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株式会社RKL (京都企業紹介)

知恵の経営元気印経営革新チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。

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歩行器補助シート「RKL」(アルケル)

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 (掲載日 平成28年9月6日 ものづくり振興課)

 株式会社RKL(京田辺市)の杉本代表取締役様、姫野相談役様にお話をおうかがいしました。

「転倒リスク」から本人も施設も守る

-まず、事業の概要から教えてください。

杉本) 今年3月に創業しまして、歩行器補助シート「RKL」(アルケル)を開発しています。8月から販売を開始しました。

-歩行器補助シートですか。

杉本) シンプルな補助シート(実用新案取得済)でして、歩行器に装着することで「転倒しない歩行器」となるものです。通気性は良いが水分は通さない素材を使っており、汚れにくく、丸洗いもできます。強度試験で安全性ももちろん確保しています。これにより、歩行器利用者の転倒防止、それに伴う介護従事者の負担軽減を同時にサポートするものです。

-どういうことですか?

杉本) まず1つは、介護サービス事業所の事故で発生件数が最も多いのは「転倒」です。転倒は、骨折、それに伴う要介護度の悪化など、本人様自身に悪影響があるだけでなく、訴訟問題に発展すると、施設側敗訴の判例があるなど、施設にとっても経営存続の大きなリスクでもあるのです。そこで、RKLの使用目的の1つ目は、より安全な歩行訓練補助具としての利用です。下肢筋力の低下等の理由で歩行が不安定な方に対して、汎用の歩行器に装着するだけで転倒リスクを防止しますし、転倒予防のための「後ろ歩き練習」も可能です。

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「認知症」の現場での本人、施設の負担軽減

-「転倒」事故は、施設側にもリスクが大きいのですね。

姫野) そうなのです。そしてもう1つが、「認知症」への対応です。認知症の方は、昼夜問わず、徘徊されることがあります。私が以前勤務していた施設でも、夜間は認知症の方20~30名の認知症の方に対して職員1名で対応する状況でしたので、みなさんが歩き回られるのを一人ずつ対応するだけで夜が明けるといった状態でした。これまではご家族の了解を得たうえで、身体拘束による抑制等が行われていましたが、RKLを装着した歩行器であれば、転倒リスクを減らして、いわば自由に徘徊していただくことができます。閉じ込めるよりも、そうして「歩行練習」をしていただけるわけです。

-なるほど。

姫野) 現場スタッフの負担軽減、離職率の低下にも繋がればと思います。2025年には介護職員が38万人不足するという予測もあるなど、介護の現場へのサポートは、日本にとっても大変重要な課題だと思っています。例えば、介護職員初任者研修は年齢制限がありませんので、高校生が取得して、アルバイト先となる施設があってもいいと思うのです。そうして現場を知れば、将来そこで働いてくれる若者も出てくるだろうと思います。

-素晴らしい考えですね。RKLも、まさに「ありそうでなかった」商品ですが、どうして思いつかれたのですか?

姫野) 介護保険制度が始まった年ですが、歩行が不安定な方に歩行器で歩いていただくリハビリで、後ろから自分の両腕を脇の下に通す介助をしていました。その時、たまたま持っていた自分のカバンを見て「これを座面代わりにしたらどうだろう」と思いつき、カバンの本体部分を裂いて、持ち手部分を歩行器に引っ掛けて利用したところ、見事に役に立ちました。このきっかけと認知症への対応で施設も大変だという経験とが重なって、本製品の開発を思いついたのです。そのアイデアを杉本社長に託し、こうしてビジネス化されました。

日本をリハビリする!

-今年、起業されたわけですが、どういういきさつですか?20歳代という若さでの起業は、社会的にも大変ありがたいわけですが。

杉本) これまで大手医療機器商社に勤め、病院のルートセールスをしてまいりました。そうした中で、日本の医療や介護の現場の問題点を自分なりに感じてきました。「現場」レベルで言えば、その苦労をなんとか改善できないかといったことですし、「社会」レベルで言えば、社会保障費の抑制をどうしていくのかといったことです。そして「若者」側の視点で言えば、社会保障費がこうして膨らんでしまって、自分たちの取り分はどうなるのか、無いのではないかという不平等感、不満もありました。

-いいですね!そういうストレートな問題意識はとても大事なことですね。それを起業のパワーに繋げられるのは、日本の活力のためにとても頼もしいことです。

杉本) そして、病院廻りをしている中で、姫野さんと出会い、RKLのアイデアをお聞きしている中で、ビジネス化することを決断し起業しました。

-最後にお二人に。今後の展開はいかがでしょう。

杉本) まずは、RKLの販売拡大が当面の取り組みですが、そのパッケージング作業は障害者作業所等に発注し、ビジネス循環を構築したいと考えています。そして、会社としては「日本をリハビリする」というテーマを掲げており、今後は、働く側にとっても理想的な介護事業所経営等も計画しています。

姫野) 厚生労働省の2017年度予算の概算要求に対して財務省が1,400億円の削減を求めたニュースを観て、介護保険事業のサービスを削るのではなくて、介護が必要になる方を減らせばいいと思いました。実際に1週間で90分間の歩行を習慣化することで認知症が予防できるという研究結果も出ています。例えば、老人保健施設のリハビリでは週2回の個別リハビリ(20分)が提供されていますが、これでは認知症を予防する週90分には足りていないと言えます。セラピストとしての立場では、RKLを用いた歩行練習でエビデンスに基づいた認知症予防が普及することを望みます。健康寿命の延伸で社会保障費を抑制するムーブメントを京都から起こしたいですね。

 

同社の今後の発展が大変楽しみですね!

お問い合わせ

商工労働観光部ものづくり振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

電話番号:075-414-5103

ファックス:075-414-4842

monozukuri@pref.kyoto.lg.jp

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