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鴨川真発見記

 

 

 

2017「とり」年(第262号)

鴨川・高野川に集う野鳥特集 その3

 

 野鳥特集その2では、カ行の「か」で始まる名前の野鳥をご紹介しました。「か」は完了したと思っていたのですが、他の号の訂正と共に追加で1種類ご紹介させて頂きます。

 

 第258号・259号でスズメの群れに混ざって一羽だけ「ホオジロ」かな?とご紹介しました野鳥ですが、ご覧頂いている専門家の方から「カシラダカではありませんか」と連絡を頂きました。

 

 カシラダカはスズメ目ホオジロ科の野鳥で、全く見当違いでは無いようですが、これまでの鴨川真発見記では初登場となりました。新たなお宝を知らないうちに手に入れていたようです。広辞苑の解説にも一見ホオジロに似るとあります。

 

カシラダカ

 スズメ目ホオジロ科の野鳥。小型でスズメくらい。一見ホオジロに似るが、腹が白く頭頂の羽毛を立てることがある。シベリア北部で繁殖し、日本に大群をなして渡来する。(広辞苑より)

 

<ホオジロ改め“カシラダカ”>                                  <確かに頭頂の羽毛が立っています>

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キジバト

 キジバトの解説文にも冒頭に「ハトの一種」とありますので、先に「ハト」の項目の解説を見てみます。

 

ハト

 ハト目ハト科の鳥の総称。ほとんど全世界に分布し、約300種。全長20~80センチメートル。嘴は短く厚みがあり、体はずんぐりしている。日本にはカラスバト・キジバト・アオバトなどが分布。また、ヨーロッパ・中東・南アジア原産のカワラバトが家禽(かきん)化され、愛玩用・観賞用・食用などの多くの品種がある。

 それが野生化し、都市周辺などに多く、ドバトと呼ばれる。(広辞苑より)

 

 皆さんが良く目にされるハトは、外国原産のカワラバトが家禽化した後に野生化するという経過をたどった事がわかります。「愛玩用・観賞用・食用」として飼われたハトが野生化して繁殖し、マンションなどに巣をつくり迷惑とされている。これも人間が招いた事とはいえ、えさやりで更に増やすことは慎みたいと思います。

<カップル成立>                                             <繁殖中>

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<排水路から続々と>                                      <鴨川で集団水浴び>

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<レース鳩もドバトの仲間>

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(写真提供:公益財団法人日本野鳥保護連盟京都)

 

 

 それでは、キジバトの解説です。

 

キジバト

 ハトの一種。翼の色は大体雌雉(めすきじ)に似る。「ででっぽうぽう」と鳴く。主に田園地域に多く市街地にも現れる。(広辞苑より)

 

 キジバトは、ドバトのように様々な模様の個体が交配を繰り返して見せる個々の個性的な模様ではなく、「雌キジに似る」とあるように決まった模様なので、見た目で「キジバト」と簡単に判断できます。

 

 ウロコのような体の模様で、案外どこにでも姿を現しますが、私は目の前で鳴いているのを聞いた事がありません。何処からともなく聞こえてくる「ででっぽうぽう」の泣き声が聞こえたら、この姿を思い出してあげてください。

<草むらで目立つ キジバト>                                  <水辺にもやってきます>

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<石の上でも案外目立ちます>                              <枯れ草が混ざると保護色に>

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<砂利の上でも正面からは保護色 小枝を運んで巣作り真っ只中>

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キセキレイ

 キセキレイは単独での項目がありました。セキレイの仲間でまとめての項目はありません。

 

 スズメ目セキレイ科の鳥。大きさはスズメぐらい。背はねずみ色。胸・腹は黄色。眉斑は白色。オスの夏羽では喉が黒色。水辺に多く、市街地でも見かける。常に尾を上下に動かし、飛翔は波状。(広辞苑より)

 

 キセキレイも鮮やかな黄色が目を引きます。併せて常に尾を上下するので、チドリの種などのように完全保護色の野鳥に比べて見つけるのか容易です。

<遠目にも鮮やかな黄色 キセキレイ>                        <横から見ても黄色が目立ちます>

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 説明にもありますとおり、前に進む時の飛翔は波状ですが、今回ご紹介する飛翔は飛び上がって急降下、辺りに飛ぶ虫を「舞い」を舞うように捕獲していました。

<何度も同じ場所から>                                        <飛び上がって>

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<急降下>

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キンクロハジロ

 カモの一種。マガモよりやや小形。雄は背面が黒色で頭に冠羽があり、腹は白色。雌は全体に褐色。秋、北方から渡来し、湖沼や大きな川に群棲。巧みに潜水し、水底の貝や甲殻類を捕食する。(広辞苑より)

 

 

 私が野鳥に強い関心を持つキッカケとなったのが、この「キンクロハジロ」です。目の前で水の中に潜る様子を見て、これはなんという名前の野鳥かと知りたくなった野鳥です。なんといっても「カモ」の一種と知って驚きは倍増しました。

 

 潜るカモがいるなんて思いもしませんでした。なんせカモの種類がこれほど沢山あるなんて知りませんでしたし、「カモ」は「カモ」でしょうという認識しか持ち合わせていませんでしたので。オスの白黒くっきり分かれた配色と金色の目が見るものを魅了します。

<オスとメス>                                                 <オスとオス>

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※左の写真は初期のカメラ                                          右の写真は現在のカメラ

<正面からメス>                                           <腹だしポーズオス>

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<初めて見た感想「潜ってる!これ何なの?」>

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ゴイサギ

 (醍醐天皇が神泉苑の御宴の折、五位の位を与えた故事による名という)中型のサギ。背は緑黒色で、翼・腰・尾は灰色、後頭に二本の細長い白羽あり、額・頬・下面は白色。樹上に群棲・営巣、夜飛びながら「ごぁっ、ごぁっ」と鳴く。世界中の温帯から熱帯に広く分布。幼鳥は体に斑点があり、星五位(ほしごい)という。(広辞苑より)

 

 サギの仲間の中で首が比較的短く、背の緑黒色は「アオサギ」よりの青っぽく見えます。夜行性だけあって目の色は赤く、夜に写真に収めると目が光って写ります。以前知り合いが山の中の取材で宿泊した時に、夜中に「ごぁっ、ごぁっ」と集団の鳴き声を聞いて少し不気味だったと話してくれた事を思い出します。

<落差工の下で>                                            <ダイサギと背中合わせ>

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<野草の向こうに後姿>                                       <暗闇に光る目>

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コガモ

 カモの一種。小形で、雄は頭が栗色、目から上顎に至る白い縁のついた緑色帯がある。雌は暗褐色。冬日本各地の水辺に見られ、長く日本に留まる。(広辞苑より)

 

 「コガモ」って子供のカモなの?と聞かれる方もおられますが、コガモという種類です。オスの特徴は解説にあるとおり「目から上顎に至る白い縁のついた緑色帯」です。

 この姿を見ると「黒覆面の謎の剣士 ゾロ」を連想するのは私だけでしょうか?

<コガモのオス>                                              <メスは特徴が・・・>

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<覆面カモ?>                                               <一眠り>

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<コガモの群れ>

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コゲラ

 キツツキの一種。日本のキツツキ類中最小でスズメぐらい。背面と翼は黒地に白色の細かい横斑、下面は汚白色に褐色縦斑がある。雄は後頭の両側に小さな紅色斑がある。(広辞苑より)

 

 「コ」がつくからといっても子供ではありません。その体が種類の中で小型だからです。キツツキの中で最小ですが、木をつつく行為は他と同様です。鴨川沿いの木の幹を移動しながらつついている姿は京都土木事務所の会議室の窓からも度々観察させて頂いています。

<コゲラはどこだ!>

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<文字通り 木をつつく>     振りかぶって                 →     くちばしを打ち込む

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→  くちばしを抜いて                       →    振りかぶる の繰り返し

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コサギ

 コウノトリ目サギ科の鳥。カラスより少し大きく、全長約60センチメートル。全身純白で、いわゆるシラサギの一つ。足指は黄色で、繁殖期には後頭に長い冠羽、肩から長い蓑毛(みのげ)が伸び、美しい飾り羽がそろう。竹林・松林などに集団で営巣・繁殖。川や湖沼で小魚を捕食する。(広辞苑より)

 

 「コ」の説明は先ほどと同様です。アオサギなどの大型のサギがゆったりと獲物を狙っているのに比べて、コサギは忙しく動き回って小魚が飛び出したところを捕獲する行動が多く見られます。「は、いそがし。は、いそがし」と言っているように見えます。よく歩き回って水面上に黄色い足指を見れば「コサギ」と判断できます。

<黄色い足指を振動させて>                                   <は、いそがし。は、いそがし。>

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<時には水際から落ち着いて>    <レースをまっとった様な背>

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コチドリ

 チドリの一種。イカルチドリに似て小形。背は褐色で腹は白い。海岸・河川・湖畔などにすむ。日本には夏鳥として渡来、冬に南に渡る。(広辞苑より)

 

 イカルチドリの紹介の際に広辞苑での単独項目が無かったため、チドリの解説と併せてコチドリのご紹介をさせて頂きました。コチドリは単独で解説がありましたので、その解説のみ紹介させていただきます。詳しくは「あ行」イカルチドリをご参照ください。

<コチドリ>

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 なんだか広辞苑の編集者の気持ちが少し分かった様な気になりながら、採用用語はどうやって決定するのか?ますます分からなくなって少々混乱気味ながら今回はここまでとしたいと思います。次回「さ行」から再開です。

 

(京都土木事務所Y)

 

 

2017年「とり」年(第261号)

鴨川・高野川に集う野鳥特集 その2

 

 鴨川真発見記第257号に続き野鳥特集その2をお届けします。前回は五十音順であ行を終えました。今回は「か行」で始まる名前の野鳥ですが、少々多いので「か」で始まるの野鳥に絞っての紹介です。

 

 前回同様「広辞苑」の解説を盛り込んでのご紹介です。思いつきで、広辞苑の引用を始めてみましたが、その内容を読んで書き写す作業が意外と大変です。最後まで行けるのか少々自信が無くなってきましたが、コツコツと頑張ってみたいと思います。

