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鴨川真発見記67から72

  

                                                 

2月の三連休 寒と暖の繰り返し(第72号)

 

季節の移ろい 鴨川でも少しずつ春の訪れを感じます

 

 2月の3連休、そろそろ今年の鴨川の雪景色も終盤となってきました。昨夜の雪が残る中、雪が消える前に鴨川へと入りました。

 

 いつも川の中に頭を沈めてエサを食べるのに夢中の“コガモ”が今日は幾分落ち着いていました。バックの雪の白の前で“コガモ”が佇んでいます。

<コガモのオス>

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<いつもこんな感じ>

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 川面から飛び出したブロックの上では、“マガモ”のペアが仲良く首をすくめています。写真を撮る間だけポーズを決めてくれていたのか、撮影が終わるとサッサと川の中へ仲良く泳いでいきました。

<雪の横でいかにも寒そうなポージング>

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<ハイOKです>

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 ベンチの上には、小さな小さな「雪だるま」がチョコンと座っています。あまりの“小ささ”とその表情が思わず微笑みを誘います。大文字山も今シーズンに見た中で一番深く雪を被っている様子です。

<なんとも言えない表情です>

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<今シーズン一番の白さです>

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<荒神橋上流右岸から>

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<出町から 大文字>

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<北大路橋下流 ベストスポットから大文字>

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 出町で発見。私は駆け出しなので初お目見えなのですが、とりあえず写真にパチリ。日本野鳥の会京都支部の方から頂いた「ミニミニ野鳥図鑑」を取り出してみると、「ヒヨドリ」のようです。(後日確認していただきました。)

 赤茶色のホッペが特徴のようです。

<ヒヨドリが鴨川越しに大文字を見つめます>

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 「オナガガモ」があまりに綺麗なラインで泳いでいたので、ここでも思わずパチリ。木杭で守られた「中洲」の上では「コガモ」「ヒドリガモ」が体を丸めています。

<綺麗に編隊飛行のようです>

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<正面を向くと胸の白さが際だちます>

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 この日、私のお気に入りに登録している渡り鳥「キンクロハジロ」のオスが今シーズン初でお目にかかりました。今シーズンは単独のメスしか姿を見せてくれませんでしたので、オスはもう見ることが出来ないのかと思っていましたので「待ってました、ようお越し」という感じです。

 

<忍者ハットリ君に出てくるケムマキ君みたいに後ろ髪がピンとはねてます>

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<水中を覗き込みました>

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<忍者の如く水中へ姿を消しました>

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 しかしながら、メス同様にオスも単独行動です。昨シーズンはオス、メス複数の群れをよく目にしたのですが、何かあったのでしょうか。

 

<昨シーズンはこんな感じでオス・メス複数で行動してました>

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 翌日は、前日とは違い暖かい休日となりました。そんな暖かな陽気に誘われて、嫁も同行しての散歩となりました。

 

 歩いていると見慣れない野鳥の姿がありました。これは、姿形は「ゴイサギ」のようです。「たしか“幼鳥”はこんな感じとネットで見たような」と話ながら写真に収めると“くるり”と背中を向けて飛び立つと、対岸の葉の茂った木の中に入っていきました。

<ゴイサギの幼鳥 幼鳥とはいえ眼光は鋭いです>

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<片足立ちで一方の足は温めています>

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 巣があるのでしょうか。夜行性と聞いていますので、親鳥が休んでいるのでしょうか。こんなに上流で「ゴイサギ」はあまり見ないので珍しいと思い嫁に話しましたが、ピンと来ない感じの反応でした。

<くるりと背中を向けて>

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<巣へと飛び去りました>

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 雪解け水で、高水敷は少々緩んでいます。道行く人は、乾いている護岸の肩か土手側の草の上を選んで歩きます。足元の悪い日の川歩きはそれなりの準備をされることをお勧めします。ちなみに私は登山靴です。

<凸凹で歩きにくいから草の上へ移動>

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 出町まで来ると、何やら右岸が賑わっています。我々も少し休憩することにしてベンチに腰を下ろして鴨川を眺めておりました。

 

 ウッドデッキの上で、小さなお子さんが自転車のペダル無しで、感覚練習をされているのを見ていると、その向こう側に「白バイ」に続いて「カメラマンを乗せたバイク」が横切っていきました。

