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京都府総合計画詳細版【基本計画】(音声読み上げ5)について

3.安心できる健康・医療と人生100年時代

20年後に実現したい姿

全ての地域で質の高い医療体制が確保

  • 府内のどの地域でも質の高い水準の医療を安心して受けることができる体制が確保されています。

健康づくりへの意識が高まり健やかな生活が送れる社会

  • 府民一人ひとりの健康意識が向上し、自ら健康づくりや介護予防に取り組むことで健康で心豊かな生活を送れる社会が実現しています。

高齢になっても、能力を発揮でき住み慣れた地域で安心して暮らせる社会

  • 高齢になっても、経験や能力に応じて社会的な役割を担うことができる仕組みがあり、住み慣れた地域で安心して暮らすことができる社会が実現しています。

現状分析・課題

  • 府民の平均寿命は、男女ともに全国平均を上回っているものの、いわゆる健康寿命の平均は、男女ともに全国平均を下回っています。
  • 人口10万人当たりの医師数は、京都府全体では全国平均を大きく上回るものの、二次医療圏ごとに見ると偏在があります。現在の二次医療圏を基本としながら、疾病によっては医療圏を越えた病院連携を行うなど、より柔軟で適切な医療体制のあり方についての検討が必要です。
  • がん(全部位)の罹患数は年間約19,500人で、20年後には約4,000人増加すると推計されており対策が必要です。
  • 高齢者を対象とした意識調査において、「個人又は友人と、あるいはグループで自主的に行われている活動に参加したい」と答えた人は約7割であり、高齢者の社会参加・活躍の場が求められています。

4年間の対応方向・具体方策

府民全員が自らの健康は自ら守るとの意識を持ち、疾病の早期発見・治療につながるよう健康診断やがん検診を受診し、生活習慣の改善や健康づくりを進め健康寿命を延伸します。

1.「地域別健康課題克服プロジェクト」を創設し、3大生活習慣病である、がん・心疾患・脳血管疾患等を減少させるため、健診データやレセプトデータ等のビッグデータなどから地域の健康課題や個人の健康阻害要因を明らかにし、健康づくりから安心できる医療提供体制の構築まで、市町村等と共に対策を講じます。(重点・新規方策)

2.職場の健康づくりが企業価値を高め、人材定着につながるという好循環を生み出す「健康経営応援隊(仮称)」を創設し、企業や健康サポート薬局等と連携した健康づくりを進めます。

3.健康無関心層に対して、IoT等を活用した食や運動の環境を整備し、健康づくりを支援します。

4.中学校、高等学校において、がんを含む健康教育を実施します。また、企業において健康づくりや健診の受診奨励を行う「健康づくり(がん予防)推進員制度」を創設するとともに、労働局等とも連携し、仕事とがん治療の両立を支援します。

5.介護予防・日常生活支援の担い手となるNPOやボランティア団体等の育成やスキルアップに取り組み、要支援1、2の方など支援を必要とする高齢者一人ひとりが介護予防・生活支援ニーズに応じたサービスを受けることができるよう、市町村を支援します。

6.加齢に伴う筋力の衰えや活動の低下(フレイル)を予防するため、体操等の身体機能改善と栄養管理、口腔ケアを複合的に実施する「京都式介護予防総合プログラム」を含めた住民主体の介護予防の取組を推進し、高齢者が自立した日常生活を送れる地域づくりを進めます。

7.成人層の歯周病予防やオーラルフレイル(口腔機能の衰え)予防などの取組により、80歳になっても自分の歯を20本以上保つ8020(ハチ・マル・ニイ・マル)運動を強化します。

8.薬物依存症につながる麻薬や大麻、向精神薬等の薬物乱用の防止について、府民、特に青少年が、より身近な問題として感じられるよう医療施設見学会の開催やSNSを活用した効果的な啓発を推進することで、健康被害の拡大を防止します。

9.改正健康増進法の趣旨を踏まえ、京都府受動喫煙防止憲章に基づき、受動喫煙ゼロや健康への影響が大きい子どもや患者に特に配慮するなど府全体で取組を進めるとともに、禁煙治療を行う医療機関の増加など、禁煙しやすい環境を充実させます。

在宅医療から高度医療まで高い水準の医療体制を府内全域で整えます。

10.小児・産科や脳血管外科などの診療科の偏在について、医師確保対策の充実・強化や病院機能を明確化した新たな医療体制ネットワークの構築を進めます。

11.道路交通網の整備による移動時間の短縮や遠隔医療等の発展を踏まえ、周産期医療や循環器系などの高度医療に対応した柔軟性のある医療圏の構築を進めます。

12.保健所単位で設置している地域医療構想調整会議において地域の課題を明確化し、地域で必要な病床機能の確保や在宅医療の提供体制を構築します。

13.入院患者のQOL(生活の質)を向上するため、府立医科大学附属病院において病棟の整備プランを策定し、療養環境を整備します。

14.府立洛南病院の病棟再整備を進め、精神科救急の拠点機能を強化するほか、児童・思春期の心の診療、増加するうつ病やアルコール・薬物依存症など、多様化する精神科医療ニーズに対応します。