 

カイツブリ

 か行のトップは「カイツブリです。

 

 カイツブリ目カイツブリ科の水鳥。大きさはハトぐらい。夏羽は背面暗褐色喉・頸側は栗赤色、腹部は白色。冬羽は色が淡い。趾(あしゆび)の両側に膜がついていて水かきの働きをする。湖沼・河川などに極めて普通。巧みに潜水して小魚を捕食。(広辞苑より)

 

 広辞苑の解説を疑う訳ではありませんが、私の印象では、大きさはハトほども大きく無い様な気がします。しかし広辞苑奥深いですね。「趾(あしゆび)」文章のつながりで意味は解るのですが、その言葉を耳にした記憶がありません。

 

 鳥類に関する文献を見て、「鳥類特有の足のつま先の事」という意味を知りました。鳥類は5本目の指が退化して一般的に4本の指でつま先立ちしているのです。前回ご紹介しました「チドリ」の解説に「うしろゆびを欠く3本ゆび」と書かれていました。

<水面をスイスイ カイツブリ>                                   <沈んだり浮き上がったりの繰り返し>

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<一度潜ると何処から出てくるか>  <結構群れになっています>

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<解説どおり小魚ゲット>

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カルガモ

 カモに関しましては、前回の「オナガガモ」の時にありましたとおり、カモをまとめて「カモ」として解説がありましたので、私が知る範囲でご紹介したいと思います。

 

 カルガモの特徴はなんといってもクチバシの先の鮮やかな黄色いラインです。カモの種の多くは、オス体が綺麗なデザインでメスの体が地味なデザインです。オスとメスが一緒に居なければパッとみても何のメスか解りません。

 

 それに反して、カルガモはオスもメスも同じデザインです。ですので逆にカルガモのオスなのかメスなのか見分けがつきません。マガモとの交雑が進んでいて「両方のデザインを兼ね備えた」個体をよく見かけます。

 

 本来は、渡り鳥のカモ類ですが、鴨川に留まり益々交雑が進んでいます。交雑を知らなかった頃「ちょっと変わっているな」程度でしたが、知ってしまうと気になりますね。

<くちばしの先が黄色 カルガモ>                              <どっちが オス・メス>

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<つま先に水かき>                                          <仲良くしてると>

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<赤ちゃんが生まれました カルガモの親子>

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カワアイサ(広辞苑に項目記載なし)

 カワアイサも「カモ」の仲間です。名前に「カモ」が入らない鴨の仲間の多くは、水の中に潜って魚やカニ・エビなどを捕まえて食べる肉食系のカモです。多くの鴨の種のオスとメスの見た目の違いは先ほど「カルガモ」の項目で説明しましたが、カワアイサの場合は少し様子が違います。

<どっちがオス カワアイサ>                                   <あっちかな こっちかな>

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 オスも白と黒でシックな感じですが、メスの方が茶髪で頭の後に「たてがみ」のようなフサフサの羽が生えています。水の中に潜ってもすぐにフサフサが復活します。

<白と黒の オス>                                             <茶髪でシルバーな メス>

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 ちょうど4年前2013年の2月の出勤時の事でした。何か見たことない野鳥と思って撮影し、いつもの様に野鳥の中村氏に見てもらいました。それは「カワアイサ」鴨川にいるとは珍しいとのお返事に「お宝ひとつゲット」と思ったことを思い出します。

 

 その時はオス1羽のみだったのですが、翌年から毎年見るようになりました。昨シーズンはメスしか見ませんでしたが、今シーズンは共に飛来し、オスが魚を捕食するシーンを見せてくれました。

<魚を頭から>                                                    <ゴクリ>

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カワウ(カワウなし。ウ)

 続いては、釣り人には嫌われているカワウです。カワウの項目が有りませんでしたので、「ウ」の項目の解説を参照します。

 

 ペリカン目ウ科の水鳥の総称。頸は細長く全身黒色。海岸・湖沼に群棲し、巧みに潜水して魚を捕食する。世界に約40種が分布し、日本にはウミウ・カワウ・ヒメウなど。鵜飼に用いるのはウミウ。(広辞苑より)

 

 このカワウも潜水して大量の魚を捕まえて食べています。カワウは浅いところでも素早く泳ぎ回るので、魚が驚いて逃げ回ります。その逃げ回る魚を目当てに、ユリカモメ・アオサギ・コサギ・ダイサギがその周りに集まって協働して漁をしている様子をしばしば目にします。

<深い所も一気に潜水 カワウ>                             <しばし休憩中>

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 そして、漁が終わると翼を広げて風を当てて乾かします。この様子もよく目する光景です。

<カワウの周りに集う他の野鳥>                             <翼を広げるその先に錦鯉>

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カワガラス 

 名前に「カラス」が入っていますが、カラスの仲間ではありません。続いてはカワガラスです。

 

 スズメ目カワガラス科の鳥。大きさはツグミぐらい。尾は短く全身黒褐色。山間の渓流にすみ、滝の裏側などに営巣。巧みに水中を潜行して水底の小昆虫を捕食。(広辞苑より)

 

 解説にありますとおり、カワガラスは山間の渓流にすんでいるため、他の野鳥のように頻繁に目にする事ができません。野鳥観察会に行っても一瞬目の前に現れたり、とても遠いところにいたりと手元にまともな写真がありません。

 

 「巧みに水中を潜行」しての解説の意味は、他の潜水する水鳥とは違って泳いでいるというよりは、川底を歩いている感じです。潜るというよりは「沈む」の表現の方がピッタリです。

 

 沈んだカワガラスは、浮上するのではなく、水中からいきなり飛び出てきます。一枚だけその様子を偶然撮影していましたのでご紹介します。

<写真中央上部に黒い点>

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<拡大すると カワガラス>

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カワセミ

 カワセミを見た日は「今日は何か良いこと有るんじゃないかと」密かに心躍ります。

 

 スズメより大形で、尾は短く、くちばしは鋭くて巨大。体の上面は暗緑青色、背・腰は美しい空色で「空飛ぶ宝石」とも称される。水中の小魚なザリガニなどをとる。(広辞苑より)

 

 カワセミを初めて目の前にした時は「これがあのカワセミか」とテンションが上がりました。目の前の空中でホバリングして一点に留まっていると、そこから一気に加速して飛び去りました。カワセミは飛んでいるとき「チチチチチ」というような金属音に似た音を出すのですぐにわかります。行方を追って写真を撮りました。

<着地点しばし留まる カワセミ>                           <背中もしっかり見せてくれました>

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 カワセミは、止まった場所から一直線に川に飛び込んで魚を捕まえて、一直線に寸分違わぬ位置に戻ってきます。これを見ると更にテンションが上がります。

<石の上から狙いを定めて>                                <魚をくわえて元の位置>

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<空飛ぶ宝石 カワセミ>

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カワラヒワ

 「か」で始まる名前の野鳥の「取り」はカワラヒワです。ちゃんと単独での項目がありました。

 

 スズメ目アトリ科の鳥。小形でスズメぐらい。体は暗褐色で尾と翼に黄色の班が目立つ。河原や村落周辺に多く現れる。(広辞苑より)

 

 解説にあるとおり、スズメくらいの大きさで、群れて移動していますので、何も考えずに眺めていると「スズメ」という認識しかできません。よく見ると黄色い模様が入っていて明らかにスズメと違うのですが・・・。何事にも共通しますが「関心」が無ければ「気付く」事ができませんね。

<写真中央に カワラヒワ>

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<菜の花に囲まれて保護色>                                  <菜の花の実を剥いて>

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<種をパクリ>                                                  <次の実へ移動>

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 まだまだ、多くの鴨川・高野川に集う野鳥達がいます。今後も順次ご紹介していきます。皆様にも今年の干支「とり」にもっと関心を持って頂きたいと思います。広辞苑の解説の奥深さと共に。

(京都土木事務所Y)

 

鴨川・高野川にも寒波続く(第260号)

薄っすら雪化粧の早朝を行く

 

 前号・前々号と今シーズン最強寒波に見舞われた鴨川の雪景色の様子をご紹介しました。大量に積もった雪景色はおしろいを塗った様な「厚化粧」でしたが、1月24日の早朝に“はらはら”と舞う少量の雪をまとった鴨川・高野川は「薄化粧」といった感じです。

 

 京都府の北部では、「府北部 再寒波 大雪にうんざり」と新聞の見出しが伝える程に雪が降っているようです。京都府は南北に長く、雪の降り方も北に行くほど強くなります。京都市内も北上するほどに気温が下がっていきます。

 

 南の方から北上して通勤されている方はよくご存知かと思いますが、北大路通りを過ぎるまでは雪が無く、それより北は雪景色という事も少なく無いです。この日もそんな状況でした。松ヶ崎橋から上流を眺めると、薄っすら雪化粧です。1月15日の様子と比べると随分景色が違います。

<松ヶ崎橋上流薄化粧 1月24日>                            <同左厚化粧 1月15日>

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 「馬橋」まで南下して比叡山方面を眺めると、山頂付近にはガスが掛かって流れていきます。雲の隙間から朝日がこぼれていますが、寒々しい空模様です。

<馬橋から比叡山を望む>                 <薄雲の向こうから太陽の光>

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 いつも高野川へアクセスする右岸スロープ入り口から松ヶ崎人道橋までは、北泉通りに架かる橋の工事中で通行止めになっています。

 この橋が左岸にタッチする場所には、並木の若返りで植樹されたサクラの木があります。そのサクラの前には、告知がしてありました。

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桜の木を引越しします

 この桜木は平成29年1月下旬に白川疎水沿いへ引越しします。

 橋りょう工事の完了後この場所には幼木(この木と同じ大きさ)を植える予定をしています。 

京都市建設局道路建設部道路建設課

 

ということは、間もなくこの幼木は引越しです。今春この場所で花を咲かせることは無いようです。

 

