスの時刻表が貼ってあるが、目的地の位置や運賃が分からない
    ・観光地、ビジネス先などを抜き出して、行き帰りのダイヤ、所要時間、運賃などの情報をコンパクトに提示。更に帰りも、例えば、京都や大阪など主要な駅への帰りのダイヤを提示
    ・路線図だけでは分かりにくいため、地図上に路線表示
  • バスに乗るとき、できるだけ歩かずに、自宅の近くから乗りたい
    ・フリー乗降区間の拡大
    ・バス停の間隔を短縮
    ・集落の中まで運行

(情報)

  • 運賃・料金・ダイヤを検索できるシステムにできないか
    ・各事業者ごとか民間の検索事業者のシステムに載せるのか議論が必要

改善着手例

(ダイヤ)

  • 「KTR相互」「KTR⇔JR」普通列車の接続を4本改善(18年3月18日改正)
    ・待ち時間を大幅短縮(3~5分接続)

(駅)

  • 宮津駅こ線橋の表示を改善(18年3月3日実施)
    ・「バス・タクシーのりば方面」の案内を追加
  • (京丹後市・KTR)京丹後市内の全駅(7駅)に時刻表をリニューアル、掲示(18年3月18日実施)
    ・市民に各戸配付(18年3月10日実施)

(2)協議における主な意見等

伊根町

  • 利用者にとっては、時刻を覚えなくてよいのが一番便利。パターンダイヤの実現を是非希望

京丹後市

  • この実現会議における、利用者にとっての「分かりやすさ」「利便性」に着目した問題意識の整理や取組の方向性は、大変すばらしい
  • 京丹後市では、管内のバスのあり方について、より一層利用していただくために実施した住民アンケートの結果もこの実現会議と方向は同じで、「分かりやすく」「低廉な」運賃を望む多くの声。どのくらいの運賃ならどのくらいの人に利用していただけるか現在精査中
  • どの時間帯にどんな人のニーズがあるのか十分精査・評価しながら、どんなことができるのか、モデル的な実験の検討も大切であり、丹後海陸交通と協議中
  • この実現会議の取組みは、大変すばらしく、今後とも関係市町・事業者が一緒に考えていくことが重要
  • 他地域の経験を共有することも大切
    「あやバス」など、安い運賃の設定・路線の見直しの状況、その効果はどうか、なぜそういう効果があったのか等の情報をできる範囲で提供いただければ、市が行おうとしている運賃や路線の見直しの方向の参考になるのでよろしく願う

宮津市

  • 本日提案された方向性については、是非実現されるよう期待
  • 「パターンダイヤ」や「接続」については、どの駅の時刻を中心にするのかという課題があり、検討が必要
  • KTRの運賃について、値上げすると心理的な利用の減少を懸念。(生活の)足という問題もあり、慎重に検討されるべきだが、経営面から見ると、そろそろ値上げが必要な時期に来ているかなという感じ
  • 利用者は年々減少。もっと自分たちの鉄道ということで、それぞれが利用を図ることが大切。利用促進の取組も積極的にしたい

丹後海陸交通

  • 事業者としても、改善の余地を改めて再認識
  • 野田川駅前へのバスの乗り入れについてはKTRと今後協議
  • 「ダイヤの接続」については、利用者から必ず苦情。1本の列車の接続でも、列車から降りる人を迎えるのか、列車に乗る人を送るのかの二面が必ずあって、今のダイヤは最大公約数のもの。物理的制約の中でいかに接続をとるかは事業者の腕の見せどころ

北近畿タンゴ鉄道

  • パターンダイヤ化すると、逆に接続が難しくなる面があるが、府民ニーズに沿って、検討していく必要がある
  • 運賃について、宮津市長からお話があったが、毎年当社は経常赤字で悩んでおり、その補てんで沿線の自治体にも迷惑をかけている。運賃値上げも考えられるが、なかなかできない
  • JRも、今日まで一度も値上げをしていないし、KTRの運賃は、消費税で上げた二回のみ。実質的には一回も上げてない
  • 上げるのか、現状維持かの判断は、沿線首長や利用者の皆さん方の御意見を拝聴しながら慎重に検討する必要
  • 毎月1日を「KTRに乗る日」と利用促進協議会で決めていただき、感謝。是非利用願いたい
  • 利用状況は平成10年度の260万人が、平成16年度では208万人と大きく減少。今期末では200万人切るか切らないかギリギリのところ
  • こういう状況を考えあわせると、やはり運賃の問題は、議論の中で避けて通れない問題と考える

補足説明(生活交通対策プロジェクトリーダー)

  • 宮津市長から提示いただいた運賃の問題について、10円刻みを100円刻みに変更する場合、多くあるパターンは、決して値上げするのではなく、普通は切り捨てをする方が多く、従来150円なら100円にすることが多い
  • 100円刻みのあやバスの例では、京都交通の時には1200円余りかかっていたのが、上限500円になった例。通常は値下がりの方向
  • 経営の根幹に関わる話であるので、慎重な議論が必要
  • 一般的には、普通は値下がりするもの

丹後広域振興局長

  • 首長さん方からは改善の実施に当たっての難しさも指摘いただいた
  • 利用実態調査の結果も踏まえ、本日の御意見をまとめながら、「分かりやすく、使いやすい公共交通」を実現していきたい
  • それぞれ今すぐ結論の出るものではないが、今後もしっかり議論していきたい
  • 今後、ワーキンググループにおいて改善実行計画(骨子案)の作成を進め、次回の実現会議において、議論の素材として提供できるようにしたい

お問い合わせ

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