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ものづくり中小企業向け「新型コロナウイルスの検査セミナー(バーチャルラボツアー)」開催報告

新型コロナウイルス検査セミナー
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 新型コロナウイルス感染症の国内での感染拡大以来、「新型コロナウイルス感染症対策技術結集事業」等により、産業面から感染症対策関連製品等の開発を支援しているところですが、その一環として、実際に新型コロナウイルス感染症の検査を行っている京都府保健環境研究所京都府薬事支援センターに協力を得て、新型コロナウイルスの検査についてのオンラインセミナーを2020年12月2日、開催しました。

まず、検査工程と医薬品医療機器等法との関係の説明。
医薬品医療機器等法では、身体への侵襲性によりクラス分類が規定されていますが、直接患者が触れない診断用機器など、新型コロナウイルスの診断で用いられる機器は「クラス1.」に該当するものが多い。
「医療機器」の例としては、「検体採取」で用いる滅菌綿棒(医科用捲綿子)、「前処理」で用いる遠心分離機(汎用検査室用遠心機)、核酸抽出装置(検体前処理装置)、「検査」で用いるPCR(遺伝子解析装置、微生物分類同定分析装置。なお、前処理機能を有する全自動PCR装置もある。)、LAMP法(微生物分類同定分析装置、汎用分光光度分析装置)など。
「体外診断用医薬品」の例としては、PCR測定用試薬キットや抗原検査キットなど。
こうした情報検索は「PMDA医療機器等基準関連情報(外部リンク)」にて。

バーチャルラボ

続いて、検査工程の流れについての座学と「バーチャルラボツアー」。
新型コロナウイルスの検査で用いられるPCR、LAMP法などの核酸(ウイルスRNA)検出検査、抗原検査(ウイルスタンパク質)の中から、PCRを題材に説明。
一連の工程は、(1)搬入された検体からウイルスの抽出(前処理)、(2)ウイルスから核酸の抽出、(3)核酸を試薬の入ったプレートに添加(アプライ)、(4)リアルタイムPCR。
うち(1)の前処理は、粘度が高い唾液と、固形成分の混入もある鼻咽頭拭い液では、前処理の方法も異なるが、ボルテックスなどを経て遠心分離やフィルター処理でウイルス抽出。検体は量がまちまちでバランス調整も必要で、特に唾液は糸を引く場合もあり特に取扱いに注意が必要とのことで、苦労がうかがえる。そして、(2)溶解液等でウイルスの表面(殻)を溶解させ、RNAを漏出。次に(3)試薬を調製、アプライを経て、(4)リアルタイムPCRへ。
前半の(1)(2)は感染に、後半の(3)(4)はコンタミネーションに、それぞれ厳重に注意。そのため、ボルテックス(攪拌)、スピンダウン(容器のフタ裏についた液体をそこへ落とす操作)などの操作が何度も行われる。「分子ひとつ」であってもコンタミネーションは許されない。

困りごと
困りごと(ニーズのヒント)も披露。

薬事支援センターは、PMDA相談のための論点整理や、相談で分からなかったことの解説などのサポートをはじめ、薬機法以外のことも含めて幅広くサポートしているとのことですので、ぜひ、お気軽にご相談ください。

 

お問い合わせ

商工労働観光部産業振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4842

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