 地元の方にとって、工事に伴う桜の運命は気になるものです。キチンと告知がされていました。

<桜の木引越しの告知>

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 松ヶ崎人道橋から高野川に入り、上流に向かって雪景色を撮影していると、若い女性がこちらに向かってジョギングです。イスラム教徒の女性が頭を覆う“ヒジャブ”姿ですので「外国の方」と認識しました。

 

<松ヶ崎人道橋下流から比叡山を望む>                      <東の空に青い色が見えてきました>

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 写真を撮る私の横を通過されましたが、振り返ると再び戻ってきて「スマホで写真を撮って欲しい」と英語で話しかけられました。あまり触ったことも無いスマホで写真を撮って差し上げると、うれしそうな笑顔でお礼の言葉を残してジョギングに戻られました。

 

 「雪景色の高野川で比叡山をバックに記念撮影」京都の思い出がひとつ増えたことでしょう。

<走り去る女性を見送って>

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 女性を見送って、再び高野川を眺めていると、川の澱みの水面が凍りかけているようです。近づいて見てみるとうっすら凍った水面に薄っすらと雪が乗っていました。石を配置して砂を敷きつめ庭の様にも見えます。

 

<水面が凍っているような>                                <凍っているようです>

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<凍っています>                                             <石庭のような>

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 少し川の中を歩いてみようと、そのまま寄州を南下すると、今度は薄く溜まった水が完全に凍っていました。その上を歩くと「パリパリ」と小気味よい音と共に靴底に踏みしめた感覚が広がりました。冷え込んでいました。

<完全に凍っている>                                      <「パリパリ」>

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 高野橋から上下流を眺める頃には、先程までよりはいくぶん強い太陽の光が届くようになっていました。

 

<高野橋から上流を望む>                                 <高野橋から下流を望む>

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 出町まで足を延ばそうかと家を出ましたが、ゆっくり歩きすぎて出勤時間に間に合いそうにありません。北大路通りを西へ鴨川へと向かいました。

 

 

 北大路橋から上流を眺めると、北の山の一番奥の方にだけ太陽の光が当たり白く積もった雪が照らし出されていました。橋の下では一羽だけユリカモメが浮かんでいます。

<北大路橋から上流を望む>                                <一羽だけユリカモメ>

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 北大路橋から右岸を上流へ向かうと、短パン姿でジョギングされている男性の姿がありました。「さむ!」

 北の山の奥を照らしていた太陽の光が手前へと移動してきました。太陽が移動したのではなく雲の動きですね。そう雲の動きを感じます。

<太陽の光の当たる場所が移動>

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 京都土木事務所のある北山大橋の上まで来ると、私の体にも太陽の光が注ぐようになっていました。前号では、刻々と変化する天候を感じましたが、今回は雲の動きが変化させる雪景色を感じることが出来ました。

 

<北山大橋から上流を望む>

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 皆様も太陽と雲が短時間で変化を作り出す「景観」を感じてみてはいかがでしょうか。

 

【追伸】

 

 今回も真っ白な雪景色をご紹介しました。真っ白な野鳥といえば「コザギ」「ダイサギ」など総じて「シラサギ」と呼ばれる野鳥です。

 それ以外の真っ白な野鳥を鴨川・高野川では見たことがありませんでしたが、先日見つけてしまいました。

 平和の象徴「ハト」です。以前どこかの製薬会社のCMで群れで飛び立つ白いハトを見た記憶が甦ってきますが、目の前でしかも鴨川で見るとは思いませんでした。

 様々な色をまとった「ドバト」の群れの中に一羽だけ“白いハト”がいました。ほとんど白くて少し違う色が混ざっているという個体はけっこう見かけますが、真っ白は初めてです。

<右側面>                                                  <左側面>

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<後姿>                                                     <前姿>

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<どこから見ても真っ白なハト>

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 色んな角度から写真を撮って確認しましたが、やっぱり真っ白でした。もしかして「幸運の白いハト?」カワセミを見つけた時の様な「ラッキー感」がありました。

<一番最近(1月22日)勧進橋上流で見たカワセミ ラッキー!)>

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 平成29年1月24日 (京都土木事務所Y)

今シーズン最強寒波襲来 鴨川も白い雪に包まれました(第259号)

吹雪に晴れ間 目まぐるしく変化する天候の中で(その2)

 

 今号も前号に引き続き雪景色の鴨川をご紹介します。1月16日(月)は前日撤収を決断した賀茂大橋へ朝一で向かいました。前号同様に一人“つぶやき”を盛り込みながらご紹介したいと思います。「今日は天候どうかな」

※「」内が“つぶやき”

 

 賀茂大橋に到着すると、前日とは打って変わって合流点に日が差して、青空も見えています。早朝のすがすがしい風景が広がっていました。

※「今日は天候安定で良い写真が撮れそうな予感」

 

<賀茂大橋左岸から上流を望む>                          <賀茂大橋中央から上流を望む>

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<賀茂大橋右岸から高野川を望む>                         <鴨川側の飛び石>

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 今朝までに新たに雪が降り、飛び石の上も白くなっています。導線から外れて人が踏んでいないチドリを形どった飛び石には綺麗に雪が残っていて、その形を浮かび上がらせています。

※「なんだかお饅頭みたい。鴨川名物チドリ饅頭」

<チドリの飛び石>                                         <鴨川名物チドリ饅頭?>

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 葵橋を通り過ぎ、少し進むと視界が大きく開けます。まだまだ残る雪に朝日が眩しく反射します。アオサギも雪に覆われた中洲の隅の方で太陽の光を浴びていました。

※「お日様のおかげでぽかぽかしてきた」

<葵橋上流の視界>                                        <雪に埋まっているわけではありません>

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 更に少し進むと、加茂街道沿いのニレ科の大樹が途切れる区間です。空を遮る大樹が無く、大きな空が広がっていました。

※「今日は順調に良いお天気」

<広がる青い大空>

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 この辺りも前日盛んに雪遊びが繰り広げられたのでしょう。広い原っぱに積もった雪には足跡の形跡があります。その後新たに雪が積もり足跡は薄くなっています。振り返ると大文字山の上に日の光が輝いていました。

 

※「そういえば北風と太陽の話あったよね」

<走り回る子供の声が聞こえてきそう>                         <暖かな太陽の光>

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  鴨川好きの絶景スポット「出雲路橋」までやってきました。上空の濃い青から下にいくほど薄くなるグラデーションと山際に残る白い雲、鴨川の両脇に積もった白い雪、そして真ん中を流れる鴨川、良い感じです。

※「鴨川冬の写真コンクール最優秀賞。選者:京都土木事務所Y なんてね」

<出雲路橋から上流を望む 冬景色>

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<左へ振っても>                                           <右へ振っても絶景>

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 いたる所に残る雪だるまにも、新雪がのると元とは違ったものに見えてきます。この雪だるま、あなたには何の形に見えますか?

※「昔のアニメ“タイムボカンシリーズ”の犬型ロボット?」

<雪だるまのへんげ>

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 昨日の雪の上に今日の雪、近くで見つめてみましたが、さすがに雪の結晶は見る事が出来ませんでした。

 

※「雪印みたかった」

<ふかふかと乗っかる新雪>                                   <結晶は見えません>

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 北大路橋から下流を眺めると、中洲の真ん中に池の様に水溜りがあります。そこへ二羽の鴨が飛んできて浮かんでいます。流れのない溜りで一時休息でしょうか。

 

※「この溜りわざと作ったの?」

<北大路橋から下流を望む>                                <水溜りに鴨のシルエット>

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 北大路橋上流を望むと、目立つのは少し溜まりすぎの感がある中洲です。少し浚渫する必要がありそうです。

※「確か近々浚渫するのでは?」

<北大路橋から上流を望む>

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 北大路橋から上流を眺めていると、京都土木事務所の巡視トラックがやってきました。ベンチに積もった雪を払って回ります。少しでも早くベンチをご利用頂く為の作業です。鴨川管理の知られざる一面をご理解ください。

※「お疲れ様です。ありがとうございます」

<ベンチの雪を払います>                                     <少しでも早くご利用頂く為に>

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 北大路橋の下に目をやると沢山の種類の野鳥を見る事が出来ました。対岸に設置された看板を見てどれがなんという種類の野鳥か当ててみるのも面白いですね。

<北大路橋下に集う野鳥>

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 様々な雪だるまに混ざって珍しい形の塊が現れました。雪で作ったイスです。人間がもたれると破壊しそうな背もたれですが、お気に入りのぬいぐるみを座らせてフェイスブックにアップなんて実際にありそうです。

 

※「座ったら冷たいだろうな」

<雪で作ったイス>

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 イスのオブジェを撮影していると、「おはようございます」と声が掛かりました。カメラを手にした白衣の女性が鴨川に向かって進み出て、その雪景色を撮影されていました。仕事の前に思わず足が向いたのか近所の病院の女医さんのようです。

 

※「やっぱり雪景色の鴨川魅力的。人のことは言えないがついつい足が向く」

<上流に向かって>                                          <対岸に向かって>

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<たっぷりの雪景色>

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 「とり年」の野鳥特集その2まで準備していますが、雪景色が間に割って入る事となりました。今後じっくりとご紹介しますが、この日雪の中で見た「キンクロハジロ」と「カイツブリ」をご紹介します。

 太陽に光が白い雪に当たり、写真撮影の際の光を当てる「レフ板」の様な役割をしているのでしょうか。鮮やかな写真が撮れました。

<キンクロハジロ 金色の目>                                    <カイツブリ 小魚捕食>

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 京都土木事務所のある北山大橋まで到着しました。北山大橋から上下流を眺めると下流では空に浮かぶ雲が川面に写っています。上流側を眺めると山際にグレーの雲の層が厚みを増していますが、良いお天気です。

※「せっかくここまで来たんだから柊野砂防堰堤まで足を延ばそう」

<北山大橋から下流を望む>                                  <北山大橋から上流を望む>

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 北山大橋から上流に向かうと、さすがに園路の雪は解けてきましたが、前に見える「舟形」の山の船の形には真っ白な雪が残っていました。

