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生田産機工業株式会社・生田グローバル株式会社(京都企業紹介)

知恵の経営元気印経営革新チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。

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外国人起業家向けインキュベーション
京都西陣に7月1日開設予定

廊下 天井

部屋 庭
京都古民家バトンタッチ応援事業経由!

 

日本の文化・社会・産業のグローバル化と外国人コミュニティ形成

(2023年5月1日、ものづくり振興課 足利)

オフィス

生田グローバル株式会社(京都市伏見区)(外部リンク)は、人材不足、海外市場の情報不足なのに外国人との接点を確保しないでいる「日本の産業の課題」、技術やビジネススキルを有しながら文化や生活面の壁によって日本の企業との接点を確保できない「在住外国人の課題」の解決のために、日本の文化・社会・産業と外国人を繋ぐ壮大な取組を本格化させようとされています!詳細はおって!

 

日中ビジネスマッチングの促進

(掲載日:平成28年4月18日、更新日:平成30年12月26日、聞き手・文:ものづくり振興課 足利)

 商品説明の様子

 平成27年度元気印株式会社京ウィンド(外部リンク)(現在は生田グローバル株式会社(外部リンク))の喬様にお話をおうかがいしました。

伸銅機械装置の世界トップメーカー & 3つのコア技術を揃えるオンリーワンメーカー

まず、親会社の生田産機工業株式会社(外部リンク)様の概要を教えてください。

喬) 銅の固まりから圧延して作られた銅の板を加工する伸銅関連機械設備の世界トップメーカーです。1919年に伏見で創業し、当初は酒造機械設備などの合理化装置を製造していましたが、1950年に伸銅機械設備の製造に着手、今では、世界各地の伸銅メーカー、金属メーカーはもちろん、造幣局でも使われています。中国に続き、先日トルコにも拠点を置きました。

―すごいですね。特徴はどうでしょう?

喬) 世界で唯一、面削装置、その心臓部であるカッター、カッター専用研削盤の3つのコア技術を揃えており、伸銅工程の一連の装置・ラインを提供することができるオンリーワンのメーカーです。まず1つ目の面削ラインに関して言いますと、熱間圧延や連続鋳造などを経て条または板となった伸銅製品の表面は、酸化被膜や不純物に覆われていますので、その表面を均一に除去すると同時に、滑らかな高品質の表面コンディションをつくりだすことが面切削ラインの重要な役割であり、両面々切削ラインのシェアは、国内で90%、アジアで80%に及びます。また、次に、その心臓部であるカッターについては、ダイヤモンドの次にかたい素材、超硬合金をカッターの刃に使用し、ミクロン単位で面削できる「超硬ミーリングカッター」で、その更に心臓部品である「刃」についても、今では外部調達するのではなく自社で作っています。3つ目のカッター専用研削盤には、超硬合金を研削する特殊なダイヤモンド砥石が装備してありますし、研削方法や仕上げ状態をコンピューターに設定するだけで全自動で仕上がります。研削履歴も一括管理できる効率的なシステムです。

   
左から、両面々切削ライン、超硬ミーリングカッター、ミーリングカッター専用研削盤

社員がやりたいことを後押し

―かっこいい社屋、明るい社員食堂でも有名ですね。

喬) 社員食堂は最上階の眺めの良いところで、和室もあります。温かくておいしいお昼御飯がいただけます。私も含め外国人の社員も増えてきていますが、みんな「家族のような会社だ」と言っています。社員を本当に大切にしてくれている会社です。

―新しい取り組みも次々とされてらっしゃいますね。

喬) 社長の方針で、社員がやりたいことを会社がバックアップしてくれます。社員のチャレンジ、自立を後押しし、社員が伸びていくことで会社の売上も伸び、雇用も伸びて社会に貢献するという考え方です。

  
左から社屋、経営発表会後の社員集合写真

京都企業の「知恵」×中国市場のリアルタイム情報― 経営者交流

―京ウィンド様の今回の取り組みもその一環ですね?

喬) はい。現在弊社は海外からのインバウンド事業を実施しており、1つは経営者、もう1つは大学生の誘致を行っています。

―経営者、特に今回は中国人経営者の誘致ということですが、その目的は?

喬) 今、中国では、企業のイノベーションを意識した中国人経営者が増えてきています。企業のあり方、製品のブランド力、人材教育を全面的に強化していく意欲が高まっています。一方、京都では、革新的な経営をしている素晴らしい企業様が非常に多いです。そこで、多くの意識・意慾の高い中国人経営者を、会社見学の受入協力をいただける京都企業様に案内し、経営面や技術面での交流を測っています。中国人経営者には新しいマネジメント手法を、京都企業様には中国のリアルなマーケット情報を、それぞれ学んでいただき、ひいてはビジネスマッチングへと繋がっていくことを目指しています。

―背景、経過はどういったことでしょうか?

喬) まず1つは、弊社は以前から海外経営者の工場見学、交流を社会貢献の一環として実施してきており、その中で中国人の経営者もたくさん来られました。毎回弊社の事業継承、理念経営、3S活動について熱心に話を聞き、たくさんの質問をされます。特に、中国人経営者の場合は自身が創業者である経営者がほとんどで、彼らは1つの共通の悩みを抱えています。すなわち、事業継承の問題です。なぜ日本の企業に長寿企業が多いのか、何らかの秘策があるだろうか、なぜ従業員が長く勤務してもやめないのか、といった質問がよくあります。次に2つ目として、弊社は中国蘇州に現地法人があり、工場が稼働してから10年余り、中国国内にも数多くの取引先、協力先を持っています。リアルな中国の情報に日々触れています。中国のものづくり企業は、現在大きな変化を遂げようとしています。政府主導の「製造強国」目標を達成するため、多くの企業が淘汰されていく時期を迎えています。企業の成長の過渡期にあるといえます。

  経営者同士の交流

将来の京都ファンづくり― 中国の大学生を対象としたビジネス模擬授業

―大学生の誘致はどういったものでしょうか?

喬) 経営者の誘致の派生事業として、中国人大学生が京都の大学に短期留学でやってくる研修事業を開始しました。中国人の若者は独立精神旺盛で、起業を目指す学生も多いです。中国の大学在学中に京都の大学で短期留学としてビジネスの模擬授業を受け、文化体験をし、企業見学、経営者との交流を行います。将来的に、この経験がきっかけとなり、日本・京都への長期留学や就職を考えてくれればというねらいです。私自身中国から京都の大学に留学し様々な方にお世話になって京都を愛するようになりました。彼らの中で1人でも2人でも京都で学ぶ経験を通じ、将来経営者として成長し、京都とのつながりを持ってくれることが私の夢です。

  
左から、日本文化体験の寿司握り、大学コンソーシアム京都にて模擬授業

 

今後の展開が楽しみです!

 

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