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第2回北部地域リハビリテーション提供体制充実検討会議及び同会議ワーキンググループの開催概要について

第2回北部地域リハビリテーション提供体制充実検討会議

1開催日時

平成28年11月22日(木曜日)午後1時から2時30分まで

2場所

綾部市川糸町丁畠10-2
府綾部総合庁舎敷地内普及センター第1会議室

3出席者

  • 委員(以下の機関から推薦を得た者)
    丹後・中丹東・中丹西地域リハビリテーション支援センター、丹後・中丹公立病院、地区医師会、府立医科大学、附属北部医療センター
  • オブザーバー
    丹後・中丹各市町、関係保健所

4議題

  • 座長選出について
  • ワーキンググループの設置について
  • 北部地域におけるリハビリテーション提供体制の充実について(意見交換)

5議事概要

座長選出

京都府立医科大学副学長で整形外科学及びリハビリテーション医学の教授である久保俊一(くぼとしかず)委員を選出。

ワーキンググループの設置

当面の改善方策の実施に向けた検討事項について、実務的な見地からの審議を効率的に行うために、府リハビリテーション支援センターを座長に、丹後・中丹東・中丹西地域リハビリテーション支援センターをメンバーとして、ワーキンググループを設置。

意見交換

【医療について】
  • 丹後中央病院
    丹後半島はとても広く、訪問リハビリをしている事業所数も非常に少ない。
  • 市立久美浜病院
    慢性期・在宅に繋ぐとき、訪問リハビリや通所系の受け皿がなく困る。リハビリをしたいのだけれども受けてもらえるところがなく、頻度も少ないと思う。
  • 市立弥栄病院
    リハビリテーションの診療報酬の中で、質を問われるという方向に来ており、セラピストの質が求められている。今後、病院で専門のセラピストを配置するとか、数よりも質が大事になってくるのではないか。
  • 舞鶴市民病院
    自院で回復期リハビリ病棟を持っていない病院を積極的に受け入れる態勢が重要。
  • 京都協立病院
    北部は、脳卒中をはじめとする中枢神経疾患のリハの取り組みが不十分という問題意識を持っている。京都市内では、ニューロリハビリテーションやロボットなどの導入が一定行われているが、北部ではほとんどない。
    脳卒中と大腿骨近位部骨折のパス会議が北部で行われているが、南部と比してパス適用率が低いことや転院までの期間が長いことが会議のたびに指摘されている。数字を比較すればハッキリするのではないか?
    さらに連携を深める必要がある。
    回復期リハ病棟について、FIM運動項目の改善と在宅復帰率を国は「質の評価」としているが、機能的な回復の見込みが少ない患者が切り捨てられ受け入れられなくなるということが全国的に見られ、問題だと思う。
    北部は都市部より広域で人口密度も低い。限られたマンパワーなので、市町村にこだわらず、中丹や丹後を含め北部全体で取り組む必要がある。
    これまで綾部市立病院から大腿骨近位部骨折パスでたくさん紹介があったが、綾部市立病院に地域包括ケア病棟ができて紹介が減った。しかし2ヶ月の入院期間というしばりがあり、診療報酬上リハが包括されており、困難な患者は本院回復期リハ病棟へ紹介されてくる。地域包括ケア病棟と回復期リハ病棟の使い分けは、試行錯誤というのが現状である。
  • 在宅医
    OT・PT・STが丹後・宮津地区では少ないが、現状は、他府県の方から訪問リハビリに来ていただいている。柔整師や鍼灸マッサージ師の方もリハビリを行っているが、内容や応対が違うことがある。
  • 座長
    急性期は何とかなっているが、回復期はばらつきがあり、訪問リハビリはマンパワー・距離の問題がある。北部地域のリハビリテーションの活性化についても、教育的な活動をどうしていくかは、医師・療法士にとって、非常に重要。医師は病院間を動く流れがあるが、療法士は病院の条件が一緒にならないので流動性がなく、急性期・回復期・在宅・介護の現場と色々で、質が担保できない。オールラウンダー、色々な領域分野が診られる療法士ができれば、理想的であり、若い療法士の方々が、色々な領域分野をみることができる研修があると、レベルアップに繋がると考える。
【介護予防】
  • 福知山市
    来年度から福知山市は、新しい介護予防・日常生活支援総合事業に取り組み、自立支援のための機能回復訓練のサービスを受けていただくこととしている。
  • 舞鶴市
    舞鶴市の場合は、サロン事業というのを介護予防事業の中に位置づけており、100箇所ぐらいに運動指導員を派遣して、介護予防事業を進めている。
  • 綾部市
    綾部市は、地域が広いのですが、綾部市立病院は急性期病院で、回復期のリハビリを扱っておらず、訪問リハビリも病院では扱ってない状況。
