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第22回由良川水系・二級水系河川整備計画検討委員会

第22回由良川水系・二級水系河川整備計画検討委員会の開催結果

 

開催日時

平成27年1月21日(水曜日)15時~17時まで

場所

福知山市消防防災センター

出席者

【委員】8名(1名欠席)
川合 茂(国立舞鶴工業高等専門学校名誉教授)
池上 甲一(近畿大学農学部教授)
田中 俊文(公募委員)
長谷川 達(京都府立丹後郷土資料館学芸員)
藤本 英子(京都市立芸術大学教授)
槇村 久子(京都女子大学大学院教授)
森田 愛子(公募委員)
矢島 正枝(成美大学経営情報学部教授)
(欠席委員)
東山 憲行(宮津市立吉津小学校教諭)

【一般傍聴】 1名
【行政関係者】 17名
【報道関係】 4名

議事

・由良川下流圏域河川整備計画の変更原案に対する府民意見の募集結果について(資料1-1(PDF:70KB)1-2(PDF:84KB)

・由良川下流圏域河川整備計画(変更案)について(資料1-3(PDF:2,188KB)

・弘法川及び法川の短期対策について(資料2(PDF:2,254KB)

結果

・由良川下流圏域河川整備計画については変更案のとおり了承。
 今後の修正等は委員長一任で変更手続きを進める。
・国・府・市の協議会で検討された対策のうち府が実施する弘法川と法川の短期対策(河川改修、調節池、排水ポンプの整備)に新たに事業着手することは妥当。

主な質疑等

 【委員】
 最近の洪水の発生状況や集中的な雨の降り方をはじめ、前回出水で京都府出先機関の周辺道路が冠水した状況になったことを考えると、こういう協議会を臨時的なものから常設的なものに変えていくことが大事。年に1~2回でも定期的に現状をチェックすべき。

【事務局】
 この協議会は河川と下水道、国・府・市が連携し、対策をとりまとめるため設立した経緯がある。この目的に対しては、一定の役割が果たせたともの考えている。これからは、協議会での検討結果を踏まえて、現場・地域で対策を進めていく段階になり、推進調整会議(仮称)を立ち上げて、引き続き現場レベルでしっかりと情報交換しながら対策を取り組んでいくことになる。市の防災会議や水防協議会、関係部局と連携し、情報共有しながら取り組んでまいりたい。

【委員】
 B/C(費用便益比)=1.7は比較的高いと思う。住宅の密集しているところで、用地買収費、用地補償費がもっとかかるのではないか。また、土砂の流入対策はどうなっているのか教えていただきたい。

【事務局】
 B/C(費用便益比)は一定のマニュアルに基づいて計算した結果である。今回、現況の河川を極力生かしながら大規模な改修にならないよう検討しているところであり、特に、弘法川は、福知山市の区画整理事業で河川を広げる予定地を一定確保していただいている区間があり、概算ではあるが試算のコストでできると考えている。
福知山市において、弘法川上流の土砂が流出した河川の護岸整備が災害復旧等で行われ、対策が講じられることとしており、下流では、府の管理区間において断面を大きくするので、その結果、土砂堆積に対しての安全度は高まってくると考える。平常時の維持管理においても、できるだけ断面を維持し、能力を低下させないように取り組むこととしている。府の河川管理で対応できる範囲は河川の範囲に限られることから、上流域における森林や治山等の対策と連携しながら取り組んでいく。

【委員】
 弘法川は非常に土砂が流出したが、法川はほとんどなかった。どちらも崩壊が起こっているが、弘法川に出てきた土砂はほとんどが河岸侵食であり、護岸をしっかりすればかなり抑えられるだろうと考える。崩壊や土石流が上流域で発生したが、今回ため池でうまく止められている。ため池の効果を新たに考える必要があるという話が土木学会の調査でも報告がある。そういうことも踏まえて、ため池の整備を考えていけば、土砂対策はかなりできるのではないかと思っている。

【委員】
 「改修済区間」というのは、河川が改修済みで、これからさらにポンプ施設や調節池をつくっていくということで良いか。調節池はどういう形状になるのか。田園風景が見られ、その向こうに電車が走ってなかなか良い風景の平場ではないかと思う。

【事務局】
 改修済みの区間というのは、過去から改修され断面が確保されている区間であり、西川との合流点より上流が、断面がまだ足りない区間でこれから広げていくところである。下流は改修済み区間ではあるが、今回調節池をつくる区間にあり、調節池毎秒20万立方メートルを確保する計画を立てていこうと考えている。具体的な範囲等は治水上効果的な施設配置になるよう今後検討する。

