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第3回検討会(第4回京都府リハビリテーション部会)開催結果

開催概要

当日資料一式(PDF:1,911KB)

主な意見等のまとめ(PDF:154KB)

日時

平成25年8月29日(木曜日)15時~17時

場所

京都府医師会館2階 212,213会議室

当日出席者(敬称略)

学識経験者

平澤泰介(京都府立医科大学 名誉教授)
久保俊一(京都府立医科大学 教授)
松田秀一(京都大学 教授)

保健医療福祉関係者

谷口洋子(京都府医師会 理事)
水野昭彦(京都府歯科医師会 地域保健部次長)
岡田純(京都市立病院協会 副会長)
内藤和世(京都府病院協会 理事)
今西美津恵(京都府看護協会 会長)
並河茂(京都府理学療法士会 会長)
織田泰匡(京都府作業療法士会 地域部 部長)
三田村啓子(京都府言語聴覚士会 監査役)(代理出席)
松本善則(京都府介護支援専門員会 理事)
前渕功(京都府老人福祉施設協議会 副会長)
大川和春(京都府介護老人保健施設協会 理事)
塚脇康宏(京都府障害厚生施設協議会 会長)
東小百合(丹後地域リハビリテーション支援センター コーディネーター)(代理出席)
中村紳一郎(中丹西地域リハビリテーション支援センター センター長)
小幡彰一(中丹東地域リハビリテーション支援センター コーディネーター)
林田達郎(南丹地域リハビリテーション支援センター センター長)
南銀次郎(京都市域地域リハビリテーション支援センター センター長)
奥山香奈(乙訓地域リハビリテーション支援センター コーディネーター)(代理出席)
髙橋守正(山城北地域リハビリテーション支援センター センター長)
岡村孝文(山城南地域リハビリテーション支援センター コーディネーター)(代理出席)

行政関係者

木曽布恭(京都府市長会 (亀岡市 担当部長))
中嶋浩喜(京都府町村会(和束町 担当課長))
中田泰司(京都市保健福祉局(京都市身体障害者リハビリテーションセンター 次長))
和田行雄(京都府保健所長会 会長)  
青木賀代子(京都府家庭支援総合センター 所長)

概要

議事

主な意見等

  高齢者のリハ
人材の確保・育成について

 リハ医の確保・育成について

  • リハ医の育成教育システムを作り上げていくには京都大学単独での構築は難しいと考えていたところ、京都府リハ教育センターをオール京都体制でやっていくことになったのは、非常にありがたい。
  • 5年間で京都府におけるリハ医として育成システムを構築していけば、リハ医を目指す医師が京都にたくさん集まってくると思う。
  • 歯科医師会においても、歯科医の先生に、リハ関連の研修に参加してもらうなどの広がりをもつような取組を進めているところ。
  • 京都府医師会としては、組織率の向上、特に勤務医にも入会してもらうための努力が必要。リハ教育センターの座学研修会に関しても、多くの医師に出席してもらいたいと考えており、医報等で広報も積極的に行う。
  • リハ教育センターのような取り組みは全国的にもないと思う。非常にいい取組。京都府病院協会、京都府医師会の勤務医部会として、研修医も含めた勤務医に呼び掛けていきたい。
  • 研修の内容に関しては、それぞれの専門性をいかせるよう、それぞれの医師の専門分野が関連付けられ、それぞれに興味をもつような研修を目指して欲しい。
  • 研修内容に関しては、当日の研修生に対するアンケートや関連団体へのアンケートを実施し、研修生に対するフィードバックを行うとともに、次回、講座プログラム作成に活かしたい。
  • 研修に参加していただいた先生にはデータベースに登録してもらい、メールによる情報発信等をし、情報共有を図りたい。
  • リハは基本的な範囲が広く、専門外のことを理解するのは難しい面もあるので、基本的なマニュアルや入門編テキスト医師だけではなくリハ専門職も使えるようなもの)、のようなものもいずれ 作成していきたい。
  • リハはいろんな分野の融合のようなものであり、研修生が求める内容もそれぞれ違うと思う。いろんな要望に答えるのは難しいが、将来的にはレベルや分野ごとにコースをつくることも検討していきたい。

看護・介護職に対するリハビリテーションマインド醸成

  • 対象者の生活の質の担保を考えると、実際には在宅や介護施設では看護師や介護職がリハをする場面もあり、またしたいと思っている看護師も多いと思う。
  • 看護師においてはリハに対する知識は現状まだ不十分である。認定看護師であってもリハの専門的知識を教える事は難しい。専門的知識をもった先生方に教えていただく必要がある。
  • また小児の訪問看護でもリハの必要性を感じているところ。
  • 機能訓練指導員はセラピストを採用することができればよいが、看護師もなれる。しかし看護師はどうしてよいか分からず困っている。看護師、介護職へのリハ基礎知識普及のための研修会を実施して欲しい。

リハビリテーション専門職の確保・育成

  • 人材確保や施設の拡充面については、色々努力していただいており一定整備されてきた。
  • 作業療法士の少ない地域、北部の過疎地域へ支援していただいているが、今後も継続してお願いしたい。作業療法士会としては主体的な目的をもって利用者の生活を支援していくことを目標にしており、このアクションプランの考えと同様である。
  • 人材育成が大事。理学療法士は増えているが、質の向上につながっていない。理学療法士会としては、まずチーム医療に取り組み、質の向上を図りたい。
  • 達成したい目標は、この5年間で是非達成していただきたい。言語聴覚士は国家資格になり15年。理学療法士・作業療法士と割合を見てもとても少ない。京都は回復期病棟が少ないので、更なる整備が必要。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の連携は深まってきたが、他の業界との連携も深めていきたい。
  • 目標は理想であり結構であるが、この目標は裏返すと困っていること、今欠けていることである。例えば、在宅復帰を目標にしても、家庭の問題があり困難なことがある。将来を見据えた課題や原因に対する取り組みが必要。リハ職など現在は需要があるが、いずれ頭打ちになることも考えられる。
施設の拡充について

