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第5回新総合計画策定懇話会の開催結果

日時

令和元年6月3日(月曜日)午後3時30分から午後5時00分

場所

ルビノ京都堀川地下1階平安の間

出席者

委員

松本座長、伊豆田委員、稲垣委員、伊庭委員、郡嶌委員、齋藤委員、徳岡委員、鳥屋尾委員、中川委員、錦織委員、布部委員、牧委員、松井委員

事務局

西脇知事、松本企画理事、稲垣政策企画部長、勝目総務部長、加藤政策企画部副部長、田中政策企画部企画参事、石澤計画推進課長

配布資料

議事内容

全体構成・将来構想・基本計画(分野別基本施策)についての主な意見
  • 各資料の間で、社会像という表現と将来像という表現が使われていますが、社会像という表現は抽象的で意味が分かりにくいので、将来像に統一する方が良いと思います。
  • 従前にリーディングプロジェクトと表現していたものを変えて、今回5つのきょうとチャレンジを提案され、その中にそれぞれの将来像に対応した主な重点新規方策が示されましたが、今回新たに示された重点新規方策と、これまで議論されてきた基本計画の中の20の分野別基本施策との関係性が分かりにくいと思います。
  • 今回の中間案について、人間が取り組む自然環境の問題が抜けているのではないかと思います。環境には2つの取組方があり、1つはadaptation(適応)ともう1つはmitigation(緩和)があります。従来mitigationを中心に対策が行われてきたわけですが、それだけでは手遅れになるということで、adaptationという適応するという考えになり、災害対策を意識した「自然環境を守る」という形になったのだと思います。
  • そもそも環境問題と言うのは、どちらかというとmitigationが中心で、それでも間に合わない場合にはadaptationに取り組むべきであり、二重の取組が必要となりますので、「従来の取組+新たな展開」として「mitigationだけではだめでadaptationだ」という形が取組として示されるよう、自然環境に対する取組を検討いただきたいと思います。
  • 資料について、前回の懇話会から全体を再編成してくださり、京都府の柔軟な姿勢に敬意を表するとともに、すごく分かりやすくなったと思います。
  • 資料3-1について、横軸が4つの将来像、縦軸でチャレンジという形に組まれていますが、例えば文化は「文化創造きょうとチャレンジ」しか文化の力で新たな価値を創造する京都府がないのかと受け取れます。「子育て環境日本一きょうとチャレンジ」や「府民躍動きょうとチャレンジ」でも文化の力で何かできるでしょうし、施策に空白がないようにしないとチャレンジとして取組む意味がないと思います。
  • 20年後に実現したい4つの将来像について、京都府民の立場からすると、将来像として掲げたものが実現されているのかどうかを理解する一つの良い機会だと思います。例えば、府民の方が一緒に集まって議論するような形でも良いと思いますので、将来像が実現しているのかどうかを評価するような仕組みを検討いただきたいと思います。
  • 将来構想の中で、「私たちは挑戦します」と斜体の字で書いてあり、決めゼリフを使って府民の方に理解を求めるということは、府民へ分かりやすくしようという努力が伺え、良いことかと思います。これからパブリックコメントを実施されるということなので、この決めゼリフが良いのか悪いのかも含めて、さらにおもしろいフレーズなど、府民参加ということを意識して工夫していただければと思います。
  • 将来構想について、明治維新の次に東京奠都という項をつくっておられます。私は東京奠都で良いと思いますが、違う御意見もあるので、どのように表現するのが良いのかは、もう一度検討されても良いかと思います。
  • 資料3については、懇話会の第1回目や第2回目の際に議論のあった、部会横断的な課題をどう扱うのかということに対する回答にもなっているわけでして、空白のないよう埋めていただきたいと思いますが、横断的な形で取り組まれている点は良いと思います。
  • 環境と経済と社会の鼎立(ていりつ)というのが一番重要な問題だと思います。子育てや文化などの「社会」、新産業などの「経済」、そして「環境」の鼎立を目指して、もう一度まとめていただきたいと思います。
  • 資料3-1について、図式で説明していただいて気づいたことですが、「府民躍動協働チャレンジ」のところに京都式農福連携・6次産業化プロジェクトがあり、社会像では「人とコミュニティを大切にする共生の京都府」に分類されています。人を軸にして考えておられることからの分類かと思いますが、最終的には産業にも繋がるものなので、こういった2つの社会像に跨がる施策をどのように表現していくかは、課題だと思います。
