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鴨川河川整備計画検討委員会 第1回委員会(平成20年6月13日)の開催結果

日時

平成20年6月13日(金曜日)午前9時30分~12時

場所

京都府公館 レセプションホール 

出席者

【委員】7名(2名欠席)
丘 眞奈美(歴史ジャーナリスト、放送作家)
勝矢 淳雄(京都産業大学教授)
川﨑 雅史(京都大学大学院教授)
金田 章裕(京都大学名誉教授)
戸田 圭一(京都大学防災研究所教授)
中川 博次(京都大学名誉教授)
水野 歌夕(写真家)
(欠席委員)
町田 玲子(京都府立大学名誉教授)
吉村 真由美(森林総合研究所主任研究員)
【一般傍聴】 8名
【報道機関】 7社

議題

審議結果

  • 委員長に中川委員を選出
  • 流下能力が低く築堤区間となっている鴨川下流域について、優先的に治水対策を検討していくことの必要性について、委員会共通の認識となった。
  • 不法占用や不法投棄などの課題が多い鴨川下流域について、整備のあり方を考えるうえで、景観の創出や街づくりとの連携などを考慮して検討していくこととなった。

主な発言内容

  • 河川及び流域の概要(事務局から鴨川の河道特性や歴史について説明)

【委員】
 京都府は、鴨川を整備していくためのシステム(懇談会、条例、府民会議など)を持っており、今後もこれを重視していけたらと思う。
【委員】
 「法」という漢字は、水が去ると書くように太古から治水との歴史は深く、「法」の名称がつく寺(法輪寺等)の多くは水との密接なかかわりがあったことを示している。そのため、河川整備にあたっては、「法」という漢字が示す祈りと感謝の精神が継続していたからこそ多くの文化を生んできたことを忘れてはならない。
【委員】
 川とその沿川にある都市は、川を中心に文化が発達している。
 河川の風景とそれ以外の沿川等の風景を調和させる必要があり、河川の側から見た理想の風景、景観を守ることを京都市に要請していって欲しい。
 河川だけでなく流域との関わりを重視し、街の水辺を形成していくことも重要である。
【委員】
 写真家の観点から鴨川は非常に美しい川であり、美しい川をより美しくする観点から質問や意見をしていきたい。
 市民の皆様にわかりやすい整備計画を策定してほしい。
【委員】
  鴨川は京都の顔であり、治水だけでなく、水文化、環境をも念頭に置いて整備を実施していくという認識が必要である。
 鴨川の時間的な変遷を考慮し、環境保全等についても議論できれば、と思う。
【委員】
 鴨川では上流域の子供たちは比較的川でよく遊んでおり関心が高いのに対し、下流域にいくほど関心がない。これは鴨川の現状を強く反映していると考えられ、場所々々に応じた整備を考えていく必要がある。
 鴨川に関心を持ってもらうためには、下流域においては鴨川の利用、景観を考えていく必要がある。
【委員】
 大都市にあってこれほどの急流河川は鴨川の他にはなく、それが特徴である。
 明治以前、昭和10年の大水害が起こるまでは水と砂(流砂)との戦いであった。昭和10年に行われた鴨川の大改修によって、治水安全度が向上したが、鴨川の姿は変化した。鴨川を昔の姿に戻すことが重要なのか、それとも今の鴨川を保持することが重要なのか、鴨川の景観としてどこに基準を置くのかを考える必要がある。
 川は変貌しながら安定し、定着していくと考えられるため、それらを踏まえて治水、景観、自然環境等、さまざまな議論をしていきたい。

  • 現状と課題(事務局から治水、利水、環境についての現状と課題の説明)

【委員】
 三条大橋では流量が毎秒1,000立方メートル程度で余裕高がなくなるため、流木が橋梁等に引っかかって、流量が流れないのではないか。
【委員】
 毎秒1,000立方メートルは流下可能かもしれないが、市街地では地下街等、空間の変化が生じており、万一の溢水時には、局所的に地下への被害が生じる可能性がある。また、高瀬川に水が流入することによる市街地の浸水も考えられる。
【事務局】
 河川改修は下流から実施したいと考えている。
 国土交通省の新しい中小河川河道計画見では、「掘込河道では余裕高を現実的な数値に見直してもよい」となっている。今回は、現状の説明ということで、掘り込み河川であったらどこまで流量を流せるかという資料を提出させていただいた。
 流下能力については、一定の目標まで向上させるためにどういう方法があるのかを議論していただきたいと考えるので、次回以降に資料を整理して提示したい。
【委員】
 中流部は掘込河道で治水安全度は高いが、地下空間の増加等の市街地の構造変化により、破堤しなくても浸水の可能性が考えられ、ソフト・ハードの両面から京都市と共同し、対応や防災体制の検討を行っていく必要がある。
 堤防の質的強化や水防についての様々な方法等、今後整備計画で議論していく必要がある。
 上流部の河床掘削を行えば、河床の高低差が小さくなることにより下流部の河床勾配が緩やかになり、上流と同じ流量で下流の水位は上がることとなり、それを堤防の高さ・強さでカバーしなければならない。
【委員】
 花の回廊という景観への取り組みがあるが、それを緑の回廊という形で全川整備していくのが望ましい。
 沿川における河川景観保全への協力に対して、例えば「水辺のまち並み賞」を作る等して評価し、それを市民にPRすることもひとつの手である。
【委員】
 水質は昭和40年代よりきれいになったが、50年前と比較するときれいではないように思う。
【委員】
 下流域については、まちづくりとセットで鴨川の整備を考えるべきであり、どのような街づくりが行われているのかがもう少し知りたい。
【委員】
 下流域の背割り堤ではセアカゴケグモが見つかったことがあり、人が歩けるような整備を実施した場合、それらの調査を実施してほしい。
 また、室外機を隠すような安価で購入しやすいカバーを開発してはどうか。

お問い合わせ

建設交通部河川課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

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