量の充足・質の確保

  • 人材確保や施設の拡充面については、色々努力していただいており一定整備されてきた。

在宅リハ

  • 和束町は過疎地域で、高齢化が進展しており、一人暮らし高齢者が増加している状況。転倒骨折の入院が多いが、機能回復が難しく、在宅復帰は困難である方が多く、施設入所になる方が多い。急性期から維持生活期だけでなく、今後は予防期におけるリハも重要ではないか。

 北部地域

  • 丹後地域においては、丹後中央病院には回復期もあり、セラピストも充実しているが、地域全体のセラピストはまだまだ少ない。在宅でのリハの継続は難しい状況。リハの継続については、地域の介護職などの方に、リハマインドをもっていただけるような活動を地域リハ支援センターで行っているが、さらなる取組が必要。

 先端的リハ

  • 先端機器導入予算補助については、ロボットスーツかトレッドミルの導入をご推薦いただいているが、設置面積、患者さんの割合、コストから現在検討中である。
  • 効果的検証や新たな機器の開発は、一般の病院は難しい。開発については京都大学の工学部や府立医大と連携、協力し、研究会のようなものを立ち上げてはどうか。
  • 京都大学では工学部にも入っていただくことは良いこと。将来的には、リハの生活治療機器開発・普及等の基盤として研究会を設置するというイメージを持っている。
  • 府立医科大学の役割は、京大と共に連携してオール京都として取り組んでいくこと。先端治療・機器の研究については、今後関係者の方と相談、検討していきたい

地域包括ケアについて

  • 平成23年3月に高齢者にアンケートを実施したが、その結果から、専門的なリハを受けられる方は限られた方であり、多くは自分で意識してやっているという方が多いということが分かった。また施設、老健で状態が改善したら在宅に戻りたいが20.8%で、そのまま施設にいたいが31.1%となっており、これは、本当は家に帰りたくても、独居や在宅での介護ができない状況もあるのではないかと考えられる。
  • リハは地域にもどっていきいきと暮らせるかが最終目標だとは思うが、当人の意欲が減っているというのも現在の社会的な状況で、そういう人たちも受け入れられるような地域社会や制度が必要ではないか。
  • 高齢者に関しては京都式地域包括推進機構の一員として、京都市も参加しているが、リハに関しても、高齢者を中心に取り組んでおられた京都府やリハ支援センターとの連携を強化し、オール京都でやっていきたい。
連携体制について

連携

  • 最後までシームレスにリハを見続けることが大事。医師は部分的だが、全体をコーディネートできるのが地域リハコーディネーターであり、医師、リハ専門職、地域リハコーディネーターが一体となったリハの構築が大事。連携を繋げて、総合的なリハ体制の構築は重要である。リハについては行政的なバックアップが必要。

 地域

  • 「リハが受けられる社会」とあるが、「訓練」のように感じてしまう。訓練という意味のリハをいつでも受け続けることが「いきいきとした生活」とイコールとは限らない。
  • 「リハビリを受けられる社会」という表現は、受けられるではなく、質の高いリハが「浸透した」社会というような表現がいいのではないか。
  • 京都市では、今まで身体障害者を中心にリハを行ってきた。見直しを進めており、今後は地域リハを推進していきたいと考えている。
  • 高次脳機能障害への支援のニーズも高まっているおり、その辺りも京都府と連携してやっていきたい。今回のプランに関しても、京都市も協力していきたい。
  • 進行性の難病などの方は自立という目標はそぐわないかもしれない。一方で復職を含め社会復帰をできる方もいるかもしれない。(病気の特色、性質によってゴール目標)は違うので、それぞれ分けて考え、それぞれの目標を医師が決めてあげるべきだと思う。
  • 維持、生活期は他職種連携が重要であるが、まだ不十分であるため、そこを支援して欲しい。
  • ニーズにあったリハビリが必要。予防も大切であるが、開業医の先生との連携、協力が必要。

 連携パス等

  • 歯科医師との連携については、歯科衛生士の方々に口腔内について指導いただいており、そういう方との連携も必要。口から食べ元気になれば、リハの意欲も上がると思う。
障害児・者リハ
  • 高齢者のリハに加え、障害児者のリハもプランに入っており、良いと思う。支援を受けたい施設はたくさんある。
  • 障害児者については、在宅での生活の実現が必要であるが、現在のリハの提供体制は充分ではない。重度の障害児者に対しても在宅生活を可能にしていくということが必要で、そのためにもセラピストの確保が重要だと思う。
  • 在宅の方からは、どういうリハが受けられるのか、どこが提供できるかの情報が、現在保健所に流れていないので、連携を強化して欲しい。出来れば将来的には、重症障害児、在宅病児、難病まで踏み込んで欲しい。
  • 教育機関との連携、特に特別支援学校との連携は意識していただきたい。
  • 「生活障害」という言葉は、福祉の世界では聞いた事があまりない。「在宅での生活が困難な障害者に対して」というようなことだとは思う。
全般
  • 今回の総合リハ推進プランにおいては、京都大学は府立医大と協力してやっていきたい。また予防等に関しても、今後様々な研究など、担っていきたい。

お問い合わせ

健康福祉部リハビリテーション支援センター

京都市上京区河原町通広小路上る梶井町465 京都府立医科大学内

ファックス:075-251-5389

rehabili@pref.kyoto.lg.jp