  • 宮津市
    宮津市は、介護保険を利用するまでの年齢の方や障害の方というリハビリのところは、やはりまだ弱い。少し運動を止めると、すぐに筋力低下してくるので、継続的にすべきかと思うが、その場所が確保できていない。
  • 伊根町
    伊根町は、今年度PTを1名直接職員で採用。訪問看護ステーションと介護予防業務に就いているが、十分なサービス提供ができているとは言えない。さらに、1人ではPT業務を相談することもできず、もう1名確保が必要と考えているところ。
  • 中丹西保健所
    包括ケアがらみの回復期のリハビリあるいは訪問リハビリをどうするかということを特化して考えることが必要であり、保健所としては、それを中心に勉強かつ指導すべきである。
  • 中丹東保健所
    保健所では、施設の職員向けに、生活リハビリが少しでもできるように、舞鶴赤十字病院や綾部・福知山の先生方に講師になっていただいて、毎年、研修を重ねている。
  • 座長
    確かに、医療機関がないところで、施策を進めることは、非常に難しい。行政だけで、取り組めないところがあり、隣の資源と組むとかネットワークを構築することが大事かなと感じる。
【小児・障害者】
  • 舞鶴赤十字病院
    舞鶴こども療育センターは、外来は遠方の方は恩恵を得にくいところもあるが、入所は南部から入所している子どもたちもいる。
  • 市立福知山市民病院
    高次脳機能障害などの障害は、やはり手探り。専門家に頼るところがある。より広い範囲で知識とか技術で地域を支えていきたい。
  • 綾部市立病院
    小児を専門にできるセラピストは少ないし、高次脳に対応できるセラピストは、本当に少なく、小児を専門的にやっておられる病院で研修できるシステムを構築できたら良い。
【全体】 
  • 府立医大附属北部医療センター
    教育研修システムが大事。病院を動かなくなり、自己流になってしまう。ある程度集約化しないといけない。高次脳機能障害も、多少行くのが不便だが、対応が可能なところである程度やって、地元に戻るといったシステムでも良い。特に丹後は、2025年といった見通しでみると、回復期リハビリが足らなくなると考えられるが、回復期リハビリが増えても良いと思う。それと、維持期のリハビリをしっかり底上げしないと寝たきりの方がどんどん増えていくので、今の訪問リハビリ、デイケアで良いかというと、とても思えない。保険の配分含め、維持期のリハビリをもう少し底上げするシステムが必要。市町村付きのOT・PT・STを、例えば、丹後の場合、二市二町で一緒になって雇用するとか、色々行政の枠を越えて、やっていかないと難しい。同じ府立医大でも北部に来ると地域手当が下がるシステム。だから、絶対に来ない。根本的なところが変わらないと、絶対人材確保はできない。
  • 京都協立病院
    維持期の課題で言いますと、結局は、地域包括ケアシステムで、町づくりの中で社会参加できるような環境を、町づくりの課題と平行してやっていかないと難しい。急性期・回復期・維持期の専門職と地域の人との関係が、垣根なく作れる町づくりが大事。
  • 座長
    北部のマンパワーは、府立医大にあるリハビリ教育センターとかリハビリ医学教室が力を入れてやっていかなければならないが、専門医をふたつ持つダブルライセンス、これからはリハビリをやるといったセカンドキャリアなどでも医師のマンパワーを確保する。後は、療法士の流れを北部にどう作っていくか。行政と少し知恵を絞って、ローテーションできるとか、北部で急性期も回復期も在宅も経験できるとかキャリアアップになる仕組みが必要。
    基本的なリハビリテーションの考えを子どものときから啓発することも大事。介護は、どちらかというとリハビリと反対の方向。リハビリテーションのポイントは、自立すること。助けてあげると、結局、リハビリにならないという大きな矛盾があります。リハビリというのはどちらかというと手を当てないやり方ですから、ここの違いというのはものすごく大きい。これは、啓発活動が非常に重要。急性期、回復期、在宅期と分けて、まず、急性期・回復期の入院期間をどうするかと、在宅でリハビリ医療とリハビリ介護をどう棲み分けるのか、マンパワーをどう配置するのかワーキングで揉んでおいたら、整理ができるのではないか。

 ワーキンググループ

1開催日時

平成28年11月22日(木曜日)午後2時30分から4時まで(第2回北部地域リハビリテーション提供体制充実検討会議終了後引き続いて開催)

2場所

綾部市川糸町丁畠10-2
府綾部総合庁舎敷地内普及センター第1会議室

3出席者

京都府健康福祉部リハビリテーション支援センター、北部地域リハビリテーション支援センター(丹後中央病院、舞鶴赤十字病院、市立福知山市民病院)

4議題

  • 北部地域におけるリハビリテーション提供体制の充実について(意見交換)