【委員】
 短期なのですぐにやる必要がある。用地買収もこれからだと思うが、買収しやすいところからやっていったりするのか。

【事務局】
 調節池としての機能や効果が一番効率良く発揮されるように計画を検討し、それに基づいて地元の皆様に用地のご協力をいただきたいと考えている。概ね5年なので、福知山市と一緒に地元調整等を連携して取り組み、地元のご理解、ご協力を得ながら、できるだけ早く設計を固め、用地買収に入れるよう準備を進めていきたい。

【委員】
 「家屋の浸水深は別途精査が必要。今後、個別対策は、ハザードマップの作成を通じ、市民の協力を得て検討」と書いてあるが、概ね解消される状況について、航空レーザー測量で算定しているため、実際には昨年と同じ程度の洪水が来てみないとわからないということで良いか。家屋の浸水深は別途精査が必要というのは、家によって盛り土をしているところもあるし、そうじゃないところもあるので、その細かいところまではわからないという意味か。

【事務局】
 シミュレーションによる浸水深の結果は、代表的な高さで表したものなので細かいところまで判別できないため、宅地の高さや宅盤の高さを個別に確認し、市と地元と調整しながら耐水化等の対応について検討していく方向であると聞いている。

【委員】
 昨年と同じ程度の洪水が来た場合に備えて、短期対策の区間を9号線まで1.4kmで計画されている。予算に限度があると思うが、対策の目標を平成26年8月豪雨レベルのぎりぎりの対応ではなく、もう少し目標を上げて対策することはできないか。自然災害なので、去年以上の雨や洪水が来ない保証はどこにもない。

【事務局】
 治水対策の進め方として非常に悩ましいところである。府内各地で少しずつ安全度のレベルアップをしていくよう目標を定め、対策を進めている。今回災害を踏まえて、一定の目標としてまず、床上浸水をカバーするため、国・府・市で役割分担をし、それぞれ対策を打ち出したところである。予算やマンパワーに余裕があればさらに上を目指すことが望ましいと思うが、まずは、早急に今回の災害に対して地域の安全性を確保できるように、地域間のバランスや上下流のバランスなどを踏まえて今回目標や対策を整理させていただいた。府内各地で対策が必要なところがたくさんあり、その中でできるだけ重点化を図り、効率的な投資という観点から計画をとりまとめている。

【委員】
 床上浸水対策に特化されたのはとても評価している。床下浸水と床上浸水では全然、個人宅の受けるダメージが違う。

【委員】
 市民との協力、連携ということで言えば、ハザードマップも含めて、市民自身がどう考えて対応するか、あるいは市と市民がどう連携していくかということを考え、市のソフト対策を有効にいていくためにも、一緒に考えていく組織が必要。行政が対応してくれる、とまた考えてしまうと怖いものがあると思う。

【事務局】
 協議会でおおよそ対策のメニュー、役割分担が決まり、それを受けて推進・調整の場を現場レベルで設置していく。行政課題中心の枠組みになっているが、これからソフト対策といった部分も推進していこうとした場合には、やはり地域のご意見を聞く、あるいは情報を公開し、お知らせしていくことも重要と思っている。その進め方については、今後国と市と相談しながら、既存の組織との連携も含めてどういったやり方が良いのか検討していかなければならないと思っている。

【委員】
 今回の短期対策を早く有効に進めるために市民連携等が必要。河川整備計画は大体大枠の内容を記載してあるのでこれで良い。

【事務局】
 今後の推進・調整の場の組織運営を進めていく中で、地域の方と連携していく手法については引き続き模索していきたいと思っている。

【委員】
 ソフト面を含めた市民との連携とは、市民も入って図上訓練みたいな形で実際に動いてみるということが大事である。実際に動いてみると、不足がわかる。考えるだけじゃなくて、実際にやってみることによって対策というのが出てくる。そのような取り組みについて、国・府・市連携して考えていただいて、リードしていただきたい。

【委員】
 法川の延長1.4km「内水対策と連携を図る区間」のうち短期対策の区間は0.83kmで良いか。

【事務局】
 短期対策の区間は、現在の流下能力が特に低い箇所で、流下能力を大きく引きあげることによって、短期対策での床上浸水の解消という目標が達成できる。0.83kmの区間を事業の対象としている。

【委員】
 弘法川と法川による短期対策については、妥当であるという委員の意見であった。被災された地元は、一日も早く対策されることを望んでおられるので、事業の実施に当たって着実かつ早期に、今回示されたものを完成するように進めていただきたいと思う。
 また、整備計画の変更案が確認されたので、早期の変更手続を進めていただいて実現を目指していただきたいと思う。

 

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