<出町の飛び石で記念撮影も定番のようです>

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<足でキックして進む自転車で練習中>

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<白バイが横切ります>

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 今日は大文字駅伝の日でした。コースを憶えていなかったので、すっかり忘れておりました。ランナーが次々と通り過ぎて行きます。大文字山を眺めながらの大文字駅伝応援となりました。

<大文字山を左手に見ながらの「大文字駅伝」です>

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 少し移動することにして下流へと歩いていくと、サッカー少年達もしばし練習を中断して応援です。彼等の小学校も出場しているかもしれませんね。

<サッカー少年もしばし練習を中断して>

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<走る仲間の応援でしょうか>

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 そんな様子を眺めながら、目の前の木に目をやると、花の“つぼみ”が膨らんできています。「梅」もしばらくすると花開きそうです。春がそこまでやって来ているようです。

<梅のつぼみも膨らんできました 北野天満宮では梅園がオープンしました>

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 ゴール地点の対岸に着くと、ラストランナーがやってきました。付き添っているのは、京都市消防局の自動二輪車でした。ラストスパートする姿に「ガンバレ」の声援も大きくなりゴール。今年の大文字駅伝は幕を下ろしました。鴨川で日々練習してきた皆さんお疲れ様でした。良い思い出になることでしょう。

 

 

<京都市消防局のバイク こんなバイクも所有されているのですね>

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<ラストスパート 最終ランナーゴールイン>

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 あまりに暖かくて気持ちが良いので、レストランにでもという予定を変更して河川敷きでランチタイムにすることにしました。

<お気に入りの惣菜を手にして河川敷きのベンチへ向かいます>

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 相変わらず「トンビ」が上空を旋回しています。トンビの動きに注意しながらではありますが、美味しい「お総菜」に鴨川というスパイスが加わって更に美味しくいただけました。

 

<トンビはホントに気持ち良さそうに旋回しますね>

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 三連休最終日はまたまた寒が戻ります。外国からのお客様も高野川でバードウオッチング&撮影です。日本語が全くというこのお二人に、「あの鳥は何というのか」と聞かれていると雰囲気で理解して「素人野鳥観察」の浅い知識で日本語でゆっくりと「ヒドリガモ」「マガモ」「カルガモ」と教えて差し上げました。

<ヒドリガモ カルガモ マガモ>

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<レンズを通して 仲良く同じ野鳥を眺めます>

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 この日は桜の季節を控えて、賀茂大橋よりも上流の桜の本数を数えに回っていました。こんなところにも「ど根性なんとか」かという感じの木が生えていました。

<ふだんは気づかないものですね>

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 とにもかくにも、賀茂大橋上流の桜の本数は当初が管理している以外の桜も含めて把握することができました。どこかでクイズに使いたいと思います。

 

<ここも綺麗な桜並木が楽しめます 鴨川 北大路橋下流左岸>

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 皆様花見の際には、ごみはお持ち帰り頂きますようお願い申し上げます。

 

                                  平成25年2月13日(京都土木事務所Y)

 

今日の鴨川の雪 その南限は(第71号)

 

ついつい興味を引かれて

 

 朝起きると「雪が降ってるで」と家族の声がします。「降ってるけど歩いて仕事に行くのか」と聞かれ「こんな雪景色に歩かないでいつ歩く」と答えていつもより早く家を出ました。

 

 数少ない雪の日の朝、「今日はどんな光景に出会えるのか」とはやる気持ちを抑えつつ玄関のドアを開けました。

 

 「三寒四温」や「寒の戻り」などを連想させる「寒い」朝を迎えました。第○○号で御紹介しました暖かな一日を思い出すと「三寒四温」なのでしょうか。

 

 いつもの様に高野橋から川へと入場です。今日は高野川の飛び石のカメも少し「おしろい」をはたいた様に雪化粧されています。これでは誰も渡れません。

 

<今日は“人”ではなく“雪”を乗せて>

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<カメのシルエットが白く浮かびます>

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 出町に向かって歩いていくと高水敷は真っ白に雪を被っていますが、心なしか雪の量が減っていく感じです。

<白い道が続きます>

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 出町の飛び石のカメは頭のてっぺんにうっすらと雪が乗っているだけで背中には有りません。「北大路通」と「今出川通」でこんなに違います。