※「他の送り火の山はどうなっているんだろう」

<山に白い部分が>                                        <舟形の山肌におしろいの様に>

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<ここでもユリカモメの群れ>

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 御薗橋を越えて上流へ向かうと、広い空間で一人雪だるまを転がす人が見えました。一人で作るのは大変だろうと思いながら写真を撮ると、北の雲行きが怪しい感じがしてきました。

※「引き返した方が良いのか、いや、あと少し頑張ろう」

<空模様が怪しい雰囲気>

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 嫌な予感を打ち消しながら、賀茂川通学橋を過ぎた頃には雪がぱらついてきました。「やはり引き返そうか」とつぶやいたのですが、あと少しです。志久呂橋まで行くと、まともに前が見れない程の吹雪となってしまいました。

※「つらい つらすぎる でもスキー場だと思えば大丈夫」

<志久呂橋に雪が舞う>

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 「あと少し、あと少し」とつぶやきながら、柊野砂防堰堤へと到着しました。さっきまでの晴天は何だったのかという変化に戸惑いながら、堰堤の風景をカメラに収めて急いで京都土木事務所に引き返しました。

※「なんとか七条から柊野砂防堰堤まで制覇できて良かった 早く帰ろう」

<堰堤のバックは真っ白>                                       <近くの民家もかすんでいます>

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<柊野砂防堰堤にも雪だるま>                              <市街地最上流 残る雪も割増>

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 吹雪の中を下流へ向かっていると、雪が止み太陽が顔を出しました。振り返ると北の空はまだグレーの雲に覆われています。もう一度引き返そうかとも思いましたが、午後からの約束があるので思い止まりました。「柊野の青空の雪景色欲しかった」

 

<賀茂川通学橋付近から北を振り返る>

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 その日の夕刻、前日スズメを見た付近を通りかかると、雪の溶けた園路にスズメとホオジロらしき野鳥が仲良く餌を探していました。綺麗な雪景色、楽しい雪遊びと人間は浮かれていますが、小さな野鳥にとっては死活問題ですね。

 

※「雪害で困っている人もおられる事を忘れてはいけないですね」

<雪が溶けて餌が探しやすい スズメとホオジロ?>

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 前回と今回は、鴨川の雪景色をご紹介しました。鴨川に関わって5シーズン目の私ですが、これほどの量の雪を鴨川で目にしたのは初めてです。どの場所でも青空と雪景色を求めて歩きまわりましたが、目まぐるしく変化する天候に思うようにはなりませんでした。

 

 ※「“人との出会い”も“美しい景色との出会い”もタイミングですね」

 

 平成29年1月17日 (京都土木事務所Y)

 

 

今シーズン最強寒波襲来 鴨川も白い雪に包まれました(第258号)

吹雪に晴れ間 目まぐるしく変化する天候の中で(その1)

 

 平成29年1月14日から17日にかけて、今シーズン最強寒波が日本列島に襲来し、各地で大雪の被害が出ています。「最強寒波」という耳慣れない言葉に何が起こるのかと思いつつ、14日(土)は鴨川に雪が積もる事もなく過ぎて行きました。

 

 

  翌15日(日)朝目覚めて窓の外を覗くと、近所の屋根には雪が積もっています。これまでにも鴨川真発見記で鴨川の雪景色をご紹介してきましたが、その南限は四条大橋上流までで、それより南の雪景色は見たことがありません。

 

 

 「もっと南の雪景色を見る事が出来るのでは」と思い、自宅のある修学院から電車を乗り継いで一路七条まで急ぎました。

 

 七条大橋の真ん中に立って、南に位置する塩小路橋を眺めると、一面に真っ白な雪景色が広がっていました。恐るべし「最強寒波」です。

 

<七条大橋から南 塩小路橋を望む>                       <七条大橋下流左岸の高水敷も真っ白>

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 ここからは、一人ひたすら上流を目指して歩を進めた私の心の“つぶやき”を盛り込んでその雪景色をご紹介したいと思います。

※太字「」内が“つぶやき”

 

 七条大橋から上流正面橋を望む風景を見ると、中洲・寄州が無く浅い流れが川幅全体に広がっていて、川の中に白いものが見えません。

 そんな中、カワウやアオサギが寒さに耐えながら集っています。

※「雪が降ってきた。野鳥も思わぬ最強寒波に寒かろう」

<七条大橋から上流 正面橋を望む>

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<寒さに耐えて カワウ>                                     <アオサギ>

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 七条大橋から上流へ向けて左岸の高水敷へ入ります。川端通りの歩道沿いの樹木を見ると「枯れ木残らず花が咲く」とつぶやいてしまいました。

<枯れ木残らず花が咲く>

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 時刻は午前8時30分過ぎ、高水敷へ降りる階段には一人の足跡のみが残されています。「ここで転んだら大変だ」と慎重にその足跡を辿って階段を下りました。高水敷には、自転車のタイヤの跡が二本と一人の足跡+犬の足跡が残されています。

 

<階段には一人の足跡>                                   <自転車のタイヤのラインと足跡>

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 降ったばかりの雪を一歩一歩踏みしめながら進んでいくと、「ギュギュギュギュ」ときしむ音が、イヤーウォーマーで塞いだ耳に響きます。靴底を通して足の裏にその振動が伝わってきます。目には白い風景、顔に当たる雪は冷たいです。

※「視覚、聴覚、触覚で雪を体感しているんだな」「自然の足裏マッサージみたいで気持ちいい」

 

<雪の感触を楽しみながら>

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<七条大橋を振り返る>                                        <正面橋を振り返る>

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 雪が止みました。カワウが活動を始めるとコサギが周りに寄ってきました。「協働漁が始まる予感」

<カワウが動き出すと>                                   <コサギが寄ってくる>

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 五条大橋にやってきました。下流から吹き付ける風に乗った雪が、橋の高欄や擬宝珠に貼りついています。

※「こんな光景は見たことがない」

 

<五条大橋を下流から望む>                                <貼りつく雪>

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 五条大橋の上に移動すると、また雪が降ってきました。

<五条大橋から下流を望む>                                 <五条大橋から上流を望む>

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 五条大橋を後にして上流へと歩を進めると、ものの五分前から降り出した雪が止み、薄日が差してきました。犬の散歩途中の母娘が、真っ白な鴨川で記念撮影です。この後ワンちゃんが私の足元に来てくれました。

 

※「おはようさん、犬は喜び庭かけまわり」

<真っ白な鴨川で記念撮影>

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 さっきまで真っ白だった空に青い部分が増えてきて、晴れてきました。「これは良い写真が撮れそうだ」

<薄日から完全な晴れ空へ>                              <雪に日差しが届きます>

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 松原橋の上に移動すると、交通量の少ない橋のうえは雪で真っ白です。上下流共に青空が覗いて絶好の雪景色です。

※「これは完璧な雪化粧写真がとれそうだ」

<松原橋の上は真っ白に>

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<松原橋から下流を望む>                                  <松原橋から上流を望む>

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 松原橋から上流に向けて歩くと、対岸に塀が建っています。園路の再整備の工事が進められています。今日は日曜日、工事はお休みでした。

※「御池大橋から順次進められた再整備もいよいよ大詰め」

<仏光寺公園から松原橋までの工事現場>

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 四条大橋が近づいてきました。ここまで綺麗な雪景色を四条大橋付近で見る事が出来るのは「まれ」です。

<下流から四条大橋を望む>

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<四条大橋から下流を望む>                                 <四条大橋から上流を望む>

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 地元に住んでいても「めったに無い」シャッターチャンスにカメラを構える旅行者も多いようです。

※「今日この地に立った人はラッキー」

<北の山をバックに三条大橋>                                  <シャッターチャンスを逃さない>

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 太陽の日差しを浴びて「日光浴」をしているかの様なユリカモメはみんな同じ方向に向かって佇んでいます。時折飛び立つユリカモメが目の前を旋回してまた元の位置に戻ります。「餌は持ってないよ 自然の餌を探してね」

<つかの間の日光浴“ユリカモメ”>                           <時折旋回>

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 三条大橋までやって来ました。対岸には子供連れのグループが見えます。雪があれば雪球を作って投げたくなるものです。

 

※「定番の雪合戦が始まった」

<先斗町歌舞練場前>                                             <雪球命中>

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 何気なく三条大橋の上の空に目をやると、真っ白に雲が覆ってきました。さっきまでの日差しが消え去りました。「また吹雪いてくるのかな」

<三条大橋上空>                                            <真っ白に曇ってきました>

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 三条大橋・御池大橋間では、日差しが無くなった中でユリカモメが体を温めるように空中を飛び交います。「ウォーミングアップが始まったのかな?」

 

<飛び交うユリカモメ>                                          <寒くなってきた>

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 御池大橋の上に立つと、いよいよ雪が降ってきました。「本当に目まぐるしく天候が変化する日だな」

<御池大橋から下流を望む>                                  <御池大橋から上流を望む>

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 雪まみれになりながら二条大橋を通過すると、上流側に設置されている飛び石が見えてきました。雪が積もった飛び石を慎重に渡る人がいます。「滑って転ばないように気をつけてくださいね」

<白く雪の積もった飛び石を>                               <慎重に渡る人>

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 そのまま上流へ進むと、前からストックをついてこちらに向かって来る人が見えました。ウォーキングのストックかと思いきや、すれ違うと足元にはスキーが装着されていました。太いタイヤの自転車も雪上を行きます。「鴨川の高水敷でノルディックスキーとは、これまた初めて出会った」

<冷泉橋の斜面を滑り降りる>    

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<鴨川にスキーヤー?>                                          <雪の上もなんのその>

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 丸太町橋の付近まで来ると、やはり地元の方の憩いの場らしく近所の方が雪遊びです。雪だるまがあちらこちらに姿を現しました。たっぷりの雪で大きな雪だるまが目立ちます。

※「やはり定番雪だるま」

 

<胸元にピンクのリボン>                                       <でっかい雪だるま>

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<雪だるまも様々>                                            <子供の背丈より高い>

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 高水敷き脇の斜面では、ソリを持ち込んで滑る子ども達の姿があります。シートで草の上の斜面を滑る姿はよく見かけますが、雪遊びも楽しそうです。「小さな子供には充分満足出来る雪遊び」

