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青年海外緑と文化の大使レポート(マレーシア)

原 早恵子(出身:京都市) 平成23年度4次隊(職種:作業療法士)

 今回はマレーシアの伝統文化や生活、自然についてお伝えしたいと思います。

◯伝統文化(行事)について

 私の任地は、首都のあるクアラルンプールに近いため、高層ビルが立ち並び、他の州のような伝統文化を直接味わえる場所は少ないかなあと思っていたのですが、任地スラヤンにはBatu cavesという洞窟がありました!ここでは、年1回タイプーサム(Thaipusam)という祭りが開催されます。

 このお祭り、ただのお祭りではありません。信仰深いヒンズー教徒が神への感謝を表すために体やほお、舌などに長く太い釘や針を刺し、参拝するという奇祭なのです。苦行は危険を伴うため、他国では禁止されていますが、マレーシアではお祭りとして続けられています。

 いつものBatu cavesは272段の階段が一目瞭然なのですが、この日ばかりは階段が参拝客、観光客でいっぱいになります。そしてなぜか観覧車。ここはアミューズメントパークなのかなと一瞬思ってしまう華やかな光景の後に、針を背中に刺し、参拝するヒンズー教徒にばったり。

 思わず顔を覆ってしまう光景なのですが、ヒンズー教徒は凛とした表情で、参拝する洞窟への階段をまっすぐなまなざしで見ており、信仰の深さをひしひしと感じることが出来ました。

 マレーシアはイスラム教徒が大半を占めますが、同じ街にもヒンズー寺院、中国寺院があり、多民族国家を様々な側面から味わえる国です。

洞窟 観覧車針

 

◯生活について

 マレーシアは常にイスラム教が生活のそばに感じられる国だと思います。まず、朝は礼拝を呼びかけるアザーンの声で目が覚めます。活動中は、礼拝時間に合わせてスタッフや患者さんがスラウ(マレー語で礼拝場所)を行き来します。活動よりも礼拝時間を優先することが当たり前である環境に、当初は戸惑いましたが、まずは自分が知り、マレーシアをもっと知ろう、と思いながら生活していたように思います。

 食生活は、油分と糖分が多く、野菜をあまり食べない傾向にあるため、時間のあるときは自炊を心がけていました。しかし、南国ならではのトロピカルフルーツはどれを食べても美味。果物の王様ドリアン、みなさんは食べたことがありますか?独特の香りに、私は1回めは鼻をつまんで食べたのですが、回数を重ねると慣れたのか、少しずつ食べられるようになり、味の違いも分かるようになりました。とあるマレーシアの友人の家庭では、食べ終わったら、外の殻をお椀代わりにして水を飲み、ほてった体を冷やすそうです。

ドリアン

 

◯自然について

 マレーシアは亜熱帯性気候で、季節は乾季、雨季に分かれます。乾季は非常に気温も上がり、常夏ならではの熱さを感じるのですが、雨季は予想以上に朝夕が涼しく、配属先寮の水シャワーに気合いがいるくらいでした。

 マレーシアは、首都や小都市を含むマレー半島とボルネオ島にあるサバ・サラワク州で構成されているのですが、このボルネオ島は大自然の宝庫!!テングザルやオランウータン等の動物はもちろんのこと、透き通った海に入るとびっくりするくらいの数の熱帯魚がお出迎えし、日本ではなかなか発見出来なかったウミウシにもすぐに出会うことが出来ました。東南アジア最高峰のキナバル山からの日の出、日の入りも非常に美しいです。

 4095,2mの登山は非常に辛かったですが、登りきったときの達成感は帰国後の今も原動力となっています。

キナバル山キナバル山2

 

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