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京都府総合計画詳細版【基本計画】(音声読み上げ13)について

11.文化力による未来づくり

20年後に実現したい姿

誰もが文化に親しめる社会

  • 誰もが、年齢、性別、障害の有無、経済的な状況、居住する地域等にかかわらず等しく、多様な文化に親しみ、参加し、文化を創造することができる環境を整備することで、自らの文化的表現力を高め続けられる社会が実現しています。

文化が活力を生み出す社会

  • 芸術や伝統芸能、生活文化等の多様な文化と、観光、産業、福祉、教育など幅広い分野とが相互に結びつき、刺激し合うことで、それぞれの魅力と付加価値が高まり、各地域が活性化し、暮らしと経済の好循環が生み出されている社会が実現しています。

感性豊かで創造的な社会

  • 伝統的な文化から先端技術を活用した現代アートまで、多彩な分野で活動する国内外の人々が、京都を舞台として交流・協働し、その交わりから新しい文化が生まれ続ける社会が実現しています。

暮らしの中に多様な文化が息づく社会

  • 衣食住の生活文化をはじめとする文化が日常生活に息づき、日々の暮らしの中で、先人の積み重ねを実感できており、地域文化の多様性が大切にされている社会が実現しています。

現状分析・課題

  • 過疎・高齢化の進行により、市町村の文化協会の会員数等が減少するなど、地域の文化活動を支える力が弱くなっています。
  • 京都には多くの芸術系大学があり、文化芸術による地域づくりを支える人材として確保・育成することが求められています。
  • 文化庁の京都移転や「文化芸術基本法」の改正、アート市場の活性化等も含んだ「文化経済戦略」の策定など、日本の文化行政は従来の文化芸術振興に止まらない、新しい局面を迎えています。
  • 世界の美術市場規模(平成30年(2018年))は、約7兆5,000億円ですが、日本は2,461億円に止まっています。
  • 近年の情報通信技術の進展は目覚ましく、文化芸術の分野でも、ARやVR等の最先端技術を活用した新たな文化の創造の可能性が拡大しています。
  • 京都は、伝統産業、コンテンツ産業や食産業等の文化を基盤とした特色ある産業が盛んです。また、近年ITや先端産業の研究開発拠点の立地が進んでおり、産学公連携活動の実績も豊富です。
  • 府内の国宝(234件)・重要文化財(2,187件(国宝を含む。))の件数は、いずれも全国2位となっています。また、無形文化財も多数存在します。
  • 府の独自制度として暫定登録文化財制度(平成31年(2019年)4月現在1,143件登録済み)を創設し、全国に先駆けて、新たな文化財保存の仕組みをつくっています。

4年間の対応方向・具体方策

切れ目のない、世代を超えた文化体験を充実し、文化に関わる(担う・支える・楽しむ)人が増え、その裾野を広げる取組を進めます。

1.府内各地で「ミュージックキャンプ」を開催し、その成果を「府民総合奏(ふみんそうがっそう)」として府立京都スタジアムで発表し、音楽の裾野を拡大します。(重点・新規方策)

2.京都に集まる世界のアート関係者と京都のアーティストをつなぐ機会を創出するなど、世界のマーケットで活躍できる人材、文化を支える人材を育てます。

3.府立大学和食文化学科等と連携した和食文化人材の育成や、茶道、華道、その他の生活文化を学ぶ機会を創出します。

4.小学校等に優れた芸術家・工芸家等を派遣し、体験活動を行う「京都式文化体験プログラム」を展開します。

5.高校生や歴史・建築を学ぶ大学生を対象に、文化財の保存や修理、職人の仕事に興味を持ってもらえるよう、建造物修理現場の見学や職人体験事業を実施します。

伝統文化、生活文化を継承するとともに、文化財の保存・継承・活用を進めます。

6.「文化財保存・活用促進プロジェクト」を創設し、

  • 文化財の価値や継承の大切さが広く地域の人々に伝わるよう、社寺等の文化財において地域の特色を生かした文化に親しむ取組を支援するなど、文化財に親しむ機会を増やすことで、保存に対する認識も高まるという、文化財の「保存」と「活用」の好循環を生み出します。(重点・新規方策)
  • 文化財の公開等を支援する、文化財の専門知識を有した人材を養成します。(重点・新規方策)
  • 文化財の高精細画像化やVR、AR等の利用を図り、観光・教育資源として活用するほか、関西文化学術研究都市において、触れることのできるクローン文化財の展示・作製の拠点を整備し、アジアの文化財センターをめざします。(重点・新規方策)

7.史跡を巡るツアーの実施や国宝等の文化財建造物修理現場の公開、府立郷土資料館の出前授業等により、世界に誇る貴重な文化財を保存し活用する取組を進めます。

8.府、京都市、宇治市、京都商工会議所等で設立した古典の日推進委員会を中心に、古典の日フォーラムなど古典を広く根付かせるための取組を、文化庁とともに全国に広げ、朗読コンテストなどを実施します。