<さあ滑るよ>                                                 <おっと曲がってしまった>

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 積もった雪の上に穂が出ている草には、スズメに混じって“ホオジロ”でしょうか、その実をついばんでいます。

※「スズメと違う種類の野鳥が混ざってる」

<雪の上でスズメ>                                           <餌を求める>

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<そこに混ざってホオジロ?>    <もう実が無い>

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 賀茂大橋に近づくにつれて雪が激しくなってきました。そんな中でも皆さん楽しそうに雪遊びを続けておられます。

 

<雪の降る中元気に雪遊び>

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 賀茂大橋の上から上下流を眺めてみましたが、空も真っ白で寒々しい景色です。もうすぐ女子マラソンの出発時間です。交通規制に会う前に撤収しました。

※「この雪の中綺麗な景色は期待できないな。続きは明日の楽しみに」

<賀茂大橋から下流を望む>

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<賀茂大橋から上流を望む>

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 賀茂大橋から上流の様子は、翌朝一番から午前中いっぱい「柊野砂防堰堤」まで歩いて取材しました。七条大橋から柊野砂防堰堤まで2日間、実質一日を費やして歩いた鴨川の雪景色その2にご期待ください。

「明日まで雪が残っていますように」

 

 平成29年1月17日 (京都土木事務所Y)

 

2017年「とり」年(第257号)

鴨川・高野川に集う野鳥特集 その1

 

 2017年の干支は「とり」ということで、これまで約5年「とり」貯めた鴨川・高野川に集う野鳥をご紹介したいと思います。

 思い返せば「鴨川真発見記」はポピュラーな野鳥の紹介でスタートし、そこから様々なジャンルで鴨川の情報を発信してきました。今年は原点である野鳥特集を何回かに分けてご紹介します。

 

 知らなかった野鳥を見つける度に「宝探し」のようなワクワク感を与えてくれました。

 

 最近読んだ「舟を編む」という辞書編纂を題材とした小説に刺激を受けて、広辞苑に記されている説明も引用させていただきます。鴨川で目にする野鳥は50種を超えますが今回は五十音順であ行からご紹介します。

 

 最初は「アオサギ」です。アオサギを広辞苑で引くとサギの一種とあります。サギのページを開きました。

 

サギ

 コウノトリ目サギ科の鳥の総称。形はツルに似、やや小さく飛翔時に首を縮める。目の周囲は露出し、尾羽は短い。樹上に巣を営み主に魚類を捕食。世界に約60種、日本には15種が分布。(広辞苑より)

 

 詳しくは50音順の順が回ってきた野鳥特集号で紹介しますが、鴨川で見ることが出来たアオサギ以外のサギの姿をご覧ください。

<餌を求めて コサギ>                                      <縄張り争い コサギ>

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<首を縮めて ダイサギ>                                  <首を伸ばして ダイサギ>

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<ジッと獲物を待つ ゴイサギ>                             <お口が半開き ゴイサギ>

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アオサギ

 それではアオサギのご紹介です。先ほどのサギの説明と併せてご覧ください。

 

サギの一種。全長約1メートル。背面が灰色で翼は青黒色。後頭に青黒色の長い飾り羽がある。(広辞苑より)

 

 サギの解説「形はツルに似ていて飛翔時に首を縮める」そんな写真ありました。実際にアオサギを見てツルと勘違いされておられた方もおられました。

<片足立ち アオサギ>                                     <首を縮めて飛翔>

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 背面の灰色の羽は綺麗なスダレの様に背中を覆います。雪の降った寒い日には、昔の蓑(みの)をまとっているようにも見えます。翼の青黒色は正面から見たほうが良くわかります。胸元に白く垂れた長い羽は仙人のひげのようです。後頭の長い飾り羽も併せて相当装飾品を沢山身につけているようです。

 

<背中を丸めて蓑(みの)?>                               <仙人のひげ? そして後頭の冠羽>

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イカル

 続いてイカルの登場です。鴨川でイカルを見るのは数少なかったですが、なんとかご紹介出来る写真がありました。

 

 大きさはムクドリくらい。頭・風切羽・尾羽は金属光沢のある黒色でその他は灰色。翼に白斑がありくちばしは太くて黄色。広辞苑より

 

<ニレ科の大樹に イカル>                                 <群れて移動>

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 イカルを初めて見た時はくちばしの黄色い「ブンチョウ」のイメージがありましたが、体の色の表現を改めて読んでから見ると「なるほど」と思います。しかしながら、大きさはムクドリとなっていますが、ムクドリの大きさを把握されている広辞苑利用者はどのくらいおられるのでしょうか。

<川べりにイカルの群>

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チドリ(イカルチドリ・コチドリ)

 続いて「イカルチドリ」なのですが、イカルチドリ単独の項目がありません。チドリの項目にまとめて説明がありました。コチドリと併せてご紹介したいと思います。

 

 チドリ目チドリ科の総称。くちばしは短くその先端にふくらみがあり、「あしゆび」は三本、「うしろゆび」を欠く。河原などに群棲し、歩行力も飛翔力も強い。イカルチドリ・コチドリ・ムナグロなどいずれも美しい。世界に約70種、日本に12種が分布。

(広辞苑より)

 

 チドリに関しては、鴨川真発見記第194号・198号でチドリの生態をご紹介した時にご提供頂いた日本野鳥の会京都支部の三宅氏の写真を使用させて頂きたいと思います。

 

 チドリの驚くべき生態の詳細はバックナンバーをご参照ください。その一部を写真でご紹介します。

 

イカルチドリ

 イカルチドリはゴロゴロとした石の川原に卵を産んで温めます。その卵は石ころの様でぱっと見ても卵と気づきません。

<抱卵 イカルチドリ>                                      <雛生まれる>

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<雛歩き出す>                                             <親子でお散歩>

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コチドリ

 コチドリは、イカルチドリに比べて小さく、目の周りの金色の輪がくっきりとしています。

 イカルチドリと違い砂地に卵を産みます。まだ飛ぶことの出来ない雛が増水時に泳ぐという驚きの事実をご覧ください。

 

<卵の温め交代 コチドリ>                                  <雛走る>

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<増水だ!早く行きなさい>                                   <スイスイ泳いで>

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<無事護岸の上へ避難 は~疲れた>

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イソシギ

 次にご紹介するのはイソシギです。この野鳥にはチョッピリ苦い思い出があります。野鳥観察も初期の頃この野鳥を「チドリ」と勘違いしてご紹介してしまいました。日本野鳥保護連盟の方からそっと教えてもらって訂正した経験があります。

 

 イソシギもシギの一種とありますので、シギの説明も引用させて頂きます。

 

シギ

 チドリ目シギ科の鳥の総称。くちばし、あし、あしゆびなどいずれも長く、水辺にすみ、水棲の小動物を食う。翼が細長く飛翔力が強く、長距離の渡りを行い、旅鳥として夏から秋にかけて日本を通過するものが多い。タシギ・イソシギ・ヤマシギ・アオシギなど種類が多い。(広辞苑より)

 

イソシギ

 シギの一種。大きさはムクドリほど。体の上部はオリーブ色で細い黒色の黄斑がある。体の下部は白色。ユーラシア中部で繁殖しアフリカやオーストラリアに渡る。本州では留鳥及び旅鳥。ふつう汀(みぎわ)に単独ですむことが多く、細く鳴く。(広辞苑より)

 

 こちらも「大きさはムクドリほど」とあります。そこで、ムクドリの項目を見ると今度は「ツグミほどの大きさ」ときました。更にツグミの項目を見ると

 

ツグミ

スズメ目ツグミ科の鳥。全長10~35センチメートル。日本には20種が分布特にそのうち20センチメートル以上のものをツグミと呼ぶ。(広辞苑より)

 

 やっとわかりました。全長が約20~35センチメートルということですね。

 広辞苑の解説にもありましたが、イソシギは細い翼で独特の飛び方をするので、すぐにそれと解ります。

<浅瀬を歩く イソシギ>                                      <プックリとした体>

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<獲物を見つけたか?>                                    <勢いよくダイブ その結果は?>

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イソヒヨドリ

 

 続いての登場は「イソヒヨドリ」です。ヒヨドリでまとめてあるのかと思いきや、単独で項目がありました。

 

 スズメ目ツグミ科のツグミ大の鳥。雄は灰青色で腹部は褐色、雌は灰褐色、下面は灰白色。海岸の岩石の多いところにすみ、鳴き声がよい。(広辞苑より)

 

 イソヒヨドリもツグミ大、同じです。解説の最後に「鳴き声がよい」とあるように非常に耳に心地よい鳴き声の持ち主です。

 

<水辺に佇む イソヒヨドリ>                                <中洲浚渫現場>

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<ミミズを見つけるも 大きい>                              <諦めた>

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オオバン

 ここまでは、基本的に泳がない種類の野鳥でしたが、今度は泳ぐ、潜るの出来る野鳥「オオバン」です。オオバンの項目はあるのですが、その解説は「バン参照」となっていました。

 

バン

 ツル目クイナ科の鳥。大きさはハトくらい。全身灰黒色で下尾筒の両側は白い。くちばしの基部に前額を覆う赤い肉質の額板がある。池沼の草の間や水田にすみよく泳ぐ。日本には夏鳥として飛来するが、少数は冬も留まる。本種に似て大形のオオバンは額板くちばしが蒼白色。(広辞苑より)

 

 こちらの大きさは「ハトくらい」ということで、ほとんどの方がイメージできるのではないでしょうか。琵琶湖疏水のような水深の深いところではよく見かけますが、鴨川ではたまに目にするくらいです。

 

 バンは赤色、オオバンは蒼白色の額板と対象的なようです。真っ黒な顔に蒼白色とは、まさに「顔面蒼白」な野鳥です。

<珍しく高野川に 顔面蒼白オオバン>

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<鴨川三条・四条間 いない いない>                      <ばー>

