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第12回木津川・桂川・宇治川圏域河川整備計画検討委員会

第12回木津川・桂川・宇治川圏域河川整備計画検討委員会の開催結果

開催日時

平成25年9月9日(月曜日) 午後2時から午後4時まで

場所

御所西 京都平安ホテル 「白河の間」

出席者

【委員】7名
井上 和也(京都大学名誉教授)
川島 茂人(京都大学大学院農学研究科教授)
中村 久美(京都ノートルダム女子大学生活福祉文化学部教授)
羽倉 睦人(公募委員)
林 博之(京都府立嵯峨野高校教諭)
本郷 弥香(公募委員)
吉村 真由美(森林総合研究所主任研究員)
(敬称略、五十音順)

【一般傍聴】 1名
【行政関係者】 9名
【報道関係】 1名

議事

結果

 宇治川圏域の河川整備計画(修正原案)に関する府民意見の募集結果及びそれら意見を踏まえた河川整備計画(案)について説明し、概ね了解された。

主な発言内容

【委員】
 早期計画完成という市町からの要望があるが、費用対効果の計算条件では、今回災害の発生した河川の事業の完成見込みが15~30年後となっており、少し先過ぎるかなという印象を持った。このことは地元に対し説明されているか。
【事務局】
 地元に対し具体的な事業期間を示したわけではないが、5年ごとの事業再評価において事業評価委員会へ説明している。
【委員】
 重点整備河川に志津川が追加されているが、費用対効果分析の結果が示されていないのはどういうことか。
【事務局】
 災害復旧事業で取り組む非常に緊急性が高い整備区間として事業採択を受けているため、今回は分析を実施していない。
【委員】
 府民意見の「源点」は、河川の問題ゆえに「さんずい」がついているのか。
【事務局】
 原文のまま、掲載させていただいた。
【委員】
 3頁 図1-3 気温と降水量のグラフに使用されている京都地方気象台のデータは、2006年から最新のものに更新すべき。
【事務局】
 確認の上、最新データがあれば更新したい。
【委員】
 9頁「個々の家庭での雨水貯留浸透施設」というのは具体的にどういうものか。
【事務局】
 雨水タンクなどをイメージしている。
【委員】
 12頁 図1-9 河川別水利件数グラフの縦軸の単位は何か。また、調査年月は。
【事務局】
 「件数」の単位を追記したい。調査は平成21年時点であり、更新の有無については確認したい。
【委員】
 39頁の「防災訓練」を「防災・減災教育」、「避難訓練」とわざわざ使い分けたが、「防災・減災教育」とはどういうものを考えているのか。
【事務局】
 府が直接行う取り組みというよりも、市町村や地域が実施する活動への支援ということになる。具体的には、小学校等の総合学習の一環で行われる防災教育や、最近では、地域の方から行政へ防災・減災に関する講演等の要請もあるので、そういう機会を利用した啓発などが考えられる。
【委員】
 それは、訓練とはまた別に取り組みをはじめるということか。
【事務局】
 訓練や啓発などと一線を画すわけではないが、例えば、学校教育の現場では、府の防災部局や教育委員会が取り組む防災教育などとの連携を考えている。
【委員】
 雨量や水位の観測機器について設置状況の図が挿入され、非常にわかりやすくなったと思う。これら機器の観測データは、例えば、インターネットを利用されていない一般府民はどうやって逐次情報を得ることになるのか。気象庁とも連携してとあるが、どのような情報伝達の仕組みになっているか教えていただきたい。
【事務局】
 雨量、水位、それからカメラの映像を多様なメディアを介して情報を伝えることを目指している。例えば、パソコン、スマートフォン、地上デジタル放送のNHKデータ放送、携帯電話など。
【委員】
 ここに難しい問題がある。こうした防災情報をいち早く知らせなければならない多くの高齢者が、最新の情報機器の操作にあまり習熟されていないということ。もう一つは、電気が切れるとほとんどの機器が使えなくなるという問題で、スマートフォンといえど充電できる間しか使えない。最終的には、やはりラジオぐらいかという気がする。ラジオなら、乾電池の交換で使えるし、防災グッズの中にもサイレンが鳴ったりライトが点いたりするものもある。
【委員】
 13頁の「穏やかな水質改善傾向」というのは、「緩やかな」が適切。また、「下水道が・・・ほぼ普及しており」とあるが、普及というのは100%の状況を意味するわけではないので、「ほぼ100%普及」という表現が適切ではないか。
【事務局】
 そのように修正したい。
【委員】
 例えば、新幹線は事故などほとんど発生しない前提で運行が成り立っているが、河川の場合は、計画規模を超える大雨が降れば必ずどこかで事故(水害)が起きる。この計画自体が、水害を100%完全に防ぐものではなく、徐々に安全度を上げていく途中段階のものであるという認識を皆が持てるよう、うまく伝える工夫ができないだろうか。
【事務局】
 ご指摘のとおり、河川整備計画が段階的な計画であることが、分かりにくいところはある。河川ごとには、安全度や流下能力など現在の整備状況がどの段階にあるか、そして整備計画でどのレベルまで実施するかということを明示したうえで、PCDAのサイクルに則り適宜フォローアップしながら、次のレベルに上げていくというような方法もある。本計画でも、17頁に「本整備計画は現時点をベースに作成したもので、これからの状況の変化や新たな知見等により適宜見直しを行うと」いうことを書き込んでいる。
【委員】
 将来計画の目標に対し、今はこんなところだよというようなイメージを表す図にできないか。
【事務局】
 いろいろな整備水準の河川を横一線で整理することは困難であるが、表現については、今後検討させていただきたい。
【委員】
 今の話は、震災も含め防災計画検討の場においていつも議論になる。防災の観点と減災の観点の間の災害レベルに、どこで線を引くというのはなかなか難しい。先ほどの情報伝達もそうであるが、河川だけではなく、ほかの災害にも共通した課題だと思う。
【委員】
 近年、自治会等で自主防災組織結成の重要性が叫ばれているが、府管理河川おいても、河川防災監視協力員といった自主防災的な協力員をそれぞれの地区に置く仕組みを作ってはどうかと思う。不法投棄や異常を発見すれば関係機関に通報するなど、全てお役所任せではなく、地域住民が河川の防災や維持管理にも協力をする。そうすることで、河川に対する愛着や関心を持ってもらえると思う。
【事務局】
 京都府では、以前、河川ごとに河川愛護推進員という協力員を地元の方にお願いし、月に一度は川を歩いていただいて、不法投棄や水質、寄州の堆積、護岸の異常など、何か変化があれば報告があった。今は、その制度がなくなってしまっているので、経緯などを調べてみたい。
【委員】
 いろいろ河川愛護の活動をされている団体、ボランティア活動をされている団体はたくさんあるが、それもまた高齢化でなかなか若い人が出て来ないという頭の痛い事情もある。もう少し行政的な補助があると助かるが、なかなか難しいようだ。

お問い合わせ

建設交通部河川課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-432-6312

kasen@pref.kyoto.lg.jp