 

<ここの飛び石は渡れそうです>

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 京都では、冬の気温の変化を南から「丸太町通」「今出川通」「北大路通」「北山通」と北に上がる過程で冷えていくことを体感すると良く聞きます。実際にそうなんですが、では今日はどこまで雪が有るのか。気になり出すともう止まれません。

 

 今出川通りを過ぎて、丸太町通へ南下してしまいました。高水敷の土の部分にはまだ雪が白く一面に乗っかっています。

<まだまだ雪が続きます>

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 女子学生が二人小走りに追い抜いていきます。するとベンチにうっすら残っている雪をすくい取って丸めはじめました。

 

<雪だま作り>

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 笑いながら“雪だま”を投げ合っています。朝の一瞬、雪に触るチャンスを逃さず雪遊びです。雪の少ない京都では、たまに見る雪に乙女の心も躍るようです。

 

<二人で雪合戦ですか>

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 ベンチを順番に回って雪をすくい取って行きます。「鴨川真発見記第63号

 鴨川にも冬将軍到来」の最後で御紹介しました当所管理担当のベンチの雪落としを思い出して、「無意識に同じ効果の仕事をしてくれているなあ」と思うのでした。

 

<順番に除雪作業をしてくれているようです>

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 先日見つけた大文字ピンポイントスポットで「大」の字を仰ぐと、うっすら白い中に大の字が浮き出ています。もっと積もって真っ白の中に大の字が浮き出る光景を期待していますが、まだ今シーズンはお目にかかっておりません。

 

<もう少し沢山積もってくれれば>

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 荒神橋まで来ました。ウッドデッキの舞台も真っ白になっています。荒神橋の上流と下流を見比べてみると“心なしか”下流の方が枯れ草が目立つようです。

<この舞台では足元が滑ってしまいます>

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<荒神橋上流その1>

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<荒神橋上流その2>

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<荒神橋下流その1>

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 そのまま、丸太町橋まで進むと雪は“まばら”となってしまいました。

 

 丸太町橋をくぐると雪はぐっと少なくなり、融雪剤の「塩化カルシウム」を蒔いた程度となってしまいました。

<もう死語かな「ごま塩頭」のような感じでしょうか>

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 ここで、チョットよそ見になりますが、飛び石を渡っていた学生が足を止めて川中を見ています。傍にカモの群れがいるようです。しばらくすると一斉にカモが飛び立ち「びっくり」といったところでしょうか。

<朝日に光る川面がまぶしい>

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<カモが彼女たちの目の前を飛び去って行きました>

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 二条大橋まで来ました。どうやら今日の雪の境界線は二条大橋の様です。とりあえず目的を達成して心残りなく一日を過ごせそうです。

<二条大橋上流 ほんの少し白く見えます>

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<二条大橋下流 白いものが見あたりません>

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 冷え込んでいる朝、野鳥も朝日に向かって佇んでいます。川の中では“ヒドリガモ”の群れ、護岸の階段には“ドバト”が並んで朝日を浴びていました。

<太陽に向かうヒドリガモ・オナガガモ>

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<太陽に向かうドバト>

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 その時、河川敷に並べてあった重機が動き出しました。今回は工事編ではありませんが、少しその様子を御紹介します。

 

 中洲の除去工事です。詳しくは工事編で御紹介しますので今回はその様子のみお伝えします。バックホウが川の中の浅いところのルートを通って残された中洲の上へ進みます。それを追いかけて土砂運搬車が中洲に乗り上げます。

<バックホウが川の中をこちらへ向かってきます>

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<中洲に到着です>

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 バックホウは川の中から自身の足元までの土砂をすくい上げて運搬車に乗せて行きます。こうして土砂は川から運び出されて行くのです。運び出した土砂がどうなるのか。それは後の「工事編」で説明させていただきます。

 

 

<端からすくい上げて>

 

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<運搬車に積み込みます>

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 大文字の「大」を先程とは違う角度で眺めながらもと来た道を北上していきました。今シーズンはあと何回雪の鴨川を眺めることができるでしょうか。

                                     平成25年2月8日 (京都土木事務所Y)