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オナガガモ

 あ行最後はオナガガモなのですが、カモは種類が多すぎるためなのか単独での項目がありません。「カモ」の項目でまとめて解説されています。

 

カモ

カモ目カモ科の鳥のうち、比較的小形の水鳥の総称。ガンに似るがより小型で、一般に雌雄異色。脚には前向きの三ゆびの間にみずかきがある。くちばしは横に扁平で櫛の歯状の板歯がある。河海・湖沼に生息。世界に約70種。日本では秋、北地から飛来し、春、北に帰るものが多い。

マガモ・コガモ・ヨシガモ・トモエガモなど。(広辞苑より)

 

 鴨川では見ることが出来ない「トモエガモ」は例示として記載されていますが、「オナガガモ」は記載されていません。尾が長く、オスの胸元の白い部分が正装のようにもみえるオシャレなイデタチです。

 

 何羽かでピンとおしりを上げて水中に頭を潜らせる様子は、まるでシンクロナイズドスイミングのようです。

<何を見つめる オナガガモ>    <オスとメス>

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<今年も羽ばたく>                                          <シンクロナイズドスイミング>

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 今回の野鳥特集その1はあ行の野鳥をご紹介させて頂きました。今後「とり年」シリーズとして継続したいと思います。本年もよろしくお願いいたします。

 

<鴨川に集う野鳥達 アオサギ・オナガガモ>

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 平成29年1月6日 (京都土木事務所Y)

 

関東から「へ~知らなかった」の情報(第256号)

昭和10年鴨川大水害をキッカケとした大改修

 

 鴨川真発見記では、これまでにも昭和10年の大水害をキッカケに施工された大改修について触れてきました。今回は宮村塾(主催:関東学院大学宮村忠名誉教授)からのオファーで昭和10年の大水害後の大改修を辿る視察ツアーに出かけました。

 平成28年12月8日はお天気もよく暖かな一日となりました。三条大橋から四条大橋まで高水敷を歩いて「寛文新堤」に想いをはせたりしながら、昭和11年から22年まで11年間の大改修、昭和62年に完成した京阪電車と琵琶湖疏水(鴨川運河)の地下化、その後の拡幅工事+花の回廊整備について説明しました。

 

※寛文新堤 寛文8年(1668年)今出川と五条の間の右岸に築かれた鴨川沿いの石積

 

 特に昭和10年の大水害後に平均して約2m川底を掘り下げた工事は、三条大橋の橋脚を見れば一目瞭然です。最初に架けられた天正時代の橋脚が残されているといわれている、その下には掘り下げた分だけコンクリートで付け足した部分が良くわかります。

<三条大橋の橋脚>

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 三条大橋と四条大橋の間を歩いていると、“オオバン”と“ホシハジロ”が仲良く並んでいます。琵琶湖疏水ではよく見かけますが、鴨川では余り見かけません。

<左:ホシハジロ 右:オオバン>                        <ホシハジロはペア>

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 四条大橋では、現在の七条大橋と同じデザインであったアーチ状の橋の名残が残っています。橋の下にアーチ橋時代の橋脚基礎の下に打ち込まれた木杭が頭を出しています。そして、左岸の橋台には、アーチ橋が接続していた痕跡が残されています。

 

<四条大橋の下に注目>                               <アーチ橋の痕跡>

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<左岸の痕跡>

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 そして次の視察箇所へと向かいます。その先にある神社に「へ~」びっくりです。土佐稲荷(岬神社)という神社をみなさんご存知でしょうか?

 

 駒札の説明書きをみてみると、「社伝では、室町時代初期 鴨川の中洲の岬(突端)に祠を建てたのが由来とされている。その後鴨川の西岸など数度遷され、江戸時代初期この付近に建てられた土佐藩の京屋敷内に遷されることとなった」

<岬神社(土佐稲荷)の説明 駒札>

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 ご利益は、農耕・商売・土木・金工など諸業の繁栄、災難除けなどの災厄除けとあります。宮村氏によると、最初鴨川の中洲の岬、そして西岸へと遷されたこの神社は、建立時には鴨川で水害が起こらない様に願ってまつられた神社との事でした。

<岬神社には商売繁盛のきつねさんと ご存知「坂本龍馬」の像も>

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 視察はその後上流へ向けて柊野堰堤まで主要な箇所で説明するのですが、その途中立ち寄ったのが「京都府立医科大学付属図書館」です。

 この日2つ目の「へ~」でした。この図書館に立ち寄った訳は、江戸時代に豊臣秀吉によって築かれた「御土居」があるとの事前情報を元に現地を見たいという事でした。

 

 河原町通りに面する図書館の入り口にあります。入り口そのものは空けてあって、その両脇に低い盛り土があり、南側の盛土の端は小高く盛ってありました。何度も前を通っていますが、全く気が付きませんでした。

<府立医科大学付属図書館>                            <少し高めの生垣のようですが>

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<高い盛土>                                          <入り口付近は低く>

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 説明板には「京都府立医科大学創立125周年記念事業実行委員会」とあります。

<説明板>

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※御土居=豊臣秀吉が京都のまちの防衛や洪水に備えて作った大規模な土手。京都のまちを約42kmぐるっと囲いました。

 

 江戸時代から現在まで壊すことなく存在している御土居は、京都市が文化財の史跡として保護されています。少し違和感がありましたので、後日京都市の担当の方に確認してみました。

 

 

 この御土居は、史跡指定している「御土居」ではなく、復元されたものの様で、現存する鴨川側の「御土居」は図書館の少し北にある「廬山寺」の中にあるのと、御土居の北東角、御薗橋下流の2箇所が史跡指定されているそうです。

 

 後日、御薗橋下流の史跡「御土居跡」へ行ってみました。「御土居」は堀又は川とセットで「御土居堀」として敵の侵入を阻んだそうで、すぐ北側を流れる「若狭川」と「鴨川」がその堀の役割をしていました。それにしても、北東角を切り開いたかのように道路が史跡を分断しています。

<御土居説明板>

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<分断された御土居>  

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<写真位置図>

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<1 南端から北を望む>                                   <2 北東角から西を望む>

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<3 若狭川下流から上流を望む>                       <4 史跡御土居の石碑>

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<5 分断部分東から西を望む 盛土の規模を感じます>

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 更に、京都府立大学付属図書館北隣の「蘆山寺」に残されている御土居跡も拝見しました。河原町通りには塀が築かれていて、外からは見えませんが、敷地内の墓地にその姿がありました。

 

 写真では御土居という感じがイマイチわかりませんが、画像を添付しておきます。

<蘆山寺>                                                <崩れない様に石積み>

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 話を視察当日に戻します。夕暮れ近づいた時間になって最終目的地「柊野堰堤」下流「庄田橋」へやってきました。ここで宮村氏からあまり聞きなれないお話がありました。

 

 昭和10年の大水害を契機とした大改修計画の市街地部分の勾配(傾き)の一番上流の起点となったのがこの「庄田橋」だったというお話です。宮村氏のお話では、関東で鴨川の話になると必ずと言っていいほど「庄田橋」の話題が出るという事でした。

 

 「庄田橋」は平成2年に竣工されていて、昭和10年当時は「庄田橋」という橋は無かったと思い込んでいました。後日、橋を整備管理されている京都市の職員さんに庄田橋の事について尋ねてみると、昭和38年旧橋の架設の記録があって、それ以前の記録は無いそうです。

<庄田橋(しょうだはし)>                                     <平成2年3月竣工>

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 いずれにしても、平成より前昭和38年には庄田橋の前身となる橋が架けられたようです。

 

 

 そこで、もう一度「昭和10年の鴨川改修説明書き」のページをめくってみると、縦断勾配の図の最上流地点に「毛穴井橋」の表記があります。計画平面図と照らし合わせてみると、桂川合流点からの距離が17.4キロの地点に橋が架かっています。

 

 その橋は現在「志久呂橋(しくろはし)」という名の橋の場所でした。現在の志久呂橋は昭和49年に架設されたようですので、以前の橋の名前が「毛穴井橋」だったのかもしれません。

<鴨川河床(最低)縦断面図>

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<鴨川昭(和10年)改修計画平面図 最上流部>

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<最上流部に書き込まれた橋 旧庄田橋?>

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<桂川合流点から17.4km地点 現在の志久呂橋の地点>

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<現在の地図 志久呂橋と農業用水路>

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<志久呂橋左岸上流から>                                 <毛穴井町>

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 確かな事はわかりませんが、「志久呂橋」の上流側東の地名が「毛穴井町」であり、以前にもご紹介しました上賀茂社家の水支配の図にも、農業用水を取り入れた取水口「毛穴井井出」が見てとれます。

 

<上賀茂社家 梅辻家所蔵「禁裏御用水の図」 毛穴井井出>

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 この「毛穴井」自体は昭和10年の川底の掘り下げで、同じ場所からは取水できなくなったと思われます。その後は上流の柊野堰堤左岸から農業用水を取水しています。

 

 地元の大正6年創業の化学品を生産されている企業に電話で何か情報が無いか問い合わせてみました。現在三代目の社長さんに応対して頂きました。

「 毛穴井橋」というのは知らないけれど、「毛穴井川」というのが、会社の敷地内を流れていて、農業用水なので地元にも開放しているとの事でした。

<柊野砂防堰堤左岸取水口>                            <道路の下を通って 毛穴井川>

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<農業水路>                                              <流れていきます>

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<その先には大正6年創業の老舗企業>

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 毛穴井の名を受け継ぐ川(農業用水路)は現在も流れていることが判りました。絵図に描かれた流路は取水口を変えて流れ続けているようです。

 

 「庄田橋」「毛穴井橋」「志久呂橋」の正確な関係は判明しませんでしたが、鴨川改修の縦断面の起点となった「毛穴井橋」の位置が現在の「志久呂橋」だった事は間違いないと判明しました。

 しかしながら、改修計画平面図自体は現在の庄田橋からスタートしていますので、宮村先生のお話にあった「昭和10年大水害を契機とした鴨川大改修の起点は庄田橋との話題があがる」との説明にも頷ける結果ではあります。

 

