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リハビリテーション医療の流れ

リハビリテーション医療の流れは、発症からの時期を急性期→回復期→維持期のリハビリテーションとして、大きく3段階に分けて対処されることが多いです。(しかし、その方の疾患や症状、合併症等により治療期間が左右されることもあり、絶対的な時期や期間を規定することが困難な場合もあります。)
ここでは、簡単な図式とともに基本的なリハビリテーション医療の流れをおおまかに整理してみます。

誰に相談すればいいの?

リハビリのことで困った時、まずは入院された病院の主治医・リハビリスタッフ・医療ソーシャルワーカーへご相談ください。
(在宅の場合は…ご自身のかかっておられる病院や診療所の医師や、担当のケアマネジャーがおられる方はそのケアマネジャーなどにご相談してください。)

リハビリテーションのながれ(PDFファイル156KB)

ひとくちにリハビリテーションといっても…
現在受傷・発症からどのくらいの時期かによっても違ってきます。

発症1ヶ月以内→急性期リハビリ
発症2ヶ月~6ヶ月以内→回復期リハビリ
発症6ヶ月以上維持期リハビリ

下にそれぞれの基本的なリハビリテーションを説明しています。

急性期リハビリテーション

急性期リハビリテーションは、発症からできる限り早い段階で行われるリハビリテーションです。通常は発症より2週間から1ヶ月に相当します。

急性期のリハビリテーションでは、全身状態が十分に安定していない場合が多いため、リスク管理をしっかりと行いつつ廃用症候群の予防と早期離床、機能回復、基本動作の練習をすることが主体となります。
発症直後のリハビリテーション開始時期・内容が、その後の回復期~維持期のリハビリテーションに大きく影響を及ぼすこともあり、急性期リハビリテーションが適切な時期に適切な内容で行われることはきわめて重要な意味を持ちます。

全身状態がほぼ安定し、機能回復のための積極的なリハビリテーションが実施できる状態となれば、次の回復期リハビリテーションへ移行します。

回復期リハビリテーション

回復期リハビリテーションでは、障害の内容や程度に即して、実際に対象となる人の日常生活を想定しながら、多岐にわたる集中的なリハビリテーションを行います。回復期リハビリテーションは、2週目ぐらいから3ヶ月間の期間で長くても6ヶ月間に相当します。なぜなら、発症より3ヶ月間は、リハビリテーションの十分な効果があり、その後の改善は少なくなるからです。
急性期に引き続いて、機能障害の回復をはかるとともに、基本動作能力、歩行能力、身の回りのことや家事動作、その他趣味活動、仕事などについての可能性・目標を見極め、実際にその方がこれから送られる生活を一緒に考えながら、リハビリテーションを進めていきます。

2000年4月より、回復期のリハビリテーションを担う専門の病棟ができています(回復期リハビリテーション病棟)。これは、定められた一定の基準を満たさなければ指定を得ることができず、この段階のリハビリテーションをより充実して行えるような病棟として位置づけられています。

回復期リハビリテーション病棟

回復期リハビリテーション病棟の特徴を以下示しました。

  1. 目的は「ADL向上」「寝たきりの予防」「家庭復帰」
  2. 目標達成のため、医師・看護師・リハビリテーション専門職などによるチームアプローチの実施
  3. リハビリテーション科医師・理学療法士・作業療法士などが専従で病棟に配置
  4. 訓練室中心から病棟のチーム中心のリハビリテーションへ
    (1)一元化された病棟の診療録(カルテ)への記載
    (2)病棟でミーティングやカンファレンスを実施
    (3)総合的なリハビリテーション実施計画の策定と実践など
  5. 機能訓練だけではなくADL訓練も積極的に
    ・病棟が日常生活の向上・自立を図る場として位置づけられる

維持期リハビリテーション

維持期リハビリテーションは、在宅・施設にかかわらず、医療機関で行われる急性期・回復期のリハビリテーションによって獲得された機能や能力が低下することをできる限り防ぎ、身体的、精神的かつ社会的に最も適した生活を獲得することを目的として行われます。
基本的には医療における地域リハビリテーションと位置づけられており、多くは介護保険のサービスとして整備されています。

しかし、障害があり長期の療養が余儀なくされている人々に、急性期や回復期のリハビリテーション手法をそのまま適応しても問題の解決とはなりにくく、また専門職も限られており、その対応にも限界があります。
したがって、維持期リハビリテーションや保健・福祉におけるさまざまなサービスを含む「地域リハビリテーション」の概念のもとに、高齢者や障害のある人、その家族を中心に、専門職を含めたそこに関わる人が一緒になって、より良い生活のあり方や健やかな生活を求めて活動を続けていくということが大切になります。

ここでは、家屋や屋外の環境、家族の介護力などを評価し、必要に応じて住宅改修などの環境整備、福祉機器の導入、介助の仕方の指導なども重要な役割となります。


参考文献
大田仁史:地域リハビリテーション論,三輪書店,2004
回復期リハビリテーション病棟,三輪書店,2003
澤村誠志:これからのリハビリテーションのあり方,青海社,2004