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若い力と機械力で林業を守る

柿迫正紀(かきさこまさき)さん

 南丹市美山町で自己山林の経営、素材生産業(柿迫林業)、木材市場の代表と、「3足のわらじ」をはいて今日も丹波山地を駆けめぐる柿迫さん。
若者の流出と高齢化で担い手確保が深刻な農山村にあって、林業の機械化をはかり、都会から若者を林業の現場に呼び込み、力強く生き抜く姿に、「林業」の新たな鼓動を感じます。

  • 柿迫林業代表
  • 株式会社 北桑木材センター代表取締役
  • 京都府林業研究グループ連絡協議会会長
  • 山林経営 自己所有山林約100ha

仕事の内容を聞かせてください

  • 素材生産業が家業です。
  • 持っている機械は、
    架線集材機(太いワイヤーをドラムで巻いて原木を運搬する機械)10セット、
    プロセッサ(枝払い、玉切を行なう大型機械)2台、
    グラップル(木材をつかみ積み込み等を行なう大型機械)4台、
    フォワーダ(グラップルを装着し、後部の荷台に原木を載せて運搬する機械)2台、
    クレーン付トラック2台、
    トラック2台                           です。
  • 社員は12名ですが、従業員より機械の台数の方が多いです。
  • 以前は、素材生産業は山で伐採された樹木を運び出し、
    山土場(主に山麓)まで運び出すのが仕事でした。
    父の代には架線を使った集材業を専門に営んでおり、
    伐採作業は伐採専門の業者に任せていました。
    昔は伐採専門の人、山から木を運び出す人、土場から市場に運ぶ人など、多くの人が関わっていました。
    ところが、山で働く人の数が減るにしたがい、山主から直接立木を買い付けたり、伐採作業も手がけるようになりました。
    時には市場まで原木を運ぶこともあります。
  • 北桑木材センター(木材市場)では、主に「競り」をやっています。
  • 自己所有森林は約100haで、時間をかけて太く、長く、節のない質の高い木の生産(長伐期大径木生産)を目標に経営しています。
  • 小学校6年生の時、自分ではじめて植えた木は現在、2回の間伐作業も済ませ、大きな林に育っています。まだ伐採し収穫する時期には達しませんが大きく育つ姿を楽しみに見守っています。

[架線集材機で作業をする柿迫さん]

仕事の中で工夫したこと、こだわりを聞かせてください

  • 架線集材は親父がはじめたが、私の代になってから最初にグラップルを導入して機械化を進めました。
    京都の山にグラップル(当時はホイールローダーと呼ばれていた)を入れたのは私がはじめてです。
    当時、原木の運搬のために林内にグラップルの入る作業道を開設するのは、山主さんがなかなか許してくれませんでした。
    私は架線集材と車両の組み合わせが林業の合理化に有効だと考えていますし、機械化を進めていきたいと思っています。 

[グラップルを使って原木を扱う]

一番苦労した事は?

  • 15年ほど前、高齢者のベテラン作業員が引退し、従業員が半数に減りました。
    地元で求人を呼びかけても誰も振り向いてはくれません。
    そこで求人情報誌に募集広告を出したところ、都会から30名の応募があり、3人を採用しました。
    以後、平成9年に財団法人京都府林業労働支援センターが開設され、センターの紹介で採用ができるようになりました。
    ところが住宅の確保ができませんでした。
    農山村では空き家があっても家主がなかなか貸してくれません。
    就職が決まっても住むところがなければ「来い」とは言えません。
    そんな時、労働基準法の完全適用で週40時間労働に移行することになりました。
    そこで就業時間を朝夕15分短縮しました。
    そうすると京都市内や園部等の市街地から通勤が可能になりました。
    独身者は都会に住めるので喜び、こちらは住宅確保の難題から解放されました。
    現場での実働時間は6時間としていますので、「おまえの所はゆっくりしとるなあ」と言う人も中にはいますが、
    「ほっといて。そこは機械の効率でカバーしているんや」と言っています。

[プロセッサで伐倒した原木を玉切る]

やってきて良かったことは?

  • 林業研究会の活動をやってきたことは、今思い返しても良かったと思います。
    仕事の上での付き合いよりもっと広く、また違った交流ができるので、田舎で仕事ばかりしては得ることのできない人間関係ができました。
  • 山に興味のある若い人はもっと林業研究会の活動に出てきてほしい。

これからの夢は?

  • 歳をとったら、自分の山に戻りたい。
    間伐を繰り返して大径木を仕立てて、次の代に引き継ぎたいですね。
  • 山に入る時は、本当は若い木の山に入って手を入れなければならないが、つい80年を超えた手入れの要らない山に足が向いてしまいます。
    やっぱり大きな木を見るのは気持ちいい。

山の仕事の良さをアピールしてください

  • 自然の中で仕事ができるので気持ちいい。山を歩けば安心感があります。
    山が好きな人はぜひこの仕事を考えてください。

 

一番好きな樹木は何の木ですか?

  • スギの太い木。

    スギしか眺めていないから・・・。

林業研究会の活動で見に行った林で大きなスギ林が多かった。
大きなスギは見ていて惚れ惚れします。

[木材市場に並ぶ杉大径材]

テレビで柿迫さんが紹介されました!

京都府広報番組『旬感☆きょうと府』で柿迫さんが紹介されました。

(『旬感☆きょうと府』バックナンバー)

【50K(低速回線用)】 【300K(高速回線用)】

↑こちらから動画をご覧いただけます。

「整備された山に来たとき、『気持ちいい』と、まず感じてほしい。」とお話しする柿迫さんは、とても良い表情をされています。

お問い合わせ

農林水産部林業振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-5010

ringyoshinko@pref.kyoto.lg.jp

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