 今後上賀茂神社が支配していた農業用水を辿ってみるのも面白いと思います。

 思いがけない「情報」を頂いた宮村氏に感謝しつつ今回の鴨川真発見記を終えたいと思います。

                                                    (京都土木事務所Y)

 

【追伸】

 今回の鴨川真発見記は2016年最後の号となります。今年はオリンピックイヤーで多くのガッツポーズを見ました。来年は「とり」年。先日鴨川で渡り鳥の“カワアイサ”を見ました。思いがけず撮った写真がまさにメスが「ガッツポーズ」のように見えました。ここにご紹介して来年も羽ばたきたいと思います。皆さん良いお年をお迎えください。

<ガッツポーズ? カワアイサのメス>

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                                                                                              平成28年12月21日 (京都土木事務所Y)

 

 

晩秋の鴨川 絵に描いた様な秋晴れ(第255号)

このチャンスを逃さず記録旅

 

 この日は朝から雲ひとつ無いさわやかな秋晴れとなりました。このチャンスを逃さないように晩秋の様子を記録するため鴨川へと足を運びました。

 

 北山大橋から上流に向かって進んでいくと、ニレ科の大樹が紅葉しています。前日までの強い風で多くの葉が吹き飛ばされました。それでも黄色、赤色と色づいています。

<雲ひとつ無い>                                           <北山大橋上流を望む>

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 真っ青な空には、今話題のスーパームーンが白くその姿を見せてくれています。朝に月が見える仕組みについての知識はありませんが、雲が邪魔をしない青空だからこそ見えるというのは事実です。

 

<西の空には>                                           <朝の月 スーパームーン>

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 葉を散らした樹木を眺めていると、青空をバックに白い野鳥を発見です。コサギがこちらも真っ白な体を青空に浮かび上がらせていました。

<紅葉の中に>                                           <真っ白なコサギ>

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 本来は渡り鳥として渡りをするカモの仲間“ヨシガモ”ですが、鴨川と植物園を行き来しながら年中京都に留まっている固体が1羽だけ見られます。この日の秋晴れの太陽に照らされて美しい輝きの姿を見せてくれました。

<ヨシガモ>                                              <輝く頭部>

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 葉の散った樹木を眺めながら進んでいくと、清掃の委託業者の方がほうきを持って園路に溜まった落ち葉を集めておられました。毎日舞い降りてくる落ち葉との“いたちごっこ”の様な作業が続きます。

<葉を散らす樹木>                    <落ち葉を集めて>                  <園路をあけます>

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 御薗橋では、昨年に引き続き橋の拡幅のための工事が始まりました。昨年やむなく伐採されたケヤキの木が立っていたところには工事用のクレーンがそびえ立っていました。

<大型土嚢が並べられ>                                   <工事が始まりました>

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 川の中に魚の姿は見えますが、アオサギが仁王立ちで園路から川の方を見据えていました。

 

<川の中に魚の姿>                                    <アオサギは仁王立ち>

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 御薗橋上流の左岸、開けた園路では、大きな樹木が2本行く手を阻む様に立っています。その傍らでは、老齢化により伐採された切り株が、再び芽吹かないように丹念に切り込みが入れられていました。

 

<北山が近づいて>                                              <北山を覆うように>

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<切り株から出た枝>                                       <完全に処理された切り株>

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※平成26年3月11日撮影     ※平成28年11月18日撮影

 

 中洲に自然に生えた樹木の葉も紅葉しています。まだ小さいながらも赤や黄に葉の色を変化させていました。

<中洲の中に黄色い葉>                                 <赤い葉>

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 西賀茂橋を眺める景色も、青空の下絵になります。飛び石、橋、橋越しに見える舟形の山。西賀茂の町並みも山の紅葉とあいまっています。

 

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 柊野の砂防堰堤も紅葉をバックに、白く水を落としてこれまた絵になります。

<柊野砂防堰堤>

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 ここでしばし休憩と腰を下ろすと、目の前の石の上にハチが集まってきました。

 

 ハチの生態はよく知りませんが、交尾をしようとしているのか?何が目的なのか?そのうちに4匹が集まってきました。

<2匹のハチ>                                            <交尾?>

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<4匹集まって>

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 休憩を終えて鴨川の右岸高水敷が始まる「賀茂川通学橋」まで下流へ進み、北を振り返り、南に目を向けるとまだまだ雲ひとつ無い青空です。

<賀茂川通学橋から北を望む>                             <賀茂川通学橋から南を望む>

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 お日様の光を浴びてゆらゆら揺れる水面からお尻を突き出しているのは“ヒドリガモ”です。

<“ヒドリガモ”逆立ち>                                          <頭の緋(あか)いヒドリガモ>

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 護岸の石積みから生えた植物の先も赤く色付いています。大きな大木の紅葉は目立ちますが、足元にも小さな紅葉を見ることができます。

<ここにも紅葉が 小さい秋みーつけた?>

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<半木の道のニレ科の大樹>                             <こちらは大きい秋?>

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 北大路橋下流の大文字山ビュースポットでも、大の字の裾を紅葉が黄色く彩っています。第254号でご紹介しました、枝を吊り上げたニレ科の大樹も通行の邪魔することなく安定しています。

 

<大文字山も秋の色を添えて>                               <自転車も安全に通過>

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 賀茂大橋の右岸では、橋の耐震工事が進められています。橋は川の構造物ではなく、道の構造物です。川で実施している工事で橋に関わる工事の多くは、道路管理者で橋の管理者でもある京都市さんの工事です。

 

<賀茂大橋右岸 耐震工事>                                <工事中は迂回路へ>

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 賀茂大橋を通過すると、柳と桜の並ぶ左岸に目をやり、荒神橋で左岸へ移動。白いススキの穂が秋の季節を感じさせてくれました。

 

<賀茂大橋下流右岸から左岸下流を望む>              <荒神橋下流左岸から右岸上流を望む>

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 川の中を見ると野鳥が佇んでいますが、傾きかけた太陽の逆光で正確に何のシルエットかわかりません。「ダイサギ?コサギ?アオサギ?」こちらは「何カモ?」

 

<青い空とは対照的に 何サギ?>                            <オナガガモ?>

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 再び右岸に移動し、二条大橋へここでも耐震工事が実施されています。

 

<シャッターを切る人の対岸に土嚢>                            <二条大橋耐震工事>

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 御池大橋まで来ると、西からの太陽は建物の陰となっていきます。三条大橋方面に目を向けると、白く薄い雲が出てきました。

 

<芝を保護する緑のカバー>                                <空に薄く白い雲>

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 川の水の流れが非常にゆったりとした穏やかなこの日、見頃を迎えた紅葉が水面を飾ります。

 

<水面に描いた絵の様に>                                  <人の姿も写します>

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 ユリカモメの数が増えてきたようです。三条~四条の間にも十数羽のユリカモメが浮かんでいました。

<鴨川冬の風物詩>                                       <ユリカモメ>

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 松原橋右岸上流から北を望むと、その空にもうっすらと白い雲が掛かってきました。濃い赤に染まったモミジを眺めながら2016年最高の秋晴れを満喫してこの日は締めくくりました。

 

<松原橋から上流を望む>                                <存在感満点の濃い赤のモミジ>

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 2016年秋の景色の鴨川紹介はこれが最後となります。これから冬に向かって移ろい行く鴨川にもご期待ください。

 平成28年11月30日 (京都土木事務所Y)

 

 

 

鴨川沿いのニレ科の大樹(第254号)

読者の声「ピンチの枝を救ってほしい」

 

 鴨川沿いに生えているニレ科の大樹がたち並ぶ姿には圧倒されます。特に葵橋から上流の右岸は大きく育った大樹の木陰で、読書をしたり食事をしたりされている方をよく見かけます。

 

 若干大きくなりすぎて鴨川沿いの加茂街道側は、車の走行の支障となるため、横に伸びた枝は剪定するしかありません。

 

 そんな中、鴨川真発見記をご覧頂いているある方からメールを頂戴しました。

ニレ科の大樹の枝が園路に下がってきているのをなんとかして欲しいという内容でした。そのメールがこちらです。

 

<頂いたメール>

いつも、楽しく拝読させていただいております。

今日は久しぶりの晴れ、

気持ちのよい秋風に、朝の鴨川散歩も距離を延ばしてみたくなりました。

 

東一条から、葵橋を超え、

お天気の良い日の休日にはよく朝食を持参で行くのが

枝ぶりの美しい木の下のベンチです。ちょうど犬の綱を結べて

本当にリラックスできるし、この大きな木のおかげで

日差しからも守っていただき、トンビからも朝食を狙われることなく、

鴨川の眺めもとてもよく、素晴らしい時間をいただいている場所です。

(写真添付)

 

久ぶりだったので、驚いたのですが、

道にせり出た大きな枝が、 今までより下がっているように感じるのです。

180センチの主人が走って下を通れば

タイミングが悪ければ、頭を打ちそうです。

自転車の方なら、夜とか暗ければ、当たるのでは?と感じました。

 

 

<葵橋上流>                                              <園路に張り出した枝>

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今日はとても良いお天気だったのですが、

とても風も強く。

その枝には葉も茂っているせいか、大きくゆれていました。

先日の台風や大雨で、ずいぶん痛めつけられたのではないでしょうか?

 

いとしい、いとしいこの木を

どうか助けてあげていただきたいです。

京都御苑の木のように支えをしていただけたら・・・

せめて枝の葉っぱを少し減らして、

揺れるのを少し減らせればと思います。

 

絶対に、折れたり切ったりしないよう

保護していただきたいのです。

 

それはそれは美しい、私たちの鴨川にはなくてはならない葵橋北の西側のシンボル的な木です。

 

どうかよろしくお願いいたします。

 

何か良い策はないものでしょうか?

