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株式会社Keigan(京都企業紹介)

 知恵の経営元気印経営革新チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。

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ロボットを驚くほど簡単に、かつ瞬時につくることのできるKeigan Motor

(掲載日:平成30年2月28日 聞き手・文:ものづくり振興課 岩橋)

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 株式会社Keigan(外部リンク)(京都府相楽郡精華町)の德田貴司代表取締役様にお話しをお伺いしました。

全て自分でやってみたい!」との思いから起業

-まず、御社の概要について教えてください。

德田)弊社は、平成28年に設立されたモーター・ソフトウェア等の開発、製造、販売を行うベンチャー企業です。
    主な生産品は、モーターとICT技術を組み合わせたインテリジェントモーター製品「Keigan Motor」です。

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(左:株式会社Keiganが入居されているけいはんなプラザ、右:株式会社Keiganのオフィス入口)

-御社の製品では、そのKeigan Motorが有名です。どのような経緯で開発するに至ったのでしょうか。

德田)元々自分はシャープ株式会社でコピー機を作っていました。ただ、その中で自分たちで企画したものを世に送り出したいという思いが募っていきました。大企業では企画部署が企画し、その仕様書に基づいて技術部署が作る、またそのコアとなる要素検討は別の研究部署が行うというのが基本だと思いますが、その一連の流れを全て自分たちの手でやってみたかったというのが大きな起業のきっかけです。自分自身はメカの設計者でしたのでハードウェアに造詣が深かったですが、退職後は独学でプログラミングを学び、スマートフォンで動作するアプリを作っておりまして、ソフトウェアについても知識を深めていきました。その後、総務省主催の「異能vationプログラム」に「視覚ジャックシステム」というテーマで応募し、採択を受けて研究を行っておりまして、その研究の過程でモーターモジュールの開発に取り組みました。その中でモーター自体をより簡単に使える仕組みを作りたいという考えに至り、Keigan Motorのアイデアが生まれ、試作品を作りました。その試作品に感動してくれたフジマイクロ株式会社さんが共同研究開発を申し出てくださいまして、開発が飛躍的に進みました。そして、平成29年2月にKibidango、3月にKickstarterでクラウドファンディングを実施し、国内外で約550万円を集めることができまして、量産化に至りました。

モーター自身にロボットの機能を入れる」という閃き

-なるほど。では、そのKeigan Motorの特徴について教えてください。

德田)Keigan Motorは、「モーター自身にロボットの機能を入れる」というアイデアから生まれた、今までにない全く新しいデバイスでして、とにかく誰でも簡単に使えるというのが特徴です。通常、モーターとそれを動かすために必要な電子部品は別々になっていますが、弊社のKeigan Motorはそれら全てが搭載されたモーターモジュールです。速度と位置の精密な制御が可能なブラシレスサーボモーターと制御システムを内蔵しておりまして、超低速からスムーズに、かつ静かに動作するだけでなく、複数のKeigan Motorを連携させる、トルクをリアルタイムに検知する、単体で動作を記憶するなどといった、従来のモーターにない特徴を持っております。無線(Bluetooth Low Energy)で通信するため、30m程度の範囲であれば、スマートフォンやパソコンから、自由に動きをコントロールすることができます。さらに、加速度センサーやジャイロセンサーを内蔵しており、姿勢制御などの高度な応用もできます。このようにモーター自身に様々な機能が入っておりますので、配線や回路・機械設計、ソフトウェア技術等の高度な専門的知識をお持ちでない方にも気軽にかつ簡単に使っていただくことが可能です。また、非常に磁力の強いネオジウム磁石を使用し、巻き線の構成やモーター内部の設計にもこだわりまして、最大トルク3kgf・cm 以上出力可能な、USBモバイルバッテリーでの省エネ動作を実現しました。

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(左:Keigan Motor、右:Keigan Motor内部)

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(Keigan Motorの特徴)

-すごいですね。

德田)モーター自身に機能を入れるにあたっては、プログラミングを活用してアプリで実現しているところですが、プログラムを書くことのできる方には自分自身が望む機能を入れていただくことが可能でして、開発におけるSDKやAPIはオープンソースで提供しています。また、プログラムを書くことのできない方にとってもフラッシュメモリを搭載しているため、直接手で操作していただき、その動きを記憶・再生することができますので、専門的な知識がなくても直感的に活用いただくことが可能です。