  • 資料3-1について、横軸に将来像が記載されており、縦軸にはそれを実現するための手法が記載されているかと思っていましたら、縦軸の方も将来像のような方法論が記載されており、分かりにくくなっていると感じます。将来像を実現するために基本計画で1から20までの施策を作ったわけですので、それをこの中に散りばめられていくと、全てが埋まることにもなるのではないでしょうか。
  • 資料3-1に新規施策として記載されている施策と、これまで議論されてきた基本計画の中の20の分野別基本施策との関係性を分かりやすくする必要があると思います。
  • 資料5の35ページ、けいはんなの20年後に実現したい姿について、人類的課題の解決に貢献するというのは一番の大きなけいはんなのテーマではありますが、もう少し具体的に記述できないでしょうか。例えば、世界中から優れたアイデアや技術をもつイノベーターが集まってくる実証創造都市であったり、あるいはトップレベルの研究者が世界から集まり研究成果から新たな社会的、経済的な価値などを創造する研究開発型のイノベーション拠点など、20年後なのでもう少し具体的に記述いただきたいと思います。
  • けいはんなの広域まちづくり構想について、スマートシティという言葉を使っていただいていますが、Society5.0の中でもうたわれているとおり、地域の特色を生かしながら人口現象にどう対処していくのかなど、様々な観点でスマートシティ化を図っていくということが、京都府全体のまちづくりの一つのテーマとして必要だと思います。
  • スマートシティ化を進めていく上では、京都議定書の関係で「DoyouKyoto?」というキャッチフレーズをつくって世界に発信したように、それぞれの地域の特色を生かしたキャッチフレーズにより、取組を進めていくことも良いのではないでしょうか。
基本計画(5つのきょうとチャレンジ・広域まちづくり構想・数値目標についての主な意見)
  • スマートシティ化へのアプローチの仕方として、今回MaaSというものが非常に強調してあげられており、方向として間違っていないので積極的に進めるべきだと思います。
  • ただ、そのMaaSについてどこに位置付けているかというと、一つは基本計画の19番、「成長・交流・情報・暮らしの基盤づくり」で、特に暮らしの基盤として地域公共交通との関連であげられており、広域まちづくり構想の中では、「スマートけいはんな広域連携構想」にあげられています。ところが、チャレンジの方では「新産業創造成長きょうとチャレンジ」にあげられています。しかも、これは京都府独自の新しいMaaSの捉え方だと思いますが「MaaS+α」という表現を使っておられ、テレビやWeb会議、工場にまでMaaSを適用していこうと、意味がよく分からなくなっています。
  • MaaSというのは、人の移動に関わる様々な機能を一体化、一元的に統合して、一つのサービスとして提供していくということが一般的な考え方だと思います。もちろん、そこに自動運転とか、あるいはカーシェアリングやライドシェアリングなどの新しい自動車を使ったサービスというものも付け加わったりしていますが、基本はまさに人の移動なわけで、そこに工場が入ってくるというのはどういうことなのか理解ができませんし、それが基本計画の19番「成長・交流・情報・暮らしの基盤づくり」の地域公共交通の利便性向上と暮らしやすいまちづくりを進めますの中に入ってくるというのはどういうことなのか、プラスアルファとは一体何なのかというのを改めて検討し直していただきたいと思います。
  • また、MaaSを進めていく上では、けいはんなだけではなく、京丹後市から南山城村まで、それぞれの地域の実情に対応した新しい交通サービスの提供のあり方として、スマートシティ化を目指していく、そういう方向に進んでいただきたいと思います。
  • 「MaaS+α」という表現については、言葉の中身が府民に分かるように検討をしていただきたいと思います。
  • MaaSを待ち時間がないという意味でシームレスモビリティという形に整理して、シームレスモビリティの促進でも良いかと思います。
  • 政府は、次世代型モビリティシステムとか次世代型モビリティサービスという表現を使って、その中にMaaSや自動運転、新しい自動車に関わる技術など、そういうものをまとめて次世代型モビリティというような表現をしています。これは交通の問題なので、それ以外のサービスを統合して、新しいサービスとして提供することをプラスアルファとして整理しているのであれば、MaaSがそのサービスの一つであるということが分かるように整理する方が良いと思います。
  • 資料6の10ページについて、このチャレンジの右側の一番下、ここだけまとめ方が防災と防犯交通安全という機能的な問題でまとめられており、この他のチャレンジは誰と協力するのかという形でまとめられておりますので、統一した方が良いのではないでしょうか。