9.華道や祇園祭、節句等の京都の暮らし・文化と密着した花材のニーズに応えるため、卸売市場や小売店、生産者等と連携し、花きの供給体制を構築します。

10.文化財保存活用大綱において府内の文化財の適切な保存と活用を図るための基本方針を示すことにより、文化財をまちづくりに生かしつつ、地域社会総がかりでその継承に取り組みます。

11.府内に多数存在する貴重な文化財の保護のため、「暫定登録文化財」制度により、緊急の保護対策を講じます。

12.「双京構想」の実現に向けて、伝統的な宮中行事の復活を含めた文化的な行事等により、皇室の方々が京都へお越しいただく機会を増やすよう、京都市をはじめとする関係機関と連携して取り組みます。

多彩な交流の場を創出し、新たな文化を創造します。

13.京都経済センターやけいはんなオープンイノベーションセンター(KICK)、北部産業創造センターなどにおいて、先端科学・産業の技術研究者等と京都が持つ有形・無形の文化芸術関係者との知的創造のための交流の場を創出します。

14.映像を核としたクロスメディア産業の育成を進めるため、コンテンツ関連企業の集積により、クリエイターや研究者等が交流できる環境を整備します。

15.伝統芸能や美術工芸など多分野の文化芸術団体のネットワーク化と連携により文化創造を促進します。

地域における文化活動の振興を図り、観光、まちづくり施策との連携を進めます。

16.文化庁と連携し、暮らしの中に息づく伝統文化や生活文化を守り伝えるため、「地域文化継承プロジェクト」として、地域の祭りや伝統芸能の担い手確保に向け、大学生など外部人材の活用の仕組みを創設します。(重点・新規方策)

17.令和元年(2019年)9月に開催する第25回国際博物館会議京都大会を契機として立ち上げた、府内の博物館・美術館等のネットワーク「京都府ミュージアムフォーラム」を活用するとともに、京都市内博物館施設連絡協議会と連携し、相互に連携した地域文化講座・体験学習を実施します。

18.大学や文化団体、博物館等が実施する文化講座を、ネットを活用して配信できる仕組みを整えます。

世界のマーケットを見据えた取組を進めるなど、文化関連産業の振興を図るとともに、文化を生かした新たな産業の創造を促進します。

19.「京都国際アートフェア」の開催により、世界で活躍する一流アーティストの作品や京都と世界のクラフトを一堂に鑑賞、販売できる機会を提供し、日本の現代アートの価値向上やクラフトの世界展開を後押しします。(重点・新規方策)

20.アート&クラフトの拠点を形成するとともに、文化芸術作品の制作、発表から海外市場も含めた販売まで、京都で一貫して行うことができる一連のサイクルを創出します。

21.東京オリンピック・パラリンピックなどのゴールデンスポーツイヤーズや2025年日本国際博覧会(略称「大阪・関西万博」)を迎え、産業やスポーツツーリズムと文化芸術を融合させて観光や地域振興にも貢献するよう取り組みます。

22.クリエイターの表彰制度等により、コンテンツ事業者を支援します。

京都の文化の国内外への発信を進め、文化を通じた国際交流を進めます。

23.VR、AR等を活用した地域の文化資源を体験できる文化発信・観光まちづくりの拠点「地域文化次世代情報発信・体験拠点」を整備します。(重点・新規方策)

24.博物館などの文化施設の多言語対応やナイト鑑賞、多様な方法による情報発信等により、文化・芸術鑑賞等のバリアフリー化を進めます。

25.留学生や海外への留学予定者に対し、京都文化を体験する取組を実施します。

26.府、京都市及び京都商工会議所が立ち上げた「文化力プロジェクト2016~2020」の推進など、文化庁や関係市町村、大学と連携し、文化が身近なものと感じられるよう文化の発信を進めます。

文化活動を支援するための専門人材等の確保を進め、文化活動拠点の整備を進めます。

27.府立文化芸術会館等、老朽化が進む既存文化施設の機能継承も踏まえ、様々な規模の劇場等が集積した「シアターコンプレックス」など、旧総合資料館跡地、植物園などの整備に取り組みます。(重点・新規方策)

28.地域アートマネージャー等、文化芸術専門人材の配置によるシンクタンク機能や持続的な事業推進のための体制を整備します。

29.北部地域の歴史、文化、観光の拠点施設となる博物館をめざし、府立丹後郷土資料館のリニューアルに取り組みます。

30.府の整備する施設において、例えば整備費の1%相当をその施設に関連、付随する芸術・アートに活用します。

 

基本計画(音声読み上げ14)に続く

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