-実際に購入される方はどういった目的・用途で使われることが多いのでしょうか。

德田) 弊社としては、メカエンジニア、ソフトウェアエンジニア、研究者、デザイナーなどの強力な開発ツールとして、また、本格的なロボット制作や動くもののアイデア実現のために、特に「ラピッドプロトタイピング」(迅速な試作品製作)を目的に使っていただければと考えております。例えばメカエンジニアの方は、今までになく簡単に使うことのできるモーターとして、試作から実験まで幅広く使用して頂くことができます。基本的にはUSBポートから給電するだけでスマートフォン等からすぐに使用することができます。ここまで簡単に使うことのできる速度、位置、トルク制御が可能なモーターはないと思います。また、通常、モーターは機器に組み込んでしまった場合に動作を変更することは容易ではありませんでしたが、Keigan Motorでは動作を内部に記録する機能がありますので、機器に組み込んだ後でも現場の方がプログラミングなしに動作を変更することができます。ソフトウェアエンジニアの方は、短いプログラミングで制御ができるモーターとして、今までロボットやハードウェアに関する開発経験がない場合でも気軽にお使い頂けます。もちろん研究者やデザイナーにとっては、動くコンセプトデザインやモックアップの作成に最適なツールとなります。

-なるほど。

德田)応用の可能性としては、2輪ロボットやロボットアーム、カメラ台などが挙げられます。一般販売している中には、ロボットスターターキットというものがありまして、購入後すぐに2輪ロボット、1輪1軸ロボット、2軸ロボットと3way以上の使い方が可能なものも販売しております。また、減速機(ギヤやベルト)を使用して頂くと、動作はゆっくりになりますが重量物を運ぶ台車やアームも作ることができます。実際に購入いただいた方の使用例を伺っておりますと、企業では自社製品に組み込んだり、機械を動かすときの角度を調節するために使ったりといった用途で使われることが多いようです。大学では顕微鏡のターンテーブルに応用していただいたりしているようです。

Keigan8 Keigan9 【Keigan Motor プロモーションビデオ】(外部リンク)

ハードとソフトを統合的に扱い、アイデアをすぐに形にできるのが強み

 -既存のものに組み合わせて使われることが多いのですね。他社との差別化はどのように考えておられますか。

德田)  まだこのようにモジュール化した製品は市場に出ていないと思いますので、その点ではすでに差別化できているかと思いますが、類似製品が出てこないとも限りません。ハード自体はばらしてコピーしようと思えばできますので、我々としてはソフトの部分を絶えず進化させていきながら差別化を図っていくしかないのかなと思っております。特許についてもソフトウェアとの融合でモーターに機能を実装するという部分を中心に取っておりまして、今後も他社に真似できない部分を伸ばしていきたいと考えております。

-ソフトウェアで差別化を図っていくということですね。それが御社の強みでもあると。

德田) そうですね。弊社の場合、ハードとソフトを統合的に扱えるのが強みだと考えております。Keigan Motorのような製品を作る場合、ソフトウェアですと大きく分けて3つ作る必要があります。モーター内部の組み込みソフトウェア、アプリケーションのソフトウェア、それからサーバー側のソフトウェアを少なくとも作る必要がありますが、これらは本来ですと別々の企業がそれぞれ作る、もしくは大企業では別々の部署がそれぞれ作るのが一般的です。我々はこれらを統合的に扱うことができますので、シームレスに開発が進み、アイデアをすぐに形にすることができるというのが非常に強みであると思っております。

BtoBからBtoCへ-誰もが「こんなものを作りたい!」という願いを容易に叶えられるプラットフォームの提供を!

-最後に今後の展望についてお聞かせください。

德田)今後はラインナップ戦略を取っていきたいと考えております。ようやく第一弾が出せまして、平成29年11月から一般販売を開始したところですが、お客様からはモーターなので種類がないと使いにくいという声があり、大小のサイズ等様々な要望をいただいておりますので、まずはその辺を充実させていきたいと考えております。また、我々自身がKeigan Motorをきちんと使いこなすことが重要だと考えておりまして、様々な使い方を発信していきたいと考えております。ターゲットとしては、価格帯の面からすると、個人にとっては少し値段が高いと思いますので、まずはBtoBに力を入れて企業のニーズに応えていきながら発展させていきたいと考えております。しかしながら、市場を見渡しても個人が簡単に使える安価なモーターは存在しませんし、そのようなモーターが出てくると企業だけでなく、個人でも「ちょい使い」ができるのではないかと思っておりまして、既存のラジコンサーボモーター一つをとっても素人からしたら使いづらいものですが、Keigan Motorのような製品を進化させていけば、その辺の垣根を取ることができるのではないかと思っております。将来的には趣味でものづくりを行っているような方などを対象にBtoCにも力を入れていき、誰もが「こんなものを作りたい!」という願いを容易に叶えられる、そんなプラットフォームを作りたいと考えております。

 -今後の展開が楽しみですね!

 

【会社概要】
◆設立:平成28年9月
◆事業内容:①電気・通信機械器具の製造及び販売、②その他機械機器の製造及び販売、③ソフトウェアの制作及び販売
◆代表:代表取締役 德田貴司
◆資本金:990万円
◆従業員数:4名
◆所在地:京都府相楽郡精華町光台1丁目7けいはんなプラザ ラボ棟5階

お問い合わせ

商工労働観光部ものづくり振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4842

monozukuri@pref.kyoto.lg.jp

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