  • 数値目標について、活動指標よりも成果指標重視というところは良いと思います。ただ資料5を見ると、部局ごとではない形で施策が整理されておりますが、これを実行していくときには当然部局が出てくると思います。それから5つのきょうとチャレンジについても、これは部局横断型で対策の手立てを進めていくと思います。こういった際、府民からすると成果指標で良いのですが、行政からすれば、施策の進捗状況を把握することも重要ですので、アクションプランのような形で進めていくことも必要だと思います。
  • 資料6の3ページについて、到達目標の一番下に「障害のある人とない人がともに交流したり、活動する場に参加している人の割合」をアップさせることが記載されていますが、読めば読むほど深い数値目標だと思います。参加している人の数値をアップさせることに一体何の意味があるのでしょうか。交流のある人とない人だから、その場を創出するということに価値を持たれているのか、本来障害のある方とない方の活躍できるための場を数値目標にしていいのかとも思いますので、検討をお願いします。
  • 資料6の4ページ「障害者の躍動」について、「ICTを活用した就業支援の仕組みづくり」と、ICTに限定して記載されていますが、障害のある方々の就業支援がまだ安定していない中では、ICTに限定せずに「ICT等」というような形で就業支援の仕組みを作っていく方が良いのではないかと思います。
  • 資料7の5つの広域まちづくり構想について、「北山「文化と憩い」の交流構想」がありますが、内容は府立総合資料館の跡地活用プロジェクトなので、なぜこれが広域まちづくり構想なのか違和感を覚えます。基本計画の中でも、「文化力による未来づくり」の項目や、「文化創造きょうとチャレンジ」の中にも、北山エリア「シアターコンプレックス」があがっています。なぜ更にその上に広域まちづくり構想として位置づける必要があるのか、またこの場合の広域まちづくりとはどこを指すのかが分かりません。この構想だけが他の構想と比べ違和感を覚えますので、広域まちづくり構想から外すべきだと思います。
  • 評価についてですが、これから我々が進んで行く時代というのは、資料にも出ているように今まで経験をしたことがないものであり、そういった中で、20年の計画を固定させるというのはすごく危険ではないかと思っており、数値目標については、あまり数字に拘ることなく、現状の進み方を振り返る評価の仕方が良いのではないかと思っています。今後の指標として目標を設定することは重要なことですが、達成できなかったときに、できなかったらダメなのではなく、どうしてできなかったのか、あるいは本当に達成する必要があったのか、というような柔軟な評価の仕方により、更にどういう施策を組み入れていけば良いのかと考える形にしてはどうかと思いますので、検討をお願いしたいと思います。
  • 資料5の37ページ、11番の方策について、「丹後・知恵のものづくりパークにおいて、女性も含めたものづくり未経験者や」と記載されていますが、なぜここだけに「女性も」という言葉が必要なのかすごく違和感があります。記載する必要はないのではないでしょうか。
  • 将来構想について、「一人ひとりの夢や希望が全ての地域で実現できる京都府をめざして」ということで、「全ての地域」としていただいたことに、とてもありがたく思いますし、きょうとチャレンジについても、「府民と協働で」と、府民のやる気を起こす言葉を入れていただいたことはとても良いと思います。
  • 丹後地域について、女性の流出がとても多いと感じておりまして、そのようなこともあり、ものづくり産業で働く女性が非常に少ないのが現状ですので、ここは特に強調して施策を進めていただきたいと思います。
  • 資料全てに関係していることですが、府民の方はこういう資料を渡されたとき、全てに目を通すわけではないと思いますので、どういうふうに見られるのかという視点で資料を作る必要があると思います。例えば子どもを持っているお母さんであったらどの項目を見るだろうとか、学生だったらどの項目を見るのだろうというように、それぞれが目を通しやすいように工夫する必要があると思いますので、府民の方に向けた資料というところを意識して提示いただければと思います。
  • 資料3-1について、これまで議論してきた施策がここに入ることにより、全ての枠が埋まるということで、一番はじめから議論を重ねてきた一つ一つの施策がここに作用していくことがうまく表現できるのだろうなと思い、出来上がるのが楽しみです。
  • 数値目標について、考え方は共感しますが、どうしても活動指標が散見されるというところが正直な感想です。目標としている数字が増えることで、成果としてどうなるのかというところまでを関連付けられた目標数値の設定ができると、すごく良いと思いますし、それに解説を加えると、よりよく理解できるのではないかと思います。

 

 

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