<丸太町橋から見た大文字 横顔です>

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<賀茂大橋からの大文字 少し斜に構えた感じ>

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<ベストポジションの大文字をバックに高校生が走ります>

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<山では雪が降っているようで白くかすんでいます>

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夜の鴨川もなかなかイイです(第70号)

 

川面に映るまちの灯り

 

 外出からの帰り道、電車を途中下車して夜の鴨川を少し歩いてみました。川に夜間照明は付けませんが、四条界隈では「街の灯り」で思いのほか明るい空間となっています。

 

 周りの様々な風景は闇に包まれて、人間の作り上げた照明が光輝き、その灯りが川面に揺れている様子にしばし目を奪われます。

<四条大橋付近から上流を望む>

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 その照明の中でアルコールを頂く事の方が多い私ですが、「しらふ」で眺める鴨川夜景も気に入ってしまいました。

 一際明るい照明は、川面に映るというよりも、川面を照らしていると言った方がよさそうです。光の強弱もその風景を構成しています。電気不足はどこへやら・・・。

<まばゆいばかりの光が溢れています>

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 橋に設置されている道路照明も川面に光を投げかけています。光が「まあるい」のでやさしい感じを出しています。

 よく考えてみると、夜の鴨川を歩くときはいつも「納涼床」の設置される右岸側ばかりでした。右岸からみるとこんなに光が川面に飛び込んでいる印象はありませんしたので、新鮮な感じです。

<充分外まで照明してくれます>

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<綺麗な夜景です>

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 そんな光に照らされて、見覚えの有るシルエットが浮かびあがっています。「グゥア、グゥア」という鳴き声も聞こえてきました。「ユリカモメ」は「ねぐら」の琵琶湖へ帰ってしまっていますが、「カモ」は夜も鴨川で過ごします。

 <真ん中に小さくシルエット>

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<カモの形が見てとれます>

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 シルエットだけでは何ガモかはわかりませんが、カモには間違いありません。

 撮影した写真の「明るさ」を明るくしてみると、どうやら「マガモ」のようです。鴨川には天敵がいませんので、安心して夜を過ごすことができます。

<マガモでしょうか>

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 建設中の某ホテルのクレーンも浮かび上がっています。

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 賀茂大橋付近に差しかかると光の量は激減してポツポツと点の光のみとなります。やはり三条から四条は繁華街、その繁華街を流れる川にこんなに生き物が溢れていることのすすばらしさを感じずにはいられません。

<光も「まばら」になって参りました>

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 また別の日の夜景を写してみました。今度は右岸からの眺めです。雪が舞い降りる中イルミネーションが輝いていました。 

<雪が舞い散ります>

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<少し下流に行くと雪は止みました>

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 今回は、静かな普段の「鴨川街中の夜」をお届けしました。

 

                                平成25年2月4日(京都土木事務所Y)

 

 

 

シンポジウムに参加しました(第69号)

「鴨川・まちと川のあゆみ」

 

 2月3日(日)NPO法人京都景観フォーラム主催のシンポジウム「鴨川・まちと川のあゆみ」に参加させていただきました。当日は天候にも恵まれ、鴨川散策を堪能(第68号)してからの会場入りとなりました。

 

 シンポジウムでは冒頭、鷲頭東山区長のあいさつで始まり、事務局からシンポジウムの趣旨説明がありました。

<東山区長の挨拶>

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 今回のシンポジウムは、鴨川に架かる七条大橋が2013年に竣工百周年を迎えることを記念して、三条から七条間を対象に鴨川の歴史をふりかえり、将来像を探るシンポジウムとのことです。

 

 ここで第1部、報告となるのですが、その前に「サプライズゲスト」の紹介がありました。「門川京都市長が駆けつけてくださいました」というわけで、市長からも一言いただいて、第1部開始です。

<門川市長、今日も和服でご登場>

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 最初は、鴨川の歴史やこれまでの整備についての報告です。伏見工業高校の森本教諭から、ふだん見慣れた映像を使っての説明となりました。我が同僚等が説明している場面を幾度も目にしてきましたが、新鮮さ溢れるお話でした。

<鴨川の整備の話は工業高校の森本教諭>

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 続いて、立命館大学の林助教の研究テーマ「鴨川納涼床」についての報告です。鴨川では、昔は川の西にも東にも中洲にも、はたまた橋の下にまでも床が出されていたことなど、今日に至るまでの歴史を紐解いて説明いただきました。