5議事概要

【急性期・回復期・維持期(在宅期)】

  • 府リハビリテーション支援センター
    急性期・回復期・維持期とシームレスな連携は、①北部での地域連携パス実施、②中丹東での在宅医療介護連携事業を北部全体で実施があるかと思う。生活期における訪問リハビリやデイケア体制が少ないのではないか。在宅復帰する際のリハビリサービスは北部に少ない。
  • 丹後圏域地域リハビリテーションセンター
    京丹後市は、広い市だが、訪問を行っている事業所数・人数がきわめて少ない。丹後中央病院では後方支援の在宅系がまったくない。退院してから1箇月ぐらいのアフターフォローを回復期からしていたセラピストが出て行けるようにできる診療報酬改定になれば良いのだが。
  • 府リハビリテーション支援センター
    在宅復帰支援まで回復期リハビリに求められてきている。
  • 中丹東圏域地域リハビリテーション支援センター
    回復期リハは疾患により行ける人が決まっている。該当しない人で、リハビリが必要な場合、地域包括ケアに行っている。紹介は院内の方が多い。
  • 府リハビリテーション支援センター
    地域包括ケアは、マルメになっているので、リハビリがなくても可能。また、回復期を作るのが難しいところが、地域包括ケアを作っている。パーキンソン病の患者などを包括を使ってするのは、良い使い方だと思う。頸部骨折などは、リハビリにより明らかによくなるので、回復期リハを利用すべき。
  • 中丹東圏域地域リハビリテーション支援センター
    地域包括ケアでもリハビリが必要な方にはリハ処方をしている。リハビリを出した以上は、平均2単位はしないといけないので、実施している。
  • 丹後圏域地域リハビリテーション支援センター
    回復期リハビリでは、6単位以上している。また、丹後ではリハ職でない看護師・柔整師によるリハビリ特化型の短期間デイが増えてきている。

【介護について】

  • 中丹西圏域地域リハビリテーション支援センター
    福知山市民病院が、公立なので総合事業も病院から出している。リハビリに関わる地域ケア会議も参加するということで、数年前からOT1名を派遣、新しい制度に変わると言うことで、ケア会議等が増えるので、どうするのかということになっていたが、基本的にはそのまま継続というかたちで、そういったところにも関わってくことになった。保健師・療法士が旧町村ごとの体操などをする教室型、療法士が主に評価で訪問型を実施。
  • 丹後圏域地域リハビリテーションセンター
    丹後は、サロンが多い。
  • 府リハビリテーション支援センター
    運動指導員をボランティア的に養成するか、介入してもらうか。指導員養成で、セラピストがかかわるというのが全国的なかたち。

【小児・高次脳】

  • 丹後圏域地域リハビリテーション支援センター
    小児は、手を挙げている事業所自体も少ないが、症例数も少ない。親御さんから小児専門でないでしょうということで京都の方に行かれたりしている。
  • 府リハビリテーション支援センター
    舞鶴療育センターを使ったシステムを作って、研修の場としても使えるようになればと思う。舞鶴こどもも肢体不自由ではじまっているが、発達障害までいっている。周産期医療センターを持つ病院の急性期のところの人の養成と舞鶴こどもというかたちを念頭に置いて、地域の療育をサポートするセラピストを養成していくというのが良いと思う。
  • 中丹西圏域地域リハビリテーション支援センター
    高次脳については、院内にいる場合は、顕在化しない。外来の部分を充実させていかないといけないが、そこにそんなに人を配置できるものではない。

【全体】

  • 府リハビリテーション支援センター
    研修が必要というのはそうだし、政策的に訪問リハビリを増やしていくのは難しいと思うがどうか。
  • 中丹東圏域地域リハビリテーション支援センター
    訪問リハビリは、いったん行くとやめにくい。退院後のしばらくの間とか、期限を決めて行ったりとか、目標を決めて、きっちりやらないと。人手不足に対しては、訪問リハビリの方が研修に行くときに、代わりの人を派遣してあげるのもあるか。
  • 府リハビリテーション支援センター
    機能訓練だけになるとエンドレスになるので、社会参加や日常参加でどうかということに目標を切り替えた方が良い。
  • 丹後圏域地域リハビリテーション支援センター
    12月に訪問リハビリのフォーラムがあり、丹後の状況を調べているところ。
  • 府リハビリテーション支援センター
    回復期は足りないのか。
  • 中丹西圏域地域リハビリテーション支援センター
    福知山市民は、自院完結型だが待機はある。
  • 中丹東圏域地域リハビリテーション支援センター
    地域包括もできましたので、数的にいえば、足りないということはないと思う。
  • 府リハビリテーション支援センター
    中枢神経の疾患の場合は、リハビリ医が関わらないと、セラピスト軸には対応できない。高次脳なんかも、同じところがある。
  • 丹後圏域地域リハビリテーション支援センター
    丹後は、訪問リハビリの事業所もデイケアも少なく、どこにも行くところがない。先ほどあったように、目標をしっかり定めて、終了を見越してやってもらうと、リハビリ特化型でも主体的に持っていくなら良いのではないか。
  • 中丹東圏域地域リハビリテーション支援センター
    市などの予防的な取り組みは、支援センターに入ってこないので、それを情報共有してはどうか。

お問い合わせ

健康福祉部リハビリテーション支援センター

京都市上京区河原町通広小路上る梶井町465 京都府立医科大学内

ファックス:075-251-5389

rehabili@pref.kyoto.lg.jp