15.産学公連携により安心・安全な医薬品や医療機器等の開発支援等を行う「薬事支援センター(仮称)」を設け、京都発の新たな支援体制を構築します。

16.二次医療圏に地域がん診療連携拠点病院等を整備し、地域の医療機関との連携体制の強化や人材育成・診療機器整備を支援するとともに、がん総合相談支援センターの北部地域への巡回相談を強化して、府内のがん診療・相談の均てん化を進めます。

17.府立医科大学附属病院をがんゲノム医療の拠点とする遺伝子解析に基づく治療や、永守記念最先端がん治療研究センターを活用した陽子線治療等を提供するとともに、BNCT(中性子捕捉療法)研究施設の民間協働整備を進めます。

18.府立医科大学附属北部医療センターに、がんの診断から治療までを一体的に行う「がん診療棟」を整備し、府北部地域における高度がん医療体制を構築します。

19.小児がんの子どもについて、小児がん拠点病院と地域の医療機関や訪問看護ステーション等が連携し、晩期合併症(治療終了後数年を経過して健康上の問題が生じること)への対応をはじめとする長期的なフォローアップ体制を充実させます。

20.がんと診断されたときから適切な緩和ケアが提供できるよう、医師・看護師等に対する研修を実施するとともに、患者や家族が安心して過ごすことができるよう、地域医療の連携を強化します。

21.小児救急電話相談(#8000)による子どもの病気に対する保護者の不安等の解消に加え、高齢者に対応する救急受診前相談など、医療相談を充実させます。

22.観光客や外国人がどこで体調を崩しても、安心して受診できる仕組みを関係機関と連携し構築します。

23.府民や観光客、医療機関に対する迅速かつ的確な感染症情報の発信、適切な医療の提供など、グローバル化の進展に伴う感染症への対応力を強化します。

24.保健環境研究所について、京都市衛生環境研究所との庁舎合築を機に、感染症等健康危機事案に対する相互応援体制を構築するとともに、開かれた研究所構想の下、健康危機への対応力を強化します。

25.難病患者が安心して療養生活が送れるよう、社会参加や就労、難病相談・支援センターの北部地域への巡回相談など様々な支援を充実させるとともに、難病診療連携拠点病院の指定などの新たな難病医療提供体制を構築し、難病相談・医療の均てん化を進めます。また、アレルギー疾患についても、医療提供体制や相談体制の整備を進めます。

26.人工呼吸器を装着しながら在宅で療養する難病患者を支える支援者に対する技術研修やレスパイト対応病院の増加を促進し、地域における重症難病患者の受入れの円滑化を進めます。

府民の健康を守る医療の充実のため医療人材の育成・確保を進めます。

27.新専門医制度を踏まえ、医師確保困難地域での研修や定着に対するインセンティブ制度を充実させるとともに、自治医科大学卒業医師や府立医科大学地域枠卒業医師の配置などにより医師偏在の解消を進めます。

28.AI・ICTを活用し、医師をはじめとする医療従事者の勤務環境改善に向けた取組を進め、ワーク・ライフ・バランスを実現します。

29.短時間勤務や子育てサポート体制を充実し女性医師の離職を防ぐとともに、離職後の再就職を促進し女性医師の確保につなげます。

30.看護師の確保・定着対策について、北部における新人の育成や現任者の生涯教育の拠点として府立看護学校の整備及び教育体制を強化するとともに、高度な看護技能の取得のため、北部医療センターに府立医科大学看護実践キャリア開発センターの北部拠点を設置しキャリア教育を進めます。

31.府立医科大学と連携し、リハビリテーションに対する専門性を高め、専門医等の養成・確保を進めます。

人生100年時代を見据え、高齢者の社会参加を促進します。

32.「生涯現役クリエイティブセンター(仮称)」を設立し、高齢者が年齢にかかわりなく、その技術や能力を農業や商工業・福祉などの様々な分野で発揮できるよう、仕事や生活・健康増進に係る情報提供から相談・マッチング、産業界や大学等と連携した研修・活躍の場づくりまでトータルにコーディネートします。(重点・新規方策)

33.高齢者が住み慣れた地域において身近な事柄を楽しく学べる機会を創出するため、「京都SKYシニア大学」の「北部サテライト」の設置など府域へ展開します。

34.高齢者の全国スポーツ大会である「ねんりんピック」の府内予選会の状況等をSNS等を活用して広く府民に広報し、高齢者スポーツの裾野を拡大します。

 

基本計画(音声読み上げ6)に続く

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