 ただ、この光景が再現されることは今の鴨川では不可能であり、鴨川条例では、床の形状や高さを合わせようとしている今、統一性の無い時期に戻ることは無いと思います。

<納涼床の歴史は立命館大学の林助教>

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 次に辻野氏による建築物のお話です。鴨川に面して大正末期から昭和初期に四条大橋付近にモダンな都市風景が現れたれたということで、明治に入って押し寄せる西洋文化を積極的に取り入れた京都人を想像することとなりました。

 特に四条大橋をはさんで「東」と「西」に洋館(西に現在の「東華菜館」東に現在の「菊水ビル」)が洋食レストランとして建設されたというお話に、文化は胃袋からという言葉や、京都は平安時代の遺産がもてはやされ、モダンな明治期が忘れ去られているとうい言葉が加わり、より印象的なお話となりました。

<画面の菊水ビルを説明する辻野氏>

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 第1部の「トリ」は龍谷大学の学生による「鴨川運河(疏水)を活かしたまちづくり」についての報告がありました。あまり知らなかった疏水の南部地域での活用のお話や、その資産を活かした取組を学生が中心となって地域の方と進めているお話を興味深く聞かせていただきました。

<龍谷大学の取組紹介は川上さん>

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 休憩をはさんで第2部の開始です。最初に事務局の小林さんからの報告です。

 「鴨川真発見記第41号」で御紹介しました「鴨川の橋めぐりツアー」の様子やそのアンケートから見えて来た鴨川に対する住民の意識や、景観に対する評価が紹介されました。これは、鴨川を整備・管理する京都土木事務所にとっても参考となる報告となりました。

 

<橋めぐりツアーの様子は小林さんから紹介>

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 続いて中村さんから「鴨川の名所空間再生」についての報告がありました。鴨川という財産の活用についてのお話で、鴨川を広くPRする企画を考える上でのヒントを数多く頂きました。 

<中村さんから鴨川の名所空間活用の提案>

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 パネルディスカッションでは、七条大橋に生えている草の話(鴨川の他の橋でそんな橋は無い)や七条大橋百周年記念行事の開催についての提案、七条大橋クリーニングの寄附を募ってはどうか、七条界隈だけでなく大学生の力も結集して京都市民のお祝いとして取り組んではという意見も出されました。

<パネラーの皆さんは御覧のとおり>

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<会場が明るくなりました>

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<左:シンポジウムのキーパーソンの酒谷氏 七条大橋近隣の酒屋さん>

<右:龍谷大学「未来の環境を支える龍谷プロジェクトの川上氏>

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<左:都市景観デザイナーの恩地氏 現在は鴨川散策が楽しみ>

<右:京都女子大学専任講師桂氏 図書館司書課程だけあって文学と絡めて>

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 また、京都の鴨川にちなんだ文学小説も多いことから、これらを通してその舞台となった場所を訪れ、何かを感じる企画などの提案もありました。

 

 京都土木事務所Yは、鴨川真発見記では、過去の記事の場所を巡る「鴨川真発見記ツワー」を暖めています。皆様に御紹介出来る時期が来ればお知らせしたいと思います。

 

 色んな方の色んな意見を聞かせていただいて、今後のヒントを頂いたシンポジウムとなりました。「また少し鴨川の事を勉強したぞ」と納得しながら会場を後にしました。 

                                   平成25年2月5日 (京都土木事務所Y)

春を待つ鴨川(第68号)

 

暦の上では春近し

 

 二十四節気のうちの「立春」を迎え、暦の上では春となった休日、柔らかな日差しに誘われて足は自然と鴨川へと向かいます。

 

 最近よく登場する「ツグミ」です。いつもは背中の写真が多いですが、今回はけっこう近くから「横」「正面」の姿を撮影させてくれました。いい顔しています。

<胸元が魚のウロコみたいです>

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<前から見ると少し”イカツイ”顔です>

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 ぽかぽか陽気に誘われて、お子さん連れの散歩の方も目立ちます。

<お姉ちゃんが妹の手を引いて>

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 上流から流れてきた長い木の枝が河原に突き刺さっています。一生懸命石を積んで倒れないように頑張って作ったのでしょう。その姿が目に浮かびます。