<以上>

 

 

 そこで、鴨川公園を管理している当所の管理室の担当職員にこのメールを頂戴した事を伝えました。

 

 担当職員は、通行の妨げとなっているこの枝の処理について、検討しました。その案は次の3つの案です。

1 枝を切ってしまう。

2 木材を下からあてがって上へ持ち上げる。

3 幹の上の方からワイヤーで吊り上げる

 

 この3案で所内検討を行った結果、1はメールを頂戴した方からも「絶対に折れたり切ったりしないよう保護して頂きたいのです」とご要望を頂いておりましたので、切るのはやめておこうということになりました。

 

 2は、ベンチ廻りに構造物を設置する事となるので、ぶつかったりしてトラブルが発生する可能性があり、良くないと判断されました。

 

 造園業者の方にも相談して、3が可能であると判断して、幹の上の方から吊り上げる方法に決定しました。

 

 担当職員から、3の施工がその日実施されると連絡を受け現場へと足を運びました。現場へ到着すると、幹へロープが取り付けられた直後でした。

<現場へ到着 垂れ下がる枝>                               <幹から下がるオレンジのロープ>

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 京都土木事務所の職員と名乗って、施工の様子を見学させて頂きました。当初はワイヤーロープで吊り上げる案だったのですが、夏場の気温が高い時期はワイヤーだと熱で延びてしまい、締め直しをしないといけないので、「ケプラーロープ」を使用しますと説明を受けました。

 

 ケプラーロープは、ワイヤーロープと同様の強度があり、温度による伸び縮みが少ない特殊な繊維のロープです。

 

 ユニックで枝を持ち上げて、ケプラーロープを枝に巻き付けて支えます。試行錯誤を重ねて、枝を上げ下げしながら丁度いい具合の位置を決めていきます。

<高さを測りながら>                                     <どこまで吊り上げるか調整>

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<ロープを張ってみて>                                    <ロープの妨げの枝を剪定>

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<ロープまき付け箇所に>                                  <保護用のシートを巻いて>

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 作業中、行き交う地元住民の皆さんから、「伐ってしまえば?」とのお声かけもありましたが、「伐らないでなんとかしてほしい」とご要望を頂戴しましたのでと説明させて頂きました。

 

<人が当たるかもしれないので吊り上げています>

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 作業完了には少し時間がかかりそうだったので、途中で現場を後にしました。徒歩で事務所へ帰る途中も少し鴨川の様子を見ながら歩いていくと、草の上にコオロギの姿がありました。

 

<秋の鴨川>                                             <コオロギ>

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 地面にアカトンボが“ジッ”としています。死んでいるのかな?と“つん”とつつくと飛び立ちました。それにしても真っ赤な赤とんぼです。

<濃い赤色のアカトンボ>

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 川の中では、カイツブリが潜っては餌を捕まえています。どこに浮上するかわからないので見当をつけて撮影してみました。浮き上がった場所の光の加減で水面の色が変わりイメージが“ぐっ”と変わります。

<カイツブリが“潜って”“浮いて”>

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<場所によって水面の色が変化>

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 そして、後日完了した姿を確認しに行きました。だらりと下がっていた枝は少し上方に持ち上がっていました。

<園路が先の方まで見通せます>

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 幹からロープを張って、垂れ下がっていた枝の2箇所にロープでつり下げられています。まるで骨折した時の三角巾のようです。

<幹に巻き付くロープ>                                     <枝を支えて>

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 メールを頂戴した方へ施工の完了をお伝えしましたところ、大変喜んで頂きました。

 

 どんな要望に対してでもという訳にはいきませんが、地元の皆様のお声にもお応えしながら、鴨川公園の管理をさせて頂いているのが、京都府京都土木事務所であることも皆様に知って頂きたいと思います。

平成28年11月16日 (京都土木事務所Y)

 

 

 

久々の小ネタ集(第253号)

秋の鴨川を歩いて出会ったあれやこれや

 

 空気がヒンヤリとして、木枯らしも吹いて冬の到来を肌で感じる今日この頃です。11月9日、あるテレビ局から「ユリカモメ」はもう飛来していますか?という問い合わせがありました。

 

 「チョット確認してみます」と電話を切って公益財団法人日本鳥類保護連盟京都の事務局に確認すると、「もう来てますよ。さっきメールでお知らせしました」とのお返事を頂きました。

 なんともタイムリーな情報です。

<メール内容>

皆さん

待ちに待ったユリカモメがようやく鴨川へ姿を見せてくれました。

11/7 荒神橋を5羽が通過

11/9 荒神橋界隈に8羽が着水

いよいよ京都に冬の到来です。

 

 さっそくテレビ局に情報提供しました。今年は例年より少し遅いようですが、冬の訪れを告げるユリカモメが姿を現しました。

 

 私も今年のユリカモメの姿を求めて鴨川を南下してみました。情報のあった荒神橋付近では見かけませんでしたが、更に南下すると三条大橋と四条大橋の間に2羽を確認しました。

<三条大橋・四条大橋間>                               <2羽のユリカモメ>

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 そして五条大橋の上流でも2羽を確認し、七条大橋上流で11羽を確認することが出来ました。まだまだ数は少ないものの「鴨川冬の風物詩」今年も健在です。

<五条大橋上流に2羽>                                <1羽は片足立ち>

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<七条大橋上流>                                       <11羽>

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 冬鳥のカモたちも少しずつ数が増えてきています。ヒドリガモ、コガモ、オナガガモと賑やかになってきました。

 

 もう冬の始まりですが、この秋鴨川・高野川を歩いて出会ったあれこれをご紹介したいと思います。10月中旬から11月中旬の様子をご覧ください。

 10月15日、高野川沿いを歩いていくと、足元にアサガオのような形をした小さなオレンジ色の花が沢山咲いていました。写真を撮って後で調べてみると「マルバルコウ」というヒルガオ科の植物でした。

<オレンジ色の小さな花>                                <マルバルコウ>

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※平成28年10月15日撮影

 

 川の中の中州では、ごろごろした礫の間から伸びたコスモスがピンク色の花を咲かせていました。日当たりと水はけが良ければ、やせた土地でも良く生育するそうで、「なるほど」他に草が生えていないのにコスモスだけ咲いていることに納得しました。

<川の中の荒地に咲くのは>                             <ピンク色のコスモス>

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※平成28年10月15日撮影

 

 その後も、シロ、キイロ、のコスモスが同じく中州で花を咲かせていて、ツマグロヒョウモン(チョウ)やハチの仲間が蜜を吸いにやってきていました。

 園路脇では沢山のコスモスが群れていました。

<シロ色のコスモス>

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<キ色のコスモス>                                      <ムラサキ色のコスモス>

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<コスモスの蜜を吸いに>                               <ハチとチョウ>

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<園路沿いに広がる>                                   <コスモス畑?>

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ミゾソバでしょうか?小さなシロとピンクの花も咲いていました。

<ヒドリガモの好物>                                       <ミゾソバ?>

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 この日はお天気も良く、川底まで太陽の光が充分に届いて小さな魚の姿もハッキリと見えます。魚の姿とアメンボの陰が並んで見えました。

<アメンボと小魚>                                       <大小の小魚>

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 コサギ、ダイサギも獲物を狙って動き回っています。さっきのような小さな魚は「サギシラズ」という昔の京都の名物佃煮だったとのこと。サギも知らない小さな魚ということですね。

<小魚を探す コサギ>                                  <ダイサギ>

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 今シーズン初お目見えは、ヒドリガモです。おいしそうに草を頬張っていました。でもまだ特徴の頭頂部のクリーム色が出ていません。冬の装いはもう少し後でしょう。

<ヒドリガモ>                                            <草をもぐもぐ>

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 ゆらゆらと揺れる水面に近い大きめの石の上に魚が並んでいました。石の垢をはんでいるようにも見えますが、まさか鮎ではないでしょう。出町あたりまで天然アユの遡上が確認されているようですが、私には解りませんが・・・。

<石の上>                                             <小魚がユラユラと>

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 この日も草刈り作業を目にしました。川の中に落ちた草が下流へ流れて行かない様に、川の中にネットを張ってくい止めて作業は続きます。

 

<草刈作業中>                                          <流れる草をネットで受け止めて>

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 色んな種類の魚が泳いでいるのがよく見えて、それを眺めているだけでも時間を忘れてしまいそうです。そんな中、写真を撮った時には気にとめていなかったのですが、どうやら「ブラックバス?」の群れが写っていました。特定外来種で駆除対象です。川の中を泳いでいるのを見るのは初めてです。

<小魚の群れ>                                       <ブラックバス?>

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 川の中州に降りて、落差工を滑り落ちる水の様子を撮影されている方もお見かけしました。そういえば落差工の水落ちをアップで撮った記憶がありません。一度挑戦してみたいと思います。

 

<落差工の下流で>                                  <流れ落ちる水を撮影>

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 10月22日は少しお天気が曇り気味、またまた高野川へと足は向きます。

たんぽぽの様なキク科の花が、川をバックにシロ、キイロの花を咲かせていました。

<白い花>                                             <黄色い花>

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 川の中では「イソシギ」がジッと佇んでいました

 

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 その翌日10月23日は、午前中「鴨川探検再発見!」の写真係としてスタッフ参加しました。その時撮った写真を二枚ご紹介します。大きな“ジョロウグモ”。カタツムリの親子でしょうか、この小さな幼生がこんなに大きく育つのですね。

<毒々しいお腹のジョロウグモ>                            <大小のカタツムリ>

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<鴨川の自然観察会>

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 11月に入って少し気温も下がってきました。11月3日は高野川をショートカットして出町からの鴨川散策に出かけました。

 

 早速姿を見せてくれたのは、コチラも今シーズン初めて出会った“オナガガモ”です。そして“コガモ”の姿もありました。冬鳥の役者が揃ってきました。

<オナガガモ>                                          <コガモ>

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 二条大橋上流の樹木には、果実が実っていました。香りを嗅いでみるとリンゴのような甘い香りがしました。

<実りの果実>                                       <甘い香り>

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 過ぎゆく秋と冬の気配を感じながら晩秋の鴨川、高野川をご紹介しました。

 京都市内では、神社仏閣の紅葉の名所を巡るのもいいですが、流れる川の傍で眺める紅葉もいいものです。来シーズンは少し川沿いを散策してみてはいかがでしょうか。

平成28年11月21日 (京都土木事務所Y)

 

 

   

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