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森の彩り 季節の話題 紅葉

木々の葉が赤や黄色に色づく季節になりました。
「もみじ」とは木の葉が色づくことをいいますが、もともとは草木染めで色を出すときに揉み出すことが語源になっています。
赤くなることを紅葉(こうよう)、黄色くなることも黄葉(こうよう)といい、いずれも「もみじ」とも読みます。

紅葉の写真「もみじ」を代表するのはカエデ類
カエデとは葉の形がカエルの手に似ていることからついた名前です。
写真は、葉の裂片を「いろはにほへと」と数えるイロハモミジです。

さて、赤や黄に変わる葉の色ですが、黄色は、キサントフィル類という色素で若葉の頃から葉に含まれていますので、緑色の葉緑素がなくなるとよく見えるようになってくるのですが、赤色は、葉が本来もっている色ではありません。
木は、気温が下がると根は水を吸い上げる力がなくなるのですが、一方で空気は乾燥していきますので、木は葉から水分の蒸散を防ぐため葉と枝の境目に離層という仕切りを作ります。
そのため水だけでなく栄養の行き来もなくなってしまいます。
葉はしばらく生きていているので、葉緑素が壊れるまでは栄養を作ります。
葉が赤くなるのはこの葉にたまった栄養の糖がアントシアンという赤い色素に変わるためです。
そのため葉に緑色の色素が残っているうちは、赤黒い色をしていますが、だんだん鮮やかな赤色に変わっています。

赤や黄に色づいた葉を集めて色の順番に並べてみると同じ種類の木でも、また、同じ木でも微妙に異なることがわかります。
「もみじ」を遠目に見て楽しむのもいいですが一枚一枚の葉を手にとって並べてみるのも趣があっていいものですよ。

(写真:TJ 文:YY)

紅葉の写真その1 紅葉の写真その2

赤や黄に色づいた葉の写真

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