<鴨川にトゲが刺さったみたい>

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 傍に橋があるけれど、観光客の皆さんが飛び石を渡ります。やっぱり見てしまうと「渡って見ようか」という心理が働く様です。

 

<団体で並んで渡ります>

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<すっかり有名スポットとなった出町>

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 いつもはその長い脚を水面から出して、忙しなく動き回っている「コサギ」ですが、この日はゆったりと入浴を楽しむ様に体を水に浸けてのんびりしている様にも見えます。

<とても落ち着いています>

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<背中を丸めて温泉に浸かっているような>

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 しばらく歩いていると、気温はどんどん上昇し上着を脱がないと暑いほどに暖かくなってまいりました。釣り糸を垂れる男性は上着なしで腕まくりですし、すれ違う方も上着を脱いで手に持って歩くほどの「ぽかぽか」天気です。

<暖かいな~>

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<休日も清掃作業は続きます>

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 その次の日も晴天続きです。またまた、鴨川へと足が向かいます。この日は、NPO法人京都景観フォーラムさんが主催されましたシンポジウム「鴨川・まちと川のあゆみ」に参加するため、五条まで出掛けることとなっていましたので、鴨川散歩がてら会場に歩いて向かうことにしました。

 前日に負けず劣らず、良いお天気です。歩きはじめると案内板を覗き込み指を差す方が目に入りました。この時期の案内板はよく目立つため、御覧になる利用者が多いことを最近実感しています。

<案内板を覗き込む2人>

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 お子さんは、元気に薄着で飛び石を行ったり来たりして遊びます。子供にとっては親水施設も良い遊び道具となっているようです。

<ぴょんぴょんと飛び跳ねて>

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<チョット一休み 真ん中のカメでうつ伏せになりました>

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 例によって、ぐるりと周りを一周みまわしてみると、ピンポイントの鴨川大文字スポットが目の前にでてきました。東から来て、鴨川で突き当たっている東一条通りです。鴨川から「この通り」の東を仰ぐと大の字が大きく見えます。鴨川からは障害物なしに見える「最大」の「大」ではないでしょうか。

<ここから燃えてる姿を見てみたいです>

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 対岸へと目を向けると、鴨川に設けられた水道施設が国際交流の場となっている様子で、外国人の親子と日本人の少女がなにやらお話しているようです。

<鴨川のオアシス水道水>

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 二条の飛び石で日本人の譲り合いの心を見たので御紹介したいと思います。

 カップルが左岸から、女性が右岸から飛び石を渡っています。一人対一人の場合はすれ違うのも比較的簡単ですが、二人で行動するということが頭にあるためか、常に二人分のスペースを確保しようとされていたのだと思います。一旦バックして右岸から来た女性に進路を譲って差し上げました。

<ん、通れるかな>

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<ん~、どうしようか>

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<バックしよう>

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<お先にどうぞ>

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 歌舞練場の前では、若者がギターとバイオリンを弾きながら歌っています。彼等の奏でる演奏の観客は中洲に集った野鳥の様にも見えます。今日のお客様は「カワウ」「ユリカモメ」「マガモ」の団体様のようです。

<最高の練習舞台ではないでしょうか>

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<客席は満席のようです>

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 この「ぽかぽか」陽気は人を鴨川へと引き寄せます。節分ということで、お昼ご飯に恵方巻きを鴨川でほおばる人があちらこちらに。くれぐれも「トンビ」に御注意を。

<気持ち良く恵方巻きを頬張れますね>

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 という訳で歩いているうちに会場に到着しました。会場である東山区総合庁舎では、昨年の三条~四条間の工事の際に展示しました古写真が1階の展示スペースにリユースして展示されていました。

<パネルの資料提供は「府立総合資料館」>

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<昭和の笑顔 (株)淡交社 に了解を得ています>

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 シンポジウムの様子は次回に御紹介したいと思います。

                             平成25年2月4日(京都土木事務所Y)

 

晴れ空とうっすら雪化粧(第67号)

 

雪の夜が明けて空は晴れ渡る光と影の世界

 

 うっすらと雪化粧し「晴天」となった休日、朝日は鴨川・高野川に影と光のコントラストを見せてくれます。

<光と影の世界 高野川上流>

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 高野橋上流では五山の送り火の1つ「法の山」が朝日に照らされています。手前に影と奥に光の世界です。高野橋下流でも光と影が景色を作り上げます。

<日が当たらない左岸の寄り州には雪が残ります>

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<水面を滑る ヒドリガモ ユリカモメ カルガモのシルエット>

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 日陰になっている部分では、川の中に氷がはった上に少し雪が舞い降りた跡が残っています。カルガモも頭を羽の下に押し込んでじっと寒さをこらえているようにも見えます。

<中洲に沿って凍っているようです>

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<寒そうです>

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子供が積み上げたのでしょうか、昔ながらの河原のイメージ「石が積み上げ」てあります。

昔見た映画のワンシーン、「お婆さんが河原で石を積み上げる」が甦ってきます。

<一個、一個バランスを考えて積んでいきます>

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日の当たる右岸はそれなりに暖かそうですが、左岸は見るからに寒いです。

そんな中、自転車の一団がすれ違って行きます。オフロード用でタイヤも太く、雪の上でも安定しているようですが、油断は禁物慎重にお願いします。

 

<こんな日は右岸、左岸どっちを選択しましょうか>

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<きちんと1列に並んで走行 マナー良し>

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 河合橋の一本松も青空をバックに記念撮影。青かった松ぼっくりもすっかり成熟しました。

<ここでも光と影を感じます>

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 賀茂大橋から上流を望むと鴨川・高野川のうっすら雪景色の朝が一望できます。そろそろ野鳥の行動開始でしょうか、トンビ、ユリカモメが早朝の青空に多数舞います。

<出町の三角地帯もうっすら雪化粧です>

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<朝日を浴びてトンビ、ユリカモメが空を舞います>

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 日陰の雪の上で、真っ黒なカラスが動いていると、何だか影絵のようです。うっすら雪化粧をバックにしたユリカモメも印象的です。

<光を当てて影を作る影絵とは違い、日陰でよりカラスの黒が影のよう>

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<鴨川冬の風物詩 ユリカモメ>

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 寒くてもいつもの日課の散歩は欠かせない人も多いと思います。

<防寒対策も万全です>

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 人も飛び石を渡って散歩されています。

<飛び石には雪が乗っていないので安心して渡れます>

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 気温も上がってきて、走る人も増えて来ました。

<朝日に向かってジョギング、ウォーキング>

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 出雲路橋からの風景は、どんな表情も心和ませてくれます。振り返ると自分の足跡が付いて来ています。

<出雲路橋からのすがすがしい景色です>

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<足跡がついてきているようで・・・>

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次の日も連続して薄化粧な朝を迎えました。

そんな中、これまでに見たことは無かったシーンに出会いました。河川敷の下に「首輪を付けたネコ」がジーと何かを見つめているようです。

 

<ねこが何かを見つめています>

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 良く見てみると、その目と鼻先にヌートリアがいるではないですか。

 ヌートリアの方は視線を避けている様子ですが、ネコは凝視しています。

<ネコの目の前にヌートリア>

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 ヌートリアはネズミの仲間ですが、とても体が大きくなります。そんな巨大ネズミをどうしようというのでしょうか。

<ネズミの匂いがするんだけど・・・・>

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 ネコよりもネズミが強いといえば「トムとジェリー」を連想しますが、果たしてネコは相手がネズミと知っているのでしょうか。

 こちらの視線に気づいたのか、ネコは振り向いて「こいつ何者?」とでも言いたげでした。

<これって狩ってもいいの?>

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 前日より少し早い時間に出町に到着すると、「光と影ここに表現してみました」と頭の中で解説が聞こえてくるようなシーンです。

<光と影のハザマで>

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 日陰で暗く見える水面から、落差工を落ちる水が朝日に照らされて光ります。落ちた水は白いしぶきを上げて流れて行きます。その落ちる水の上に「ユリカモメ」の白い姿がこれまた朝日を浴びて鮮明に浮かび上がっていました。

<左端のユリカモメが開いた翼も朝日を受けます>

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 足元を見ると、色んな靴跡に混じって三本指の鳥の足跡が沢山見て取れます。雪で覆われた世界では、鳥も人も犬も多くの足跡を見せてくれます。雪の感触も踏みしめて歩いてみました。

<雪の上だからこそ見える足跡もあります>

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                          平成25年1月31日(京都土木事務所Y)

                                                            

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